Coinbase、NFTコレクションをブラウザウォレットで閲覧可能に

暗号資産取引所で知られるCoinbase(コインベース)は、「Coinbase Wallet(コインベース・ウォレット)」というブランドのもと、2つのセルフカストディウォレットにも取り組んできた。このタイプのウォレットでは、秘密鍵がデバイスに保存されるため、ユーザー自身が暗号資産を管理できる。

同社は現在、NFT(非代替性トークン)をデスクトップブラウザに導入しようとしている。デスクトップブラウザでCoinbase Walletを使っている人は、まもなく「NFTs」という新しいタブが表示され、自分のウォレットアドレスに紐づくNFTにアクセスできるようになる。

RainbowArgent、またモバイルのCoinbase Walletなど、多くのモバイルウォレットでNFTコレクションを見ることができるが、ブラウザ拡張機能には通常、ネイティブなNFTギャラリー機能はない。この機能が数日中に導入される。

画像クレジット:Coinbase

NFTの新機能に加え、Coinbaseはテストネットと代替ネットワークのサポート強化にも取り組んでいる。Coinbase Walletではすでに、複数のネットワークを切り替える設定が可能だが、加えて、Arbitrum、Avalanche、Binance Smart Chain、Fantom、Optimism、Polygon、xdaiなどサポートしているすべてのネットワークでトークン残高が表示されるようになる。保有する暗号資産のための統合受信トレイのようなものだ。

Coinbase WalletはEIP-3085(EIPは「Ethereum Improvement Proposal」の略)にも対応する。Coinbase WalletがEIP-3085もサポートする分散型アプリケーションにも対応するようになれば、エンドユーザーのエクスペリエンス改善につながるだろう。

EIP-3085では、DApp(ブロックチェーンを使用した分散型アプリケーション)開発者が、あるトランザクションに対し特定のネットワークを提示できる。つまり、複数のネットワークとのやり取りが容易になる。

セルフカストディウォレットを使用する主な利点は、アプリで利用可能なものに制限されないということだ。WalletLinkやWalletConnectなどを使って、サードパーティのDAppに接続できる。

しかし、CoinbaseはCoinbase Walletのインターフェースに複数の分散型取引所を直接統合している。興味深いことに、Coinbaseはそれらの取引にUniswapと0xを使用している。Coinbaseは、ネイティブのDEX機能による取引で1%の手数料を取っている。

多くの点で、Coinbase WalletはCoinbaseのWeb3イニシアティブのように感じられる。同社は、暗号資産ユーザーの知識が増え、多くのDAppを利用するようになったときに、なお重要な存在でありたいと考えている。

MetaMaskは、初めてNFTを購入しようとする新しい暗号資産ユーザーにかなり人気がある。しかし、いったん使い始めると、これは良くないとユーザーはいう。Coinbaseは立ち止まることを望んでいない。暗号資産ウォレットスタートアップのBRDをアクハイヤー(人材獲得を目的とした買収)した今、独自のNFTマーケットプレイスを立ち上げる予定だ。

情報開示:筆者はさまざまな暗号資産を少額保有している。

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画像クレジット:Emil Kalibradov / Unsplash

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(文:Romain Dillet、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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