Googleも投資した日米間高速海底ケーブルFASTERがいよいよ供用を開始

faster-cable

Googleが海底ケーブルへの投資を始めたのは2008年だが、その中でも最大の投資は日本とアメリカ西海岸を結ぶFASTERケーブルへの、3億ドルの投資だった。2014年にGoogleは、NEC, China Mobile, China Telecom, Global Transit, KDDIなどから成る、二国間の接続を改良するためのコンソーシアムに参加した。そして同社の発表によれば、このケーブルが今夜(米国時間6/29)、供用を開始する。

1101-01 (1)

この9000キロメートル、6ファイバーペアのケーブルは、毎秒60テラビット(60Tbps)の帯域を提供する。Googleのテクニカルインフラストラクチャ担当SVP のUrs Holzleはそれを、“家庭のケーブルモデムの1000万倍速い”、と説明する。

Googleは一つのペアケーブル(10Tbps)を自社専用とし、それは日本の千倉および志摩とオレゴン州バンドン(Bandon)を結ぶ。後者は、同州内にある同社のThe Dallesデータセンターに比較的近い。

これと並行してGoogleは、同社のGoogle Cloud Platform(GCP)の東アジアリージョンを今年後半東京で立ち上げる。同社によれば、このたび専用帯域を得たことによって、“GCPの顧客は、全世界の顧客に対して、より高速なデータ転送とレイテンシーの減少を伴うサービス提供が可能になる”、という。

なお、Googleの発表はアメリカと日本間の接続を強調しているが、このFASTERのネットワークは日本と台湾間を二つのファイバーペア(当初能力20Tbps)で結ぶ。この、台湾と日本の二つのランディングサイト間の延長部分は、Googleが100%保有する(同社の100%子会社Google Cable Bermudaが保有)。

Googleはそのほかの海底ケーブルにも投資を続けている。たとえばアメリカ東海岸とヨーロッパ間には、Facebookとのパートナーシップにより、容量160Tbpsの、最高速の大西洋横断海底ケーブルを敷設する、と最近発表した。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。