HTCはミックス・リアリティデモで、VR体験がどのようなものかを観客に見せる

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商業的に価値があるかどうか判断する初期の段階にあるVRは、過去のテクノロジーも普及する際の障壁となった課題に直面している。自分で実際に試すことのできない大半のコンシューマーに対し、そのテクノロジーの価値を企業はどのようにして伝えるかだ。

HTCのミックス・リアリティーは面白い解決法だ。拡張現実を方程式に加えることで、観衆はVR環境の中でプレーヤーが何を体験しているかを覗き見ることができる。

「ミックス・リアリティーではゲームの中にいるプレーヤーが見えることで、VRの体験を最もよく理解できる方法です」とHTCでVRプロダクトマーケティングのシニアマネージャーであるJB McCreeは言う。「グリーンスクリーンと共に前景、プレーヤー、背景を撮影しています。それらを全部つなぎ合わせることで、プレーヤーがどのような環境にいるかを見ることができます」。

できあがった映像は原始的な印象を受ける。リアルタイムで書く動画をつなぎ合わせたそれは、ケーブルテレビで見るようなグリーンスクリーンの合成映像だ。しかし、伝えたいことは十分に分かる。それに、人が多い公共の場所でVRヘルメットを被ってVRを体験をしている人の姿がやや滑稽ではなくなる。Space Pirate Trainerの宇宙人も写っていれば、通行人は、VRを体験中の人が挙動不審なのではなく、実際には地球を侵略者から守っている最中なのだと分かるだろう。

HTC Mixed Reality

McCreeは、このテクノロジーは一般のコンシューマー向けに提供するではなく、HTCはVR作品を世に示したい企業に提供するという。「自分たちが手がけていることを他の人に示したい企業や開発者のためのものです。私たちのマーケティング施策は、より多くの人の手にViveを届けることに注力しています。これは、人々にVRでの実際の体験を知ってもらう1つの方法です」。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

投稿者:

TechCrunch Japan

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