Greg KumparakがTechCrunchのレビューで指摘したように、Nexus 6は殆どの人間にとって大きすぎる。GoogleがNexus 6のハードウェア製造元にMotorolaを選び、6インチ画面のモンスターになりそうだという噂が出た段階で、私は実物を見る前からNexusラインのファブレット化を確信していた。今、実際に端末をしばらく手にしてみて、同じ感覚を持つ一方で、私はGoogleがこの世代のハードウェアの「ビッグにするかやらないか」戦略に成功したのかもしれないことを認め始めている。
私、そして殆どのNexus 6の日常的ユーザーにとって、バッテリー寿命とカメラとスペックが改善されて画面が変わっただけで、Nexus 5ともっとよく似たものの方が良かったことは間違いない。そんなワクワク感のない変更ならコストも低く抑えられて、優れた純Android機を、契約に縛られた多くの機種よりはるかに安く手に入れられから、という理由だけではない。
Nexusプログラムの目的が、最大多数の人々のニーズにあったエルゴノミクスを持つ安価で手に入りやすいデバイスを提供することにあると考えれば、それは素晴らしいことだ。Nexusはしかし、一般大衆向きのプログラムではない ― それはGoogleのレファレンスハードウェア作りの取り組みであり、OEMにAndroidを最大限有効活用する方法を示すと共に、デベロッパーに一定の基準に沿ってアプリを作れば、殆どのAndroid機で問題なく動作するしくみを提供することが目的だ。
Nexus 6は、Android Silverプログラムの一端を担う数多くの端末の一つだと指摘する向きもある。同プログラムは様々なOEMが、純粋なバージョンのAndroidを塔載しタイムリーなアップデートを保証した端末を提供することによって、Nexusシリーズに取って代わろとするものだ。その理論で行けば、Nexus 6は、数あるスマートフォン機種の一つにすぎず、中にはもっとNexus 5に似たものや、もっと万人向けの端末があってもよいことになる。
その話は置くとしても、Nexus 6はNexusの枠によく収っていると言える ― GoogleがAndroid 5.0の特長を実証できるハードウェアだ。それはまた、モバイル市場がタブレットとスマートフォンに分断されるのではなく、殆どの消費者が、スマートフォンに求められる機能をすべて備えた大画面端末を一つだけ持ちたいと考える、という未来の可能性を予言している。
私がNexus 6をテストしている間、当初は使うのが面倒で殆ど家に置いてあったものが、タブレットの代わりにポケットやバッグに入れて持ち歩くようになり、自動的に両手で使うために、片手で使うことの不便さを考えることすらなくなった。今も誰にでも薦められるものではないが、次のモバイル端末市場を占う上で、Androidにとって必要なThe Nexusと言えるかもしれない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)