時として、大会で一番クールなデモは、業界大手の明るい照明や大きなブースから離れた、会場の隅に追いやられていることがある。今年のE3の隠れた宝石は、Contact CIから出てきた。オハイオ州シンシナティー拠点の小さなスタートアップは、現実そっくりのVR操作を可能にする高度なグローブのデベロッパーキットを、初めて公開した。
「私たちが作ったのは、Exotendonというモーションキャプチャーのシステムで、これまでのモーションキャプチャー用グローブとは全く異なる」と共同ファウンダーのCraig Douglassは言った。「使用者のあらゆる動きをリアルタイムで捕え、それを模倣した動きを、ヘッドセットで使っているゲームエンジンに送り込む。さらに、触覚フィードバック機能を持ち、指先の5つのアクチュエーターを通じて振動を与えることによって、何かを持ち上げるときには把む感覚を、放すときには物が離れる感覚を得られる」
まだ開発のごく初期段階にあり、残念ながら、展示のプロトタイプを私が少し試した限りでは、約束された触覚フィードバックを感じることはできなかった。また、較正の問題もあり、5~10分間のやや複雑な手順が必要だ。このため、デモでは使用者毎に較正が行われなかった。
手の大きさも、システムの効果に大きく影響するため、私自身のデモは少々いら立たしいものだった。元々バスケットボールのシュートが苦手な私は、バランスの悪さと較正不足があいまって、少々悲惨な状態に陥った ― ボールを手に取ることさえままならない。それでも彼らの言いたいことは伝わった。
Contact Ciは、今秋デベロッパーキットの出荷を開始する。価格は1対が470ドル、片方だけが250ドル(当然、1対の方がよりよい体験を得られる)。一般販売までには、1対299ドルまで価格を下げたい、と同社は言っている。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)