Google Readerがシャットダウンしてしまう7月1日がいよいよ近づいてきた。そんな中、RSSが大好きな人々のためのDigg ReaderのiOS版アプリケーションがiTunesストアに登場した。Android用アプリケーションの方は、3週間ないし4週間のうちにデビューする予定なのだそうだ。
尚、Digg Readerは単体のアプリケーションとしてではなく、従来のDiggアプリケーションと統合される形でリリースされた。これはDigg.comおよびDigg Readerが補完的に魅力を発揮するようにしたいという狙いによるものだ。たとえばReaderで読んでいるフィードを「digg」することもできるし、それによりDiggに人気コンテンツ情報が集約されることにも繋がるわけだ。
これによりDigg内でコンテンツを人気度順に管理できるようになり、その時点における人気コンテンツを利用者に提示できるようになる。また、特定の期間ないし地域におけるソーシャルサークル内での人気記事の提示なども行えるようになる。これはDigg.comの魅力を大いに高めることになるだろう。Digg Readerから集めた情報に基いて、Digg.comでより面白いエクスペリエンスを提供できるようになる。たとえば、自分でフィードを探してくるのではなく、人気の記事を読むことができたりするわけだ。
今回のiOSアプリケーション版に先立って、少し前にDigg Readerはベータ版としてリリースされている。Google Readerのサービス停止に伴って、Google Reader同様の操作速度と信頼性を提供することがまず最初の目的だ。但し、DiggとしてはGoogle Readerの代替としてのみではなく、Diggによるサービス全体にわたる魅力を高めて、一時期のような影響力を取り戻したいと考えている。現在の運営会社であるBetaworksは昨年Diggを買収してから、Diggに大改造を施している。原型を留めるのはDiggという名前と、有名になったサムアップのアイコンだけと言っても過言ではないかもしれない。これまでのところは改造もまずまず機能しているようで、4月のBuzzFeedのレポートによるとDiggからのリファラルはこの12ヶ月で93%の伸びを示しているのだそうだ。
DiggのGMであるJake LevineはDigg Readerについて次のように述べている。すなわちDigg Readerは「自分のニュースエクスペリエンス向上のために、多くの労力を投入するハイパー・パワーユーザーに使って貰いたいのです」とのこと。RSSフィードを自ら集めてくるユーザーというのは、Digg、Reddit、ないしTwitterなどにおいて、大きく話題になる記事を最初に掘り起こしてくるという役割を担うことも少なくない。そういう利用者にサービスを活性化してもらおうという狙いもあって、DiggはReaderにも注力しているわけだ。
Digg ReaderはGoogle Reader不在となる時代の標準RSSツールとしての地位を狙ったものだが、競合は数多く存在する。たとえばFeedly、Reeder、そしてFlipboardなども競合と呼んで良いだろう。Digg Readerの詳細や、Google Readerなどとの比較についてはこちらにレビュー記事(英文)が投稿されている。
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(翻訳:Maeda, H)