Google、Assistantアプリ開発者向けにAPI多数追加――Google HomeはEchoのライバルを目指す

Google AssistantがAlexaのライバルになるためにはサードパーティ製アプリの充実が欠かせない。AmazonのホームAIが市場で優位を保つ中、Googleはアプリ開発をテコ入れするため、デベロッパーにとって魅力的な機能を多数発表してきた。今朝(米国時間11/15)、GoogleはAssistantのユーザー体験の改良に向けて重要な一歩を進めた。これにはAssistantデベロッパー向けにプッシュ通知、日々のアップデート、多言語対応の容易化など多数の新しい機能が含まれる。

中でも重要な機能の一つがスピーカーとスマートフォンの連係だ。新APIにより、Google Homeスピーカーで何らかの作業を開始し、スマートフォンに移ってそれを完了させることができるようになる。たとえば、トップ画像に示されているようにユーザーは食料品をGoogle Homeで注文し、そのレシートをスマートフォンで確認できる。これによりGoogle Assistantは単なる人口知能を利用した音声インターフェイス以上の存在になるはずだ。

あるいはこれがEcho Showのライバルを生み出す基礎となるかもしれない。

プッシュ通知のサポートももちろん重要だ。このAPIにより、アプリは重要なアップデートをスマートフォンを通じてユーザーに送ることができる( Google Homeが喋って通知する機能も近く実現する)。またキッズに安全なアプリであることを示すFamiliesバッジも導入された。また多言語対応も大きく進んだ。今回追加された言語にはスペイン語、イタリア語、ブラジル・ポルトガル語が含まれる〔日本語には対応ずみ〕。

またアカウントとアプリを連係させる機能も改良された。これまでのビルドでは、ユーザーは事前にアプリのアカウント連係を行う必要があった。 今後はいつでも好みのタイミングで連係させることができるようになる。おっと、それと最新バージョンの重要なアップデートがもう一つあった。Homeを終了させるコマンドに対してユーザーに返されるログオフ・メッセージの文言が丁寧になった。礼儀正しいことはスマート・スピーカーにとっても大切だ。

今回のデベロッパー向け機能の追加はGoogleがHomeシリーズの製品に多く新機能を追加するアップデートを行ってからほぼ一ヶ月となった。Pixelスマートフォン向けのHome機能を備えたイアホン、Pixel Budsの出荷も最近始まっている。クリスマス商戦前にアプリで新機能が利用できるようデベロッパーがアップデートを実行できることを期待したい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

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TechCrunch Japan

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