お気に入りの古いメガネやサングラスを使おうと思っても、レンズだけ交換するというのはなかなか難しい。特にサングラスだ!というかサングラスのレンズを交換する人なんて、そもそもいるのだろうか?さらにメガネ店でレンズを替えようとすると、新しくフレームごと買うより高くつくこともある。サングラスならなおさらだ。
Lensablという、カリフォルニア州ウェストウッド発のスタートアップが、そんな問題を解決しようとしている。古いレンズが傷ついてしまったり、視力が変わったり、さらにはレンズの色を変えたいと思ったときにも、Lensablに頼めばレンズだけ交換してくれる。
実際にレンズを交換するときは、Lensablのウェブサイトで、度の強さ、読書用や普段使いか、色、偏光・調光・ミラーレンズかなど、どんなレンズが欲しいかしっかりと伝えなければいけない。カスタマイズが終わったら、両目の視力や瞳孔間距離など、処方箋の情報をサイト上のフォームを通じて送信する。マニュアルで情報を入力することもできるが、不安な人は眼科でもらった処方箋のコピーをそのままアップロードしてもOK。
注文後にLensablから箱が届くので、ユーザーはレンズを交換したいフレームをその中に入れて返送する。なお、送られてくる箱には、ちゃんとメガネの本数分の出荷ラベルが同封されている(Lensablが配送料を負担してくれる)。TechCrunchでもこのサービスを試してみようと、一度に数本のメガネを送ってみたところ、2週間くらいでヴィンテージフレームに自分で選んだレンズがはめ込まれて戻ってきた。品質は普通のメガネ店と比べても遜色ない。
Lensablはどんな形のフレームにも対応している。Spectaclesの色が付いた奇抜なレンズが気に入らなければ、Lensablに頼んでレンズだけ替えてもらえばいい。Spectaclesのレンズを色付きの調光レンズにすれば、暗いところではクリアに見えて、太陽が出ているところではサングラス代わりになってと、もっと頻繁にSpectaclesが使えるようになり、場所を問わずに「スナップ」できるようになること請け合いだ。
Lensablではミラーレンズを含め、もともとの取り付けられているレンズをどんな色のレンズにでも取り替えられる。
Lensabl共同ファウンダーのAndy BilinskyとMike Rahimzadehによれば、同社は2016年11月に静かにサービスを開始し、最近ではファッション業界から注目を集めている。現在はオンライン・オフラインを問わず、さまざまなブランドや小売店とのパートナーシップを結ぼうとしており、将来的には顧客がフレームを購入するときにLensablのサービスを使ってレンズを選べるような仕組みをつくろうとしている。
実店舗型で処方箋なしのサングラス店を経営しているChilliBeansとは、既にパートナーシップを結んでおり、ChilliBeansでフレームを買ったお客さんは、Lensablでレンズを選べるようになっている。そのため、Costco OpticalやLensCraftersなど、全国に店舗を持つメガネ店がLensablの主な競合相手となる。
Lensablのレンズの価格は77〜397ドルに設定されており、今のところはアメリカ国内でだけ同社のサービスを利用できる。「遠近両用で琥珀色の薄い調光レンズ」のように複雑なオーダーは、単純なものや処方箋のいらない遮光レンズよりもちょっと高くつく。
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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter)