FacebookがMessenger用の「アシスタント」を開発しているという噂をいくつも聞いていたが(例えばこれ)、今日(米国時間8/26)それらをまとめた詳細情報を入手した。Facebookは、デジタルパーソナルアシスタントの分野でApple、Google、Microsoftと真正面から戦うつもりだ。
Facebook Messengerの責任者、David MarcusがFacebookの計画について書いている:
今日われわれはMという新サービスのテストを開始した。MはMessengerの中にいるパーソナルデジタルアシスタントで、あなたに代わって情報を見つける仕事をこなしてくれる。背後では人間によって訓練、指揮された人工知能が動いている。
市場にある他のAIベースのアシスタントと異なり、Mは実際にユーザーの代わりに仕事を片付ける。品物を買ったり、愛する人にギフトを届けたり、レストランや旅行の日程や打ち合わせの予約もできる。
今はMを大規模なサービスとして作り上げる過程の始まりだ。しかし、Messengerを使う人々が様々な仕事をそこでこなすことによって、人生の大切なことにもっと時間を使えるようにするための大きな一歩だ。
MarcusがFacebookに入社して以来、Messengerアプリの開発が光速モードに入ったことは間違いない。支払いにしろ、単独サイトにしろ、このサービスがはるかに注目を集めるようになった。
AppleにはSiri、GoogleにはGoogle Now、MicrosoftにはCortana、そしてFacebookにはM。彼らがやっているのは、ユーザーがサービスに与えたデータを利用して、システムがユーザーについて知っていることに基づいて、ユーザーを助けたり何かを薦めたりすることだ。Messengerの中にアシスタントを入れることは、驚くほど賢いやり方だ。なぜなら、ライバルたちが命令をしゃべることを要求するのに対して、人々はメッセージを打ち込むことに慣れているからだ。
1月に買収したWit.aiは、Marcusが言う「人間によって訓練、指揮された」という部分を担当する。
GoogleとAppleが人口知能の純粋な科学にこだわっているのに対して、Facebookはパーソナルアシスタントの開発に人海戦術を取り入れることを選んだ。
決して安くはない。もしFacebookがこの機能の提供範囲を拡大したければ、殆どの要求を自動的に処理できるようになるまで人間がAIを訓練するのを待つか、大枚をはたいてアシスタントをアシストする人員を大量に雇わなくてはならない。
展開は遅くなる可能性が高いが、正式なレビューにむけて今後も注目していく。