Y CombinatorのSam Altman社長が会長へ、後継者の計画はなし

シリコンバレーの多産なアクセラレーターY Combinatorの、著名な社長Sam Altman氏(写真中央)が社長を退いたことを、同社が米国時間3月8日に公開したブログ記事が共有している。

Altman氏は会長職へ移行し、YCの他のパートナーたちが昇格して彼の日常業務を引き受けるとAxiosが報じている。情報筋によると、Altman氏の後継者を立てるは予定はない。YCの中核的な事業は目下、CEOのMichael Seibel氏が率いている。彼は2013年に非常勤のパートナーとしてYCに加わり、20016年にトップの座に着いた。

このニュースが流れた今同社は、一連の変革の真っ最中だ。しかももうすぐ、3月18日と19日にはサンフランシスコで、200あまりの企業から成る最新のバッチのデモが行われる。上述のブログ記事でYCは、本誌TechCrunchが今週初めに報じた本社のサンフランシスコ移転の件をはじめ、変化の一部について詳説している。

それによると、「YCをその都市〔サンフランシスコ〕へ移すことを検討しており、目下スペースを探している。最近の5年間で新しいスタートアップたちの重心が明らかに変わり、マウンテンビューのスペースに愛着はあるものの、そこに固執するロジスティクス上のトレードオフにそれだけの価値があるかを再考している。とりわけ、バレーは社員の通勤が難しい。また、ベイエリアの同窓生たちに近い場所にいたいのだが、その圧倒的多くがサンフランシスコで生活し仕事をしている」。

本社を北へ移すだけでなく、最近のYCは参加者が大幅に増えているので、次のデモデーではステージを2つ使う。そして、ポートフォリオ企業への初期投資の額も増やす

Altman氏は2011年にパートナーとしてYCに加わり、2014年に社長に指名された。今後の彼は、調査研究企業OpenAIの共同会長職など、他の努力に傾注する。AltmanはYCの共同ファウンダーPaul Graham氏を継ぐ、同社2代目の社長だった。Graham氏は今、YCのアドバイザーだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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