Uberが食料雑貨宅配サービスのコーナーショップを買収へ

Uber(ウーバー)はCornershop(コーナーショップ)を買収する。Cornershopは食料雑貨配達のスタートアップで、ラテンアメリカ市場にてサービスを提供し、最近は北米初となる都市トロントでのサービスへおシフトした。Uberは米国時間10月11日、必要な規制認可を受けた後に2020年初頭にCornershopの株式の過半数を買収すると発表した。

Cornershopは2015年にOskar Hjertonsson(オスカー・ヘルトンソン)氏、Daniel Undurraga(ダニエル・ウンドゥラガ)氏、Juan Pablo Cuevas(フアン・パブロ・クエバス)氏によって設立された。なお、本社はチリにある。Uberによると、Cornershopは現在の形態でUberのもとで運営され、取締役会の大半はUber出身者が構成するという。

4ラウンドの資金調達でCornershopは、Accel、Jackson Square Venturesなどから3170万ドル(約34億円)を調達している。同社はWalmart(ウォルマート)によって2億2500万ドル(約240億円)で買収されると2018年9月に発表されていたが、メキシコの独禁法当局がそれを阻止したため、今年6月に決裂した。

しかし、WalmartはCornershopとの関係を保っており、つい昨日までトロントで同スタートアップと共にサービスを提供していた。Uberは以前、Walmartとの提携を含め食料雑貨の配達を実験しており、UberでCEOを務めるDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏はUber Eatsの成功を考えると、食料雑貨の配達は同社が事業を拡大するのに適した分野であると述べた。Cornershopの競合企業にはInstacartやPostmatesなどの強豪がいるが、Uber Eatsも当初はずっと有名な企業との競争に直面していた。

この買収はまだ規制当局の承認が必要で、Walmartの買収が失敗したのもそれが理由であり、今後を見守る必要がある。これまで、Uberは食料雑貨の分野ではなんの目的も隠しておらず、なんらかの形でビジネスは成功しそうだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter