Googleの機械学習ライブラリTensorFlowがv 0.8から分散並列処理をサポート、訓練の高速化が期待

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Googleが今日、機械学習のためのオープンソースのライブラリTensorFlowの、0.8をリリースした。こういう、小数桁のアップデートは、それほど重要でない場合が多いけど、TensorFlowはこのバージョンから、機械学習のさまざまなモデルを構築するための訓練プロセスを数百台のマシン上で並列に動かせるようになる。

これまで、TensorFlowを使って数日〜数週間を要していた複雑なモデルの訓練が、数時間でできるようになる。

同社によると、TensorFlowでかねてからいちばん多い要望が、分散コンピューティングだった。今回のアップデートにより、基本的には、最近発表したばかりの、クラウド上でホストされるGoogle Cloud Machine Learningを、すべてのデベロッパーが利用できることになる。

Googleによると、並列処理を担う全マシンをgRPCライブラリを使って管理する。また、画像を分類するニューラルネットワークInceptionのための分散トレーナーもローンチする。これはコンテナ管理サービスKubernetes使って、処理を数百台のマシンやGPUへスケールアップする。このリリースの一環として、これらの分散モデルを作るライブラリが、新たにTensorFlowに加わる。

TensorFlowを面倒なセットアッププロセスなしで試したい、という人たちのためにはブラウザー上のシミュレーターがあり、そこでTensorFlowのセットアップや深層学習の基礎を実験できる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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