また1つ大型カンファレンスが新型コロナウィルス(COVID-19)の犠牲になった。先週からE3もキャンセルされるのではないかという噂が流れ、昨夜からは主催者に近い筋からの情報としてマスコミでも報道され始めた。
米国時間3月11日、主催者のESA(Entertainment Software Association)はイベントの中止を公式に発表した。TechCrunchが入手したESAの声明に以下のとおりだ。
メンバー企業と現在の状況について真剣な検討を加えた結果、ゲームファン、職員、出展者ほかE3の多年にわたるパートナーである多くの人々の健康と安全を守るためには、困難な判断ではあったが、6月9日から11日にかけてロサンゼルスで開催を予定していたE3 2020をキャンセルすることが決定された。
【略】
我々は全額払い戻しを予定しており、詳細については出展者、参加者に対して直接連絡する。
E3は当初、夏のロサンゼルスで開催される世界最大級のゲームカンファレンスだった。10年前の経営危機を経て、イベントは規模を縮小したもののトレードショーに再編され、多くの企業に参加の道が開かれた。ゲーマーの参加を促すという戦略も功を奏し、E3の収益は程度回復した。それだけに今年のキャンセルは今後のイベント運営に大きな影響を及ぼしかねない。
1月にソニーが今年のショーへの不参加を発表したものの、年内にPlayStationとXboxの双方が次世代バージョンを投入する時期に当たっており2020年は大きなイベントになるはずだった。
新型コロナウィルスは先月のMWC(Mobile World Congress)のキャンセル以降、次々と大型カンファレンスを閉鎖に追い込んだ。その長いリストにE3も加わることとなってしまった。任天堂は長年にわってウェブサイトで新しいプロダクトを発表してきたが、ほかのゲーム企業もこの方法を採用する可能性は高い。E3にとっての懸念はイベントをオンラインに移行した企業が2021年にトレードショーに復帰してくれるかだ。
ESAは、イベントのオンライン化に関して「さまざまなオプションを研究している」という。
画像:Christian Petersen / Getty Images
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)