LittleBitsが初めての買収を行う。ニューヨークに拠点を置くこの教育用ハードウェア会社は、子供のための教育的ソーシャルネットワークであるDIY.coの買収に合意した。VimeoのZach Kleinによって2011年に共同創業された、このサンフランシスコを拠点とするソフトウェアスタートアップは、オンラインコミュニティのDIY.orgと、サブスクリプションベースの蒸気教育プラットフォームjam.comを運営している。
「何年にもわたって、私たちは沢山の買収、戦略的提携、合併を検討してきました」こうTechCrunchに語るのは、littleBitsの創業者でCEOのAyah Bdeirだ。「私たちは常にそうした案件を積極的に探しています。でもDIY、つまりZachとそのチームは、まるで夢のような取り合わせでした」。
DIYのプロダクトは、littleBitsのプロジェクトを推進するための、ソフトウェア基盤としての役割を果たす。まず手始めに、同社はlittleBitsのキット向けのソフトウェアによる解説書を提供する予定だ。この解説書はこの秋に登場する新しい3種のキットも取り扱う。それらは、littleBitsが最近リリースしたアベンジャーズキットに続くプロダクトになる予定だ(アベンジャーズキットはDisneyアクセラレーターコネクションを利用した同社2番目のプロダクトである)。
そこから始めて、DIYのソーシャルネットワークと、何百時間にも及ぶオンライン解説ビデオが、littleBitsの長期ゴールである、STEM教育ツールを用いた子供たちのエンパワーメントになることはほとんど明らかだ。
「私たちは子供たちが子供たちを教える環境を作り出しているのです」とKleinはTechCrunchに語る。「それは当初からの私たちの使命なのです。教育に対してお仕着せのアプローチを用意するのではなく、子供たちが他の子供たちのために学び方を創造することのできる世界を作ることが。私たちは、他の子供たちが発見して辿ることができる道筋を、子供たち自身が作り上げられる環境を構築しています」。
DIYはサンフランシスコのオフィスにとどまるが、そのことで多くの投資家が拠点とする西海岸地域におけるlittleBitsの存在感が、増すことになるだろう。会社名とJamのようなサブブランドもそのまま残される。そのことでlittleBitsは何年にもわたって作り上げられてきたブランドの名声を活用することができる。そうした活用できる資産には、55万人の登録ユーザーによってアップロードされた150万個のプロジェクトも含まれる。
DIYの15名のチームもそのまま残り、littleBitsの100名以上の従業員の仲間として加わる。
「彼らの専門性は、まさに補完的な関係にあります」とBdeir。「Zachのチームのスキルセットは、ソフトウェアプロダクトとコミュニティ構築、そしてコンテンツ作成という点に強みがあります。それらは、私たちがあまり多くの専門知識を持っていないものです。もし私たちが未来について強気でなかったなら、私たちがこうしたやりかたをとることはなかったでしょう。これは、世界の遊びの会社であることを通して、世界の学びをリードする存在になるための、より多くの積極的なステップへの始まりなのです」。
LittleBitsが買収などの手段を使って会社を成長させることで、その6500万ドルの資金の一部を使い始めたことは明らかのようだ。DIYの場合には、この買収は確かに補完的なものだ。
「この組み合わせは、それぞれミッションを追うブランドを組合せたというだけではありません」とTechCrunchに語ったのは、littleBitsの投資家であるTrue Venturesの共同創業者のJon Callaghanだ。「これは、PelotonやNetflixのような消費者ブランドの中で起きている、上質のコンテンツが重要だと再び認識されている、大きな流れを反映したものなのです」。
契約条件は明らかにされていない。
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(翻訳:sako)