GMとLG化学が米国で2番目となるバッテリーセル工場建設を検討

General Motors(GM、ゼネラルモーターズ)は、合弁パートナーである韓国ソウルのLG Chem(LG化学)と共同で米国で2番目のバッテリーセル製造工場の建設を検討している。

工場の建設が実現すれば、GMの電気自動車ポートフォリオの構築を目的とした一連の投資の最新の計画となる。LGとの合弁会社であるUltium Cells LLCは、すでにオハイオ州ロードスタウンに23億ドル(約2500億円)のバッテリーセル製造施設の建設を進めている

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GMの広報担当者であるDan Flores(ダン・フローレス)氏がTechCrunchに伝えたところによると、両社は2021年前半に工場建設を決定したいとしている。フローレス氏は立地先の可能性については明言しなかったが、Wall Street Journalの報道によるとテネシー州が候補の上位になっているという。

GMは事業の脱炭素化に向けて野心的な目標を設定しており、目標達成のために多額の投資を約束した。2025年までに同社はブランド全体で30車種のEVを世界市場に投入し、電動化と自動化技術に270億ドル(約2兆9000億円)を費やすと述べた。これは2020年の出費から35%の増加である。またGMは2030年代半ばまでに自社のすべての車種をEVにするとしている。

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「将来のオール電化への取り組みにともない、多くのバッテリーセルが必要になることは明らかです」と、フローレス氏は述べている。

一方でフローレス氏は、EVメーカーのTesla(テスラ)やNikola(ニコラ)に影響を及ぼすバッテリーセルの不足が続いていることについてのコメントを避けた。Joe Biden(ジョー・バイデン)大統領は2021年2月末に大統領令を発令し、連邦政府機関に対し蓄電池、半導体、その他の重要品目のサプライチェーンにおけるリスクを特定するよう指示した。

GMのMary Barra(メアリー・バーラ)CEOは先週実施された仮想投資家向けのプレゼンテーションで、バッテリー不足が自社によるバッテリーセル製造に投資している理由の1つであると述べた。バーラ氏は同社の電池製造事業を成長させる計画に言及したが、具体的な内容には触れなかった。

「すでに発表している以上のことが起こります」と、バーラ氏は語っている。

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画像クレジット:GM

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:塚本直樹 / Twitter

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TechCrunch Japan

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