今朝(米国時間3/21)、GoogleはiOS版とAndroid版の新しい検索アプリをリリースしたと発表した。 同時にモバイル・ブラウザのGoogle.com siteサイトもリニューアルされた。これによりスポーツ、天気、食べ物、飲み物、エンタテインメントなどポピュラーな分野については、タップして検索できるショートカットが表示されるようになった。テキストあるいは音声で検索したい語句を入力するこれまで方式に加えてユーザーは新たなオプションが使えるようになる。
新機能の発表にともなってGoogleは「現在のGoogleの検索窓は特定の情報を得ようとしている場合には便利だが、あるジャンルについて最新の情報を得たいという場合もよくある」と説明している。
新しいデザインでは、検索アプリ(ないしモバイル・サイト)の画面上部、検索窓の直下に天気、スポーツなどのアイコンが表示される。たとえばエンタテインメントのアイコンをタップすると、新曲の紹介、映画の予告編、各種レビュー、付近での上演、公演情報などが表示される。 別のショートカットでは近くのレストランなど食べ物を提供する店が分かる。
Androidの場合、メインのショートカットの右矢印をタップすると全画面にタップ可能なショートカットが配置された画面にジャンプする。付近の重要な場所、ライフスタイル、ツール、天気、旅行、私の情報(My Stuff)等々のカテゴリーに分かれている。 最後のカテゴリーはユーザー自身に関係ある情報で、メール、カレンダーなどのイベント、フライト、ホテル予約などにジャンプできる。
AndroidのユーザーはここからGoogle翻訳のようなサービスにアクセスしたり、付近のアトラクション情報を得たりできる。フライトやホテルの情報、通貨の換算、ネットの接続スピードテスト、ソリテアその他もプレイもできるし、サイコロを振ったり、動物の音を立てたりできる。昨年Googleが加えた“I’m Feeling Curious”オプションをタップしてトリビアを仕入れることもできる。
念のため断っておけば、これまでもGoogleはこうした検索機能を個別には備えていた。今朝のリニューアルはタップ可能なアイコンというユーザー・インタフェースを導入した点が新しい。Googleはこのインターフェースによって、検索に慣れていないユーザーでも各種の情報を簡単に得られるようにした。これはユーザーが別の専用アプリに流れるのを防ごうとしたものだろう。
こうした新機能は有力インターネット企業がポータル志向に回帰するというトレンドに歩調を合せたものだ。インターネットの初期には、ユーザーはお気に入りのサイトをホームページとして天気、スポーツ、最新の話題など最新の情報を得ていた。その後こうした機能は多数のアプリに分割された。Facebookもこうしたトレンドに一貫して対抗してきたサイトの一つだ。Facebookがさまざまな機能を付け加えてきたのは、ユーザーがFacebookを出て別のアプリを使う必要を減らすのが狙いだった。つまりFaqcebookを離れずに天気を調べたり、ショッピングしたりできるようにしたのだろう。
Googleは将来「重要な瞬間やイベント(big moments and events)」を検索できるショートカットをサポートする予定だと述べている。これは大量の検索が集中する出来事、たとえばオリンピック競技や選挙などについて、タップするだけで検索できるワンオフのショートカットを導入するということのようだ。
新機能は最新のGoogleモバイル・アプリで順次公開されている。
〔日本版〕訳者のAndroid環境ではタップ可能なショートカットを備えたGoogle検索はまだ確認できない。GoogleのPlay Storeで「Google検索」アプリを呼び出せば最新版にアップデートできる。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)