米国時間12月10日、Microsoft(マイクロソフト)は、Microsoft Teams for Linuxの公開プレビューを発表した。このオープンソースのオペレーティングシステム上で可利用になる初めてのOffice 365ツールだ。
プレビューの目的は言うまでもなく、一般公開の前にフィードバックをもらって製品を改良すること。リリースを発表する同社のブログ記事には「本日よりMicrosoft TeamsをLinuxユーザーは公開プレビューで利用できる。オープンソースコミュニティの職場や教育機関などで、高品質なコラボレーション体験が可能になる」と記載されている。
目標は実働プラットホームを増やして顧客を増やすことだ。ブログ記事には「顧客の多くがWindows 10とLinuxなど、複数種類のプラットホームの上で動く複数のデバイスを使っている。マイクロソフトは、同社のクラウドにおいても、生産性ソフトウェアにおいても、混成環境をサポートすることにコミットしており、今回の発表によりTeamsの使用体験をLinuxユーザーに広げられることは、とても喜ばしい」とコメントしている。
この発表は、2つの点で重要だ。まずMicrosoftは、CEOがSatya Nadella(サティア・ナデラ)氏になってからオープンソースを受け入れるようになったとはいえ、その前までの長年はオープンソースとの仲が単純ではなかった。しかしこれからは、必要とするユーザーがいる限り、プラットホームやオペレーティングシステムの違いを超えてそのツールを積極的に提供する姿勢に変わったのだ。
第2に、これがLinux上の最初のOffice 365アプリケーションだから、フィードバックが良好なら今後ほかのアプリケーションにも門戸を開くかもしれない。
この発表の背景にはまた、エンタープライズ向けのコラボレーションプラットホームのユーザーをSlackと取り合いしているという事情がある。7月にマイクロソフトはTeamsの1日のアクティブユーザー数(DAU)を1300万人と発表したが、SlackのDAUは1200万人だ。Linux上ではすでに2年近く前からSlackを利用できる。
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)