あなたが毎日通うコーヒーショップのレジでおなじみのSquareが、そのReaderハードウェアをデベロッパーに公開する。デベロッパーはSquareのReader SDKを使って、独自の決済やPOS体験を構築できる。セルフサービスのキオスクや、ウェイターが使うモバイルアプリなど、いろんな決済ポイントを実装できるだろう。
Squareでデベロッパープラットホームを指揮しているCarl Perryが、こう説明している: “私たちは今市場にあるものの中では最良のPOS(販売時点)ソフトウェアを作ったと自負しているが、しかし業界によっては独特のニーズもあり、私たちの既存のプロダクトでは対応できない独自の店頭決済体験を実装したいと願っている企業も少なくない。そこで今回私たちは、そのプラットホームをオープンにし、今回初めてデベロッパーに、Squareのハードウェアへのダイレクトアクセスを提供しようとしている”。
ここでSquareが言いたいのはたぶん、すでにSquareがよく使われているリテールやレストランなどの業界と、ほとんど使われていないニッチの業界の両方に、既存のSquareのソフトウェアでは間に合わない業態がある、ということだろう。そこでSDKを広く公開すれば、iOSやAndroidのデベロッパーがそれらの業態…交通運送業、ヘルスケアなど…に合ったSquareの決済ソリューションを作ってくれるだろう、というわけだ。またSDKの公開によってデベロッパーは、自分のソフトウェアに決済システムを容易に組み込めるようになる。たとえばCRMソフトを作っている人や、もっと複雑なERPシステムを手がけているデベロッパーが、即時決済という実装部品を得ることになる。
すでにこのSDKを使用した企業の中には、Shake Shackがいる。同社はニューヨークなど数都市で展開している“Shack of the Future”で、このSDKを使用するセルフサービスのキオスクをテストしている。またInfinite Peripheralsは、デジタルのタクシーメーターを作り、それはすでにワシントンDCで使われている。ほかに、Instagramのアカウントを持つジュースチェーンJoe and the Juiceや、使い捨て医療用品自販機のQuiqMedsなども、このSDKでPOSを実装している。