サードパーティー製キーボードアプリへの消費者の関心が薄れる中、Googleはモバイル端末向けキーボードアプリのGboardを今も開発している。今日(米国時間3/6)同社はGboardの対象範囲を大きく広げ、新たに20言語に対応した —— とりわけ、中国語の繁体字および簡体字と韓国語が加わった点が注目される。新しい言語はまずAndroid版Gboardアプリに追加される。
昨日同社は、iMessageの新しいアプリ拡張機能を利用したGoogle検索のiMessageへの統合を発表したばかりだ。Gboardの対象ユーザーの拡大や、iOS版SafariとGoogle検索の密な統合も含め、Googleがモバイルユーザーにもっと検索エンジンを広めたいという意図がはっきり見て取れる。検索アプリをインストールしていないユーザーや、使用頻度の低いユーザーにもGoogle検索を使わせようとしている
この20言語を加えて、Android版Gboardの対応言語は300を超えたとGoogleは言っている。世界人口の74%をカバーしたという意味でもある。同社は広く使われている言語だけでなく、マン島語やマオリ語などの少数民族言語にも取り組んでいることを付け加えた。
これは、Googleの新興国市場戦略とも一致している。同社はアプリの低帯域幅バージョンとして、YouTube Go、Gmail Go(プレインストール済み)、Files Go、Google Go、Googe Maps Go、Google、およびAssistant Goを提供している。Googleは世界の次期モバイルユーザー層をAndroidに呼び込むために、オフラインでも電波の弱いところでも使えてバッテリー消費の少ないアプリでニーズに答えようとしている
Googleが新言語の対応でGboardを優先することは理にかなっている。デスクトップでGoogleを使ったことのない初めてのモバイルユーザーでも、Gboardの翻訳などの機能が役立つだろう。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )