ときおり「もっとRAMが必要だ」という状況に出くわす。メモリーを大食いする巨大エンタープライズ・アプリ、たとえばSAPのHANAデータベースなどを運用しているときだ。 非常に高いパフォーマンスを必要するタスクを実行するときもそうだ。これまでGoogleのクラウド・プラットフォームでCompute Engineを利用する際の最大メモリー割当は624GBだった。しかし今日(米国時間5/15)、メモリー割当の大幅拡大が公式ブログで発表された。新たに導入されたクラスでは最大160台のバーチャルコアに3844GBを割り当てることができる。
新しいクラスはn1-ultramemと名付けられ、既存のn1-megamemクラスの一員となる。n1-ultramemはコアの数によって3種類に分けられている。もちろん高いパフォーマンスを得るにはそれなりのコストが必要だ。いちばん「低い」バージョン、40コア、938GB RAMの場合は月額3221ドルだ。トップエンドの160コア、3844GBのバージョンとなると月額1万2885ドルとなる。
1時間当たりの料金表を下にエンベッドした。
これらの新しいバーチャルマシンの投入でGoogleもハイパフォーマンスのクラウド・コンピューティング市場でAWSプラットフォームと互角にわたりあえるようになった。実際GoogleのほうがAWSよりコンピューティング・パワーがわずかに強力だ。これは新しいプロセッサーを用いており、コアの数自体も多いためだ。
Googleは、当然ながら、n1-ultramemの典型的なユースケースとしてSAP HANAを挙げている。公式ブログには 「クラウドへの移行をためらっている理由が、現在社内で実行しているSAP HANAデータベースのインスタンスをロードできるほど大容量のクラウド・メモリーが見当たらなかったからだとすれば、われわれのCompute Engineをチェックしていただきたい。アプリケーションが次々にクラウドに移行する中、データベースだけをオンプレミスで運用しなければならない理由はなくなった」と書かれている。
新しいultramemマシンが利用できるリージョンは現在、us-central1、 us-east1、europe-west1だが、今後さらに拡大される。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)