Pebble TimeのKickstarter、Apple Watchイベント後に急上昇


Pebble TimeのKickstarterキャンペーンは、先週月曜日のApple特別Watchイベントのおかげで勢いを増した。スマートウォッチのパイオニアによる新たなスマートウォッチは、3月8日の時点で1時間当たり6000ドルの資金を得ていたが、3月9日月曜日(イベント開催日)には1時間当たり1万ドルに増え、翌10日には1時間平均1万6000ドルへと跳ね上がった。

PebbleのCEO・ファウンダー Eric Magicovskyは、元Y Combinatorのボスで投資家のPaul Grahamに、Appleのメディアイベントによって、Pebbleのクラウドファンディングキャンペーンの勢いが倍増したと語ったが、実際翌日には3倍近くまで伸びた。

一新されたハードウェア、Pebble TimeとPebble Time Steelが発表されたのはサンフランシスコのAppleイベントが行われる約2週間前で、新たなKickstarterキャンペーンはたちまちのうちに史上最大の資金を集めた。現在までに同キャンペーンは1800万ドル以上の資金を7万1000人以上の支援者から集め、締切まで2週間近くを残している。

Appleの大きな発表の後に新たな関心が急増したことは驚きではない ― Appleは既存のどのウェアラブル会社よりも腕時計コンピューティングに対する注目を高めており、既存メーカーがより広く一般から注目される助けになることは必然だった。またPebbleはクロスプラットフォームのデバイスユーザーの恩恵にも預かっている。AndroidとiPhoneの両方に対応しているため、メインのスマートフォンがiPhoneではないユーザーが自然とこのキャンペーンに集まるだろう。それはPebbleがはっきりと予見していた増加でもある。

「今週のAppleイベントは、われわれを後押しして嬉しい急上昇をもたらした ― 予想通りに」とMigicovskyはTechCrunchに話した。「世界最大の会社が自分の市場に参入することは、夢のようなお墨付きだ。つまるところ、スマートウォッチへの注目が上がり、消費者の選択肢が増えれば増えるほど、全員のためになる。2015年は驚くほどエキサイティングな年になるだろう」

短期的にAppleの参入がウェアラブル業界全体を後押しすることは間違いないが、長期的にライバル製品に何が振りかかるかは定かでない。例えばAppleは、現在ストアで販売している競合ヘルス関連ウェアラブルの販売を停止するだろうから、そうしたデバイスの市場認知度は打撃を受けるが、おそらくPebbleは、Appleが理想とするターゲット市場よりもギーク寄りの非常に熱烈なユーザー層がついているというメリットを生かすことだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook