Boxは、数行のコードだけでBoxの機能を使えるようにデザインされた、Box Elementsという新しい開発者ツールの提供を始めた。これは事前にパッケージされたアプリケーション要素群だ。
最終的にはUI、アプリ、そしてサービスの3種類の要素が提供されるが、今日(米国時間7月13日)が提供が始められたのはUI要素だ。この中に含まれるものの例としては、開発者がドラッグアンドドロップ機能をアプリケーションに組み込むためのContent Uploader、任意のアプリケーションの中にBoxファイルナビゲーション機能を組みこむContent Explorer、対話ビデオを含み120種類のファイルをアプリ内で表示することができるようにするContent Preview、そしてアプリケーション内でファイルの選択機能を実現するためのContent Pickerなどが挙げられる。
これらはいずれも、あっと驚くような機能ではないが、どれも最初から構築するにはかなりの開発時間を要するものだ。ここでBoxが提供しているものは、コンテンツの専門知識をほとんどあるいは全く必要とせずにすばやく実装できるための要素だ。
開発者が支払い機能を追加するためにStripeを利用することを思い浮かべてほしい。Boxは同様のレベルの簡便さでコンテンツサービスを提供しようとしているのだ。こう語るのはBoxのプラットフォーム担当役員兼チーム戦略担当役員のJeetu Patelだ。
「私たちはずっと、コンテンツは支払いと似ていると考えてきました。電子商取引サイトを構築する際に、支払いスタックを最初から構築するのは非生産的です。同じようにコンテンツスタックを最初から構築するのは非論理的なのです」と彼は語った。
Patelによれば、多様な経験を提供し実際の問題を解決したいと考えている(しかし個別のアプリケーション要素の専門家になりたいわけではない)プログラマーたちに、ElementsはBoxプラットフォーム上でアプリケーションを構築する最速の方法を提供するとのことだ。「私たちが目にしてきた課題は、クラウドコンテンツを管理する会社になりたい会社はほとんど存在せず、その代わりに内部あるいは外部の利用者のために、素晴らしい没入感のある体験を構築して提供する、という圧力に多くの会社が晒されているということでした」。
これらのElementsはバックエンドでBoxを必要とすることを理解しておくことは重要だが、それらはアプリケーションとは切り離された形で、Boxの異なる部分を提供する。これは、Aaron LevieCEOが長年にわたり明確に述べてきたビジョンだ。Levieは2014年のSXSWにおけるJesse Hempelによるインタビューで、この先の5年のうちに、利用者はあるアプリケーションがBoxを内部で利用しているとは気が付かずに利用しているということがあり得るだろう、と述べていた(ビデオの24:45からを参照)。今日発表されたツールは、その時点でLevieが考えていたタイムテーブルよりも早く、そのビジョンを達成するための大きな一歩だ。
価格については、今年初めに導入されたいくつかのオプションに基づいている。これは、開発者たちにコストの確実性とどのように課金されるかの選択肢を提供するために作成されたものだ。しかし間違いなく、Boxをツールとして直接使用させるだけでなく、アプリケーション間で使用される一連のコンテンツサービスとして使用させることによっても、収益を上げることが狙われている。
Patelによれば、同社はBox Elementsをさらに使いやすくすることを目標に、開発者たちから様々な要望を取り込むことを狙って、オープンソース化する計画を立てている。
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(翻訳:Sako)