Red Hatが今年初めに2億5000万ドルで買収したLinuxディストリビューションとコンテナ管理のスタートアップCoreOSが今日(米国時間4/30)、Kubernetesのクラスターを管理するオープンソースのツールキットOperator Frameworkを発表した。
CoreOSがソフトウェア概念としてのOperatorについて最初に言及したのは、2016年だった。その考え方は、コンテナベースのアプリケーションをデプロイし管理するためのベストプラクティスをコードとして実装することだった。“まあOperatorとは、最良のオペレーター社員を絵に描いたようなものだ”、とRedHatのOpenShiftのプロダクトマネージャーRob Szumskiは語る。理想としては、Operator Frameworkはオペレーションのチームをあらゆる雑用や単純労働から解放して、高いレベルのタスクに集中させる。そして同時に、Operatorがつねに会社のルールブックに従うことによって、その過程からエラーしがちな人間を取り除く。
CoreOSのCTO Brandon Philipsは、今日の発表声明でこう説明している: “Kubernetesを最大限に有効利用するためには、Kubernetesの上で動くアプリケーションをサービスし管理するための一連の統一的なAPIを広げる必要がある。われわれはOperatorを、Kubernetes上のそういうアプリケーションを管理するランタイムだ、と見なしている”。
Szumskiによれば、CoreOSのチームは、同社独自のTechtonicコンテナプラットホームを作って管理するときに(そのユーザーコミュニティからのものも含めて)、これらのベストプラクティスを開発した。それらがコードとしてのOperatorとして動くようになると、Kubernetesのクラスターを監視し、アップデートを処理し、たとえば何かがおかしくなったら、数ミリ秒以内にその不具合に反応する。
全体としてのOperator Frameworkは、三つの部分から成る。1)実際のOperatorを作ってテストしてパッケージするためのSDK、2)OperatorをKubernetesのクラスターにデプロイしてそれらを管理するためのOperator Lifecycle Manager、そして、3)チャージバックや顧客への課金を必要とする企業のためにKubernetesのユーザーを(リソース使用量などを)計量することだ。
軽量ツールは全体の絵の中ではつけたり的だが、Szumskiによると多くの企業がそれを求めるのであり、CoreOSもKubernetesでそれをやるのはうちが初めて、と主張している。
今日のCoreOS/Red Hatによる発表は、今後各方面から、さまざまなKubernetes関連の発表が行われそうな週の、始まりにすぎない。数日後にはCloud Native Computing FoundationのデベロッパーカンファレンスKubeConが始まるし、そこではコンテナのエコシステムに帰属する企業のほとんどが、何かを発表すると思われるからだ。