PandoraのApple Watchアプリにスタンドアロンのストリーミングがやってくる。米国時間2月18日、同社は外出先でiPhoneなしにApple Watchだけで音楽やポッドキャストを聞けるApple Watchアプリを発表した。これでPandoraは、Apple Watch向けスタンドアロンアプリを提供する(Apple Music以外で)初めての主要サードパーティーになった。
念の為に書いておくと、PandoraはApple Watchアプリを提供する初めての非Apple Musicサービスではない。よく知られているところではSpotifyが2018年に 専用Watchアプリを公開した。ほかにもSoundCloud、Napster、DeezerなどもApple Watch体験を提供している。
ただし、Spotifyのアプリを使うためにはiPhoneとつながっている必要がある。これはSpotifyの中核ユーザーグループの間では触れられたくない話題のひとつで、特にエクササイズしながらApple Watchで音楽を楽しみたい人たちにとっては、iPhoneを持ち歩くことは面倒だ。なかにはApple Musicにくら替えするユーザーもいて、未だにオフライン利用をサポートしないこのアプリを「ただのリモコン」と呼んでいる。
Pandoraの新しいアプリは、ストリーミングとオフラインダウンロードの両方に対応し、iPhoneを家に置いてでかけることができる。
アプリはAppleが2019年の年次デベロッパーカンファレンスで発表したストリーミングAPIを活用している。watchOS 6から、デベロッパーはiPhoneに頼ることなく独立したオーディオ体験を提供できるようになった。
Pandoraにとってこれは、ユーザーがAppel Watchから直接App Storeに行ってアプリをダウンロードして、ログインしてストリーミングを始められることを意味している。iPhoneがなくても再生、一時停止、曲のスキップ、ポッドキャストの続きを聞く、好きな曲にサムズアップする、音量調節などが可能になる。
Pandora Premiumのサブスクライバーなら、好きな曲やアーティストやアルバムを検索してオンデマンドで再生することできる。
一方、オフラインでのリスニングは、Pandora PlusまたはPremiumの有料サブスクライバーが利用可能で、Apple Wacth内に曲を保存しておける。これは、電波の弱いところや届かないところ、たとえば飛行機や地下鉄にいるとき特に便利だ。
Pandoraの新しいApple Watchアプリは、すでに古いバージョンをインストールしている人にも最新バージョンにアップデートした人も利用できる。
アプリはAppleの新しいストリーミングAPIを使ってスタンドアロンストリーミングを行っているので、watchOS 6が必要だ。最新バージョンのアプリは、Apple Watch Series 1以上で動作するが、スタンドアロンストリーミングを使用できるのは上記の制約のためSeries 3以上のみだ。なお、音楽のストリーミングまたはダウンロードには、Wi-Fiまたは携帯通信によるインターネット接続が必要だ。
PandoraのWatchアプリ改定のニュースは先週すでに伝えられていた。しかし、当時いくつかのニュースやレポートが新アプリについて報じたあと、Pandoraはごく一部のユーザーグループ(1%)だけに向けて公開していたと明言した。Pandoraは1月にWatchアプリのデザイン変更と再生機能の改善を行ったばかりだった。
本日、2月19日から、米国の全ユーザーにアップデートされたApple Watchアプリが提供される予定だ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )