Portal現象に早く一枚加わりたい、と願っていたあなた、Facebookは今日(米国時間11/7)、そのビデオチャットデバイスの発売を開始する、と発表いたしました。同社の初めての本格的な専用ハードウェア製品には、構成が二種ある: AmazonのEcho Showに似たPortalと、大型のPortal+だ。お値段はそれぞれ、199ドルと349ドルである。小さい方は、二つで298ドルという売り方もある。
このデバイスが先月初めに発表されたときには、プライバシーを心配する声があった。同社はそれらの問題の一部を、ローンチ前に蕾のうちに摘み取ろうとした。なにしろ2018年は、Facebookのプライバシーにとって散々な年だった。同社はその後数週間、データ追跡と広告のターゲティングに関してあいまいな言い訳に終始し、またまた点を下げた。
そのことが念頭にあるFacebookは、ローンチを告げるブログ記事でPortalのプライバシーについてさらに呪文を並べた。その筆頭は、同社はビデオ通話を見たり聴いたりしないことを約束する、だ。通話は暗号化され、またすべてのAI技術はデバイス上でローカルに実行される。同社のサーバーには送られない。
その記事でFacebookはさらに、Portal上の会話の扱いはMessengerのそれと同じである、と約束している。その意味は、通話をのぞき見しないが、実際には使用データを追跡し、その後それをクロスプラットホームな広告に利用するかもしれない、ということだ。
Facebookはこう書いている: “Portalでビデオ通話をするとき、Messengerができるデバイス上と同じデバイス使用情報をわれわれは処理する。それには、音量レベル、受信量バイト数、フレームの解像度などが含まれる。そのユーザーの通話の頻度や長さが含まれることもある。この情報の一部は、広告目的に使われることもある。たとえばユーザーの大量の通話が、その人が見る広告を知る手がかりになるかもしれない。この情報には、通話の内容は含まれない”。
言い換えると、同社は個人を同定できるデータは集めないが、情報は追跡する。そして率直に言って、Facebookのアカウント保有者はすでにそういう条件で登録しているのだ。問題は、それのまた新たなレベルが登場してリビングルームやキッチンに入ってきても、ユーザーは平気かどうか、という点だ。