今月、AppleのOS X向け次世代写真アプリ が初めてクパチーノのAppleキャンパスの外に出た。このアプリが最初に発表されたのは去年6月のWDCカンファレンスのときだったから、すでに7ヶ月が経っている。われわれはこのアプリのプレビュー版を数日間テストするチャンスがあったのでファースト・インプレッションをレポートしたい。
TechCrunchは頻繁に写真撮影を命じ、それに対して料金を払ってくれているから、私は厳密な意味で「プロ写真家」の仲間に入るだろう。しかし過去の写真の管理に関しては大の怠け者だ。普段の写真の整理には一切ソフトを使っていない。私的な写真を撮るカメラはiPhoneだけだ。整理や後処理にもAppleが標準で提供するアプリで十分に満足している。
そういう次第なので、私は新しいPhotos for OS Xが大いに気に入った。このソフトウェアはデザイン、機能ともにiOS版とそっくりだ。ただし、すぐに気づく相違は、デスクトップ版が桁違いにスピードが速いことだ。Macにカメラや外付けストレージを接続して現行のiPhotoで開こうとするとかなりのフラストレーションを感じる。そして往々にしてビーチボール・アイコンがぐるぐる回ったままハングアップしてしまう。
新しい写真アプリはまったくゼロから作りなおされており、こうしたイライラはすべて解消されている。まだプレビュー版であるにもかかわらず、あらゆる面で現行iPhotoより良い。
当初iCloudから写真ライブラリ(ベータ版)を読み込むのには多少時間がかかるが、巨大さを考えれば、予想より短時間ですむ。いったんローカルに読み込んでしまえば、新しいPhotosアプリは断然光る。あらゆる面で最新のデスクトップの写真アプリがそうであるべき振る舞いをみせる。つまりユーザーがいっさい手を出すことなく適切に写真を整理してくれる。ブラウズと検索するのも快適だ。
最初に述べたように私は写真の管理に関してあまり複雑なことはしない。アルバムの作成もすべてアプリまかせだ。新しいPhotosアプリでいちばん気に入ったのは、まさに私のそういう使い方にぴったりだという点だ。自動的に適切なアルバムを作成してくれるので、今後は、写真を友人と共有したり、気に入った写真をプリントアウトするする機会も増えそうだ。
またPhotosは写真の編集機能でも優れている。デフォールトではもっともよく使われる編集機能だけが表示される。大多数のユーザーにとってはワンクリックですむ自動修整で十分だろう。ユーザーは必要ならメニューから細かい修整機能を順次開ける。
AppleはiPhoneで写真というものを決定的に変えた。iPhoneさえ持っていれば友達にも興味があるような写真を誰もがスナップ撮影できるようにした。まずiOSに登場したPhotosは近くOS X,にやってくる。Photosアプリはもちろんプロ向けではない。しかし一般ユーザーにとっては、現在のバージョンでさえ理想的な写真管理ツールだ。特に私のように整理を面倒がる怠惰なユーザーにはありがたい。
新しい写真アプリは現在デベロッパー向けプレビュー版だが、この春には公開ベータ版がリリースされるはずだ。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)