Facebook Liveに対抗、#SaveでPeriscopeの動画配信も保存可能に

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Periscopeはブランドやソーシャル上のスターにとって好ましいサービスにするため、そしてFacebook Liveと対抗するため、これまで抜けていた重要な機能を追加した。今後は、配信タイトルに#Saveと入力することで、配信を永久に保存することができるようになる。もちろんあとで削除することも可能だ。これまで配信動画は24時間後に消去されていた。

PeriscopeのCEOであるKayvon Beykpourは、Periscope上でこの新機能を発表した。これはパブリックベータ版であるとし、Periscopeは継続的に表示する配信動画のためのより良いネイティブな操作を構築するため、ユーザーのフィードバックを求めていると伝えた。この操作は例えば、配信動画が終わったあと、保存しておくかどうかを決めるオプションなどだ。

Beykpourは他にも永遠に保存しておくのではなく、配信動画を短期間だけ保存しておきたい人のための機能も現在開発しているという。#Saveで保存した配信動画はユーザーのプロフィールや他の表示場所でも見ることができ、Twitterなどの外部サイトで共有したリンクも継続的に機能する。

CEOは、Periscopeの配信を保存して他の場所に共有するためのサードパーティーツールであるKatchにさよならの挨拶を送った。このスタートアップは先月資金が底をつき、シャットダウンしている。

これまでプロのコンテンツクリエイターやブランドの多くはPeriscopeの刹那的な性質に意欲を削がれていた。24時間に限定することで、ユーザーが言葉に詰まることや配信が完璧でないことに対する心配が軽減され、カメラの前で自然に振る舞うことを促した。しかし、同時にクリエイターにとっては労力をかけた作品が消滅することを意味し、真剣に取り組む意味が薄まっていた。

今回の機能追加でクリエイターも一般のユーザーもカメラの前に登場することに前向きになるかもしれない。また、保存機能はあくまで選択肢の一つであり、これまでの短期的な動画や準備なしの動画配信も引き続き撮影できる。そして、この機能はFacebook Liveの強みである機能と対抗するものだ。Facebook Liveは永久に再生できるオプションがあることでリーチを伸ばすことができると主張してきた。

その点で2つのプラットフォームは等しくなったため、今後の差別化はオーディエンスのサイズになるだろう。PeriscopeはTwitterとその3億人のユーザーベースとつながっている。しかし、Periscopeの配信はTwitter内ではなく、Periscopeからしか始めることができない。Facebook Liveは16億人が広く使うFacebookのアプリ内に埋め込まれている。

リーチを求めるクリエイターはPeriscopeよりFacebookを利用するかもしれない。ただTwitterとPeriscopeのリアルタイム配信の性質上、現在進行中のイベントには適しているだろう。そしてその配信動画はその瞬間も、未来にでも再生することが可能になった。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

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TechCrunch Japan

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