iOS 7の一般公開を控えて、旧バージョンiOSデバイスに旧バージョン向けアプリのインストールが可能になっている

iOS 7はAppleが2007年にこのOSを発表して以来おそらくもっとも大幅なバージョンアップとなる。これほど大きなデザインの変化となればAppleにとってもユーザーに混乱や不便をもたらすリスクがある。Appleはこれに対処すべく、AppStoreに新たな機能を追加した。

アクセスしたデバイスに搭載されたiOSではアプリの最新バージョンが動作しない場合、動作する最新のバージョンをインストールすることが選択できるようになる。この新機能はあるRedditユーザーが発見し、The Vergeに記事が掲載された。このユーザーは第2世代のiPod TouchにInstagramをインストールしようとして変化に気づいたという。

iOS 7は9月18日以降、大半のiOSデバイスにダウンロードされる予定だ。しかしiPhone 3GSや最初のiPadにはiOS 7はインストールできない。これにともなってiOS7にアップデートできなかったデバイスのアプリについては互換性の問題が起きることが予想された。またiOS 7にアップデート可能な新しいiOSデバイスのユーザーの中にも新OSのデザインを嫌うなどの理由でアップデートを行わないものがあるだろう。Appleはこうしたユーザーが混乱しないように対策する必要があった。

つまりジョニー・アイブのフラットデザインが嫌いだなどの理由でiOS 7にアップデートしなくても、少なくとも当面は、インストールできるアプリが一気に減るというような目には合わずにすむというわけだ。

「作動する最新のアプリ」をダウンロードできる機能は、ユーザーだけでなくデベロッパーにもありがたい。デベロッパーもiOS 7向けのアプリがそれ以前のiOSでは正常に作動しないという問題に悩まされずにすむ。後方互換性を考慮せずにiOS7の機能を生かしたバージョンアップができるわけだ(ただしこの場合はiOS 7向けバージョンと以前のiOS向けバージョンの両方をメンテナンスするという負担が加わるわけだが)。

私もiOS 6.0.1のiPad miniでテストしてみた。iOS 6.1以降を必要とするWeatherbugアプリをインストールしようとすると下のスクリーンショットのようなメッセージが表示された。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


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TechCrunch Japan

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