米国時間1月5日にCESで、Googleは、Androidデバイスをネットに接続し続けるためのさまざまな方法を披露した。そこには自動車も含まれており、多くの車両がEVになり、自動車メーカーがソフトウェアの開発者へと進化していくにつれて、自動車がコネクテッドデバイスになっていくであろうことが予想される。
その1つの例が、Volvo Carsだ。同日、VolvoとGoogleは数カ月後にGoogle Homeのエコシステムを直接統合すると発表した。この統合で自動車オーナーは、オンオフや温度調整、バッテリーの寿命といった自分のクルマの情報取得などを、Googleアシスタント対応のホームデバイスやモバイルデバイスに音声のコマンドでさせることができるようになる。また、Volvo車とGoogleアカウントをペアリングすると、車内でGoogleと直接会話することができるようになる。
Googleによるとこの機能は、当初米国とスウェーデン、ノルウェー、ドイツ、イタリア、フランス、スペインなどのヨーロッパ市場で利用できるようになるが、近いうちに他の市場にも対応していくとのこと。
またVolvoによると、今後のVolvo車はGoogleが内蔵されるため、YouTubeをダウンロードするプラットフォームにもなり、車内でビデオのストリーミングを楽しめるようになる。YouTubeはQualcommのSnapdragon Cockpitプラットフォームから利用でき、Volvoの発表によると、次期の電動SUVに搭載される。Googleとのパートナーシップは、デジタルサービスを増やし、ドライバーにより多くのエンターテインメントを提供していくという大きなプランの一環だという。そのために同社が導入を準備しているRide Pilotは、同社の新しい「監督不在」の自動運転機能であり、最初はハイウェイを走る同社の次期SUVを完全に自動運転化する。その際ドライバーは、ハンドルから完全に手を離して、他のことをしていてもいい。
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「顧客が充電時や子どもが学校から出てくるのを待つ間にビデオを見られることは、生活を幸福で楽しくするという私たちの約束の一環です。YouTubeなどのメジャーなストリーミングサービスを近く見られるようになれば、顧客は充電の時間を面倒と思わずに、むしろ楽しめるようになり、EVのオーナーであることが、やや気楽なものになるでしょう」とVolvo CarsのチーフプロダクトオフィサーであるHenrik Green(ヘンリック・グリーン)氏は声明で述べている。。
Volvoだけで満足していないGoogleは12月に、クルマのデジタルキーを発表した。それによりユーザーはGoogle PixelとSamsung Galaxyスマートフォンの一部機種で、2020、2021、2022年式のBMW車 / 互換車のロックとアンロックおよび始動ができる。今回のGoogleの発表では、ユーザーは年内に超広帯域無線のデジタルカーキーを使って、スマートフォンをポケットから取り出さなくてもクルマをアンロックすることができ、キーを他の人と共有することもできる。この機能が使えるのは、ヨーロッパ、アジア、北米、アフリカの一部、そしてロシアとニュージーランドとオーストラリアとなっている。
画像クレジット:Volvo Cars
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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Hiroshi Iwatani)