Kubernetesによるコンテナクラスターのプロダクションレベルのデプロイを「安全化」するHeptioのオープンソースプロジェクト

シアトルのHeptioは、Kubernetesの協同ファウンダーCraig McLuckieとJoe Bedaが最近立ち上げた会社で、企業におけるKubernetesの本格的な利用(プロダクションレベルでの利用)を、より容易にすることをねらっている。2016年に創業したこの資金豊富な会社はこれまで、鳴り物入りの新製品発表などはまったくなかったが、でも今日(米国時間8/3)同社は、二つのオープンソースプロジェクトArkSonobuoyリリースした

Kubernetesの人気は急成長し、それは今やもっとも人気のあるコンテナオーケストレーションシステムだと思うが、でもその周りにできるエコシステムは、誰もが認めるように、今でも未発達だ。Kubernetesをサポートするサービスやオープンソースのプロジェクトは山ほどあるが、現状はまだまだ、成熟期というより成長期だ。Heptioがその二つのプロジェクトで解決しようとする問題は、Kubernetesのクラスターのステートをバックアップすること(Ark)と、これらのクラスターのテストと診断(エラー検出)だ。

Arkのようなツールの標準的なユースケースといえば、インフラストラクチャやデータが落ちたときの災害復旧だ。同社の今日の発表では、こう言われている: “われわれの顧客がKubernetesのプロダクションユースに向かうに伴い、彼らの多くが、クラスターのバックアップとリストアの管理、という難題に直面する。そんなときデベロッパーは、(etcdで)クラスターのステートの直接的なレプリカからクラスターをリカバリしようとするが、うまく行かないこともある”。そこでArkはすべてのクラスターオブジェクトのバックアップを作り、ボリュームのスナップショットを作らせ、クラスター全体を前のステートへリストアする能力を与える。

一方Sonobuoyは、災害の防止だ。それはデベロッパーとオペレーションのチームが彼らのKubernetesのデプロイをテストし、それらが想定通り動いていることと、正しく構成されていることを確認する作業を支援する。

二つのプロジェクトはどちらもGitHubから入手でき、オープンソースなので多方面からのフィードバックやコードの寄与貢献を歓迎している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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