Google、スタンドアロンVRヘッドセットを来週発表か

google_pipe_2

Googleはカードボード(ダンボール)の先へ進もうとしている。

同社は、スタンドアロンのAndroid VRヘッドセットを来週のGoogle I/Oイベントで発表する見込みだ。ITジャーナリストの Peter Rojasが、複数の筋からの情報として、Googleが単体のAndroid VRヘッドセットを来週発表するとツイートした。

Rojasは、ヘッドセットが「ViveやRiftほど強力ではない」ことを情報源が確認したと書いているが、スタントアロンのモバイル機器であることから当然だろう。Oculus RiftやHTC Viveは、動かすために強力なPCグラフィックカードが必要で、一式の価格も300ドルを越え、物もかなりかさばる。

価格は、Googleにとって極めて重要だ。カードボードが非常にうまくいったのは、15ドルのカードボードに手持ちのスマートフォンを挿し込むだけで、すぐに没頭的体験に浸れるからだ。スタンドアロン製品を出すにあたり、Googleはハイエンドのスマートフォンを越えるパワーと、優れた視界を提供すると共に、思い切った価格設定が必要になるだろう。

Samsungは、Gear VRでモバイルVR分野を先行する機会を得たが、それはヘッドセット(GalaxyまたはNote端末が必要)をわずか99ドルで販売しているからだ。Samsungは先月100万人以上のユーザーをGear VRプラットフォームに迎えたが、これはSamsungと一部のキャリアーが、S7の予約客に無料でヘッドセットを配った結果に違いない。

Googleは過去2年間のVRへの取り組みで、デベロッパーにシンプルなVRコンテンツを作ってもらうことに力を入れてきた。カードボードは人々をVRへと誘うドラッグとして大きな成功をGoogleにもたらしたが、コンテンツクリエーターの興味を引くための道のりはまだ長い。これまでに500万台以上のカードボード互換VRヘッドセットが出荷されている。

TechCrunchは、来週マウンテンビューで行われるGoogle I/Oカンファレンスで、Googleがバーチャルリアリティー分野で次に何をするつもりなのかを報告する予定だ。Android NがVRと密に統合するというもあり、I/Oでは多くのVR関連の発表が見られるに違いない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。