1年ほど前にはZMPと組んで、自動運転技術を使ったタクシーを手がける「ロボットタクシー」を設立したディー・エヌ・エー(DeNA)。新領域のビジネスを続々と手がける同社が、今度はAIをベースにしたソリューション事業に参入する。
DeNAとPreferred Networks(PFN)は7月14日、合弁会社「PFDeNA(ピー・エフ・ディー・エヌ・エー)」を設立したことを発表した。資本金は3000万円で(出資比率はDeNA:50.0%、PFN:50.0%)、代表取締役社長にはDeNA代表取締役社長兼CEOの守安功氏が就任。取締役にはPFN代表取締役社長 CEOの西川徹氏、PFN取締役副社長の岡野原大輔氏、DeNA取締役の川崎修平氏ほか1名が就任する。
PFNは検索やレコメンドなどを開発するPreferred Infrastructureから2014年にスピンオフした技術系のスタートアップ。現在はIoT領域を中心に機械学習技術を用いたソリューションを手がけている。2015年12月にはトヨタ自動車が出資。モビリティ領域でのAI技術の共同研究を行うと発表したことでも話題を集めた(提携自体はPFN設立時の2014年に発表されていた)。
PFDeNAでは、AIを活用した企業向けのソリューション提供をする予定。対象領域はゲームやヘルスケア、自動車・交通関連をはじめ、大規模データを扱うあらゆる産業としている。両社は発表で「DeNAがインターネットサービスの運営を通じて蓄積してきたデータや複数事業領域での経験と、PFNのAI技術を組み合わせることで、DeNAあるいは顧客企業の持つ様々なデータの価値の最大化を図る」とコメントしている。
“企業向けのソリューションを提供”なんて聞くと、「DeNAがSIerにでもなるの?」なんて疑問も出たりするのだけれど、PFDeNAのサイトを見る限りはまだ具体的な内容は何も分からない状態。まずは今後の展開を待ちたい。