SpaceXは次期Falcon 9の打ち上げを2月17日に予定している。主要な貨物はスペインの地球観測衛星、Pazだが同乗するもうひとつの積荷の方が興味深い。SpaceX自身は衛星を利用したブロードバンドインターネット通信サービスをテストするために、自社の通信衛星2基を軌道に送り込む。
ロケットに載せられるのはMicrosat-2AおよびMicrosat-2B(via TheNextWeb)という小型の衛星で、稼働期間はわずか20カ月だ。いずれもKu帯ブロードバンド無線送受信機を備え、低地球軌道から地球上に通信環境を提供する能力をテストする。
SpaceXは長期利用可能な本格的ブロードバンド通信衛星を打ち上げる前にこのテストを行う。同社はロケット発射事業に加えて、宇宙ベースの安価なブロードバンドを地上に提供することを新たな収入源として考えている。衛星インターネットサービスが利益を生めば、同社が構想する野心的火星ミッションなどのプロジェクトを賄うことができる、とSpaceX CEO Elon Muskが同社の長期計画の概説で語っていた。
Microsatを軌道に打ち上げることは、同社のブロードバンド事業を現実にする最初の一歩にすぎないが、SpaceXの壮大なビジョンが進展していることを示す良い兆候だ。SpaceXは、今月始めにFalcon Heavyの初飛行に成功し、今年中に有人宇宙船Crew Dragonの打ち上げを予定している。2018年はMuskの宇宙ベンチャーにとって記念すべき年になるだろう。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )