巨大な金の成る木のCandy Crush Saga等を別として、今モバイルゲームで最も興味深いトレンドの1つは、Flappy BirdやTimbermanのような瞬発的バイラルヒットだ。この種のゲームは数秒で遊び方を覚えられ、数日でマスターし、価格は無料または数ドルで、初期の騒ぎが終れば基本的に捨てられる。そんなゲームをたくさんプレイした後「これなら自分でも作れるに違いない」という趣旨のことを言った人を、私は山ほど知っている。
2年近くの間、18歳のChris Galzeranoは、Playrを開発してきた。誰にでもゲームが作れるアプリだ。
UnityやGameSaladのようなエンジンと異なり、PlayrはパワフルなPCやプロ水準のツールがなくても始められる ― 開発はすべてiPhone上で行う。いや、「開発」という言葉はこのアプリでやることを指すには大げさすぎるかもしれない。このアプリを初めてiPhoneにインストールすると、簡単なタテ型2DシューティングゲームやDoodle Jumpのようなシンプルなゲームのテンプレートが5種類入っている。
テンプレートを1つ選んだら、ゲームに登場するスプライトやゲーム中に流れる音声を編集できる。すべてiPhoneで撮った画像や録音したサウンドを使って行われる。こうしてマイクロゲームを作ってシェアするまでには数分しかかからない。保存したプロジェクトは、アプリ内で組織された小さなソーシャルネットワークで公開される。新ゲームのランキングがあり、友達をフォローして作ったりプレイしたりしているゲームを見ることもできる。
Galzeranoは、このアプリをちょっとVine風にしたいと言った ― 一見難しそうだが誰でも簡単に短いけれども楽しい体験を創造できるツールだ。
最初の5本のゲームテンプレートで満足できない時は、追加のテンプレートを5本につき1ドルでアプリ内購入するか、人の作ったゲームで貯めたポイントを使って無料で手に入れることができる。Galzeranoは、ゲームデザイナーを参加させてもっと幅広いテンプレートを作る計画でいる他、そう遠くない将来には、キャラクターの発生速度や移動速度等の変数を変更してもっとユニークなゲームを作れるようにするつもりだ。
現在までに1万2000人以上がPlayrをダウンロードして、合計1万3000本のゲームがそのユーザーたちによって作られている。ユーザーがオリジナルのゲームを作れるというコンセプト自体は新しいものではないが(スマートフォンやタブレットにおいても)、Galzeranoは複雑さを極力取り除きつつ、ユーザーが「ゲームを作った」という印象を与えることによって、メインストリームになるチャンスがある。ホビイスト向けのお楽しみではなくプロフェッショナルツールとしてスタートした、UnityやUnrealにはなし得なかったことだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)