Facebook、ビデオ・コラボ・アプリ、Riffをリリース―20秒のビデオを撮り、友達を招待して続きを追加してもらおう

しばらく前に流行ったハーレムシェイクのビデオを覚えているだろうか? 今日(米国時間4/1)、Facebookが iOSAndroid発表した新しいアプリ、Riff (Androidのみ日本語版あり)を使えば、友達を巻き込んだビデオのクラウドソースが簡単にできる。

まずRiffで最長20秒までの動画を撮影する。タイトルには友達に次に何をしてもらいたいかを書く。たとえば「変顔して」とか「ジョニーに誕生日のお祝いを言う」などだ。友達のRiffアプリには招待の通知が来る。通知にはオリジナルのビデオが添付されている。招待された友達は依頼に従って新しいシーンを追加する。

Riffのプロダクト・マネージャー、Josh Miller は私の取材に対して、「適切なツールがあれば創造的なコラボレーションは爆発的に広がる可能性がある。20秒の短いビデオクリップがきっかけとなってFacebookの友達のサークルから大きなプロジェクトが生まれるかもしれない。その成果はFacebook上だけでなくインターネットのどこでも共有できる」と説明する。

ダウンロードはこちらから。下のGIFのようにビデオが追加される。

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こちらのRiffビデオはブロードウェイで上演中のミュージカル、「パリのアメリカ人」の出演者がファン向けに楽屋の様子を撮影したもの。

新しいミーム生成ツール

筋萎縮性側索硬化症の研究支援のために氷水をかぶって動画をアップするアイス・バケツ・チャレンジは2014年の4月から7月までの間にFacebookのビデオを50%成長させ、一日のビデオ再生回数が10億回に達した。Facebookが生成、共有する専用ツールを作ってこうした「ミーム」をホストすれば、膨大なビデオ・エンゲージメントを獲得できる可能性がある。ビデオ広告の販売にも好影響を与えるだろう。そこでMillerを始めとするFacebookのロンドン・オフィスの有志エンジニアが時間外のプロジェクトとして開発を始めたのだという。

Watch And Add

Riffの機能

Riff Share

Riffを使うにはいくつかの制限に従う必要がある。

  • ビデオはRiffアプリで撮影すること。外部からのアップロードはできない。3-2-1のカウントダウンが終わると同時に撮影開始する。撮影は中断できない。1回で必要な撮影を終わらせること。公開する前に再生して確認することはできるが、編集はできない。
  • Riffビデオに対しては「いいね!」やコメントはできない。Riffの目的は友達にビデオを追加させることなのであえて機能は最小限に絞ってある。
  • 視聴者は興味を持てないビデオはタップして早送りできる(Snapchat Storiesに似ている)。
  • ビデオを追加できるのはオリジナルの作成者に指名された協力者と撮影者の友達のみ。一挙に評判になるのではなく、ソーシャルグラフを通じて徐々にバイラル効果が広がることを狙っている。
  • オリジナルビデオの作成者はビデオスレッドを管理できる。「…」ボタンをタップすると不適切なビデオを削除できる。スレッドの参加者は特定のクリップの内容に問題があることをFacebookに報告できる。一般Facebookユーザーの場合はビデオスレッド全体について問題があると報告できる。
  • ローンチの時点でサポートされるのは以下の言語。英語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語、イタリア語、タイ語、ベトナム語、日本語、ポーランド語。

これまでにもRiffに似たコラボラティブ・ビデオ・ツールはいくつか発表されてきたが、いずれも成功を収めることはできなかった。またRiffを開発したFacebook Creative Labsの前回のプロジェクトSling Shotも失敗に終わっている。しかしコラボラティブ・ビデオ・ツール自体には大きな可能性があり、いずれはキラー・アプリが現れるはずだ。Riffがそうなるかどうか注目したい。

AppAnnie Slingshot

Facebook Creative Labs’ last content creation app Slingshot sank like a stone, according to AppAnnie

もっとも開発者のMillerは「単に大勢が利用するようになるだけがRiffの成功の基準ではない。われわれはRiffを通じて人々がビデオをどのように共有するか、どのようなビデオに関心が集まるか、ビデオ共有のためにどんなツールを望んでいるかなどを詳しく学ぶことができる」と語った。 さらにMillerは「このアプリはわれわれの実験的なサイドプロジェクトであり、開発は非常に楽しかった」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

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TechCrunch Japan

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