Vicariousに注目―人工知能のスタートアップにジェフ・ベゾス、マーク・ベニオフ、ジェリー・ヤンがそろって投資

まさにテクノロジー系ビリオネアのオールスター・キャストだ。

マーク・ザッカーバーグ、ピーター・ティール他のシリコンバレーの大物がVicariousというサンフランシスコのスタートアップの成長を加速するために4000万ドルを投じたことが話題になったが、驚いたことに、大物投資家がさらに4人も現れた。

Amazonのファウンダー、CEOのジェフ・ベゾス、Yahooの共同ファウンダー、ジェリー・ヤン、Skypeの共同ファウンダー、ヤーヌス・フリース、SalesforceのCEO、マーク・ベニオフが揃ってVicariousのシリーズBラウンドに参加した。

Vicariousは今回のラウンドでの調達金額を明らかにしていないが、少額ではなかっだだろう。私の取材に対してVicariousの共同ファウンダー、D.Scott Phoenixは「エンジェル投資という規模は確実に超えている」と語った。それにしてもこの4人のスーパースターがそろって一つのスタートアップに投資するとは想像もできなかった。

Vicariousは次世代の人工知能プラットフォームを開発中だ。Phoenixによれば、 現在のAI研究は依然として1980年代に開発された畳み込みニューラルネットワーク(convolutionalneural network)をベースにしているという。

しかしPhoenixと神経生理学者の共同ファウンダー、Dileep Georgeは脳の実際の活動をもっと精密に模倣することによって精度とパフォーマンスを画期的に改善できると主張する。Vicariousは昨年の秋、Captchaの読み取りに成功してこれを実証することに成功した。

Vicariousのテクノロジーから本当の意味での最初yの知能マシンが生まれることが期待されている。

同社はまだたった30人の会社なのに5600万ドル以上の資金を集めている。Phoenixは「劇的な人員増を図る計画だ」と述べた。

Vicariousへの投資にはさらにVinod Khosla、Ashton Kutcher、Aydin SenkutのFelicis Ventures、Garry TanとAlexis OhanianのInitialized Capital、BraintreeのBryan Johnston、Box.comのCEO、Aaron Levie、Y CombinatorのSam Altman、Open Field Capital、Zarco Investment Group、Metaplanet Holdingsといったスター投資家が加わっている。

〔日本版:Vicariousとは「代理の、代償性の」といった意味〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。