TechCrunch Tokyo 2014、スタートアップバトルでプレゼンを競うのはこの12社だ

いよいよ明日11月18日から11月19日にかけて東京・渋谷ヒカリエで開催する「TechCrunch Tokyo 2014」。これまで各セッションの内容や見どころのまとめという形で紹介してきているが、1つ大事なことをお伝えし忘れていた。そう、メインイベントの1つ「スタートアップバトル」の登壇者だ。

スタートアップバトルは創業3年以内のスタートアップに限定したプレゼンバトルだ。今年は昨年より30社ほど多い113社が応募してくれたが、その中から事前審査で選ばれた12社が自慢のプロダクトについて5分間のプレゼンを行う。ちなみに2012年は電動パーソナルモビリティを手がけるWHILLが、2013年は「Ring」を手がけるログバーがそれぞれ優勝を果たしている。今回本戦に勝ち進んだスタートアップをざっと紹介していこう。

mikan

mikanが提供するのは「圧倒的に一番速く覚えられる」を標榜する英単語アプリ。TinderライクなUIで英単語を知っている、知らないに分け、知らない単語に何度も接触することで、ベータテストでは1日1000単語という記憶スピードを実現したという。

AgiC

AgICは家庭用プリンタと伝導性のインクを組み合わせることで、電子回路の高速な試作を実現するプロダクト。IoT、メイカーズムーブメントなんて言われているが、実は電子回路に関しては、革新的な試作というものはなかったそうだ。AgiICでは、自社プロダクトを利用することで、通常1週間ほどかかっていた電子回路の試作を2〜3分に短縮するという。

STANDING OVATION

同社が提供するソーシャルクローゼットアプリ「XZ」は、自分の手持ちのファッションアイテムを登録し、自分が登録したアイテムやほかのユーザーが登録したアイテムを組み合わせて、コーディネートを作成できるアプリだ。将来的にはこのアイテムをもとにCtoCやBtoCのコマースにつなげていく予定。

フォトシンス

フォトシンスが手がけるのはスマートロック「akerun」。ドアの内側にこのakerunを取り付ければスマートフォンを使ってドアの開閉が可能になる。購入者以外のスマートフォンにも開錠権限を与えられるため、ハウスキーピングやしスペースの入場管理などでの活用が見込まれる。

ミニマル・テクノロジーズ

ウェブサイトに1行のスクリプトを埋めるだけで他言語化を実現できるサービス「WOVN.io」を提供。テキストの機械翻訳のような手軽さを感じてしまいがちだが、サイトの他言語化というのは実は翻訳にとどまらない大変な作業。WOVN.ioはそれを非常に手軽にしてくれる。

baton

batonが提供するのは、対戦型の学習アプリ「クイズマッチ」。入試に出るような問題をクイズ化し、全国のユーザーがクイズ形式で対戦できるというもの。現在は日本史に限定して約2000問を配信中。利用は無料となっている。

ビズグラウンド

同社のサービス「Bizer」はもともとスモールビジネス向けの士業や専門家への相談サービスだった。だがそれはあくまでサービスの一部。実はバックオフィスの業務支援サービスを開発していた。例えば新たに社員が入った時に何をするべきかというタスク管理や文書の作成などをサポート。専任者なしでのバックオフィス業務を実現してくれる。

FiNC

FiNCはスマホアプリを活用したダイエット家庭教師サービス。クラウドソーシングで集めた管理栄養士がユーザーのアップした食事に対する評価をしてくれるほか、専門家によるトレーニングの指導、遺伝子検査やアンケートをもとにしたオリジナルのサプリメントなどを提供する。

スペースマーケット

スペースマーケットは、あらゆるスペースをネット上で貸し借りできる、いわばビジネス版の「Airbnb」だ。ベンチャー企業の会議室から、お寺や野球場、帆船、はてはお化け屋敷まで、あらゆるスペースを借りることができる。

ベントー・ドット・ジェーピー

bento.jpは、スマホアプリを2タップするだけでお弁当を注文できるファストデリバリーサービス。メニューは日替わり、価格はデリバリー費用込みで500円。もちろんエリアは限定されるが、最短1分、平均10分でオフィスまでお弁当を届けてくれる。

yTuber.tv

「yTuber.tv」はYouTubeの様々なコンテンツをキュレーションして、テレビのチャンネルのようにカテゴリ分けした、いわばYouTubeの「ラテ欄」を作っている。そして同じコンテンツを視聴しているユーザー同士でメッセージのやりとりが出来るサービスだ。

オープンロジ

「物流をもっと簡単・シンプルに」をコンセプトにした中小事業者・個人向けの物流アウトソーシングサービス。物流会社と連携することで、本来手続きがかかり複雑な料金体系を持つサービスを簡素化した。代表の伊藤秀嗣氏は富士山マガジンサービスの物流システムの構築から約10年間事業に携わった後に起業した。

以上が今年登壇する12社となる。昨年僕は観客席から見ていたわけだけれども、今年は事前のプレゼンから見させてもらっている。どこもプレゼンのレベルが高く、またジャンルもC向け、B向けのウェブサービスからIoTまで幅広いので、正直優勝の予測がつかない。栄光を勝ち取るのははたしてどのスタートアップになるのか。

なお、このセッション様子は当日Ustreamでも公開する予定だ。さらにバトルの直前には、昨年優勝したログバーの吉田卓郎氏も登壇の予定。一般販売までの経緯を語ってもらうほか、デモも披露してくれるという。


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。