Facebookは途上国向けにインターネット接続を無料で提供しようという野心的なInternet.org計画を進めてきた。この努力が実を結び、今やインド全域でReliance Communicationsのネットワークを利用した基本サービスの接続アプリ、 Free Basicsが無料で利用できるようになった。このプロジェクトは途上国の人々に無料でネットへのアクセスを提供しようとするものだ。ただし一部からはこれに批判の声が上がっていた。
Reliance Communicationsはインドで第4位のテレコム企業で、6月時点で1億1000万の登録契約者がいる。同社の発表によれば、ユーザーはこのアプリを使ってFacebookとFacebookメッセンジャーに加えて、Wikipedia、BBCニュース、Bing検索、Dictionary.com、各種ローカルニュースなど公共性の高いサイトにアクセスできるという。
これに対して批判者は、Internet.orgはごく一部のサイトへのアクセスを無料化することでインターネットに差別を持ち込んでおり、ネット中立性の精神を破壊するものだとしている。
Facebookのファウンダー、CEOのマーク・ザッカーバーグは、「Internet.orgは基本的なサービスへの接続を無料化しようとするもので(アプリの名前もそこから来ている)、それ以外のサイトへのアクセスを何ら制限するものではない」と反論している。Internet.orgはさらにデベロッパーその他のパートナーがFree Basicsサービスの充実に協力しやくする方法を各種発表している。
当初Internet.orgに対し、膨大なユーザーを抱えるFacebookが一部のサービスを優遇することによって副作用が生じることが懸念されていた。しかしこうしたFacebook側の対処によって批判はかなり弱められた形だ。
Free Basicsはインドに加えて南アジア、東南アジア、アフリカ、ラテンアメリカなど世界の途上国、30ヵ国に展開されている。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)