月曜日(米国時間6/2)のWWDCで、AppleはiOSおよびMacデベロッパーコミュニティーに新風を巻き起こした。発表された新プログラミング言語Swiftは、同社の開発ツールチームによって一から設計された。
言語自体が、Appleデベロッパーが現在使用しているObjective-Cのコンパイラー、ランタイム,およびライブラリーの上に構築されている。つまり、iOSやMacのアプリ開発に慣れた人たちは、わずかな文法を覚えるだけで、既存のコードベースにSwiftコードを組み込むことができる。なにしろ、Swiftを使ってFlappy Birdクローンをわずか9時間― 休憩時間を含む ― で作ったという野心的プログラマーもいる 。
Appleの開発ツール責任者、Chris Lattnerによると、Swift言語の開発は2010年7月に始まった。彼は自身の個人ブログに、この言語が個人プロジェクトとしてスタートし、「存在を知っていたのはわずかな人々だけだった」と書いている。2011年の終りに、数人の精鋭エンジニアがプロジェクトに加わり、Apple開発ツールチームの主要目標になったのは、2013年7月になってからだったという。
AppleはSwiftの開発理由を、「ほら、こっちの方がObjective-Cよりいいだろう」とだけ言うこともできただろうが(Objective-Cランタイムチームのメンバーが発したツイートを参照)、Lattnerはこのプロジェクトに対する彼の動機付け、もっとずっと大きい視野を見据えたものだったと言う。
プログラミングをもっと取っつきやすく楽しくすることが、次世代のプログラマーたちにアピールし、コンピューターサイエンスの教え方を変えるきっかけになることを願っている。
Lattnerのページには、Swiftが受けた影響も暗示されている。外部の人々の多くは、1983年に作られたObjective-Cを、長期的に置換えるためだと想像している。
彼によると、言語の文法と構造を設計する際参考にしたのは、Objective-C、Rust、Haskell、Ruby、Python、C#、 CLU等の言語であり、SwiftのXcode “Playground” 機能は、プログラミングを「学びやすく」するというBret Victorの理論、および2012年にKickstarterで30万ドル以上を集めた拡張可能なインタラクティブ・プログラミング環境、Light Tableにインスパイアされた。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)