Samsungの参入でスマートウォッチ業界再編か

先週、ギークに特化した先進スマートウォッチメーカー、WIMM Labsは同社がGoogleに買収されたことを公表し、検索の巨人が自身の野心的Google Glassプロジェクトに続くウェアラブルデバイスをひっさげ、ウォッチベース・コンピューティングの戦いに参入することが明らかになった。これは、消費者の〈腕〉を所有するためのレースの開始を告げるゴングであり、来たる水曜日にSamsungが、主要メーカー初のスマートウォッチ参入を果たせば、ますます競争は激化するだろう。

SamsungのGalaxy Gearは、スマートウォッチ・ラインアップの先頭打者にふさわしい実力を持つようだ。噂では、十分なCPU(1.5GHデュアルコア)、RAM 1GB、4メガピクセルカメラ、720pビデオ、2.5インチOLEDディスプレイを持ちバッテリー寿命は10時間。@evleaks のスクリーンショットには、AndroidフォンがGearを制御しているところが見られ、機能的にはPebbleなどの既存機種と類似している。

Pebbleのようなデバイスに対する消費者の関心は高く、Kickstarterのプレオーダーを通じて7月時点で27万5000台が売れている。また、スイスの時間メーカーによる法外な価格のスマートウォッチ、Hyetis Crossbowもすでに300台を販売している ― 少ないと思うかもしれないが、これら300人の人たちはCrossbowのために各々1200ドルを払っている。しかし、これらの小さなスタートアップが作るデバイスは、AppleやSamsungが製品を維持するために必要な数には遠く及ばない。

MetaWatchは自社の実績を公表していないが、Fossilをスピンオフした同社はKickstarterでスマートウォッチのStrataを作るのに必要な資金調達に成功している。MetaWatchやPebble(開発チームはinPulse時代からスマートウォッチを製作に関わっている)は、SamsungやAppleが自社デバイス発売に先立ってスマートウォッチ経験を強化するためのOEM候補になりそうだ。

大企業では、例えばSonyが自社開発経験において一歩リードしている。同社は2008年にBluetoothウォッチを発売し、後継のSony Smartwatchにも近く後続機種が出る予定だ。しかし、LGをはじめ、流行を追ってこの分野への参入を睨んでいる無数のOEMたちは、安易な買収の選ぶ理由がある。

ハードウェアのスタートアップにとって、消費者向けに低価格を保ちつつ需要の規模に応じて維持可能な製品を作るのは困難だ。これはMakerBotをして、買収を通じてより経験の深い大企業と提携することを決断した理由であり、Pebbleや同業者たちも最終的にそうなる可能性がある。唯一の問題は、この手のデバイスを作ろうとする会社と手を組むにはもう遅すぎるか、あるいはそのための才能や専門知識はすでに押さえられてしまっているのか、ということだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)