Evernote、To-Doないしプロジェクト管理用途向けに希望の多かったリマインダ機能を実現

EvernoteをTo-doリストアプリケーションとして使っている人も多い。そういう人にとって、きっと大歓迎のアップデートだろう。EvernoteおよびEvernote Businessでリマインダが利用できるようになったのだ。とりあえず対応したのはMac、iOSおよびウェブ版。Mac版およびウェブ版では右上に、そしてモバイル(iPhoneおよびiPad)版では下の方にある目覚まし時計アイコンで設定することができる。

大騒ぎするようなことではないと感じる人もいるかもしれない。しかしリマインダをつけて欲しいという要望は、トップ3に入るものだったのだ。マーケティング部門VPのAndrew Sinkovが公式ブログで本機能のリリースをアナウンスしている。リマインダの設定以外にも、ノートをリストの先頭に表示させて、To-Doリストとして便利に使いたいという声もあった。こちらも今回の機能リリースにて可能となっている。

リマインダの使い方は簡単だ。ノートを選択して目覚まし時計アイコンをクリックする。すると日付と時刻を指定することができる。指定の時間になったらアプリケーション内のアラームが動作し、またあわせてメールを受け取るようにもできる。リマインダを設定したノートのタイトルがリストの最上位に表示されるようにもなる。もちろん順番の変更は可能で、入れ替えるにはマウスでドラッグすればOKだ。タスクが完了した際には「実行済みにする」のチェックを行うか、iOSで利用している場合にはスワイプしてリストから削除することができる。

専用のスケジュール管理ツールなら、Evernoteに実装されたタスク管理機能よりも、ずっと多くの機能を実現しているはずだ。しかしそれでも今回の機能リリースはかなり便利だと思うのだ。共有ノートでもリマインダの指定を行えるのが、実用面で言ってかなりメリットがあるのではないかと思われる。

共有ノートがサポートされることで、ノートブックをプロジェクト管理ツールとして利用することもできる。Evernoteでも社内のビデオプロジェクトにつき、Evernoteのリマインダを活用しているのだそうだ。Foursquareハッカーの間では、ノートをカレンダーと同期させてミーティングスケジュールを立てるなどといった使い方が成されることもある。しかし単純にリマインダのみを必要としているクライアントに対しては、Evernote単体で必要な機能を提供できるようになったというわけだ。

今回の機能アップデートにより、Evernoteはカレンダー関連ツールが担ってきた分野に進出していくことを宣言したと見ることもできる。今やEvernote上に誕生日ないし診療予約のリマインダを設定することもできるわけだ(メモや当日の確認事項などを記したノートをリマインダの内容として保管しておくこともできるわけだ)。チェックリストとしての機能は以前から持っていたので、リマインダとチェックリストを結びつけて活用することもできるようになった。

最近のEvernoteを見ると、ビジネス利用者向けの機能拡張に重点を置いているようだ。中国語版などのローカル版を提供するだけでなく、Business LibraryやRelated Notes、ないし一層強化した検索機能などを提供するようになった。そのような中、今回リリースしたリマインダ機能は、ビジネス利用者だけでなく、個人ユーザーからも大いに歓迎されるものとなるだろう。

この度リリースされたリマインダ機能は、他のプラットフォームでも利用できるようになる予定だ。また、さらなる機能追加も視野に入れている様子も伺える。

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(翻訳:Maeda, H)