株式市場の投資家たちは、金曜日(米国時間4/20)にデビューを飾ったPivotalSoftwareに対してどっちつかずの反応を示した。IPO価格15ドルでスタートした同社は15.73ドルで引けた。
実際新たな投資家にとっての急騰は起こらず、提示された価格幅の中間程度の株価でPivotal調達した金額は5.55億ドルだった。同社の時価総額は30億ドルを超えた。
大企業向けクラウドサービスを提供する同社は、その過半数をDellが所有している。これは2016年にDellがEMCを買収した結果だ。Pivotalは2012年にEMCとVMWareからスピンオフした。
その後、17億ドルの資金をMicrosoft, FordおよびGeneral Electric
から調達した。
S-1申請書には同社の事業が以下のように記載されている。
Pivotalは「最高水準のクラウドネイティブなプラットフォームを提供し、当社顧客のソフトウェア開発とIT運用に戦略的優位性を与える」ことを目標としている。当社のクラウドネイティブプラットフォームである Pivotal Cloud Foundry (‘PCF’)は、新しいクラウドネイティブアプリケーションあるいは既存アプリケーションの改訂にともなう開発、運営の複雑さを減らすことで、ソフトウェア開発を加速させる。
申請書類によると、Pivotは2月締めの会計年度で売上5億940万ドルだった。これは前年の4億1630万ドル、前々年の2億8090万ドルから上昇している。
しかし同社は未だに大きな損失を出している。2018年度の損失は1億6350万ドルで、2017年の2億3250万ドル、2016年の2億8250万ドル、から改善されている。
「多くの損失があり、安定した利益を維持するのに十分な売上は得られないかもしれない」と、 IPO申請の必須項目である「リスク因子」の項目で同社は警告している。
Pivotalは、IBM、Oracleといったインフラストラクチャーおよびミドルウェアの伝統的ベンダーと競合することも認めている。さらに、RedHatなどの企業が提供する「オープンソースに基づく製品」とも競合すると同社は書いている。そのほかPivotalは、SAP Clude Platform、Amazon Web ServiceおよびMicrosoft Azureなどのからの挑戦も受ける。
Pivotalは、強力なセキュリティーと使いやすいプラットフォームで差別化すると信じている。また、ブランド認知度が高く評判も良いとも言っている。同社は米国特許を118件所有、73件出願中であり、革新的な企業であり続けると断言する。
Morgan StanleyとGoldman Sachsが引受会社となり、Davis PolkおよびFenwick & Westが法律顧問を務めた。
同社はニュヨーク証券取引所に上場され、銘柄記号は “PVTL” となる。
低調だった冬のあと、この春はIT企業のIPOが盛んだった。Dropbox、Spotify、およびZuoraがここ数週間で上場した。DocuSign、Smartsheet、Carbon Black、およびPluralsightの各社は来月中にデビューが予定されている。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )