Google、スマホ依存を防ぐ「Digital Wellbeing」機能の対応機種を拡大

ユーザーがスクリーンタイムを監視/管理するのを助けるGoogleの最新の取組み、Digital Wellbeingの対応機種が増えた。当初はPixelとAndroid Oneだけだったが、このたびAndroid Pie搭載のNokia 6とNokia 8のほかSamsung Galaxy S10も加わった。

Nokia端末が加わったことを最初に見つけたサイトはNokiaPowerUserで、XDA Developersがそれをブログで紹介した。 さらにXDAはDigital WellbeingがSamsung Galaxy S10のデバイス設定画面にもあることにも気づいた。これはPixelやAndroid One機以外では初のDigital Wellbeingインストール済み機種だ。

Digital Wellbeingとは、要するにAppleのスクリーンタイムのGoogle版で、消費者の端末依存への懸念に対処する取組みの重要な柱だ。

これはIT業界ではここ数ヶ月のホットな話題で、消費者の間でもスマートフォンとアプリの利用に関する不健康な行動への意識が高まっている。実際、モバイルアプリの開発に携わる人の中には、ユーザーを中毒させることのみを目的とした人間の精神の弱さにつけこむアプリの開発に加担していたと告白する者もいる。

元Google幹部のTristan Harrisは、この問題に特化した大きな運動を開始した。さらに彼はCenter for Humane Technologyを設立して、ユーザーが自分の使うテクノロジーの制御を取り戻すための新しいデザイン原理を採用することを推奨している。

一方、いくつかの企業は既存のテクノロジーに関わるわれわれの行動を制御するための機能を出してきている。

たとえば昨年Facebookは ニュースフィードの動作原理を変更し、健康のためにサイトで費やす時間を減らすようにした。またFacebook傘下のInstagramは「有益に過ごした時間」機能として、無限にスクロールさせる代わりにユーザーに「コンテンツは以上です」と通知するようにした。YouTubeはユーザーが一休みするためのリマインダーを提供している。

そしてAppleのスクリーンタイムやGoogleのDigital Wellbeingのように、OSレベルで汎用的に制御・管理するためのしくみも作られている。

具体的には、 Digital Wellbeingはさまざまな方法でユーザーの端末中毒を追跡する。何回スマホをチェックしたか、通知を何通受けたか、アプリの使用頻度はどのくらいかなどがわかるほか、利用時間の上限や「Wind Downモード」、「おやすみモード」などを設定できる。

2018年のGoogle I/Oで発表されたこの機能は、Android Pieの一部として、昨年Pixelデバイスでデビューした。その後昨秋になってAndroid One端末にも導入された。

Digital Wellbeingアプリのリリースノートには、2月19日にベータテストを終えたと書かれていたが、Pixel以外、Android One以外の端末で使えるようになるかどうかには触れていなかった。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook