iOSとAndroidの両方で音楽アプリのトップ5のひとつであるSoundCloudが、アーチストやクリエイターのためのアプリSoundCloud Pulseを今日(米国時間11/2)リリースした。このアプリを使ってユーザは、作品を共有したり、人気情報を調べたり、コメントに答えたり、他のユーザをフォローしたりできる。共有は、一般公開でも、会員登録制でもどちらでもできる。もっと高度な機能も今準備中なので、今後のアップデートにご期待を、ということだ。
現時点ではSoundCloud PulseはAndroidのみで、iOSバージョンはまだだ。
しかし今後リリースされるバージョンでは、より詳しい人気情報や、曲の情報の編集、曲のアップロード、拡張メッセージングなどの機能がサポートされる。
SoundCloudのコミュニティをいつも盛り上げているクリエイターたちのためのモバイルツールが出るのは、今回が初めてだ。
SoundCloudは今、完全な合法化を目指してレーベルと交渉したり広告のない有料会員制をやろうとしている。そんなとき、アーチストとの関係を深めることができれば、同サイトはインディー音楽のさらに良いソースになり、また新人クリエイターたちの登竜門にもなる。これまでのような法律のグレーゾーンで、一部のレーベルに嫌われて音楽を引き上げられるサイトではなくなるだろう。ただしそのほかのレーベルは同社とすでに売上共有契約を結んでいる。
SoundCloudのメインのアプリケーションも最近改作され、SoundCloudと同じくインディーのアーチストも参加できるApple Musicに対抗しようとしている。
SoundCloud本体アプリには、音楽の発見と全体的なユーザ体験を改良するための機能が盛りだくさんだが、これまで、クリエイターが自分のアカウントを管理するためのツールは、増えなかった。
Pulseは、そのほかの要望にも対応している。まず、これまでの数年間で、クリエイターが頼りにしてきた機能の多くがなくなっている。SoundCloud Pulseの発表を告げるブログ記事のコメントにも、この不平がある。SoundCloud Pulseなんていう別のアプリを出さずにSoundCloudアプリ本体が充実すれば、それでいいじゃないか、というわけだ。SoundCloudのマーケティング部長Brendan Codeyは、こう答えている:
それは、社内でも激しく議論しました。クリエイターとリスナー両方のニーズを満たすためには、アプリを二つに分けるのがベスト、という結論に達しました。機能豊富でしかも使いやすくメンテナンスしやすいツールを作ることは、大仕事でしたが、アプリを二つに分けたことによって、双方が互いの邪魔をすることなく、今後の改良を進められるようになりました。
SoundCloudの登録ユーザ数は1億5000万に達し、月間リスナは1億7500万いる。年齢層は、SpotifyやPandoraより若い、と最近のBloombergが報じている。
さきごろ同社は、“今年の終わりごろ”有料会員サービスを始める、と言っている。でもまだ、公式日程の発表はない。クリエイターのためのアプリをまず改良してから、そのような有料サービスをローンチする、という心算なのかもしれない。