Facebook、2013年Q1業績:売上38%増の14.6億ドルも1株当たり利益は0.12ドルで予測に届かず

Facebookが2013年3月末期(Q1)の収支を報告した。売上は14.6億ドル、2012年Q1の38%増で、ウォール街予測の14.4億ドルを上回った。1株当たり利益は予測を下回る0.12ドルだった(アナリスト予測は0.13ドル)。

純利益は2.19億ドルで、前年同期の2.05億ドルから7%増加した(GAAPベース)。

売上はわずかに増加し、月間11.1億人、および日間6.65億人のアクティブユーザー数も前期をわずかに上回った。ユーザー数成長の詳細については本誌Drew Olanoffの記事を参照されたい。

またFacebookは、本日提出したSEC資料で、最高財務責任者のDavid Spillaneが社を去ることを公表した。Spillaneは2008年以来、売上管理責任者を務め同社の成長とIPOを監督してきた。同氏の職務は5月10日付でJas Athwalが引き継ぐ。

株式市場の初期の反応はやや好意的で、収支発表直後の時間外取引でFacebook株価はわずかに上昇したが終値は1.22%安の27.43ドルだった。

Facebookの広告収入におけるモバイルの比率は前四半期の23%から30%に上昇した。Facebookのモバイルの伸びについてはKim-Mai Cutlerが詳しく報じている。。

前四半期、Facebookの売上は15.9億ドル、前年比40%増だった。同期の月間ユーザー数は11億人、月間ユーザー数6.18億人、モバイル月間ユーザーは6.8億人で前年比57%増だった。

今日の収支発表に先立ち、いくつかに重要な指標でFacebookがどんな結果を残すか、さまざまな予測がなされていた。

ユーザー数WSJが報じているように、今後Facebookで注目される数値の一つは日間アクティブ数の月間アクティブ数に対する比率だ。前期は全世界で58.5%だった。RBC Capital MarketsのMark MahaneyはWSJに対して、比率は59%になると予測するが「もし58%を下回ることがあればFacebookにとってマイナス要因だ」と語った。ユーザー数減少を伝える報道もいくつかあった。しかし、Facebookは日間月間比60%を達成し、わずかながらエンゲージメントの改善を示した。

この高い比率は、Facebookの吸引力が前期よりも高かったことを意味しており、同サイトの利用が減っているという批判を打ち消す強力なメッセージとなった。しかし現在Facebookユーザーの伸びは主として途上国によるものであり、米国をはじめとする先進諸国市場のユーザーほどは収益を生まない。

広告および支払い。昨期Facebookの広告売上は13.3億ドル、前年比41%増、支払い売上は2.56億ドルだった。2013年Q1の支払い売上は2.13億ドルだった。これは3ヵ月四半期では過去最高の支払い売上だ。[2012年Q4は4ヵ月間だったため、帳簿上の売上を不規則に増加させていた]。

モバイル。昨期のモバイル売上は同社全売上の23%を占めるまでに成長した。モバイル売上は事実上モバイル広告売上に等しく、同じくモバイル向けに販売しているギフト売上は無視できるほど少ない。しかし次の四半期からFacebookは、モバイル開発プラットフォーム、Parseによる新たな収入源を得る。Parseは約6万のデベロッパーを擁し、利用に応じたフリーミアムモデルを採用しており、有料バージョンは月間199ドルから。先月8500万ドルと言われる金額で買収された段階で同社はまだ比較的小規模な会社であり、今後数年間は目立った収入源になることはなさそうだ。Facebookのモバイル広告事業を大きく後押しすることを証明しつつあるのがアプリインストール広告だ。アプリ会社は料金を支払うことによってモバイルユーザーのニュースフィード内に広告を流すことができる。

Facebook Home、グラフ検索四半期中Facebookは大きな取組みを2つ立ち上げた。モバイルのFacebook Home、およびニュースフィード、タイムラインに続く第3の柱とMark Zuckerbergが言うグラフ検索だ。Facebook Homeは多少の注目を引き、現在サポートしている限られたデバイスで最初の5日間に50万回ダウンロードされた。

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(翻訳:Nob Takahashi)


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TechCrunch Japan

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