米国時間8月8日、Uberは4月から6月にかけての四半期決算を発表した。株式を上場してから2回目の四半期決算報告だが、31.6億ドル(約3343億円)の収入に対して52億ドル(約5500億円)の損失を計上した。
Uber(NYSE: UBER)の株価は、決算発表直前には9%アップして42.98ドルで引け、45ドルという上場時の目標価格にかなり近づいた。しかし第2四半期の巨額の赤字が発表されると時間外取引で11%急落している。
52億ドルの純損失というのはUberの四半期赤字額の新記録だ。収入は対前年同期比で14%しかアップしていない。これが成長の遅さという懸念を再燃させている。Uberでは第2四半期の損失の大部分は上場にともなう株式による報酬支払によるものと説明している。4月の上場に際し社員報酬を株式で支払ったことが原因だという。しかし報酬分を別にしても同社は13億ドルの損失を出しており、第1四半期の損失より30%アップしている。
アナリストは1株あたり3.12ドルの損失と予想していたが、発表は4.72ドルとこれを大きく上回った。 CNBCによれば、アナリストは収入を33.6億ドルと予測していた。これも実際の額は2億ドル少なかった。
Uberの最高財務責任者であるNelson Chai(ネルソン・チャイ)氏は四半期発表の文書中で「我々は引き続き全力で成長に向けて投資していくが、 同時に成長の健全性も追求する。今四半期、我々はこの方向に向けて大きく前進することができた」と述べている。
Uberは4月の上場以後、波乱の道を歩んできた。ビジネスモデルを確立できないため株価は低迷し、同社は経費節減と効率化のために1200人のマーケティング部門の人員の3分の1にあたる400人のレイオフ実施せざるを得なかった。
Uberの赤字が累積していく中、米国における強力なライバルのLyftが四半期決算を発表、 8億6700万ドル(約917億円)の収入に対して6億4400万ドル(約680億円)の純損を計上した。収入は昨年の第2四半期の 5億500万ドルから大きくアップし、アナリストの予想を超えた。昨年動機の純損は1億7900万ドルだったのでこちらも大幅に拡大している。決算発表後、Lyftは3%のアップの62ドルで引けた。しかし同社が「上場にともなうインサイダーの株式売買禁止は1月以上早く解除される」というニュースを発表した後、時間外取引で値を下げた。
UberによればUber EatsのMAPC(月間アクティブ・プラットフォーム・クライアント)数は前年同期比で140%成長したという。実数ではUberを利用するレストランの実数は32万店舗となった。収益については、72%増加して5億9500万ドル(約630億円)に達した。
Uberの2019年Q2の収益報告書はこちらで確認できる。
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