ウェブサイトやアプリの高品質なUXは、企業が成功する上で、あった方が良いといったものではもはやなく、なくてはならないものになっている。だが、UXチームの影響力を拡大することは容易ではない。近年、UXチームはDesignOps(デザイン運用)プラットフォームと呼ばれるものに注目している。
このたび、UXチームにとって重要なDesignOpsプラットフォームとなることを目指し、そのスケールアップのための資金を調達したスタートアップが登場した。
zeroheight(ゼロハイト)は、Tribe CapitalがリードするシリーズAラウンドで1000万ドル(約11億円)を調達した。ラウンドには、Adobe、Y Combinator、FundersClub、Expaの他、エンジェル投資家からTom Preston-Werner(トム・プレストン・ワーナー)氏(GitHubの共同創業者)、Bradley Horowitz(ブラッドレー・ホロウィッツ)氏(GoogleのVP Product)、Irene Au(アイリーン・オー)氏(GoogleでUXデザインを開発・運営)、Nick Caldwell(ニック・キャルドウェル)氏(TwitterのVP Engineering)などが参加した。
ロンドンを拠点とするzeroheightは、今後、サンフランシスコ・ベイエリアにも進出し、チーム全体を拡大する。これまでは、UXにおける文書化に注力してきたが、今後はデザインと開発のギャップを解消するなど、他の分野にも取り組む。
共同創業者のJerome de Lafargue(ジェローム・ド・ラファーグ)氏は次のように述べた。「zeroheightがUXにもたらすのは、GitHubのようなDevOpsプラットフォームがコードの開発とリリースに果たしている役割と同じです。UXコンポーネントを文書化・管理するための中心的な場所を提供し、デザインAPIと組み合わせることで、チームはデザインの受け渡し段階を完全に省略し、UXの提供プロセスを高速化できます」。
同社はUXチームのスケーリング問題に対処していると同氏は語る。「UXチームがここ数年で劇的に成長したことにより問題が発生しました。ほとんどの企業にとって、競争に勝つためにUXが非常に重要になっているからです。そのため、集中化や再利用可能なコンポーネントが必要となり、チームがリリースを続けても効率性や品質を落とさずに済むようになりました」。
zeroheightの1300社を超える顧客の中には、AdobeやUnited Airlines(ユナイテッド航空)などのフォーチュン500企業も含まれている。
関連記事
・機械学習を活用してマーケッターのコンテンツ制作を自動化するSimplified
・アクセシビリティを重視したオープンソースの新デザインシステムをOktaがローンチ
・デザインのマーケットプレイスBrandCrowd拡張のためDesignCrowdが約8億円調達、IPO直前
カテゴリー:ネットサービス
タグ:DesignOps、UX、zeroheight、資金調達、ロンドン、デザイン
画像クレジット:zeroheight team
[原文へ]
(文:Mike Butcher、翻訳:Nariko Mizoguchi)