Google Discoverへの最適化と、注力すべき領域

すでに無視できないほどの流入獲得を見込めるGoogle Discover。

SEO Japanでも何度か取り上げていますが、まだまだ解明されていない要素も多いです。そのため、最適化を行える箇所は、通常のSEOと比較すると、少ないと言わざるを得ません。

もちろん、従来の最適化は確実に必要なのですが、Google Discoverに焦点をあてると、どの部分の最適化が重要なのでしょうか。今回紹介するSearch Engine Journalの記事が1つの参考になればと思います。

Google Discoverは最新の機能ではない。

しかし、SEOの新しい時代(検索が発生しない検索)の始まりとして認識すべきだ。

2018年に導入されたDiscover(以前はFeedとして知られていた)はChromeのモバイルアプリケーションで注目の機能となり、Androidデバイスのみの機能であった。

Discoverのフィードは、「Interesting finds」という特別枠として、自然検索結果にも表示される。

しかし、他のリッチリザルトと比べ、「Interesting finds」は非常に珍しい。

Discoverのフィードの対象となる情報は下記だ。

  • ニュース
  • 記事
  • 動画
  • 広告
  • ライブスポーツのスコアなどの特別なリッチリザルト

Google Discoverはソーシャルメディアのフィードと似ており、ユーザーの検索履歴(通常の検索)や視聴したYouTubeのデータなどによって、かなりパーソナライズされている。

GoogleのAIと組み合わせることで、ユーザーの嗜好と関連性が高く、興味関心を持つであろうコンテンツが提供されている。

これは、Facebookがニュースフィードを非時系列で表示させる仕組みと非常によく似ている。

また、Google DiscoverはSEO担当者へ新しい課題を突きつけている。

通常、SEMの多くは何らかの起点(キーワードやキーワード群が一般的)が存在する。

あなたは、「リバースエンジニアリングをしてコンテンツを作成し、キーワードの背後にある検索意図を満たすためにユーザー体験にあわせて調整する」という作業を行ってきたはずだ。

Google Discoverでは、その起点は存在しない。

Google Discoverの戦略を正しく立てれば、大きなトラフィック獲得が期待できる

様々な業界(フィンテック企業からメディア企業まで)のWebサイトで試行錯誤した結果、よく知られていない要素も多いが、Google Discoverとの相関がある要素もわかってきた。

その中でも、Discoverのパフォーマンス改善と強い相関が見られた最適化の方法をご紹介しよう。

Discoverに対するテクニカルSEO

Discoverのパフォーマンスと相関するテクニカルなSEOにおいては、新しい発見や驚愕の事実というものは存在しない。

見落としがちな領域の再確認と言った意味合いが強いだろう。

モバイルフレンドリー

Discoverがスマートフォンとタブレットのみで利用可能であることからも、モバイルからのアクセスを可能にすることはとても重要だ。

何年もの間、Googleはモバイルでの検索に重点を置いているにもかかわらず、レスポンシブデザインになっていない、セパレートされたモバイルぺージのないサイトが多いことは非常に驚きだ。

Discoverでの認知度獲得を目指すのであれば、デスクトップと同様、モバイルの体験も良いものにする必要がある。それは、下記の項目を満たすということだ。

  • 煩わしい広告やポップアップで埋め尽くされたモバイル体験であってはならない
  • 記事内で使用されるあらゆる画像は、アクセス可能ができ、読み取れるものとする。ユーザーが画像をクリックすると拡大画像が表示され、ズームも行えることを確認しよう。

モバイルデバイスでコンテンツをアクセス可能にし、利用できる状態にすることは、モバイルフレンドリー全体の一部分に過ぎない。

他の領域としては、ページスピードが挙げられる。

コンテンツの読み込みの速さとDiscoverのフィードへの採用は強く相関している。また、AMPを活用しているニュースやマガジンのサイトとも相関がある。

画像の最適化

ブローディ・クラーク氏が調査で裏付けたとおり、Discoverからトラフィックを得るために、画像は重要な役割を果たしている。また、品質の高い画像はフィード内での訴求にも相関する。

コンテンツと関連したユニークな画像を作成し、用いることは、コンテンツのパフォーマンス(またDiscoverのフィード内でのアピール機会において)にも影響があることも、彼の調査は指し示している。

そのため、下記に挙げる画像SEOのベストプラクティスを行うことはとても重要なのだ。

  • 画像のファイルサイズは、劣化しない範囲で可能な限り圧縮する(サイトスピードの改善のためにCDNに依存するのはよくない)
  • 画像に適したファイル名を記載する
  • 適切なAlt属性を付与する
  • 画像を端的に説明するキャプションをつける

コンテンツ戦略:複数タイプのコンテンツや新旧のコンテンツ

Googleが保有する特別なコンテンツ(ライブスポーツのスコアや情報など)に加え、YouTubeもDiscoverに採用される。

コンテンツ戦略においては、メデイアとアプローチの両方の意味で、複数のタイプのコンテンツを意味する。

ユーザーがGoogleで検索し、Discoverを利用する度に、Googleはあなたの興味について学習し、あなたがまだ出会っていないと思われるコンテンツを提供する。

この学習には時間を要する。

例えば、私は様々なスポーツチームの試合結果や名簿をよく検索する。

Googleはこうした私の行動から、私がこれらのチームに興味があると解釈する。

それを確かめるために、ライブスコアや数週間先の試合スケジュールなどを私に提供するのだ。

Discoverでの戦略に置き換えれば、あなたは下記の内容を組み合わせる必要があるということだ。

  • エバーグリーンな情報(正確な情報を反映するために更新は行う)
  • 最新の業界のトレンドを載せる
  • 関連トピックのニュースを載せ、それに対する意見も載せる

Discoverのフィードにはペイウォールのコンテンツも採用されることも覚えておこう。

リアルタイムな時間感度の高いコンテンツ

重要なことがある。リアルタイムのイベントや時間感度の高いコンテンツをDiscoverは採用するということだ。

ユーザーは複数の趣味や興味があることから、ニュース性のあるコンテンツを戦略に組み込むことは非常に重要だ。

ユーザーの興味とあなたのコンテンツの内容が重複する箇所は、彼らの興味範囲のほんの一部に過ぎない。

つまり、あなたのオーディエンスを理解すること(彼らの広い興味範囲は何なのか)はとても重要と言える。

顧客に期待を抱かせる

Discoverからのトラフィックを得たいのであれば、顧客に期待を抱かせることはとても重要だ。

他のマーケティング手法と同様、確実に成果が得られるというものではない。

この記事の最初に掲載したグラフを見ても分かる通り、Discoverのインプレッションとクリック数は非常に不安定であり、通常のSEO、広告、ソーシャルメディアと異なり、安定した成長曲線を描くものではない。

私の分析によれば、Discoverに掲載された記事の寿命は、2~3日間である。この数字は、ブローディ・クラーク氏の調査とも合致する数字だ。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Optimizing for Google Discover: Key Areas to Focus On」を翻訳した内容です。

記事中でもある通り、画像はGoogle Discoverにとってとても重要だと感じます。

実際に、1ユーザーとしてGoogle Discoverを使用していても、きれいな画像にはついつい目を向けてしまいます。さらに、「自分が興味のあるトピックについて書かれているはずだ」と画像から判断できる場合はクリックしてしまう機会も多いと思います。

「ユーザーのためのサイトを作る」をベースとしながらも、「Google Discoverでの見られ方」も意識していきたいですね。

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ローカルSEOとは何か?ローカルSEOの基礎知識まとめ

場所や地域を含む検索を対象とした、いわゆるローカルSEO。

Googleマップの進化もあり、特に物理店舗を持つ中小企業にとっては非常に重要な施策と言えます。もちろん、あくまでSEOの範囲であるため、通常のSEOの施策はその効果を発揮すると思いますが、それだけでは不十分なこともまた事実。

今回は、こうしたローカルSEO特有の施策や気をつけるべきポイントについてまとめている、SEMrushからの記事を紹介いたします。

ローカルSEOとは、地域に特化した検索クエリに対し、ビジネス・商品・サービスを最適化させる作業だ。

Google(また、その他の検索エンジン)はIPアドレス(デスクトップ)と位置情報(モバイル)をベースとしたユーザーの位置を用い、彼らに何を表示させるべきかを判断している。

そのため、歯医者・洗車・鍵屋などと検索した場合、検索エンジンはユーザーのロケーションに関連するビジネスを表示させる。

Googleのローカル検索結果

検索結果はローカルのビジネスにとって、2つのメインとなるパートによって構成されている。

  1. 自然検索結果ーWebサイト
  2. ローカルパックーGoogleマイビジネス(Googleマイビジネス)

ユーザーは特定の地域を示す単語を加えることで、異なる地域の検索を行える。

例えば、「ロンドンのホテル(Hotels in London)」といった具合だ。その他の表示機会は、広告・画像・ワンボックスとなり、もちろん、ローカルファインダーやマップも含まれる。

ローカルSEOの作業は、ローカル検索のクエリに対するWebサイトの最適化を含むが、Googleマイビジネスのページの最適化も対象となる。

例外

ローカル検索のクエリに対し、ローカルビジネスを表示させる場合にも例外はある。

この場合、Googleは、ユーザーの位置情報ではなく、ユーザーの検索意図による判断を行う。このケースは、特に「<場所名>のホテル(Hotels in …)」といった検索で起こりうる。

こうした検索でGoogleは、自然検索結果に旅行予約サイトを表示させることが多い。10個のホテルのWebサイトを自然検索結果に並べるのではない。

その地域の複数のホテルから選びたいという検索意図があると、Googleは判断しているのだろう。

ホテル検索では、2018年7月に、ユーザーの位置情報の重視から検索意図への重視へと切り替わっている。2019年7月には、英国での「空港までの送迎」のクエリにおいて、ユーザーの位置情報の重視から検索意図への重視へと切り替えている。

ローカルビジネスのWebサイトは全て予約サイトに取って代わられてしまった。

こうした検索でローカルビジネスを検索結果に表示させるには、ユーザーは「<場所名>の空港までの送迎(Airport Transfers in …)」のように、特定の場所を検索クエリに含めなければならない。

Googleは検索結果を変更することができ、実際、今後も変更されていくだろう。

しかし、ユーザーの位置情報と検索クエリに適合したホテルパックやローカルパック内に、ローカルビジネスのWebサイトをGoogleは今でも表示させている。

ローカルSEOの戦略は、あなたのビジネスのロケーションと顧客の検索意図に適した内容にすべきなのである。

ローカル検索結果

通常、ローカル検索結果はローカルパック(Googleマイビジネス)自然検索結果(Webサイト)によって構成されている。

ローカルSEOの戦略は、そのビジネスのビジビリティを増加させるために、複数の側面を含んでいる。

  • 有料広告:ローカルパックの上部
  • Googleマイビジネス:ローカルパック
  • オーガニック:ローカルパックの下部

ローカルSEOの実践者として、私は自然検索でのビジビリティ(非広告)の提供に集中している。

しかし、ペイド広告を使用するタイミングと機会は常に存在する。例えば、ローカルSEOを開始したばかりで、ローカルパックや自然検索結果に表示されていない場合などが考えられる。

競合サイトが特定の時間に広告を掲載し、あなたのWebサイトの表示が下部に追いやられている場合も該当するだろう。こうした時間帯でも、あなたはWeb上の露出を維持したいはずだ。

全てのローカルパックが平等に作成されているわけではない

Googleは、クエリの性質やビジネスの種類により、ローカルパックの表示を僅かに変更している。

ブランドの場合

レストランの場合

ローカルビジネスの場合

ワンボックスの場合

ホテルの場合

Googleマイビジネス

Googleマイビジネスはナレッジパネルの表示によって、検索結果に直接ブランドの露出を高めてくれる。

Googleは、下記のオプションをGoogleマイビジネスのページに表示させることで、ユーザーがそのビジネスと検索結果画面で直接やり取りが行える機会を増やしている。

  • 予約機能
  • 見積もり請求
  • メッセージの送付

Googleマイビジネスのページが無ければ、ローカル検索とローカルパックの機会の半分を逸していると言える。

Googleマイビジネスのページは、全てのビジネスが持つべき、最も重要なツールの1つである。

Googleマイビジネスのランキング要素

当然ながら、Googleは正確なランキング要素を公表してはいない。

しかし、いくつかの基本的な情報は「Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する」で公開している。

関連性

“関連性とは、ユーザーの検索がローカル リスティングとどの程度一致しているかを示します。

充実したビジネス情報を掲載すると、ビジネスに関するより的確な情報が提供されるため、リスティングとユーザーの検索語句との関連性を高めることができます。”

距離

“距離とは、検索語句で指定された場所から各ビジネス所在地までの距離によって計算されます。

検索語句で場所が指定されていない場合は、検索しているユーザーの現在地情報に基づいて距離が計算されます。”

知名度

“知名度とは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを示します。ビジネスによっては、オフラインでの知名度の方が高いことがありますが、検索結果にはこうした情報が加味されます。

たとえば、多くの人に知られている著名な美術館、ランドマークとなるホテル、有名なブランド名を持つお店などは、ローカル検索結果で上位に表示されやすくなります。

ビジネスについてのインターネット上の情報(リンク、記事、店舗一覧など)も知名度に影響します。Google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果の掲載順位に影響します。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、掲載順位が高くなります。”

関連性についてのアドバイス

  1. Googleマイビジネスにおいて、最も適切なカテゴリ、または、サブカテゴリを選択する。
  2. Googleマイビジネスにおいて、正確な説明文を掲載する。メインとなるキーワードやロケーションを含むようにする。
  3. Googleマイビジネス内のビジネス名、所在地、お問い合わせ情報が、Webサイト上の情報とサイテーション(SEMrushのサイテーションツールを推奨)と合致するようにする
  4. 構造化データ(Schema)をWebサイトに組み込む。ここでも、詳細が合致していることを確認する(ローカルSEOのチェックリスト)。

距離についてのアドバイス

距離はWebサイト側が最もコントロールしづらい領域である。全てのユーザーが異なるロケーションで検索を行うからだ。

  1. そのロケーションに実店舗が無いのであれば、実店舗があるロケーションをターゲットとする。
  2. ロケーションをWebサイト上の<title>に含め、適切な箇所であれば、Hタグにも含める。「ABC Taxis – Taxis in Peterborough」や「Jims Plumbing – Emergency Plumbers in Leicester」といった具合だ。
  3. Webサイトに顧客向けの経路案内を提供する。街の規模にもよるが、そのエリアの目立つ場所から3つか4つの経路を記載しよう。
  4. ローカルに特化したコンテンツを作成する。購入を検討しているユーザーを惹きつけるために、ロングテールのキーワードをターゲットとする。

知名度についてのアドバイス

  1. ローカルのサイテーション:自国で権威のある店舗一覧や主要なアグリゲーションサービスに注力する。
  2. あなたのエリア特有の店舗一覧を探す。
  3. あなたのエリアと自国にある、あなたのビジネス領域に特化した店舗一覧を探す。
  4. ローカルの商工会議所や業界団体に登録する。
  5. ローカルのチャリティ:あなたの予算を投下すべきポイントだ。
  6. ローカルの報道機関。特に、チャリティに出資した際など、彼らはこうした話題を好む。
  7. 報道機関や業界団体に対する記事で、顧客の関心を惹く。
  8. Googleマイビジネス、Facebook、業界団体のレビュー。顧客に対し、ニュースレターなどでレビューを依頼する。彼らがレビューを残しやすい状況を整える。
  9. 他のローカルビジネスと共に取り組む。お互いの顧客にとって意味のある形で、それぞれのWebサイトでそれぞれのビジネスを言及する。

何千ものサイテーション(店舗一覧サービスへの登録)を構築することについて警鐘を鳴らしたい。大量の店舗一覧サービスに登録することは控えよう。

低品質な店舗一覧サービスの場合、登録したページが数ヶ月間Googleにインデックスされないこともある。Googleにも、その状況が伝わってしまうだろう。

最も権威があり、最も関連性のあるサービスを選択しよう。

Googleマイビジネスのページを最適化する

あなたがまずすべきことは、Googleマイビジネスのページを作成することだ。

実際に検索する、もしくは、https://www.google.com/business/にアクセスし、すでにGoogleマイビジネスのページを持っているかどうか確認しよう。

Googleマイビジネスはあなたのビジネスの認証を求めてくる。最も一般的な方法は、郵便はがきの送付による認証だ。郵便はがきにはパスワードが記載されており、認証されるために、そのパスワードを入力する必要がある。

他の方法については、Googleがどの程度、そのビジネスがそのロケーションに実在しているかを把握しているかによる。電話、テキストメッセージ、Eメールがそれに該当する。

認証されれば、ダッシュボード内にあなたのアカウントが作成される。モバイルで操作している場合は、Googleマイビジネスのアプリで確認できる。

ビジネスの種類

ビジネスの種類には2つある。

  1. ローカルビジネス。顧客があなたのビジネスを訪れる(所在地を明示する)。
  2. サービスエリアのビジネス。サービスを顧客に提供する(所在地は明示しない)。サービスを提供するエリアや郵便番号を選択する。

メインビジネスの情報

メインビジネスの情報は情報セクション内にある。

下記が入力を必要とする項目だ。

名前(ビジネス名)

・気持ちはわかるが、キーワードを詰め込んではいけない。いずれ問題を引き起こすだろう。また、ビジネス名、所在地、電話番号は一貫させることをお忘れなく。

カテゴリ(ビジネスカテゴリ)

・あらゆる種類のビジネスのカテゴリが用意されているわけではない。あなたのビジネスに最も近いカテゴリとサブカテゴリを選択しよう。
・複数の検索語句に対応するために、競合サイトが何を使用しているか確認しよう。

所在地(ビジネスの所在地)

・ビジネスの正確な所在地を記載しよう。あなたのWebサイトに記載されている所在地と同一としよう。
・マップに表示されるピンが実際の所在地と合致しているか、確認しよう。
・サービスエリアのビジネスの場合、あなたの所在地は表示されないが、あなたがサービスを提供するエリアを選択できる。

時間(営業時間)

・営業時間を設定しよう。
・予約によってのみ行われるビジネスの場合、何も選択しないことをGoogleは勧めている。
・特別な時間帯も追加できる。例えば、夜遅くのショッピングのために営業時間を延長したり、閉店マークを付ける場合などだ。例えば、クリスマスウィークは通常とは異なる営業時間になることもある。

電話番号

・電話番号も複数設定できる。メインの電話番号とサブの電話番号だ。
・コールトラッキングを使用している場合、メインの電話番号にそれを設定しよう。また、ビジネス上でメインとなる番号はサブの電話番号に設定しよう。

略称

・ビジネスの略称を設定することができる。
・これを設定すると、短いURLとレビューへのURLを取得できる。日々のマーケティング活動や、顧客へ直接送付するなど、活用しよう。

Webサイト

・Webサイトのアドレスを追加しよう。
・ここで、UTMトラッキングコードをあなたのWebサイトのアドレスに追加することをお勧めする。これにより、Googleマイビジネスからの訪問をGoogle Analyticsで直接確認することができる。

※例
https://www.example.com/?utm_source=google&utm_medium=organic&utm_campaign=googlemybusiness

・ビジネスの種類によって(予約、アポイント、注文など)他の地域でビジネスを行う場合も、その地域ごとにUTMトラッキングコードを使用できる。

サービス/メニュー

・レストランでなければ、「サービス」セクションが表示されるはずだ。ここでは、あなたが提供するサービスの種類を追加できる。
・レストランの場合、メニューを追加できる。

ハイライト/属性

おそらく、多くのユーザーが困惑し、誤解するセクションだろう。属性を追加することはできず、選択か非選択しかできないのだ。

新しくページを作成する場合、属性は表示されないはずだ。Googleマップをインストールしたユーザーがあなたのビジネスにより多く訪れると、あなたのビジネスについての質問をプッシュ通知する。

その質問へのユーザーからの回答によって属性が追加され、あなたはそれを選択(非選択)することができる。

例外はホテルであり、事前に選択肢が用意されている。

説明文

・ここに大きな機会がある。あなたのビジネスについて、よく考えられた説明文を記載しよう。あなたは誰で、独自性は何で、あなたが提供するものは何か。

Googleマイビジネスのよくあるミスを防ぐ方法も確認しよう。

Googleへの投稿機能

Googleへの投稿機能は2017年7月にローンチされた。

ビジネスのナレッジパネル内で表示される、投稿、イベント、オファー(クーポンや特別なお知らせ)を追加することができる。

Googleの「投稿」は7日間掲載される。

しかし、過去の投稿もユーザーがスクロールすれば見ることができる。イベントやオファーは設定した期日まで表示される。

投稿からの流入は徐々に減少している。Googleはあなたのポストを表示させる位置を実験しており、現在は検索結果に表示されるあなたのリストの最下部に表示されている。

しかし、これは検索結果から直接あなたの顧客へブランディングできる無料の機会である。

また、FacebookやTwitterのようなクローズドなシステムで定期的に投稿しているのであれば、あと5分だけ作業時間を伸ばし、検索結果画面であなたのビジネスを発見してもらうための情報を提供しない手はないはずだ。

また、検索クエリに関連のあるコンテンツを投稿からGoogleが発見した場合、ローカルパックでスニペットに表示する機会も増えている。

GoogleポストにもUTMトラッキングコードを使用することができる。どの投稿がうまくいき、どの投稿がうまくいかないかを判断し、改善を重ねていこう。

写真

  • ランキング要素ではないが、コンバージョンの要素と考えよう。
  • ロゴ(250×250)はナレッジパネルとGoogleへの投稿に表示される。
  • 素晴らしい写真を追加しよう。潜在顧客に対し、コンバージョンとコネクションの構築を手助けしてくれる。
  • 顧客が追加した画像の品質にも気を配ろう。悪い写真は悪い印象を与えてしまう。ダッシュボードからこうした画像をレポートできる。

商品

  • 商品はそれに適したビジネスカテゴリのみ使用できる。
  • 商品はビジネスのナレッジパネル内に表示される。

  • ビジネスオーナーは商品を手動でGoogleマイビジネスに追加し、顧客がそれらを見ることができるようになる。
  • 商品をカテゴライズすることもできる。また、Googleは機械学習により、同様のビジネスをベースに潜在的なカテゴリを学び始めている。

あなたが追加できる項目

  • 画像
  • 商品名
  • 価格帯
  • 商品の説明

Google Website

Googleは小規模のビジネス向けに1ページのWebサイトを作成できるようにしている。

そのWebサイトにはGoogleマイビジネスからの情報を記載する。自身のWebサイトを保有している場合は、このセクションを飛ばしてもよい。もしくは、あなたのビジネスへのサイテーションとして考えてもよいだろう。

質問と回答

質問と回答はGoogleマイビジネスのリスティング内には表示されない。質問と回答は、マップ経由で作成され、ナレッジパネル内に表示される。

Googleマイビジネスのダッシュボードの対象ではないからと行って、このセクションを無視してよいわけではない。

私は、よくある質問と回答を目立たせることを勧めている。この領域で検索をするユーザーの助けとなるためだ。新しい顧客からの質問があれば、いつでも確認する。

Googleマイビジネスと同様のアカウントに付随しているGoogleマップのモバイルアプリがあれば、ユーザーが質問をしたさいに、マップ経由で通知が来る。

レビュー

「より多くのレビューがあれば、より上位に表示される」という逸話を正さなければならない。

レビュー数が少なくとも、ローカルパック内で上位に表示されている例を多く見ているはずだ。レビュー数は、Googleが使用している唯一のシグナルではないのだ。

顧客にレビューを求めたい気持ちは理解できるが、それだけですべてが完結するというものではない。良いレビューにも、悪いレビューにも、誠実にプロフェッショナルとしての回答をしよう。

顧客が簡単にレビューを行えるよう、すぐにアクセスできるURLを用意し、Eメールやニュースレターに使用しよう。

初心者のためのオンサイト・ローカルSEO

自身のビジネスを運営しながら、SEOという新しいスキルを学ぶことは非常に大変だろう。

ここでは、ローカル検索のためのWebサイトの最適化における初心者向けのアドバイスをまとめたいと思う。

SEOについて情報は山程あり、Googleもヘルプ記事を用意している。

複数のロケーションで行うビジネスの場合は、わずかに違うアプローチが必要だ。

サイト上のロケーションを強化する

ローカルSEOの場合、あなたがどのロケーションでビジネスを行っているかを検索エンジンが理解することは非常に重要だ。

サイト内のページ

特定のロケーションでビジネスを行っている場合、検索エンジンと顧客にそれを伝える必要がある。

トップページ

トップページに記載するコピーにはロケーションを含め、可能であればH1タグにも含めよう。

※例
<h1>ボブズ プラミング: ノーサンプトン州の緊急対応可の配管工</h1>
<h1>ハッピー・ポーズは受賞歴のあるノーサンプトン州のドッグ・グルーマーです</h1>

Webサイトであなたのロケーションをしっかりと記述することはSEOの助けとなる。また、あなたのビジネスのロケーションを判断する際、顧客が混乱することもない。

ページタイトル(タイトルタグ)

ページタイトル(検索エンジンでユーザーが目にする箇所)も同様だ。トップページの場合、あなたが主に提供しているサービスの記述を含めよう。

※例
<title>ボブズ プラミング – ノーサンプトン州 緊急対応可 – 24時間受け付け</title>
<title>ハッピー・ポーズ – ノーサンプトン州のドッグ・グルーマー – 受賞歴あり</title>

タイトルの文字数は60文字に収めよう。

メタディスクリプション

メタディスクリプションは、検索結果からあなたのWebサイトに訪問することを顧客に促す役割がある。

※例
ノーサンプトンにある緊急対応可能な配管工です。終日24時間営業しています。パイプの破損から配管の修繕まで対応しています。ボブズ プラミングにぜひお問い合わせを!

ディスクリプションは160文字に収めよう。

内部のページ

内部のページは、あなたのビジネスが提供するサービスや商品についてのページだ。これらのフォーマットはトップページのそれとは僅かに異なる。どのページに顧客が訪れるかはわからないため、ロケーションはしっかりと記載しよう。

※例
<h1>ノーサンプトン州のラジエーターの修理と取り付け</h1>
<title>ラジエーターの修理と取り付け ノーサンプトン州 – ボブズ プラミング</title>

※例
<h1>ハッピー・ポーズのカットとドライヤー ノーサンプトン州</h1>
<title>カットとドライヤー – ドッグ・グルーミング ノーサンプトン州 – ハッピー・ポーズ</title>

商品やサービスについてのよくある質問を記載することは非常に良いだろう。

顧客の疑問に答えながら、検索エンジンに対して十分なキーワードを含んだセマンティックなコンテンツを提供することになるからだ。

サイト全体

ビジネスの所在地やその他関連する情報は、サイト全体のフッターに記載するべきだ。

あなたのロケーション情報を強化するだけでなく、顧客がWebサイトのどのページを閲覧してもビジネスについての詳細を確認することができるからだ。

所在地、電話番号、営業時間、お問い合わせ情報、Googleマイビジネスへのリンクなどを含めよう。

サイト全体にあなたの情報を記載した後は、それらのコンテンツに構造化データをマークアップしよう(ローカルSEOのチェックリストを参照)。

ビジネスサイテーションとローカルリンク

ビジネスのサイテーションやメンション(必ずしもリンクではない)検索エンジンがそのビジネスについての理解とロケーションを把握することの手助けとなる。オンライン上での知名度向上の手助けにもなる。

繰り返しとなるが、数百のサイテーションを構築することが手助けとなるわけではない。より知名度のあるサイトに的を絞るべきだ。サイテーションとローカルリンクの機会となり得るいくつかの例を挙げてみよう。

  • あなたの業界に特化したビジネスのリスト
  • 業界団体や商工議会
  • ディストリビューター
  • サプライヤー
  • そのエリアの補完し合えるビジネス
  • チャリティーやスポンサー
  • ローカルの報道機関

サイト上のローカル化されたコンテンツ

ブログやニュースのセクションは、サイトのメインとなるページでは満足しなかったユーザーに対し、ローカル化されたコンテンツを提供する最適な場所だ。調査段階にいるユーザーを惹きつけることにも役立つだろう。

ボブズプラミング(配管工)を例に挙げてみよう。彼らのラジエーター修理と取り付けについてのページは、修理の基礎知識、修理の種類、新しいラジエーターの取り付け方法などを記載している。

ここで扱っていない内容は、修理や取り付けの際に起こりうる潜在的な問題の重大さについてである。

  • 温度計が壊れた際、ラジエーターを交換すべきか?
  • ラジエーターが最大レベルまで温まらないが、交換すべきか?
  • ノーサンプトンの硬水地域でのラジエーターのメンテナンス

メインの修繕ページでは、修理が必要なケースを数百も記載することはない。そのため、調査段階にいるこうした顧客を惹きつけるために必要な答えや解決策を提供してみよう。

その場合、必ずしも「ブログコンテンツ」である必要はない。ケーススタディ、ポートフォリオ、プロジェクトページなど、購買段階における顧客を惹きつけるには最適な方法だ。

  • 中庭と石の通路 ベックスレイヘルス(ノーサンプトン州)
  • 小屋の建設と芝生 ウェイファー(ノーサンプトン州)

ローカル化されたコンテンツのアイデアは他にもある。ガイド、プレゼンテーション、技術的な情報を集めたシートなど様々だ。

また、SEMrush、Answer the Pubic、Also Askedなどのツールから、ユーザーが検索に使用しているトピック、キーワード、フレーズを探すことができる。

ローカルSEOのアドバイス:まとめ

このビギナーズガイドはあなたのビジネスを正しい道筋に向かわせ、ローカルSEOを構築し改善するためのより深い理解を提供できたはずだ。

覚えておくべき項目

ローカル検索でのあなたの競合サイトをレビューする。あなたが真似ることができる箇所、より良くできる箇所はどこだろうか。

  • Googleマイビジネスのすべての項目を記載し、上記したGoogleマイビジネスのランキング要素を常に意識しよう。
  • Googleの投稿機能を活用しよう。
  • Googleマイビジネスに寄せられた質問に回答しよう。
  • 顧客にレビューを依頼し、レビューを維持し、ネガティブなレビューが誤った方向に向かわないようにしよう。また、Googleマイビジネスでよくある間違いを犯さないようにしよう。
  • 自然検索で必要な量のトラフィックが得られない場合、上位表示されるまでは広告の使用を検討しよう。
  • すべてのページをあなたのロケーションに最適化しよう。ページタイトル、見出し、メタディスクリプションなど、基本的なSEOを疎かにしないこと。
  • サイテーション、リンク、あなたのサイトへの訪問を促すローカル化されたコンテンツのパワーを忘れずに。それら全てが目標へ到達する手助けとなる。

Googleマイビジネスとローカルランキングで苦労しているのであれば、ぜひコメントを寄せて欲しい。

この記事は、SEMrushに掲載された「Local SEO Basics: What Is Local SEO?」を翻訳した内容です。

ローカルSEOにおける一番の課題は、「そのビジネスがローカルSEOに取り組む時間を確保できない」ことにあると思います。

通常のビジネスに割く時間のほうがもちろん重要であるため、なるべく効率的にローカルSEOの施策を行いたいところです。

今回の記事のように重要な課題やポイントをまとめてくれるのは非常に助かりますね。すでにローカルSEOを行っているサイトも、ヌケモレ確認のためのリストとして活用していただければと思います。

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コロナウイルスはマーケティングに対し、どのような影響を与えるのか

ダウ平均株価が30%以上下落するなど、コロナウイルスの実経済の影響は留まることを知りません。

センシティブなトピックではありますが、マーケティング担当者としては目を逸らすべきではないでしょう。市場は冷え込んでいますが、冷静に時を待ちたいところです。

今回は、ニール・パテル氏による「コロナウイルスがマーケティングにどのように影響するのか」の考察記事をご紹介します。

コロナウイルスについて、様々な情報を耳にしていることだろう。

悲しむべくは、コロナウイルスは急速に広がりつつあり、そして、今後もしばらくの間広がり続けるということだ。

1日に約13,000件の新規症例が発生し、急速に増加していることを知っているだろうか。

最終的にどれほどの感染者が出るのか、誰も予測することはできないだろうが、コロナウイルスは世界の株式市場を崩壊させた。

つまり、あなたのビジネスに対して影響が出ることは間違いない。

私の広告代理店は主要なセクターである数百の企業と連携しており、世界中に7つのオフィスがある。

そして、「コロナウイルスがマーケティングにどのような影響を与えているか」を既に感じ始めている。今回はそのデータを共有したいと思う。

コロナウイルスはマーケティングに対し、どのような影響を与えるのか。

まずは本題に入る前に、マーケティング担当者がしてはいけないことを明確にしておこう。

コロナウイルスによって生じたこの状況を悪用すべきでない

我々が最初に目にしたのは、恐怖を悪用しようとしている人々だ。

世界中で物資が不足している。マスクやトイレットペーパー、消毒剤などの必需品まで。

マーケティング担当者がそれらの物資を買いあさり、eBayで再販したり、広告を掲載して定価の10~50倍もの価格で販売している事態が見受けられる。

それは事業でもなければ、マーケティングでもない。コロナウイルスによるこの状況を悪用して、手っ取り早く金を稼ごうとするのはやめることだ。

恐怖に便乗した金稼ぎは間違っているだけでなく、非常に近視眼的発想だ。確かに手っ取り早く金を稼げるかもしれないが、それは長続きしない。長期的なものに時間を費やす方が良いだろう。

まずはこの前提を抑えておこう。

さて、コロナウイルスによるこの状況はマーケティング担当者にとって何を意味するのだろうか。

企業はしばらく苦労することになる

中国での感染の広がりが落ち着いてきたが、コロナウイルスの感染速度が急速に低下したとしても、企業はその損失を補う必要があり、1年以上は苦労することになる。

例えば、中国ではコロナウイルスにより、小売の売上高が20.5%減少し、2月の失業率は6.2に上昇した(ソース)。

Appleのような企業が感染を防ぐために店舗を閉鎖すると、収入と利益が減少する。

確かに彼らは休業期間中に従業員に給料を支払うことができるが、すべての会社が十分なキャッシュを抱えているわけではなく、同じ対策を取れるとは限らない。

旅行業界を目を向けてみよう。コロナウイルスは旅行業界に8,200億ドルの損失を与えると予想される。

ヴァージンアトランティック航空は、従業員に対し、8週間の無給休暇を取るように要求した。

港も空であり、レイオフの最初のラウンドは既に開始されているのだ。

コロナウイルスは世界経済に2兆7,000億ドルの負担を強いると推定されている。

そして、人々はお金を失うだけでなく、トラフィックとコンバージョンを失っている。

ほとんどの業界で、自然流入数が減少している

前述したように、我々は代理店を通じて、様々な業界の数百のクライアントと協力している。

それに加えて、Ubersuggestによって、大量のデータも保有している。

データを見るにあたって、1つの国に焦点を当てるのではなく、グローバルな観点から流入数の統計を見ることにした。

また、割合の観点から、グローバルな問題やアルゴリズムのアップデートがない場合でも大きな変動がある月に5,000ユーザー以下のサイトのデータは含めなかった。

また、すべての業界に関するデータがあるわけではない。

例えば、ローカルレストランにはマーケティング予算がなく、マーケティングを行ったり、マーケティングのデータに投資したりすることは少ない。

このように、主要なデータは揃っているが、すべてではないことを承知してほしい。

現在、SEOの観点から見ると、トラッキングしているほとんどの業界で自然検索の流入数が大幅に減少した。

以下のチャートを見ていただきたい(1週単位で比較したデータである)。

ニュース業界や金融業界については、流入数は急増した。

一方、旅行業界は流入数が大幅に減少した。

チャートではわからないが、ECサイトにおいては、増加も減少も見られた。例えば、おむつやおしり拭きのようなベビー用品を販売している場合は、トラフィックの増加が見られる。

しかし、大画面テレビのような高級品を扱っている場合は、トラフィックが減少した。

ほとんどの業界でコンバージョンも減少した

CVRの観点から見ても、ほとんどの業界で低下が見られた。

流入数が急増した金融業界においても、コンバージョン数は減少した。

次のチャートを見ていただきたい(1週単位で比較したデータである)。

ニュースメディアについては、多くの人が最新の情報を読むために課金したため、大きなコンバージョン数の増加が見られた。

例えば、ワシントンポストでは次のようなメッセージが表示されるまで、一定量のコンテンツを無料で読むことができる。

人々はコロナウイルス・政治・金融の情報を見逃したくなかったため、ニュースメディアのコンバージョン数は上昇した。

また、旅行業などの一部の業界においては、現在大幅な値引きを行っており、トラフィックの減少に抗っている。

しかし、全体を通じて見ると、彼らは収益に大きな打撃を受けている。

クリック単価(CPC)に関するデータ

Ubersuggestは主にSEOをする目的で使用されるため、SEOほどのクリック単価に関するデータはない。

しかし、クリックあたりのコスト(CPC)に大きな変化は見られない。旅行のような業界においても同様だ。

サンプルとしてのボリュームは十分ではないが、前述したように、コストはそれほど下がっていない。

例えば、フライトやホテルなどを検索するユーザーの数が大幅に減少したにもかかわらず、CPCが大幅に低下することはなかったが、顧客獲得単価(CPA)は大幅に増加した。

つまり、1クリックあたりの単価は変わっていないが、トイレットペーパーなどの必需品を販売している場合を除き、ほとんどの業界ではコンバージョンあたりのコストが上昇している。

マーケティング担当者にとって、これはどのような意味を持つのだろうか。

皆が貪欲な時に恐怖心を抱き、皆が恐怖心を抱いている時に貪欲であれ

Be fearful when others are greedy, and greedy when others are fearful.

これはウォーレン・バフェットによることわざである。

世界経済が2兆7,000億ドルの打撃をうけることが予想されるため、人々は消費を抑制しようとしていると思うことだろう。専門家達も景気後退のフェイズに入ると述べている。

カール・アイカーンのような億万長者の投資家でさえ、市場は下落する余地がさらに残されていると述べており、株式の売却はより長く続くと予想すべきだろう。

しかし、2000年のITバブルの崩壊と2008年のリーマンショックを経験して学んだことは、「他人がベットしない時にこそ、ベットせよ」ということだ。

景気低迷時には、競争が少なくなる。つまり、成果を得るのが簡単かつ迅速になり、場合によっては、PPCの削減などの利益を得ることができる。

想像してみてほしい。米国のすべての上場企業において、市場が下落し続けると、多くの企業が負債の返済に苦労し、その影響は75兆ドルにまで拡大する。

これは、一部の企業が破産するか、買収されるか、政府に救済されるかといったことを意味する。料金を支払うのに十分なコストを削減できる者もいるが、ほとんどの場合は手遅れになるだろう。

繰り返すが、この状況はあなたにとって競争が少ないことを意味する。

不況の間にキャッシュを扱える幸運があるなら、他の会社を買収するのに最適な時期だろう。買収するなら、理想はメディア企業だ。

コントロールできる視野が広ければ広いほど、将来的にはより大きな力を得ることができる。そして、視野をコントロールすることで、将来の需要に対応することができるようになる。

それが、私が数年前に50万ドルでKISSmetricsのWebサイトを購入した理由だ。ピーク時には、1月あたり、1,260,681人のユニークビジターが流入していた。

大量のトラフィックだ。

サイトを購入した際、私はかなりの金額を使い果たしたが、NeilPatel.comのサイトに統合したところ、リード数を19%増やし、1年もしないうちに投資を改修した。

言い換えれば、これは市場シェアを獲得するチャンスだ。

そのため、競合他社がマーケティング活動を中止、または減速させているのを確認した場合、それはベットする契機となりうる。

すぐに最大の利益を上げることは難しいかもしれないが、長期的には利益は伸びていくだろう。

市場が20%以上低下するたびに、回復には約536日かかる。そして、我々にはどこまで下がるのか、いつ底が見えるのか、見当もつかない。

市場が回復すると収益が伸び、マーケティングのROIが天井を超えていくことがわかるだろう。

結論

今後の状況はわからないが、コロナウイルスの広がりをうまく抑えられれば、生活への影響も最小限に抑えられるだろう。

まずは他の人と頻繁に接触したり、混雑した場所に行ったりしないようにすることだ。

コロナウイルスの広がりによる世界への影響を減らすために、我々が何をできるかを考えよう。ワシントンポストによる偉大なシミュレーションを破壊するために。

そして、マーケティングに関して言うと、今はベットすべき時期だ。他の人が恐れている時に、あなたも恐れるべきではない。

ウォーレン・バフェットの発言に倣おう。他の人々が恐れている時、貪欲になるのだ。

つまり、ベットすることだ。

コロナウイルスがトラフィックにどう影響するのか、お分かりいただけただろうか。

この記事は、NEILPATELに掲載された「What The Coronavirus (COVID-19) Means For Marketers」を翻訳した内容です。

恐怖を悪用することは非難しつつも、ビジネス的には今が仕込み時であるという内容の記事でした。

コロナウイルスによって景気が後退すると、ビジネスにも大きな影響が生じます。

先行きは不透明であるものの、こんな時だからこそ堅実かつ適切に意思決定をしていく必要がありますね。

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投稿 コロナウイルスはマーケティングに対し、どのような影響を与えるのかSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

SEOや広告を活用することなく、18,800ユーザーをGoogleから獲得する方法

かつて、Web集客と言えば自然検索か広告、どちらかといった時代もありました。

ソーシャルの台頭に代表されるように、Webサイトへの流入経路として重視すべきものは、SEO担当者として注力していきたいところです。

近年の代表格で言えば、Google Discoverではないでしょうか。全てのWebサイトが対象というわけではありませんが、無視できないWebサイトの数も増えていると思われます。

そこで、今回はニール・パテル氏によるGoogle Discoverに関する記事を紹介いたします。

Googleからトラフィックを得たいのであれば、どうすべきだろうか。

真っ先にSEOの強化や広告出稿という手が浮かぶはずだ。

しかし、その他の方法があるとしたらどうだろうか。

SEOほど時間がかからず、広告ほど費用も発生しない。私はGoogle Newsの話をしているわけではない。より簡単な方法が実在する。

私のサイトへ3ヶ月で18,800もの訪問客を運んでくれる、効果的な方法だ。上記のスクリーンショットを見てほしい。

そして、その方法とは何なのか。

Google Discover

Facebook、Instagram、Twitterのようなフィード機能をGoogleが提供していることをご存知だろうか。

Googleの場合、そのフィード機能は、Google Discoverと呼ばれている。

ノートパソコンやデスクトップ型のパソコンをメインに使用しているのであれば、普段はお目にかからないかもしれない。しかし、GoogleやChromeのモバイルアプリを使用しているのであれば、あなたはきっと目撃したことがあるはずだ。

iPhoneでは下記のように表示される。

これは、Google版のソーシャルフィードなのである。

Google Discoverの仕組みを説明しよう。

GoogleとChromeのモバイルアプリの検索ボックスの下記に表示されるGoogle Discoverでは、Webページのサマリがカード形式で表示される。

これらのカードは、ちょうどソーシャルフィードのように、スクロール可能なトピックであり、モバイルデバイスでブラウジングすることができる。

Google検索のホーム画面から、いずれかのカードをタップすると、そのページへ直接遷移する。

他の人には表示されないページがあなたには表示されているかもしれない。それは、あなたの検索履歴、Googleプロダクトの使用法、Google Discover経由でフォローを選んだ人、などによって決定されるからだ。

しかし、さらに興味深い事実がある。

Google Discoverはいたるところにある

Discoverでの結果は、通常の検索結果の下部に、「Interesting finds」というラベルで表示されている。

いずれかをクリックすると、そのページに直接遷移する。また、「Interesting finds」の下部にある「more stories」をクリックすると、新たなGoogle Discoverのインターフェースに遷移し、そのトピックのフォロー、関連トピックのフォロー、関連するDiscoverの結果の探索、などが行える。

Pixel Phoneを使用しているのであれば、さらに多くのDiscoverを発見するだろう。しかし、あなたはそれに気がついていないかもしれない。

Pixel Phoneのホーム画面で右にスワイプすれば、カスタムされ、パーソナル化された上記の画像のようなフィードを閲覧できる。

「Google Newsとどう違うのか」と思う方もいるだろう。なぜなら、Google Newsにはトップストーリーがあり、それはフィードのようなものだからだ。

トップストーリーと異なり、Discoverは、直近に公開されたページという順位における制限はない。

ユーザーが以前に興味を持ったコンテンツであるとGoogleが判断した場合、それらはDiscoverに表示される。

また、Discoverは動画、スポーツのスコア、映画のようなエンターテイメントの最新情報、株価、ミュージックフェスティバルのようなイベント情報、なども表示させる。

ちょうどFacebookがフィードに対してそれを行っているように、GoogleもDiscoverをあなたが興味のある全てのコンテンツのハブとして位置づけている。

言い換えれば、DiscoverはGoogle版のFacebookフィードなのだ。

Instagramでハッシュタグをフォローするのと同様に、Discoverでも興味のあるトピックをフォローできる。

また、Instagramの「発見」ページのように、あなたが好きなコンテンツを得るために何かをフォローする必要はない。Discoverは、あなたがそれを見たいと思う前に、あなたの興味のあるコンテンツを提供することを目指している。

キーワードは、「あなたがそれについて知る前に」である。これは、FacebookもInstagramも試みていることである。

なぜGoogle Discoverを気にすべきなのか

なぜなら、Google Discoverは多くのトラフィックをあなたにもたらすからだ。

私が経営する広告エージェントのNeil Patel Digitalのクライアントの例を見てみよう。下記はそのクライアントのDiscoverのトラフィックである。

28日間で364万のインプレッション、7万9千のクリックが発生している。

非常に多くのトラフィックだ。加えて、インプレッションの全てが彼らのブランディングに貢献している。

あなたはブランディングを気にしていないかもしれないが、あなたのブランドが大きくなればなるほど、Googleで上位表示しやすくなる。ブランド名での検索ボリュームは、リンク数やドメインオーソリティ以上に、ランキングと相関関係がある。
(参考:「SEOは死んだのか?」、データから考えるSEOの滅亡論

また、かつてのGoogleのCEOはこう述べている。

ブランドはソリューションであり、課題ではない。ブランドは不潔な場所を整理する手段だ。(ソース

Discoverから発生したインプレッションは、あなたのブランドを露出させるため、非常に効果的だ。

7のルールと呼ばれるコンセプトがある。誰かがあなたのブランドを7回見たり、接触したりすると、ロイヤルカスタマーになる可能性が大きく高まるのだ。

また、GoogleのE-A-Tアルゴリズムの助けにもなるだろう。コンテンツの著者として、専門性と信頼性を高めたいのであれば、Discoverはうってつけの方法となる。

では、Discoverからより多くのトラフィックを獲得するためには、どうすればよいだろうか。

Google Discoverに最適化する

幸運にも、Discoverへの最適化はSEOほど複雑ではなく、結果が出るのも早い。

もちろん、即時というわけにはいかないが、時間が経つにつれ、Discoverからのトラフィックが上昇していくだろう。

そのための方法を3つ紹介しよう。

1.高品質な画像を使用する

画像は全てのDiscoverの結果に表示される。そのため、あなたのコンテンツと関連性があり、高品質な画像を使用することはとても重要だ。

見出しやタイトルと同様、よりクリックを促しそうな画像を選んでみよう。驚きを与える画像や好奇心を引き起こす画像は、非常に効果的だろう。

2.コンテンツは重要だが、適した内容でなければ、Discoverで表示されない

そのトピックがあなたのWebサイトの内容に沿っているかどうか判断するため、どのようなトピックをGoogleがDiscoverで選んでいるか、確認しよう。

人々が興味を持っているトピックを考える参考材料として、そうしたサジェストを使用し、同様のコンテンツを作成しよう。

もちろん、他サイトのコピーは厳禁である。他サイトのコンテンツを凌駕する内容にし、抜きん出た存在となろう。ブライアン・ディーン氏のスカイスクレイパーテクニックは有用だ。
(参考:スカイスクレイパー・テクニック。14日間で検索トラフィックを110%増加させた、リンクビルディングのケーススタディ。

3.コンテンツを作成する上では、その最大限の活用を考えなければならない

コンテンツの最大化とは、あなたのWebサイトをそのコンテンツのためのAPIとして考えるということである。

つまり、そのコンテンツをWebサイト上にただ存在させるのではなく、他の関連性のあるチャネルにて、被リンクやソーシャルシグナルをひきつけるために、どのようなプロモーションやコンテンツの配置が効果的かを考えることである。そのためには、トピックの共有性を考えることだ。

トレンドのトピックや関心が高まっているトピックと選び、クリックを促すタイトルや見出しを考えることである。Google Discoverはソーシャルフィードのようなものだ。Webサイトのことだけを考えてしまうと、十分な効果は期待できないだろう。

Discoverに対する十分な努力を行った後は、その効果を測定しよう。

トラフィックを分析する

「Discoverの分析にはGoogle Analyticsを使用する」と考えてしまうかもしれないが、Google Search Consoleを使用するほうがずっと簡単だ。

Search Consoleにアクセスし、ログインしよう。

画面左側にナビゲーションメニューがある。

メニュー内の「Discover」をクリックしよう(Discoverからのトラフィックが一定量なければ、これは表示されていない)。

すると、下記のレポートが表示される。

前述のスクリーンショットと比べると、Discoverからのトラフィックは僅かだ。

なぜだろうか。

このチャートにはとある傾向がある。私は大体木曜日にコンテンツを公開しており、その日にDiscoverからのトラフィックを得ている。

他のソーシャルネットワークと同様(そして、通常のSEOとは異なり)、Discoverからのトラフィックは主に新しい記事を投稿した時に発生している。長期間継続して発生するトラフィックではないが、即時的なトラフィックの急増を得続けることができる。

私は、週に1回しかブログ記事を投稿しない。しかし、複数の記事をその日に投稿すれば、Discoverからのトラフィックは急増する。

結論

あなたがDiscoverを好んでいるかどうかは問題ではない。マーケター観点から、1つのチャネルとして認識すべきだ。

Discoverの人気ぶりはデータが示している。また、GoogleがDiscoverを注力し続ければ、より多くの人が利用するようになるだろう。

そのため、あなたのWebサイトへのトラフィックと売上を伸ばすために、このアドバンテージを利用しない手はないのだ。

加えて、たった1つのチャネルに依存するべきではない。アルゴリズムの変更が起こった際、トラフィック全体が影響を受けてしまうからだ。

これが、オムニチャネルのアプローチを選択すべき理由であり、関連するチャネルへの注力が必要となる理由だ。

Discoverについて、あなたはどのような考えを持つだろうか。自身で使用しているだろうか。

あなたのWebサイトへのトラフィックを伸ばす手段として考えたことはあるだろうか。

SEOとは異なり、Discoverの最適化は対応箇所が少なく、逆にそれが難しさとなっていると思います。本質的には、「高品質なコンテンツを正しいユーザーに届ける」になるため、SEOが目指すところと差異はないかもしれません。

記事内にもありましたが、チャネルの依存を解消するという目的でも、Discoverには積極的にチャレンジしていきたいですね。

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ECサイトのSEOにおいて、情報提供型コンテンツが持つ真の価値とは?

全てのWebサイトには目的があり、ECサイトの場合は「商品を売ること」が目的となるでしょう。

そのため、ユーザーに情報を提供するようなページは、ECサイトの最大の目的とは直接関係していないと考えることもできます。

もちろん、ユーザー体験等を考えるとそうした情報提供のページは必要だと思われますが、「購買を目的としたキーワードでの上位表示にどれだけ寄与しているか」を証明するのは困難です。

以前、Web担当者フォーラムでも紹介されましたが(※)、実際に起こったケースを解説してくれている、Search Engine Landの記事を紹介いたします。
【悲劇】CV貢献してない記事ページを整理 → ECサイト全体の売上が減少【ありがち】【SEO情報まとめ】

データによると、情報提供型のコンテンツは、商業的な検索意図のある検索キーワードの順位にも良い影響を与える。

ECサイトのSEOにおける、情報提供型のコンテンツの真の価値を計ることは難しい。情報提供型のコンテンツは他のWebサイトからの自然リンクの獲得に寄与すると考えるコンテンツマーケターやSEO担当者がいる。そうしたリンクはオンラインショップ全体のSEOパフォーマンスの改善の助けとなると思われる。

しかし、全体のSEOパフォーマンスに貢献したのは、情報提供型のコンテンツなのか、他の施策や開発によるものなのか、どのように区別すればよいだろうか。

そこで、この記事では、情報提供型のコンテンツが商業目的のページの順位上昇に寄与し、売上増に貢献するという考えを紹介したいと思う。

背景:SEOの戦略とパフォーマンス

今回のケーススタディで用いたECサイトは2011年にローンチされたが、SEOの戦略が最後に実施されたのは2017年のみであった。状況をまとめると、下記となる。

テクニカルSEO

  • Webサイトのコンテンツ(60,000の商品ページ、80のカテゴリページ)は検索エンジンによってクロールされ、インデックスされている
  • ユーザーと検索エンジンの両方に対し、ページスピードを上昇させることに非常に注力している

コンテンツ

  • 既存の情報提供型のコンテンツを整理し、新規のコンテンツを追加している
  • 情報提供型のコンテンツから、関連性のある内部リンクを、カテゴリページに貼っている

積極的なリンク構築の施策は行われていない。現在の被リンクの全ては、他のマーケティング施策やパートナーシップの副産物、ユーザーによって自然に貼られたリンクである。

これらのアプローチは、直近2年半に渡り、ビジネス上の大きな結果をもたらしている。SEOの戦略を実施して以降、Sistrixで計測されたGoogleの検索結果におけるビジビリティは大きく増加している。2018年の夏に起こったメディック・アップデートにより減少したが、2019年3月のコアアップデートで回復している。

ビジビリティの増加は、売上の増加を導いている。自然検索経由での売上は、SEO戦略が実施される1年前の2016年は359,000ユーロ(約4,260万円)であったが、2019年には914,000ユーロ(約1億800万円)へと増加している。

自然検索のトラフィックからの収益はGoogle Analyticsで計測している。また、カスタム属性を用い、売上が発生した直前のインタラクションだけでなく、それ以前のインタラクションの要素も算出されている。

同様の属性を使用し、ランディングページの内、どのタイプのページが、自然検索経由で発生している売上に貢献しているかも算出している。2019年、情報提供型のコンテンツは、SEO収益のたった2.36%に値するトラフィックしか生んでいない。

情報提供型のコンテンツが素晴らしいパフォーマンスを見せた領域は、被リンクの獲得である。他のドメインからのリンクを最も獲得した10ページのうち、5ページが情報提供型のコンテンツ、4ページがカテゴリページ、1ページがトップページであった。

こうしたデータを確認しても、情報提供型のコンテンツがSEO全体のパフォーマンスにおいて、どのような役割を果たしていたかを理解することは難しい。また、売上に対する直接の貢献は低い。

しかし、十分な量の被リンクを獲得している。こうした被リンクは、商業目的のページの順位上昇と、自然検索経由での売上増加に寄与しているのだろうか。

全ての情報提供型のコンテンツのページを削除する

2019年後半、重大な経営判断がこの会社を大きく変化させた。

近年の素晴らしいパフォーマンスにもかかわらず、このショップは大きな組織内では相対的に小さなプレイヤーに過ぎなかった。

この会社は、このショップの競合相手となるサイトを保持している、より大きな企業に属している。経費削減を目的とし、このショップはより大きな競合サイトによって運営されることになった。

新しいオーナーはショップ全体を自身のシステムにリプレイスすることを計画し、ドメイン名とロゴのみを現状のままにしようとした。過去数年で作成した情報提供型のコンテンツを使用する予定が無いことは明らかだった。

そのため、このショップを運営している現在の会社は、こうしたコンテンツを削除し、将来の別のプロジェクトのために保管することを決意した。

約25の情報提供型のコンテンツが削除され、トップページへとリダイレクトされた。このリダイレクトは、トップページの順位上昇を目的とした措置ではなかった。404や410の設定ではなく、リダイレクトを選択したことは、悲観的な状況の中で下された選択であり、特別な理由はなかった。

情報提供型のコンテンツを削除したこと以外の変化はなく、数週間が経過した。

Webサイトのランキングへの影響

情報提供型のコンテンツが削除された後の最初の数日間は、Googleの評価は特に変わりはなかった。

そのショップのトップページへとリダイレクトされているのにもかかわらず、削除されたページのいくつかは、順位を維持していた。これは、Googleがすぐにクロールをしなかったからかもしれない。

Googleがサイトの変更を検知し、ランキングへと反映させる処理を行うのには多少の時間がかかる。

コンテンツが削除された10日後、かつて情報提供型のコンテンツを含んでいたディレクトリページの全ての順位が完全に失われた。

上記のスクリーンショットにあるデイリーのビジビリティの推移は、この下落を完全に反映していない可能性を考慮してほしい。

Sistrixはデイリーのビジビリティを計測しているが、彼らのデータベース内にある何百万ものキーワードの検索結果を毎日スクレイプしているわけではない。そのため、ランキングの変化は、それが発生した数日後にビジビリティのグラフに反映されることもある。

興味深いことに、このドメインのビジビリティ全体が大きく減少し、それは、削除されたディレクトリが失ったビジビリティよりも大きいものだった。

情報提供型のコンテンツの削除から3週間以内に、そのショップはビジビリティの約1/3を失った。削除されたコンテンツは、かつて、ドメイン全体のビジビリティの約1%しか占めていなかったのにもかかわらずだ。

トップページといくつかのカテゴリページは、検索ボリュームの大きい商業検索意図のあるキーワードで、1ページ目表示の多くを失った。下記のスクリーンショットは、情報提供型のコンテンツが削除された後に失われた、最も重要なランキングの変化を表している。

このショップはサングラスを販売しておらず、英語のサイトでもない。上記のスクリーンショットのキーワードとURLは実際のものとは異なっており、これは、そのショップの特定を避けるための措置である。しかし、検索意図には差異がなく、スクリーンショットに記載されている他の数字(検索ボリューム、CPC、順位など)は実際の数字である。

トップページとカテゴリページの順位下落とビジビリティの減少は、情報提供型のコンテンツの削除に起因しているのだろうか。もしそうだとしたら、どのように関連しているのだろうか。

順位下落の可能性となる理由

情報提供型のコンテンツの削除の後、トップページとカテゴリページの順位が下落した理由として、最も説得力のある理由がリンクである。前述のとおり、削除された情報提供型のコンテンツは、十分な量のリンクを獲得していた。

それらのコンテンツには、関連性のある内部リンクがトップページとカテゴリページに向けて貼られており、情報提供型のコンテンツに向けて貼られた他サイトからのリンクの関連性を渡し、商業的な検索意図のある検索での優位性を与えていたかもしれない。

情報提供型のコンテンツの削除後、そのコンテンツへ貼られていた他サイトからのリンクは、その関連性をすべて失った。加えて、情報提供型のコンテンツから他のページへと貼られていた内部リンクの関連性も、完全に失われている。

しかし、順位下落に影響を与える要素は複数あり、まだ考慮できていない要素もあるかもしれない。

情報提供型のコンテンツのURLはトップページへとリダイレクトされている。その結果、情報提供型のコンテンツに向けて貼られていたリンクの関連性をリダイレクト先のページへ渡せなくなっているかもしれない。

なぜなら、削除されたページは、リダイレクト先のページとコンテンツの内容がまるで異なるからだ。関連性の低いページへリダイレクトされている場合、「ソフト404」としてみなされる可能性があることを、Googleも認めている。
(参考:Proof That 301 Redirects To Less-Relevant Pages Are Seen As Soft 404s To Google [Case Study]

では、トップページへのリダイレクトではなく、情報提供型のコンテンツが404や410を返していた場合、状況は変わっていたのだろうか。

関連性の低いページへのリダイレクトによって生じた「ソフト404」と比べ、404や410を返すページへのバックリンクは、関連性の喪失という意味では少ないのだろうか。

今回の場合、トップページへのリダイレクトと404や410を返す処置の間に差異はないはずだ。関連性を残す唯一の方法は、削除されたページから同様のコンテンツのページへのリダイレクトを設置することであるが、今回の場合、その選択肢はなかった。

今回のケースを、ドメイン全体のトピックの関連性、最近流行りの言葉で言えば「E-A-T」の考えと結びつけたいという誘惑に駆られる。

被リンクや、商業目的のページに関連性を渡す内部リンクということ以上に、情報提供型のコンテンツ自体に価値があると主張する者もいるだろう。こうした考えを捨て去るべきではないが、漠然とした内容であり、証明が困難である。

他の要素としては、Webサイトのランキングに影響を与える可能性がある外的な要因だろう。情報提供型のコンテンツの削除後にランキングが変動したことは偶然であり、直接的な要因でないかもしれない。ランキングが変化した場合、Googleのアルゴリズムの変更を要因から完全に除外することは、いつだって難しい。

次のセクションでは、今回のランキングの変化が偶然の一致ではなく、情報提供型のコンテンツの削除と関連しているという考えを支持する要素について論じたいと思う。

コンテンツを復活させたことによる回復

情報提供型のコンテンツを削除した3週間後、このWebサイトはまだ該当の会社のコントロール下にあったため、全てのコンテンツを一時的に復活させることにした。

この判断は、SEOの研究を目的として下されており、順位の変化が情報提供型のコンテンツの削除に関連しているのかを確かめるためであった。

また、新しいオーナーが情報提供型のコンテンツに対する考えを変えなかったとしても、可能な限り最高の状態で譲渡したいという思いがあった。

下記のスクリーンショットは、Sistrixのデイリーのビジビリティのグラフである。情報提供型のコンテンツを復活させた後、Google検索でのビジビリティがどのように推移したかを表している。

情報提供型のコンテンツを復活させてから3週間後、Webサイト全体のビジビリティは完全に回復し、削除前と同程度の水準となった。トップページやカテゴリページは、商業検索意図のあるキーワードでの上位表示を、情報提供型のコンテンツの削除以前の水準で、再び獲得した。

多少の差異はあったが、6週間という周期を考えると妥当な範囲であり、通常の変動や季節要因によるものと思われる。

今回のケースから我々が学べること

今回のケースから得られる主要な知見は、「トップページやカテゴリページが商業検索意図のあるクエリでの順位を改善するために、情報提供型のコンテンツが助けとなっていることをデータが強力に示している」ということである。

正確な要素を適切に判断することは不明なままであるが、商業ページのSEOのパフォーマンス改善にとって、他のドメインから情報提供型のコンテンツへ貼られている外部リンクと、情報提供型のコンテンツから商業目的のページへ貼られている内部リンクが、非常に大きな役割を果たしていると言えそうだ。

まとめ

・該当のECサイトは、60,000の商品ページ、80のカテゴリページ、25の情報提供型のコンテンツがある。全ての情報提供型のコンテンツは削除され、トップページへとリダイレクトされている。

・削除される前は、情報提供型のコンテンツの自然検索からのトラフィックは2.36%であったが、ドメイン全体の被リンクの内、大きな割合を占めていた。

・情報提供型のコンテンツを削除した後、トップページとカテゴリページの商業検索意図のあるキーワードでの順位が下落したため、このサイト全体のビジビリティの1/3が失われた。

・順位の下落がコンテンツの削除と関連があるかどうかを調べるため、削除から3週間後に、該当のコンテンツを復活させた。

・3週間後、ドメイン全体のビジビリティは完全に回復し、トップページとカテゴリページの商業検索意図のあるキーワードでの順位も回復した。

・情報提供型のコンテンツが、トップページとカテゴリページの商業検索意図のあるキーワードでの順位改善の助けとなっていることを、データは指し示している。

・他のドメインから情報提供型のコンテンツへのリンク、また、情報提供型のコンテンツから商業目的のページへの内部リンクの存在が、今回の状況の説明として最も適切であると考えられる。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Case study: The true value of informational content for e-commerce SEO」を翻訳した内容です。

感想としては、「やはりそうだろうな」と思いました。

しかし、実際にやってみてどうなるか、なぜそのような事が起こるのか、という説明は非常に難しいとも思いました。自分のサイトではなかなか実証することが難しいため、こうしたケースの紹介は非常に助かりますね。

もちろん、Googleからの公式な情報ではないため、完全に正しいという証明も難しいです。とはいえ、ユーザー検索意図を満たすために、広いアプローチでコンテンツを作ることは今後も取り組むべきだと改めて感じさせられる記事でした。

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SEOのエキスパートによる強調スニペットの変更及びコアアップデートへの見解

2020年は年明け早々、コアアップデートと強調スニペットの変更という大きな変化がありました。

Googleはアルゴリズムを変更することも、検索結果を改善することも、常に行っています。こうした変化は常にキャッチアップしたいところですが、どのように認識すればよいか、迷うこともあるのではないでしょうか。

そこで、今回は海外の著名なSEMツールベンダーであるSEMrushから許可をいただき、Googleの変化に対するエキスパート達の見解をまとめた記事を翻訳いたしました。

自身の見解に対する参考材料としてご活用いただければ幸いです。

Googleは、人々が注目せざるを得ないアナウンスを再び行った。

リリー・レイ氏が呼ぶところの「強調スニペットの黙示録」は下記のツイートから始まっている。

あるWebページが強調スニペットとして扱われている場合、ページを再び検索結果に表示させることはしない。この変更は検索結果を整理し、関連性のある情報をユーザーがより発見しやすくなるようにすることが目的だ。強調スニペットは、検索結果に表示される10個のWebページの1つとして扱われる。

このツイートは多くの議論とパニックを巻き起こし、その後24時間経っても質問が止むことはなかった。

Googleは多くの質問に対応せざるを得なくなり、そして、Googleからの回答がさらなる質問、いらだち、そして心配を引き起こした。

強調スニペットの整理はTop StoriesやInteresting Findsなどのその他の機能は該当しません。また、強調スニペットに採用されたURLのみ、検索結果の1ページ目のみが該当します。

「強調スニペットとの重複」として整理されたURLは検索結果の2ページ目に表示されていることに気がついた方もいるようだ。

しかし、その状況は保証されたものではなく、そう設計されたものでなく、ずっとその状態が続くとも限らない。重複の整理は、対象のURLを2ページ目に意図的に移動させる趣旨のものではない。

非常に多くの注目を集めているため、我々は、複数のエキスパートに対し、コアアップデートと強調スニペットの変更についてどのように考えているか、尋ねてみることにした。

この2つの変更に対する彼らの考え、対応の仕方は、我々の指針となるはずだ。彼らの意見に耳を傾け、どのような影響があるのか、考えてみよう。

マリエ・ヘイネス氏(Marie Haynes Consulting社 オーナー)

クライアントのサイトのランキングをモニタリングし、レポートしていた者にとっては興味深い機会となるだろう。

Googleによると、コアアップデートは1月13日に開始し、完全にロールアウトするまでに2週間かかっている。そして、1月22日に、強調スニペットの変更が確認できた。

我々が発見する「1~2日前から変化があった」という話もある。そのため、1月にトラフィックに大きな変化があった場合、その原因を特定するためには、深い調査が必要となるだろう。

また、「強調スニペットに採用されることが良いことになるのかどうか」という点を我々はまだ把握していない。

強調スニペットは、検索結果の上位に表示されるため、より多くのクリックが発生する場合はあるだろう。

しかし、強調スニペットはユーザーに答えを提供してしまうため、クリックが発生しない場合もある。さらには、ユーザーが「Googleの所有物」(広告、People Also Ask、強調スニペットなど)をスキップし、自然検索結果を見に行くという習慣が身についてしまうことも考えられる。

この場合、強調スニペットに採用されることで、CTRは大きく減少してしまうだろう。

「eat seo」というキーワードで1位に表示されているが、SEMrushのページが強調スニペットに採用されている。この場合、強調スニペットに採用されていないことが、我々により多くの流入をもたらす結果となっている。

強調スニペットに採用されることが良いことか悪いことかを判断するために、他の誰かが言ったことを信じるのではなく、自身のデータをテストして判断することを勧める。

強調スニペットに採用されているサイトの運営者は、1月の変更以降、クリック数が増加したかどうかを教えてほしい。

クリック数が減少した場合、max-snippetを使用したコンテンツのリライトをテストすることもできる。強調スニペットの採用が取り消されるかどうか、試してみるためだ。

多くの場合、自然検索において以前と同様の順位で表示されるはずだ。強調スニペットで表示されなくなったら、自然検索結果に表示される場合と強調スニペットに採用される場合とで、クリック数の比較を行える。

強調スニペットに採用されるべきか否かの判断は、クエリ、ユーザーインテント、強調スニペットがユーザーの疑問を完全に答えているか、などの複数の要素によって決定される。多くのテストが求められていると言えるのだ。

リリー・レイ氏(Path Interactive社 SEOディレクター)

2020年1月のコアアップデートの規模は大きく、特に、健康・医療系、薬やリハビリ、金融関連のトピック、ニュースや政治関連など、YMYLのWebサイトに影響を与えた。

初期調査では、以前のアップデートで順位が下降した医師運営サイトの順位が回復した例を目撃している。

こうしたWebサイトは、E-A-Tの改善、専門家によるレビュー、ブランドに関するレピュテーション問題の解決など、大きな変更を行っていた。回復したトラフィックの量は、2019年のトラフィックほどではないが、回復したという事実は確かである。

強調スニペットのアップデート

今のところ、強調スニペットについての変更は、SEO業界ではネガティブに受け取られている。

実際、我々のクライアントの中で、最も重要なサービスページのトラフィックが30%下落した例もある。これは、検索結果画面の右側に表示される強調スニペットに採用されており、自然検索結果にも1位で表示されていたページが、1ページ目表示から外されてしまったことが原因だ。

検索結果画面の「乱雑」を整理するというGoogleの考え方自体はよいものである。しかし、多くのブランドが1ページ目表示を獲得できるという結果にはならないだろう。強調スニペットに採用されたURLが再度表示されることも、他のページにも表示されることもなくなったということだ。

このアップデートにおける唯一の希望は、強調スニペットに採用されているキーワードの10位以内に2つ目のURLが表示されると報告しているSEO担当者が何人かいることだ。

つまり、2つのURLが検索結果に表示される可能性はまだあるということだ。

強調スニペットに採用されているキーワードとページのパフォーマンスに注目することが大事だ。

トラフィックの下落が大きい場合は、nosnippet tagを使用し、強調スニペットに採用されることを防ぐのも1つの手段となる。しかし、その後、自然検索結果に表示される順位が、以前と同じ順位となる保証はない。

「強調スニペットの黙示録」について、さらに大きなニュースだ。画面右側に表示されるスニペットは1ヶ月以内にメインコラムに統合される。もし、この強調スニペットに採用されている場合は、(特にデスクトップからの)流入が一時的に大きく減少しているだろう。しかし、その一部はすぐに戻ってくるはずだ。

AJ・コーン氏(Blond Five Year Old社 オーナー)

January 2020 Core Algorithm Update

January 2020 Core Algorithm Updateは、クエリのインテントにより合致したコンテンツを表示させるという、Googleが続けてきたパターンを追随するものだ。

自然言語の理解の進化は、5~9個の単語からなるクエリにさえも、Googleが関連した結果を表示できるようになることを意味している。加えて、該当のコンテンツを含む権威性の高いカテゴリページよりも、トピックに正確に合致したドキュメントが好まれる傾向が増えている。

ロングテールに合致したサイトが勝者であり、17回のスクロールを要するような”ガイドページ”の戦略を採用しているサイトは、トラフィックを失っている。ユーザーがどのように検索しているか(クエリ・シンタックス)を理解し、正確性を伴い、検索者の意図を満たす優れたフォーマットのコンテンツを作成することが、私が与えられる最高のアドバイスだ。

思考をシンプルにし、パンダ・アップデートのことは忘れ、ユーザーの時間を大事にしよう。検索での成功は、ますます、マルチ・セッションのアプローチに依存するようになっている。

強調スニペットのアップデート

強調スニペットの変更は、想定されていたクリック数に大きな影響を与える可能性がある。現時点では、どのくらいの変化になるかを判断するには時期が早すぎる。また、自然検索結果からの除外は、そのWebサイトが何位に表示されているかで大きく異なるだろう。

1位の場合はどうだろうか。髪を切った場合で考えてみよう。「おお、随分と変わったね」といったところだろうか。4位の場合はどうだろうか。髪を切ってはみたが、大きな変化はないため、誰も気が付かないかもしれない。

しかし、私は、強調スニペットへの最適化を中止すべきではないと考えている。検索結果の1番上に表示される強調スニペットからのトラフィックは、通常とても多いものだ。

以前ほどのクリック数は見込めないかもしれないが、競合サイトが強調スニペットに表示されるよりはマシなはずだ。もちろん、特定のバーティカル領域やクエリにおける注意事項は発生する。しかし、競合サイトが強調スニペットへの戦略を諦めようとした場合、私は非常に嬉しく思うだろう。

考えてみよう。もし、強調スニペットの重複排除が検索結果の乱雑さを軽減し、それがユーザーのためになるのであれば、同じことが広告と自然検索結果においても言えるのではないだろうか。

アレイダ・ソリス(Orainti社 創業者兼インターナショナルSEOコンサルタント)

強調スニペットのアップデートについては、下記の項目を考慮した上で、判断すべきだと思う。

あらゆる判断を下す前に、以前(強調スニペットと”通常”の自然検索結果での表示)と以後(強調スニペットのみ)のクリック数と自然検索結果からのトラフィックを比較する。

以前と比べて悪かった場合は、強調スニペットに表示されないという選択が良いかもしれない。また、強調スニペットに表示されなくなった後、自然検索結果のどの順位に表示されるかを確認することも重要だと考える。

アップデート以前の順位はSEMrushを使用して確認できる。もしくは、ケビン・リチャード氏によるこの素敵なツールも使用可能だ。

強調スニペットに表示されるかされないかで、予想される順位からのCTRが有益であるかどうか、確認することができる。

こうした確認を行った後、強調スニペットに採用されず、通常の自然検索結果に表示されたほうがよい(もしくは、そのテストを行いたい)と判断した場合は、小さなグループで、Googleが定める方法でmax-snippetタグを使用し、確認することを勧める。

これにより、自然検索結果での表示を維持しながら、強調スニペットに採用されることを防ぐことができる。テスト結果が好ましければ、より大きなグループにこの施策を適用し、テスト結果が好ましくなければ、施策を中止すればいい。

強調スニペットについてのアナウンスだ。同様のクエリで表示されなくなる可能性もあるため、現在強調スニペットに表示されているページのCTRはよく確認しよう。

ミッシェル・ロビンス氏(Aimclear社 プロダクト・イノベーションVP)

今月にGoogleによってアナウンスされたアップデートに対し、我々のクライアントは、検索結果のビジビリティ(可視率)という観点で、概ね安定した状態を維持している。

コアアップデート以降、自然検索結果のインプレッションが増えた事例もある。我々のクライアントには、複数の業界の医療系やECサイトがあるが、他サイトが報告するような、大きな変化は見られない。

今回のアップデートについての結論を出すことは好ましくないと感じる。それよりも、価値のあるトラフィックへコンバートするという、核となる目標に注力する時間を増やすべきだ。

アップデートの影響を受けないようにするためには、複数のトラフィックプロフィール(Googleの自然検索のみに依存しない状態)を構築することだろう。当たり前のことに思われるだろうが、マルチ・チャネル、統合されたマーケティングプラン、コンテンツへの注力、あなたのWebサイトに訪れた際にその顧客が求めることを提供すること、などが長期間の戦いにおける勝利条件となる。

Googleは、アップデートを行う度(特に、コアアップデートにおいては)検索結果の関連性を改善しようとしている。アップデートの度にあなたの心臓が強く脈打つのであれば、顧客ではなく、Googleのアルゴリズムを追いかけることに時間を費やしすぎているのだろう。

強調スニペットのアップデートについても、我々のクライアントの中では大きな変化は起きていない。また、Googleの考えも、驚くべきことではない。

Googleは、2019年6月に、検索結果の多様性についてアナウンスしている。また、概して、彼らは混雑した検索結果を整理しようと、積極的に活動している。

おそらくは、今後も検索結果に表示される様々な機能は変化し続け、よりコンテキストが重要となり、ユーザーとの関わりによって左右されるようになるだろう。

いつの時代も重要であることは、あなたが持つ全ての卵を、Googleというバスケットに置いておかないでいることだ。

アン・スマーティ(Internet Marketing Ninjas社 ブランド&コミュニティマネージャー)

強調スニペットは説明的である。

そして、検索者が必ずしも求めているものではない。強調スニペットは、即時の答えを提供するために導入されており、その答えはしばしばシンプルすぎているため、クリックを必要としないこともある。

このいずれか、もしくは両方の理由により、強調スニペットは自然検索結果よりも、クリック率は低い。今回のアップデート以降に多くの人々が報告している通りである。

しかし、それは直ちに強調スニペットへの最適化をやめるべきという事を意味しているわけではない。自然検索結果の状況を悪くしてしまうかもしれないからだ。また、私は強調スニペットの「オプトアウト」の施策にも疑問を持っている。各ケースにおけるオプトアウトが、実行の面でも測定の面でも疑わしい。

加えて、順位が3位よりも下である場合、強調スニペットに表示される方が良い(最適化を行えば十分に可能性がある)といった場合も考えられる。

この意味において、我々がすべきことを判断するにはまだ早すぎると考えている。すぐに行うべきことは下記となるだろう。

  • 強調スニペットに現在採用されているページのレビュー(ツールが役立つはずだ)
  • それらのページの自然検索からのトラフィックが減少しているかどうかの確認

検索流入が減少している場合でも、まずすべきことは、強調スニペットをオプトアウトするのではなく、タイトルを調整しより多くのクリックを得られるかどうか試してみることだ。

何らかのコール・トゥ・アクション(「ここをクリック!」や「ダウンロード!」など)を追加して、変化があるかどうかしばらく待とう。同様に、強調スニペットに採用されているコンテンツの調整を行ってもよいかもしれない。

強調スニペットはパブリッシャーにもユーザーにも価値を提供していると考えている。そのため、今すぐに拒否するものではないはずだ。

アン氏の最新の記事を確認しよう:Googleの強調スニペットの重複問題:パブリッシャーにとって、何を意味するのか?(英語)

ビル・スラウスキ氏(Go Fish Digital社 SEOリサーチ・ダイレクター)

強調スニペット関連のGoogleの最も新しい特許について、「Googleは強調スニペット用の回答を作成するために、Schemaを使用するのか?」という記事を書いている。その特許によると、Googleは質問に対する(さらに詳細な)答えや検索される情報の定義の作成のためのテキスト情報を求めているようだ。

さらに、Googleは構造化データを伴ったテキストに注目しているようであり、スキーマやテーブルからのデータを含むものが対象となるようだ。

強調スニペットを目撃した多くの人々が、そのテキスト情報のソースへの属性が提供されていない場合、その答えはパブリックなドメイン以上の情報であるとコメントしている。そして、Googleはリンクという形でソースへの属性を提供している。

Googleは強調スニペットのソースを、検索結果の1ページ目に表示されている、権威の有るページから選んでいる。そして、検索結果の上部に表示させることで、GoogleによるQ&Aのような形を取っている。

また、Googleによる定義としても機能しており、自然検索結果の上部に表示される追加情報としての歴史も長いことから、0位に表示される検索結果として認識されている。

アナウンスメント

昨日、ダニー・サリバン氏からのアナウンスがあった。Googleが強調スニペットの扱いを変更するという内容だ。(明らかに検索結果の1ページ目から選ばれている)スニペットのソースを自然検索結果の上部に移動させ、テキスト情報をリンクと共に表示させる。

強調スニペットに選ばれたページが、検索結果の1ページ目に再度表示されることはない。

バグであるようにも思われるが、検索結果の上部に強調スニペットとして表示されたページは、2ページ目の上部にも表示されていることがある。我々は、2ページ目に表示されなくなるとも考えている。多くの質問がダニー・サリバン氏の元に届き、それらに対する回答もされている。

「強調スニペットとの重複」として整理されたURLは検索結果の2ページ目に表示されていることに気がついた方もいるようだ。

しかし、その状況は保証されたものではなく、そう設計されたものでなく、ずっとその状態が続くとも限らない。重複の整理は、対象のURLを2ページ目に意図的に移動させる趣旨のものではない。

人々の間で議論されている内容

トラフィックの減少を危惧している人々もおり、彼らは、通常の検索結果で表示されるよりも、強調スニペットから得られるクリック数は少ないと考えているようだ。

強調スニペットに表示される画像について尋ねている人もいる。テキストとリンクが表示されているページとは別のページからの画像となっている場合だ。「画像が強調スニペットに採用された場合にも、1ページ目に表示されることはなくなってしまうのか」という点について興味があるようだ。

実際は、画像のみが強調スニペットに採用されている場合、1ページ目に表示されなくなることはない。

”Top results”などの特殊な場合は、自然検索結果の1ページ目に引き続き表示されていることに気がついた人々もいる。

強調スニペットと自然検索結果の両方に表示されていたページの場合、仮に1ページ目の強調スニペットから除外された場合でも、2ページ目には表示され続けると考えている。

今回の変更に対するGoogleの回答の1つに、検索結果の1ページ目の表示から除外されたとしても、検索結果の最上部に表示されることになり、それは多くのSEO担当者が望む状況だろう。私個人、また同様の関心をTwitterでも見かけるが、クリック数の減少がどうなるかについて興味がある。

今回の変更は、検索結果の「整理整頓」を目的としたものである。近藤麻理恵氏が、自身の保有物を整理し、喜ばしい状況を保ち続けようと唱えているように。

強調スニペットに採用された場合、検索結果の1ページ目に再び表示されることはない。今回の変更は検索結果を整理することになり、ユーザーが関連する情報へ、より簡単にたどり着けるようになるものだ。強調スニペットは、自然検索結果の一部としてみなされるようになる。

今回の変更も、Googleが以前より求めている、多用な検索結果の提供という試みの線上にある。

今回の変更は、ローカルの検索結果を優遇し、自然検索結果を除去することで、ローカル検索結果の上位と自然検索結果を統合するというかつての取り組みに似ている。それについては、「Googleは、ローカルと自然検索の結果を統合することにより、どのようにして検索結果の多様性を作ろとしているのか?」という記事を書いている。こうした統合がかつても行われてるが、長い間続かないこともあった。

強調スニペットに採用された場合、1ページ目に表示されなくなるという今回の変更をGoogleがロールバックすることは無いように思える。

ドーン・アンダーソン氏 BeBertey社 マネージング・ダイレクター

今回の変更に関して全てを知っていたといえば嘘になる。

しかし、少数のキーワードに注力するのではなく、全体的なアプローチであるため、私の戦略はアルゴリズムの変更を重視しているものではないと言うことができる。

今回の強調スニペットの変更は、ユーザー体験の向上を目的としている変更であることは疑いがない。そして、リアルなユーザーのフィードバックに基づいているものだろう。

強調スニペットに採用され、0位を獲得し、また、自然検索結果の10本の青いリンクの1位に表示されていたブランドからは悲観的な声が生まれれるだろうが、答えを探しているユーザーの体験としては、必ずしも合致はしない。

さらに、特に一般ワードにおいては、検索結果の多様性は重要である。検索結果画面の領域を「保有」することは、どのブランドでも約束されたものではない。

私のアドバイスは、「あなたのオーディエンスが求めている情報を特定し、それらの情報に合致するメディアの形式を複数考え、ユーザーを優遇し、個々のページにも注力しながらプロジェクト全体の改善を試みる」といったものだ。

検索意図のニュアンスの差異へ、複数のページで対応しよう(強調スニペットに採用されながらも、別のURLで1ページ目に表示される可能性が考えられるからである)。

あなたの戦略がSEOにおける勝利を導くことが明らかにならない限り、アルゴリズムアップデートの分析に心血を注ぐことはやめよう。

大規模なコアアップデートでは、YMYLのトピックが強化されるため、そのトピックについてあなたがしっかりと語れるだけの品質があるかどうか、また、いくつかのローカル検索において、十分な品質があるかどうかについては着目しよう。

新しいファビコン

モバイルとデスクトップでの新しいファビコンについては、広告がより自然検索に見えるようになったと感じている。

あるクライアントは、彼らのブランド名での検索で順位が4つ下がったと、数日前にメールで連絡をくれた。私が確認したところ、順位は全く下がってなかった。そのクライアントのブランド名で入札している3つの他サイトの下に表示されていたのだ。

彼らは、それらが広告であると認識していなかったのだ(連絡をくれたクライアントはECサイトのマネージャーである)。

通常のユーザーであれば、広告と自然検索の区別がつかないのではないかと推測する。しかし、時間がたつにつれ、彼らも広告として認識するようになり、以前と同様に広告をスキップするようになるのではと考えている。

協力してくれた全ての方々に感謝する

この記事で紹介したエキスパート達の考えは、業界全体の大きな助けとなるはずだ。

読者に対して述べたいことは、この記事で紹介したエキスパート達は、最新のGoogleのアップデートやSEOをキャッチアップするために、ぜひフォローしていただきたい人達であるということだ。

TwitterとLinkedInへのリンクも記載しているので、彼らの発言をキャッチアップできるはずだ。彼らは皆忙しい日々を過ごしているだろうが、今回の記事に協力してくれたことに、大きく感謝したい。

最後に、ツイートを1つ紹介したい。下記の一連のツイートを確認いただければ、より多くの情報を得られるだろう。

今回の変更による、Search Consoleのレポートの変化はない。我々は、最上位に表示されているURLの順位を計測している。

強調スニペットはすでにその中に含まれていたため、それより下位に表示されているURLはもともと対象外となる。

この記事は、SEMrushに掲載された「Google Featured Snippet and Core Updates in January 2020: Expert Roundup」を翻訳した内容です。
コアアップデートはもちろんそうですが、強調スニペットの変更については、多くのSEO担当者の興味を引きつけたと思います。

検索ユーザー全体のためと考えれば納得できますが、Web担当者としては、自サイトへの流入は気になるところではあります。記事内でも触れられていますが、まだ結論を出すには、時期尚早かもしれません。

まずはしっかりとデータを集め、なるべく正確に捉え、適切な判断を下していきましょう。

なお、今回の記事の翻訳元であるSEMrushは弊社でも導入しており、日々活用しています。
キーワードの順位計測やレポーティングなど、幅広い用途に対応していますので、ぜひ導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

SEMrush公式サイト
SEMrush導入企業インタビュー|アイオイクス株式会社

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投稿 SEOのエキスパートによる強調スニペットの変更及びコアアップデートへの見解SEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

Googleの強調スニペットへの変更は、検索流入にどう影響するか【調査データ】

2020年1月に「強調スニペットに表示されたページは、1ページ目の自然検索結果に並ばなくなる」といったアップデートが行われました。

強調スニペットと自然検索結果のいわゆる両取りができなくなったわけですが、サイトへの流入数の影響が気になるところです。

今回はそのアップデートの影響を調査した記事となります。短い記事ですが、概要と結果を確認するのに適した記事といえるでしょう。

seoClarityの新しい調査では、1/22にGoogleが取り上げた強調スニペットのアップデートによる自然検索への影響を取り上げている。

1/22に、Googleは検索結果の1ページ目において、重要なアップデートを行った。

このアップデートによって、強調スニペットの位置にあるページは、1ページ目に再度表示されることがなくなった。

以前は、あるページが強調スニペットに表示されている場合でも、検索結果の1ページ目に再度表示されることが多々あった。多くのページでは、検索結果における1番目(強調スニペット)と2番目(自然検索の1位)に表示されていた。

seoClarityのデータによると、今回のGoogleのアップデート前においては、強調スニペットと1位の両方を獲得していたのは全体の28%であったとのことだ。

以下の図は、1/22に強調スニペットに表示されていた250,000個以内のキーワードのランキング位置を示したものである。

study-data-of-snippet-update

Googleが検索結果の1ページ目における重複を排除したことから、SEO担当者とサイトの運営者は、結果として検索流入が減少するのかどうかが気になっていることだろう。

このような懸念に対処するために、seoClarityは、1/10から1/23の14日間で、強調スニペットに表示されて続けていたURLの流入数の状況を調査した。結果は以下のとおりである。

強調スニペットへのアップデート後、対象となったページへの検索流入はどう変化したのか

結論を言うと、SEO担当者とサイト運営者にとって、安心できる結果となった。

seoClarityのプロダクトマーケティング及びトレーニング担当兼副社長であるマーク・トラファゲンは、Search Engine Journalに次のように語った。

複数の業界において、強調スニペットに表示されていたURLへの流入状況を分析したところ、アップデートの前後で、自然検索流入の増減に統計的な有意差は見られなかった。

一部の業界では、わずかな流入数の変動が検出されたことは注目すべきだが、この現象はアップデートに関係なく、日別の変動によるものだろう。

  • 自動車産業(Knowクエリ):1/22から1/23にかけて、流入数が10%増加した
  • 自動車産業(Buyクエリ等):1/22から1/23にかけて、流入数が15%減少した。
  • 金融業界(Knowクエリ):1/22から1/23にかけて、流入数が4%増加した。

繰り返すが、これらはアップデート直後における変化の状況である。

アップデートによる大きな影響がないことはサイト運営者にとって喜ばしいことだが、今後数か月にわたって重要でないかどうかを確認することも考慮して良いだろう。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Google’s Featured Snippet Changes & Impact on Organic Traffic [STUDY]」を翻訳した内容です。

アップデートの前後で、特に大きな影響はないとのことでした。

ただ、最後に触れられていましたが、これはあくまでもアップデート直後の分析データです。

今後もユーザー行動が変化したり、検索結果画面の変動が繰り返されたりするといった可能性は高いでしょう。

SEOに取り組む上では、こういった変動リスクも考慮に入れなければなりません。SEOに取り組みつつ、チャネルの分散化も意識すべき必要があります。

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価値のあるリンクを惹きつける、インタラクティブなコンテンツ5種類

SEOにおいて被リンクは今でも重要な要素であり、可能な限りの構築を目指したいところです。

しかし、以前と違い人工リンクや相互リンクは無価値となったため、自然に構築されるリンクが求められています。

その手段として、「良いコンテンツを公開すれば、質の高いリンクが集まる」という考えがありますが、ハードルは常に高いです。

そんな「リンク施策としてのコンテンツマーケティング」を「インタラクティブなコンテンツ」に限定したSearch Engine Journalの記事を紹介します。コンテンツマーケティングのアイデアとして参考になれば幸いです。


リンクビルディングの手法で優位に立ちたいのであれば、競合サイトが構築できない、もしくは、彼らが同じ手法を使うことが困難な手法を作り出す必要がある。

つまり、「他者とは異なることをする」ということだ。

ゲスト投稿やリソースとなるコンテンツの作成などでは、競合サイト以上の戦略とは言えない。また、ニュースジャックのような高価値を生むPR戦略も、その機会を待たなければならないのであれば、効果を予測することは困難である。

十分な量の優れたリンクを獲得できる戦術の1つが、コンテンツマーケティング、もしくは、デジタルPRである。

考え方はとてもシンプルだ。

「優れたコンテンツを作成し、正しい人々がそのことを知っている状態を作る」

ジャーナリスト、ブロガー、Webマスター達がリンクを張りたい(「張りたい」ということが重要だ)と思うコンテンツをあなたが用意できれば、その結果はサイトのグロースに直接貢献することだろう。

また、そうしたコンテンツは、様々な形態をとる。静的なビジュアルコンテンツからインタラクティブなコンテンツまで(インフォグラフィックは今でもリンク獲得に貢献する)。

この記事では、特に後者のインタラクティブなコンテンツを取り上げる。サイトのグロースに直接貢献する価値の高いリンクを獲得するための、実績のあるフォーマットの紹介や成功体験を共有したい。

こうしたインタラクティブなフォーマットの何がリンクを惹きつけるのか、効果的なプロモーションは何かなどを、コンテンツの作成における様々なアドバイスと共に紹介しよう。

1.ツールと計算機

ツールと計算機は、成功すれば、高品質なリンクを多く獲得する方法として最も効果的な手法と言える。

しかし、単純なアイデアであればすぐに廃れてしまい、新しい価値を提供することもない。

成功のためには、真にユニークなコンセプトでツールと計算機を構築しなければならない。

何らかのアイデアを思いついた場合、「どのような価値をユーザーに提供することができるのか(また、サイテーションのリソースとして)」を自身に問いかけよう。2回、3回と問いかけ、同様のアイデアがすでに存在していないかを確認するのだ。

簡単な例を見てみよう。

Money Saving Expertが作成した、住宅ローンの計算機を見てみよう。Ahrefsのデータによると、337のリンクをユニークなドメインから獲得している。

悪くない結果だ。利益が見込まれるキーワードにおいて、このサイトが上位に表示されていることに大きく関与しているはずだ。

非常に優れたコンテンツであるし、リンクを獲得できるのも頷ける。実践的で有用なツールとして紹介されることも多いだろう。

改善の余地はあるだろうか。おそらくない。ほぼ完璧といえる。

そのため、同様の機能を持った新しいツールを作成しても、リンクを効果的に獲得することは難しいだろう。

しかし、ここで注目を止めてはいけない。

ツールや計算機は大きな結果を生む可能性がある。ツールをローンチする際は、下記の項目を確認しよう。

  • ユニークであること
  • 価値を付与すること
  • 人々の間で話題になること
  • 廃れないこと

そのツールがどのようにしてリンクを惹きつけるのか、自身に問いかけよう。

片時も、考えを逸らすことはないように。あなたのオーディエンスは、そのツールや計算機のフォーマットに対して、何らかの価値を見出すのかどうか、考える時間を取ってみよう。

リンク獲得という観点で、成功したツールの例を紹介しよう(有益なツールで、エンターテインメントな要素を含んだツール)。

こうした例を見てみると、様々な方法でツールの作成は可能であるという気付きが得られる。シンプルだがエンターテインメントの要素があるツールから、あなたが提供する商品の核となるほど複雑なツールまで。

付加価値の提供と、今までにないツールという観点に注力しよう。

ツールや計算機の作成は、非常に大きな成果を得られる場合もある。

あなたのツールが解決することができる問題について話されているコンテンツへのアプローチを忘れてはならない。こうしたコンテンツの読者に対し、付加価値を提供しよう。

2.ゲームとクイズ

インタラクティブなコンテンツを作成する際、何らかの面白みを持たせたいだろうか。

オーディエンスからのエンゲージメントを発生させ、また、そのコンテンツを共有してくれる記事からリンクを得られるような、あなたがローンチできる楽しいゲームやクイズについてのアイデアを考える時間を作ってみよう。

ゲームとクイズの唯一の弱点は、リソース過多になりがちであるということだ。それ故、ローンチまでの時間は長くなり、求められる投資も大きくなるだろう。

おそらく、BtoBよりはBtoCに適しているだろう。ゲームとパズルは、コンテンツマーケティングに面白みという要素を追加する。

また、ソーシャル、Eメールのサインアップなどでも印象的な結果をもたらすだろう。

しかし、どこから始めたらいいのだろうか。

おすすめの方法は、オーディエンスがあなたについて知っているトピックをブレインストーミングすることだ。彼らがあなたのブランドについて想起することはなんだろうか。

ここから始めることで、「彼らの関心を得るために何をローンチすべきか」についてのアイデアやコンセプトを生むことができる。

ここでの限界は、あなたの想像力次第であるということだ。

ターゲットオーディエンス(あなたの友達、このプロジェクトに参加していない同僚、つながりのあるジャーナリストなども対象となる)への確認を、プロジェクトを本格的に開始する前に行おう。

リンク獲得という観点で優れた結果をもたらした、ゲームやパズルの例を挙げてみよう。

見込み顧客が関心を持ち、リンクを貼ってくれるような切り口に注力しよう。

多くの場合、「ブランドXがゲームYをローンチした」はパブリッシャーにとっての良い宣伝文句ではない。

しかし、そのゲームをプレイしたり、クイズに興じたりしているユーザーのデータを集めていたらどうなるかを想像してほしい。

突如として、より多くの興味を引きつける宣伝文句となるはずだ。

「40%のユーザーだけが、この確実に知っておくべき道路標識の意味を正確に把握している」という見出しは、「カーディーラーが道路標示機のクイズをローンチした」という見出しと大きく異なるだろう。

開発に入る前に、あなたが取るべき切り口について考えてみよう。バズを発生させる手助けとなる切り口を発見することができれば、より多くの価値をもたらしてくれるはずだ。

3.インタラクティブなマップ

なぜ、マップをインタラクティブにする必要があるのか。理由は単純だ。

特にモバイルにおいて、静的なマップは最も消費しにくいフォーマットのコンテンツの1つであるからだ。

マップは、国ごとに分割したデータを表示させる優れた方法である。優れたリンクの獲得の手助けとなる、実績のある効果的なコンテンツのフォーマットである。

しかし、ユーザーがズームをしたり、指の操作で周辺の地図を見たりすることを可能にしなければ、ユーザーフレンドリーのフォーマットとは言えないだろう。

そこで、マップをインタラクティブなコンテンツへと変容させれば、ズームや周辺地図の確認をユーザーが容易に行えるようになる。国ごとにホバー(クリック)すると追加のデータが表示させるといった機能も魅力的だ。

なぜ、マップはリンク獲得の目的のための優れたフォーマットとなり得るのか。

我々は自国を他の国々と比較することが好きなのである。特に、その国々の主要な特徴を表す切り口からの事実であれば、なおさらだ。

ここで、興味深く、エンゲージメントを発生させるインタラクティブなマップベースのコンテンツを紹介する。これらは皆実績があり、あなたのコンテンツ作成の参考となるはずだ。

おそらく、マップコンテンツが旅行系のブランドで人気があることは偶然ではないはずだ。

しかし、マップコンテンツは、自動車業界から金融業界まで、多くの業界で成功している実績がある。

おそらく直面するであろう課題は、興味深いデータソース、全地域や大陸間や国ごとに比較可能なデータを、興味深い切り口で発見することだろう。

この課題を克服することができれば、目標を達成し、魅力的なリンクを獲得するキャンペーンを行うことができるはずだ。

4.インデックス(索引)コンテンツ

一級品のWebサイトからのリンクを獲得するためには、データドリブンなコンテンツの作成が効果的だろう。

データを活用し、興味深いストーリーを作成する際は、複数の切り口を考えてみよう。特に、インデックスのフォーマットを用いることを検討してみよう。

単純なまとめ記事を指しているのではない。そこからストーリーを導き出せるデータドリブンな調査や研究をイメージしてほしい。

インディセスタイプのコンテンツの場合、データセットを調査し、インデックスのフォーマットを活用した場合に順位付けが可能な要素を組み合わせることができるかを考えてみよう。

一方、このようなケースではインフォグラフィックやブログ記事のように、それらを静的なフォーマットでローンチすることを考えてしまいがちだ。

しかし、インタラクティブなフォーマットでローンチした場合、ユーザーにとっての以下のメリットが得られる。

  • データ自体の調査
  • ランキングの順番の変更
  • マップとの連携
  • その他

インデックスのフォーマットを作成し、それらをインタラクティブなフォーマットに落とし込む方法は複数ある。

具体例を挙げてみよう。下記は、リンク獲得という意味において、優れた実績を残したコンテンツである。

5.インタラクティブなインフォグラフィックとレポート

インフォグラフィックは過去のものだと言う者もいるが、まだ捨てたものではない。

コンテンツのフォーマットにかかわらず、優れたストーリーとヘッドラインが、成功を導くキーである。2020年でも、インフォグラフィックはキャンペーンにとっての正しいフォーマットとなりうるのだ。

しかし、より効果的なのは、インタラクティブなインフォグラフィックをローンチすることや、静的なレポートをインタラクティブなコンテンツにすることなのである。

インタラクティブなコンテンツが効果的な理由はいくつかある。

  • ユーザー体験を強化する
  • ユニークな方法でデータを表示する
  • 非常に優れたコンテンツを作成することができる

静的なコンテンツでは得られない柔軟性を手にすることができるだろう。

静的なコンテンツや比較的データが不足しているコンテンツは、複数ある方法の中でも、もっとも手がつけやすい領域と言えるだろう。

また、下記の項目に注力することで、柔軟性を得やすくなるはずだ。

  • 創造的である
  • 正しい方法でデータを示す
  • デスクトップと同様、モバイルでもきれいに見えるよう、レスポンシブ対応にする。静的なビジュアルの場合における最も大きな困難を避ける。

実例からアイデアを得たいだろうか。

下記に、インタラクティブなインフォグラフィックとレポートの例を挙げる。

リンク獲得の手段としてインタラクティブなコンテンツの作成に取り掛かっていないのであれば、簡単なインフォグラフィックやレポートは始めるにうってつけのフォーマットだろう。

ここで紹介した例のように、シンプルなコンテンツでも多くのリンクを得ることができる。もちろん、その背後には素晴らしいストーリーが待っている。

まとめ

インタラクティブなコンテンツを作成するきっかけとなっただろうか。

高品質なリンクを多く得るための方法は他にもあるが、作成するコンテンツの背後にある優れたストーリーを意識することで、より大規模な施策を行うためのフォーマットを常に探し続ける姿勢を得られるはずだ。

調査概要

  • 期間:3ヶ月
  • 結果が得られるまでの期間:3ヶ月~6ヶ月
  • キャンペーンごとの平均獲得リンク数:25以上

必要なツール

  • Ahrefs
  • Gorkana、Cision、Vuelioなどのメディアのデータベース(必須ではないが役に立つ)

得られる結果

  • 権威のあるリンクを多く獲得することができる。PRを基軸とした戦術では得られないメリットであり、競合サイトが再現することが困難な方法である。
  • リンクの獲得のみならず、ブランド認知、リファラルトラフィック、新規オーディエンスの獲得機会も得られる。
この記事は、Search Engine Journalに掲載された「5 Types of Interactive Content to Attract Valuable Links」を翻訳した内容です。

コンテンツ作成の目的をリンク構築のみに限定したとしても、自ずとユーザーには目を向ける必要があるため、結果としては同じ考えに至るのかと思いました。

すべてて海外の事例となりますが、記事中にあったコンテンツはどれも興味深く、いい気づきを得られたと思います。

ツールやインフォグラフィックは特に工数が必要となりそうですが、とびきりのアイデアがあれば、是非チャレンジしてみたいですね。

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投稿 価値のあるリンクを惹きつける、インタラクティブなコンテンツ5種類SEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

【調査結果】meta descriptionとブランド認知はクリック率へ大きな影響を及ぼす

Googleの検索結果の仕組みはブラックボックスとなっており、我々はその内容を推測することはできても、完全に解き明かすことはできません。

しかし、仕組みは理解できずとも、その仕組みによってもたらされた結果やユーザーの反応から、「どのような取り組みをすべきか」は推測できます。

今回は、Googleの検索結果におけるクリック率について、500人以上のユーザーにアンケートを取った調査データとなります。

「ユーザーは何をもってクリックするかどうかを決めているのか」の参考となる記事です。

調査回答者によると、リッチリザルトはGoogle検索の改善に寄与していることに同意している。

Ignite Visibilityが実施した調査によると、ユーザーが検索結果をクリックするかどうかは、meta description・ブランド名・ページタイトルの要素が順に影響しているとのことだ。

回答者の3分の2は、広告が増えるとGoogleを使いたくないと答えており、大多数は、Googleが強調スニペットやその他の検索機能を含めることによって、検索結果を改善していることに同意している。

今回の調査は、25歳から60歳までの500人以上の参加者を対象に調査を行ったものである。

クリック率へ影響する最大の要素

検索結果の要素のうち、どの要素がクリックの意思決定に最も影響を与えるかを尋ねると、回答者は以下のように答えた。

  • meta description:62.9%
  • ブランド名:24.2%
  • タイトル:13%

ただし、やや矛盾した調査結果として、55.1%の参加者は「検索結果では、知っているブランド名だけをクリックする」と答えている。

ユーザーは検索結果が改善されたと感じている

参加者の過半数(58.5%)は、「2019年1月の検索結果よりも、現在の検索結果(2019年12月)の方を好む」と答えた。

また、参加者の55.5%は、「強調スニペット及びその他の検索機能の追加は、Googleの検索結果を改善している」と答えた。

広告がより多く表示されることは、ユーザーの離脱を促すのだろうか

参加者の3分の2(66.7%)は、Googleが検索結果に広告を増やすと、Googleの使用を減らしたいと考えているようだ。

この調査結果は、2018年12月に公開された調査の結果と矛盾している。

過去の調査では、回答者の75%が、「探している情報を簡単に見つけることができる」と答えている。

Ignite Visibilityの調査参加者の約67%が、他社の指名検索への広告出稿に反対している。

この調査結果は、大多数のユーザーが見知ったブランド名だけをクリックするという他の調査結果と一致しているものである。

なぜ我々はこの調査結果を考慮すべきなのか

調査によると、ブランドの認知はクリック率へ2番目に大きな影響を及ぼす。それは、一部のユーザーにとっては、クリックする・しないという意思決定の要因になりうる。

また、ブランドの認知度を高めることは、SEOの取り組みを補完するものであり、その逆も同様である。

ブランド認知への取り組みは、検索結果における可視性(発見されやすさ)を高めるといえるだろう。

調査では、説得力のあるmeta descriptionの記述の重要性も強調されていた。

Googleはコンテンツの内容とmeta descriptionの食い違いがある場合、meta desriptionを置き換える。そのため、サイト運営者とSEO担当者は、meta descriptionが検索意図と一致するように努める必要がある。

ユーザーが最新の検索結果ページの機能を好む場合、企業はそれに適応する必要がある。検索における可視性(発見されやすさ)を回復したいのであれば、リッチな検索結果を踏まえた上でコンテンツを設計することだ。

ユーザーは検索結果内に、より多くのリスティング広告を掲載することに反対するかもしれないが、Googleのエコシステムはプルファクターであり、さらに広告を追加しても、ユーザーが行動を変えるのに十分なプッシュファクターとはならない。

※プルファクター:引き付ける要因 プッシュファクター:押し出す要因

「ユーザーはmeta descriptionを見てクリックするかどうかを決めている」というのは、驚くべき結果ではないでしょうか。

コンテンツの内容は当然重要ですが、SEOにおいては「検索結果でどうみられるか」も同様に重要です。

また、ブランドの認知度がクリック率に寄与することからも、SEOはそれ単体で見るのではなく、マーケティング戦略全体から俯瞰することが重要と言えます。

年々すべきことが増えている印象を受けるSEOですが、こうしたユーザーの反応を見て、実施・改善のサイクルを回していきましょう。

※参考:500万の検索結果を分析した結果、自然検索のクリック率についてわかった10の事実

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「SEOは死んだのか?」、データから考えるSEOの滅亡論

Googleのアルゴリズム変更やダイレクトアンサーの増加など、SEOを取り巻く環境は日々変化しています。

以前は通用した施策が、今日では通用しなくなる場合も珍しくなく、情報やアイデアを常にアップデートする必要があります。

こうした状況を指し、「SEOは死んだ」と言われることもありますが、ニール・パテル氏がそうした状況に一石を投じています。今でもブログへの流入数を増やし続けているパテル氏が、「SEO滅亡論」に対しどのように考えているか、この記事で紹介しています。


SEOは長年にわたって、劇的な変化を遂げている。

2010年には、Googleは516回のアルゴリズムの変更を行っている。2016年にその数は1,653回まで増加し、2018年には3,234回まで増加している。ここ数年間のデータはないが、その回数は上昇し続けていることが予想できる。

1日あたり9回以上アルゴリズムが変更されることを考えると、Googleを不正に操ったり、その穴を見つけたりすることは簡単でないと言えるだろう。

つまり、SEOは死んだということなのか?

その問いに答えるために、データを確認しよう。そのデータから導き出した、あなたがすべきことをお伝えしたいと思う。

SEOは死んだのか?

一日あたり、Googleでどのくらい検索されているか、ご存知だろうか?

約56億回だ。

年間では約2兆回となる。

多くの検索が行われているが、多くのコンテンツが作成されているという現状もある。

Web上には数十億のブログが存在している

非常に多くのブログがあるため、あらゆるトピックに対し、過剰なまでの情報量があると言えるだろう。

例えば、「デジタルマーケティングとは(What is digital marketing)」というロングテールのキーワードを見てみよう。世界中で月間11,300回しか検索されていないが、この問いに答えようとするコンテンツは665,000もある。

 

言い換えると、供給が需要を大幅に上回っているのだ。

検索ボリュームが多いキーワードでも、この傾向は見られる。「バナナ」を例に挙げてみよう。

世界中で640,300回検索されているが、880,000,000の検索結果がある。もちろん、これらの中で、食べ物の「バナナ」について書かれていないコンテンツもあるだろう。

しかし、検索ボリュームに対してコンテンツの数が多すぎるという状況に変わりはない。

コンテンツの数に対して検索ボリュームの方が多いという場合もあるだろう。しかし、傾向としては、コンテンツの作成数が検索の需要を上回っているという状況は増加している。

さらに、Googleは人々の疑問に対し、Webサイトに行くことなく答えを提供する、アンサー・エンジンになろうとしている。

Dejan SEOによると、Googleが検索結果上で答えを提供するようになってから、CTRが劇的に減少したとのことだ。下記の天気に関するキーワードの例を見てほしい。

天気に関するこのキーワードのクリック率は、46%から7%まで下降した。

Googleが自然検索結果にトラフィックを送る割合は、時間の経過とともに、減少している。

この傾向は、SEOが死んだことを意味しているのか?

答えは、全くの反対である。

SEOは死んでいない

上記で紹介したデータは、何を意味するのだろうか?

マーケティングチャネルは時間とともに頭打ちになる。それは、時間の問題なのだ。

Facebook、Instagram、Twitter、そして、Eメールマーケティングでさえも、同様の現象が起きている。

下記の画像を見ていただきたい。これは、インターネット上で表示された初めてのバナー広告だ。

どの企業の広告か、ご存知だろうか? これは、ATTの広告だ。

この広告を見たユーザーのうち、44%のユーザーがクリックしていた。現在のバナー広告の平均クリック率は、0.5%だ。

非常に大きな下落である。

そして、上記で私が言及したように、これはあらゆるチャネルで起きている現象である。Instagramのエンゲージメント率を見てみよう。

  • タイトル:Instagramのインフルエンサーのエンゲージメント率
  • オレンジ:スポンサードの投稿
  • 黒:オーガニックの投稿

スポンサードの投稿か、オーガニックの投稿か、それは問題ではない。Instagramにおいて、エンゲージメントが減少している傾向があるのだ。

これが、ゲイリー・ベイナーチャック氏やグラント・カードン氏などが、自身の電話番号をInstagramでプロモートしている理由である。

このようにして、彼らは自身のファンと直接コミュニケーションを取ることで、アルゴリズムの変更やプラットフォームのエンゲージメント率の低下に対応しているのだ。

しかし、こうした減少傾向があるものの、Instagramのスポンサード投稿は150%も上昇している。

言い換えると、投資利益率が高く、十分な価値を生み出しているため、投資されているのだ。

これは、デジタル広告の費用でも起こっている現象だ。

  • タイトル:米国のデジタルディスプレイ広告への支出
  • 黒の棒グラフ:ディスプレイ広告への支出
  • 赤の折れ線グラフ:変化率
  • 青の折れ線グラフ:デジタルディスプレイ広告への支出の割合

数値は上昇傾向だ。なぜなら、企業にとっての投資利益率が高いからだ。

なぜSEOはまだ死んでいないのか?

これまで説明したとおり、悲観的に見える数字が、そのチャネルの死を意味しているわけではない。

私のサイト、Neilpatel.comの検索トラフィックを見てみよう。

あなたと同じように、私もGoogleのアルゴリズムに対応しなければならず、また、競合のマーケターも多い。しかし、Google検索のクリック率が減少している中でも、私は検索からのトラフィックを伸ばすことに成功している。

検索エンジン全体を見てみると(BingやGoogleだけでなく、他のサイトやプラットフォームも含めて)、Googleは94%のマーケットシェア率を誇っている。

人々はGoogleを使用しており、検索の手段として最も好んでいるのだ。しかし、Googleを使う方法は変化している。

かつて、Instagramは発見のための、Googleは商用(購入)のためのプラットフォームであった。

ここ数年で、そのトレンドは変化している。Instagramは商用に多く使用されており、Googleは発見の手段として主に使用されている。

Olay社のケーススタディを見てみよう。

Olay社はスキンケア関連の商品を販売している。そのうち、目の下のくすみを減らす商品がある。

彼らはその商品を売るための広告を多く展開していた。

しかし、商品を販売するための広告から、目の下のくすみを減らすための方法を人々に教育することに注力した広告に切り替えた後、費用対効果が劇的に改善されたのだ。

教育をベースとした広告に投資することで(そして、そのコンテンツを通して販売も試みている)、
クリック率を87%上昇させ、CPCを30%削減し、コンバージョンを100%上昇させることができた。

人々が商用目的ではなく、まずは発見のためにGoogleを使用しているという好例と言えるだろう。

SEOは死にかけているのではなく、ただ、変化しているのだ

Googleは発見のためのエンジンにシフトしていることをご理解いただけたと思うが(ペイドとオーガニックの両方で)、オーガニックで上位表示を叶えるために知るべきことが他にもある。

1.Googleは人々が見たいと思うサイトを上位表示させたい

Googleのアルゴリズムが重視しているのはバックリンクやキーワードの数、その他SEO特有の要素ではなく、ユーザーの体験である。

あるサイトが何百万もの被リンクを獲得していたとしても、ユーザーがそのサイトを好まなければ、長い間上位に表示されることはないだろう。

best grilled steaks」の例を見てみよう。

ランドフィッシュキン氏が、彼のSNSのフォロワーに対し、下記の依頼をしている。

  • STEP1:このキーワードで検索する
  • STEP2:こちらのリンクをクリックし、すぐに「戻る」ボタンをクリックする
  • STEP3:こちらのリンクをクリックし、少しの間閲覧する(Googleの検索結果画面には戻らない)

70分間以内で、このサイトは上位に表示されるようになった。

70分以内、4~500の上記のアクションが行われた後、4位から1位に上昇した。

これが、私がユーザーからのシグナルが重要であると述べた理由である。エンドユーザーとしてのあなたが、Googleのランキング調整をコントロールしているのである。

2.人々はただGoogleを使用しているのではない。Googleは様々な場所からデータを集めている

Googleはあなたが一日のうち、モバイルデバイスで過ごした時間を把握している。また、他のサイトやGoogleが所有、管理していないアプリケーションであなたが過ごした時間も把握している。

つまり、Googleがどのサイトをどこの順位に表示させるかを決定する際、Googleは自身のデータセットのみを見ているわけではないのだ。

Googleはソーシャルメディアをクロールし、検索結果をよりよいものとするための手助けとして、ソーシャルシグナルを用いている。

例えば、Googleがどのようにソーシャルシグナルを検索の発見として使用しているかについてのケーススタディがある。

あなたがSNSを使用することを好んでいないとしても、SNSを積極的に使用する必要がある。

あなたのサイトのインデックスの手助けとなるだけでなく、ブランド構築の助けにもなり、間接的に順位上昇の助けとなるのだ。

下記に、ソーシャルメディアでの露出を高めるために手助けとなる記事を紹介しておく。

3.Googleはブランドが大好きだ

もし、このことが信じられないのであれば、Googleの元CEOと元Webスパム対策のトップの言葉を見てみよう。

  • エリック・シュミット氏:ブランドはソリューションであり、課題ではない。ブランドは混沌を整理するものだ。
  • マット・カッツ氏:我々はいわゆる分類というものに行き着いた。IRS、Wikipedia、New York Timesはこちら側に、低品質なサイトはあちら側にいる。

彼らは、ブランドを信じているのだ。

あなたのブランドが成長するに際、あなたのサイトの順位も上昇していくだろう。

この記事の前半で私のサイトの検索トラフィックのデータを紹介したが、過去7日間で私の名前を検索することによってサイトに訪れてくれた人の数を区分けしてみよう。

また、この数字は打ち間違えのキーワードを含んでいない。私の名前を「neil」ではなく、「niel」と打つ人は思いの外多い。

Googleはブランドが大好きだ。「男性用ランニングシューズ(men’s running shoes)」と検索した場合、Nike、Adidas、Asicsなどのページが表示される。

ブランド名検索のボリュームは、リンク数やドメインオーソリティ以上に、ランキングとの相関がある。

ブランドを構築したいのであれば、上記で紹介したソーシャルメディアについての記事をよく読み、下記のブランド構築についての記事も確認しよう。

ブランド構築に課題を抱えているのであれば、我々のデジタルPRチームのメンバーに相談していただきたい。

4.領域を絞る

About.comというサイトを覚えているだろうか?

時を経て、About.comはGoogleの検索結果の上位に表示されなくなり、ビジネスも行き詰まっていった。これにはいくつかの理由がある。

  • このサイトは一つの領域に注力しておらず、あらゆるものに注力していた。
  • コンテンツは平凡で、深みがなく、浅い内容ばかりであった。
  • 誰も読もうと思わないコンテンツが多すぎた。

彼らはDotdashとブランド名を変え、領域を絞るようにした。About.comのコンテンツを、6つの領域に分け、バーティカルなサイトを形成した。

この変更を行う際、彼らは6つの領域のいずれにも合致せず、また、品質の水準も低いAbout.comのコンテンツが大量にあることを発見した。彼らはそうした900,000記事を削除したのだ。

データを見る限り、6つの領域に分けたことで、彼らはより多くのトラフィックを獲得できるようになった。

新しいバーティカルな領域を定め、それぞれの領域をさらに3つに区分するという彼らの施策は大成功であった。その結果を見てみよう。

一連の施策の結果、彼らの収益は140%上昇した。

今日のSEOで成功を収めたいのであれば、領域を絞ることは非常に重要だ。Googleはトピックに特化したサイトを好む。なぜなら、それを、あなたや他の人が好むからだ。

簡単に考えてみよう。About.comとWebMD、あなたが医療系のアドバイスを読みたいと思うのは、どちらのサイトだろうか?

もちろん、WebMDだろう。

5.パーソナライズに未来がある

Googleで検索した際、検索結果があなたと他の人で異なることに気づいたことはあるだろうか?

検索結果が異なる理由は、Googleがあなたのためにパーソナライズした結果を提供しようとしているからだ。

Google検索だけでなく、他のGoogleのデバイスも同様だ。スマートフォンから、Google Home、自動運転車に至るまで。

Googleが取得しているデータを元に、彼らはあなたの好みを理解し、それに併せて検索結果を修正しようとする。

こう考えてみてほしい。どこを訪れる際にも、あなたがスマートフォン(特にAndroidデバイス)を携帯している場合、Googleはその情報を利用して検索結果の調整に使用する可能性は考えられる。

Webサイトでは、全てのユーザーに対し、同一のメッセージを表示することは控えるべきだ。それぞれのユーザーにパーソナルな体験を提供できれば、ユーザー行動の指標が改善されることで、長期的にあなたのサイトの順位も上昇するだろう。

この好例が、私のブログである。

あなたが私のサイトに訪問した際、私はあなたが好むコンテンツのタイプを選び、興味に合わせてページを調整している。

そのおすすめページは、ブログ内で最もクリックされている領域である。

結論

SEOは死んではいない。ただ、変化しているのだ。

もちろん、クリック率は減少しており、Googleはアルゴリズムの調整を続けている。しかし、それらは予測できる範囲である。

Googleがこれらを行う理由は、SEOや広告を通じて、理想的な顧客をあなたが容易に特定できるようにするためなのだ。

以前は、そうしたことを実現することが難しかった。その結果、広告予算に1千億の予算を投じていた。

自分がコントロールできない領域を心配する必要はない。その代わり、そうした流れにあなた自身を適合させることが必要だ。さもなければ、サイトへのトラフィックを失い、ビジネスも行き詰まってしまうだろう。

SEOの展望が変化し続けることに対し、あなたはどのような考えを持っているだろうか。

この記事は、NEILPATEL.comに掲載された「Is SEO Dead? (A Data-Driven Answer)」を翻訳した内容です。

「SEOは死んでいるのではなく、変化しているのだ」という言葉が全てを語っていると思います。

もしもSEOに変化がなければ、全てのサイトが同一の施策を一度行えばSEOは完了するといった状況が生まれることも考えられます。ユーザーの興味・行動が変化する中、SEOだけはそのままというわけにはいきません。

今まで培った知識や経験をベースにしつつ、常に新しい施策を考える姿勢を持ち続けることが重要ですね。

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【無料ダウンロード】「2020年のSEOガイド決定版」をリリースしました

こんにちは、SEO Japan編集部です。

昨年、SEO Japan編集部では、Backlinkoによる2019年のSEOガイドを翻訳し、ホワイトペーパーとしてリリースいたしました(2019年 SEOガイド決定版)。

結果、リリース当初から好評を博し、現在でも毎日ダウンロードされるほどの人気コンテンツとなっております。

そして、今年も昨年に引き続き、SEO Japan編集部による翻訳を行い、「2020年のSEOガイド決定版」をリリースいたしました。←リンク貼る

SEOの基本を押さえつつ、2020年のトレンドにも触れた濃い内容となっております。

ぜひSEOに取り組む際の参考としていただければ幸いです。

※翻訳元であるBacklinkoに許可をいただいてのリリースとなります。

ホワイトペーパーの目次

  1. ドメインオーソリティ2.0
  2. 画像検索の台頭
  3. 動画の急増
  4. 音声検索への最適化
  5. 強調スニペットへの最適化
  6. 検索意図をマスターする
  7. CTRの減少にあらがう
  8. 被リンクは依然として重要
  9. 2020年のSEOへのアドバイス

ダウンロードはこちら

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【2020年1月】Googleコアアップデートの最新データ【各ツール会社による調査データ】

今回は2020年1月13日にロールアウトされた、Googleコアアップデート(January 2020 core update)の影響調査の記事となります。

Search Engine Landのバリー・シュワルツ氏が各ツールベンダーから意見を募り、それらをまとめてくれています。米国のツール会社のため、日本の実態とは異なる可能性がありますが、今回のアップデートもグローバルに展開されているため、一見の価値はあると思います。

ロールアウトから2週間ほど経ちますが、自身のサイトの状況と比較してみてはいかがでしょうか。

我々はデータプロバイダーのいくつかに声をかけ、「今回のコアアップデートの影響をどう見ているか」の洞察を提供してくれるよう求めた。

GoogleのJanuary 2020 core updateのロールアウトはほぼ完了している(参考)。

我々は、いくつかのデータプロバイダーへ、Googleのアップデートに関する彼らの発見や洞察を送ってもらうよう依頼した。彼らの意見は「今回のアップデートは大きく、多くのWebサイトに影響を与えている」として、一致している。

最新のGoogleコアアップデートに関するいくつかの事実

Googleから与えられた情報で明らかになっていることをまとめよう。

最新のGoogleコアアップデートは1月13日(月)の12:00PM(東部標準時)あたりでロールアウトを開始させている。

このロールアウトは、1月16日(木)の午前に、「ほぼ完了した」とのことだ。

さらに、今回のアップデートはグローバルに行われており、特定の地域・言語やWebサイトのカテゴリーを対象としていない。つまり、「広範囲に渡る、コア・アップデート」であるということだ。

各ツール会社が示しているデータ

我々はサードパーティのデータ提供企業に対し、「今回のアップデートについて、どのようなデータとなっているか」という質問をしている。

RankRanger

RankRangerのモーディ・オバースティン氏は「YMYL(Your Money, Your Life)の領域が大きな影響を受けている」と述べている。さらに、「今回のアップデートは大規模だ」と、付け加えた。

健康と金融の領域の検索結果の上位に大きな動きがある。また、上位10位を見てみると、全ての領域で変動幅が大きくなっている」としている。

下記は、業界ごとの変動と順位推移のチャートである。

  • 旅行
  • 小売
  • 金融
  • 健康

「私が観測しているデータによると、おそらく12月6日のアップデートの対象となっていた小売業界を除き、今回のアップデートは領域を拡大しており、あらゆる順位のサイトに影響を与えている」とモーディ・オバースティン氏は述べている。

「しかし、アップデート期間の上位10位のサイトを対象とすると、小売業界も12月に観測されたほどの数値となっている。」

SEMRush

SEMRushのユリア・イブラギモヴァ氏は「今回のアップデートは非常に大規模であり、ほぼ全てのカテゴリの領域で変動が見られる」と述べている。

「SEMRushのデータによると、最も変動していたカテゴリは、スポーツとニュースの領域を除けば、オンライン・コミュニティ、ゲーム、アート&エンターテイメント、そして、金融の領域だ。」

しかし、ユリア・イブラギモヴァ氏は、全てのカテゴリで大きな変化が起きており、「今回のアップデートは特定のトピックを狙ったアップデートではないと見ている」と伝えてくれた。

SEMRushのデータはこちらで確認することができる。しかし、彼らは追加のデータを送ってくれた。

下記は、それぞれのカテゴリの数値をモバイルとデスクトップで分けた表である。

SEMRushによる、今回のアップデートで大きく上昇したサイトは、下記である。
※注:海外のサイト

  • Dictionary.com(英語の学習サイト)
  • Hadith of the Day(イスラム)
  • Discogs(音楽データベース)
  • ABSFairings(バイクの販売)
  • X-Rates(為替)
  • TechCrunch(ITニュース)
  • ShutterStock(写真素材)
  • 247Patience(テーブルゲーム)
  • GettyImages(写真素材)
  • LiveScores.com(スポーツ情報)

また、大きく下降したサイトは、下記である。

  • mp3-youtube.download(YouTubeの音源をダウンロードできる)
  • TotalJerkFace.com(ゲーム)
  • GenVideos.io(動画サイト)
  • Tuffy(自動車修理)
  • TripSavvy(旅行情報)
  • Honolulu.gov(ホノルル)
  • NaughtyFind(マッチングサイト)
  • Local.com(都市の情報サイト)
  • RuthChris(飲食・ステーキハウス)
  • Local-First.org(ローカルコミュニティ)

Sistrix

Sistrixのヨハネス・べウス氏は今回のアップデートについての分析記事を投稿している。

彼は以下のように述べている。

「YMYL(Your Money, Your Life)のトピックに関連するドメインが検索アルゴリズムによって再評価された。

全体として、ビジビリティ(可視率)を伸ばしたサイトもあれば、失ったサイトもある。以前のコアアップデートで影響を受けたドメインの方が、より影響を受けている傾向がある。明確な変動は、アップデートの度に見られなくなっているようだ。

Googleは自身の算出への確信を強めており、過去の算出から大きく逸脱することはなさそうだ。」

下記に今回の変化を表しているSistrixのデータを記載する。

Sistrixによる、今回のアップデートで大きく上昇したサイトは、下記である。

  • goal.com(サッカーニュース)
  • onhealth.com(健康情報)
  • CarGurus(自動車販売)
  • verywellhealth.com(健康情報)
  • Fandango(映画のチケット販売・情報)
  • Times Of Israel(イスラエルのニュース)
  • Royal.uk(イギリス王室のニュース)
  • WestField(観光)

また、大きく下降したサイトは、下記である。

  • CarMagazine.co.uk(自動車ニュース)
  • Box Office Mojo
  • SkySports(映画ニュース)
  • ArnoldClark.com(自動車販売)
  • CarBuyer.co.uk(自動車販売)
  • History Extra(歴史)
  • Evan Shalshaw(自動車販売)
  • NHS Inform(健康情報)

SearchMetrics

SearchMetricsの創業者である、マーカス・トバー氏は次のように述べている。

「1月のアップデートは”あなたは誰であるか”という観点によって、良い・悪いという判断の変化を戻したように思える。低品質なコンテンツに罰を与えるものと、GoogleがYMYLを強化するものとは、それぞれ別のコアアップデートだ。

2019年の3月9月と同じほど多くのページに影響を与えていないようだ。しかし、特徴は似ている。」

下記は、SearchMetricsが共有してくれた具体例である。

Onhealth.comは、2019年3月のアップデートでは良い結果を手にし、2019年9月のアップデートでは悪い結果を手にしている。そして、2020年1月のアップデートでは再び良い結果を手にしている。

Verywellhealth.comは、複数のコアアップデートで悪い結果となっている。

Draxe.comは、良い結果を得ている場合も、悪い結果を得ている場合もある。今回のアップデートでは+83%と大きな良い結果を得ているが、以前のアップデートでは大きな悪い結果を得ている。

Sistrixによる、今回のアップデートで大きく上昇したサイトは、下記である。

  • esty.com(確認不可)
  • cargurus.com(自動車販売)
  • verywellhealth.com(健康情報)
  • overstock.com(家具販売)
  • addictinggames.com(ゲーム)
  • onhealth.com(健康情報)
  • bigfishgames.com(ゲーム)
  • health.com(健康情報)

また、大きく下降したサイトは、下記である。

  • tmz.com(ニュース)
  • academy.com(スポーツ・フィットネス)
  • kbhgames.com(ゲーム)
  • orbitz.com(旅行)
  • silvergames.com(ゲーム)
  • autolist.com(自動車販売)
  • etonline.com(エンタメニュース)
  • trovit.com(不動産・車・求人の総合検索サイト)
  • pampers.com(ベビー用品)

アップデートによって悪い影響を受けてしまった場合の対処法

コアアップデートによって悪い影響を受けてしまった場合にどうするべきか、Googleはそのアドバイスを共有してくれている。

しかし、回復のための特別なアクションがあるわけではない。実際、順位状況が悪くなったからといって、あなたのページに不備があるとは限らない。

しかし、コアアップデートにヒットした場合に考慮すべき質問のリストをGoogleは提供してくれている。

なぜ、我々はコアアップデートを受けて思考すべきなのか

アルゴリズムの変更にヒットされた場合、そのリカバリのための特別な方法を見つけることは困難だ。コアアップデートについては、特にそうだろう。

こうしたデータや過去の経験やアドバイスが示すことは、「コアアップデートは広大で、全体的な品質の項目を多くカバーしているようだ」ということだろう。

今回紹介したデータは、この考えをさらに強化するものであると考えている。

そのため、もしあなたのサイトがコアアップデートの影響を受けた場合、状況を離れた場所から見てみたり、サイト全体を俯瞰して見てみたり、サイト全体を改善するために何ができるか、それを考えてみることが必要だろう。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「The latest data on the January 2020 Google core update」を翻訳した内容です。

それぞれのツールがそれぞれのデータを見ているため、出される見解が完全に一致することはありません。それでも、「今回のアップデートの規模は大きい」と「YMYL領域が特に影響を受けている」という点は一致していると思います。

また、「特定の領域・項目・特徴に限っていない」という点もますます強くなっていると思われます。その結果、さらに「これを直せば良くなる」と言うことが難しくなっているのは確かでしょう。

ユーザーのために何ができるのかを常に考え、少しでもサイトを改善していくことが、コアアップデートに対する一番の「対策」であると、改めて感じさせる記事でした。

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2020年のSEOにおける10個の重要なトレンド【SEOエキスパート58人へのインタビュー】

2020年に入り、早速コアアルゴリズムのアップデートが行われるなど、SEO界隈は今年も大きな変化がありそうです。

今回ご紹介する記事は、2020年のSEOのトレンドについて、多くのエキスパート達からの予測をまとめた記事となります。

58人のエキスパートからのヒアリング結果を、10個のトレンドとしてまとめています。あなたのSEO戦略の一助となれば幸いです。

SEOのプロフェッショナル達は、2020年に向けてどのようなことを考えているのだろうか。

2020年は、どのような戦略や戦術が効果的であり、検索結果の占有に寄与し、より多くの利益をもたらしてくれるのか。

これは、Search Engine Journalで我々が毎年投げかけている問いである。

私はSEOのプロフェッショナルとしてトップに位置する58人に対し、彼らの考えを尋ねた。

この記事では、彼らエキスパート達による、あなたが知るべき2020年のトレンドの上位10個を紹介する。

トレンドの全てを知りたいだろうか。そうであれば、我々のebookをダウンロードしてほしい(58人のエキスパートによる2020年のSEOにおける最大のトレンド)。

トレンド1:BERTとユーザーに注力した最適化

2019年は、Googleがローンチした新しいアルゴリズムであるBERTが多くの注目を集めた。SEOのプロフェッショナルたちがBERTへの最適化方法を学ぼうとしたのは、自然のことだった。

しかし、この特別なアルゴリズムへの最適化を考える前に、ケリー・スタンゼ氏の意見を聞いてほしい。ケリー・スタンゼ氏はHallmark社のサーチ・ストラテジストであり、ユーザーに注力した最適化とコンテンツ配信の技術的な点に着目している。

つまり、ユーザーの検索へのアクセスポイントを再算出し、それに沿ってコンテンツを配置するということだ。

「何かがクロールされ、インデックスされ、複数の異なる検索環境で提供される仕組みに着目している」とスタンゼ氏は述べている。

「ユーザーが何かを検索する際、これまで以上に多くの選択肢がある。きれいな構造とコンテンツ配信の基本を心にとどめておくことは、SEO担当者にとってより重要となるだろう。」

検索順位と強調スニペットのアルゴリズムにBERTが組み込まれたことにより、「Googleは検索を文字列のマッチングではなく、検索意図のマッチングへと大きく舵を切った」とはグロースコンサルタントでありアドバイザーのエリ・シュワルツ氏の言葉である。

「ユーザーが検索時に使用する文字列ではなく、ユーザー検索意図に即したコンテンツを書かなければならない」とシュワルツ氏は述べている。

「キーワード調査ツールは、コンテンツ作成のための主要なデータセットとの関連性は薄くなるだろう。2020年、本当に賢いSEO担当者は机から立ち上がり、顧客と話にいくだろう。オーディエンスが本当に求めているものは何かを探るためだ。」

Bingのシニア・プログラム・マネージャーであるフレデリック・ダブト氏は、「キーワード調査は古い手法となっていくだろう」と主張している。

「自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)と深層学習の勢いが衰える徴候は見られない。2020年、検索エンジンはキーワードから検索意図へさらにシフトしていくことが予測できるはずだ」とダブト氏は述べている。

「SEOの施策者もツールの提供者も自身の努力を検索意図調査へ向かわせ、ユーザーのニーズを満たすことが求められるだろう。」

グルーポン社のシニア・SEO・マネージャーであるジェン・マシュー氏が指摘するには、「Googleはコンテンツやページがキーワードに合致しているかどうかに注力するのではなく、ユーザーの検索意図をベースとする検索結果に最適化するために、アップデートを継続していくだろう」とのことだ。

「SEO担当者はこれが自身のコンテンツにとって何を意味するのかを理解する必要がある。また、こうしたトレンドを導いているGoogleの過去のアップデートの内容の理解も求められる。」

「ここ数年、我々は検索意図に注力し、カスタマージャーニーへの理解を深めてきた」と、Yext社のインダストリー・インサイツのヴァイスプレジデントであるデュアン・フォレスター氏は述べている。検索意図の理解は今後の展望における重要な役割を担っており、多くのオンライン・ビジネスの生き残りと成長にとって不可欠である。

「顧客の検索意図に注力すれば、その経路のどこに合致するかが明らかになるだろう」とフォレスター氏は述べている。

「その経路で発生する質問に対して最適な答えを提供することで、より確実に顧客を捉えコンバージョンへと導くことができるだろう。」

このことはあなたにとって、どのような意味を持つだろうか。

IBM社のSEO・ストラテジストであるキース・グッド氏によれば、「バイヤーズ・ジャーニーの各段階における課題、問題、ニーズについて、ユーザーがどのように語っているかに注目せよ」とのことだ。

「さらに、我々はバイヤーズ・ジャーニーの購買以降についても注目すべきで、サポート、支持者となる機会、コミュニティの形成、将来の購入のための関係性の継続など、売上以降に発生するニーズに対応したコンテンツが必要となる。」とグッド氏は付け加えている。

「常に顧客に注目しよう」とエレベーション・テンサウザント社のディレクター・オブ・サーチであるサム・ホリングスワース氏は述べる。

「潜在顧客をひきつけ、印象を残すものは何かを把握することを忘れている、あるいは、失敗しているブランドが多い。顧客は、真の価値を欲しているのだ」とホリングスワース氏は述べている。

「リアルな店舗と同様、顧客はあなたが顧客目線を持てているか、長期的な関係性(願わくは生涯に渡って)を築くための信頼できるパートナーであるかを知りたがっている。」

サーチ・ハーミット社のリードSEO兼オーナーであるキャロリーン・リーデン氏は、定性的で、人間側にたった検索への回帰という変化が2020年に起こることを期待している。

「多くのマーケターが、ターゲットオーディエンスと1対1で話すことなく、プロダクトやサービスのマーケティングを行っている」とリーデン氏は述べる。

「顧客と会話せず、なぜ顧客がそのように振る舞うかを理解しないのであれば、我々はスマートで全体的な戦略を作成するという自身の能力に制限をかけてしまう」とは、サー・インタラクティブ社のシニア・アカウントマネージャー兼サーチアンドオーディエンス・インサイトを務めるサラ・ガーバッチ氏の言葉だ。

「2020年、私は、顧客に会いに行き彼らの傍らに座ることをお勧めする」とガーバッチ氏は述べる。

「顧客と会話し、彼らが購入に至るまでのジャーニーについて、彼らがどのように検索を使用しているかについて、あなたのサイトをどう思うかについて、話してくれるよう依頼する。ここで得られたデータを各段階での判断に用いる。」

ユーザーに注力した最適化は、SEOを全体的なマーケティング戦略に組み込むことにより達成される。これが、2020年で最大のトレンドになるだろうと、パブリックス・サピエント社のSEOグループのディレクターであるリアン・ジョーンズ氏は述べる。

「SEOをデジタルマーケティングに追加する調味料のようなものとして扱うのを止めることが、かつてないほど企業に求められている。ビジネス計画の鍵となる材料として取り扱うのだ。」とジョーンズ氏は述べる。

SEO担当者は、全体的なマーケティングとデジタル資産を理解するスキルセットを伸ばさなければならなくなるだろう。SEOの問題を修正する必要性は少なくなり、マーケティングとビジネスの問題を修正する必要性が高まるのだ。」

トレンド2:高品質で最適化されたコンテンツ

Search Engine Journalのアシスタント・エディターであるアンナ・クロー氏は、「これまでも、そしてこれからも、SEOの生命線となることが1つある」と述べている。

それは、コンテンツだ。

コンテンツはSEOのあらゆる物事に影響する」とクロー氏は述べる。「サイト構造から、あなたが構築するリンクの内部リンク戦略に至るまで。」

「2020年に成功を収めるためには、関連性があり、そして、価値のある何かを書かなければならない」とライトアイエムシー社のCEOであるトニー・ライト氏は語る。

「つまり、SEO担当者はコンテンツの書き方、もしくは、コンテンツの書き方を知っている人を雇用する方法を学ぶ必要がある」とライト氏は述べる。

「Googleの編集能力はまだ完全ではない。その順位を得るべきでないコンテンツも存在するだろう。しかし、ベストなコンテンツが勝利する日はやってくる。」

「あなたのトピックでベストとなるコンテンツ、少なくとも、そのトピックにおける重要な存在となるコンテンツ。それらを保持することを目標に設定する」とパーフィシエント・デジタル社のジェネラル・マネージャーであるエリック・エンジ氏は述べる。そのためには、あなたのコンテンツをGoogleが将来的に評価するものにすべきだ。

「こうすることで、(全検索クエリの約70%となる)ロングテールの検索で効果的な勝利を得られるだろう。それは、あなたのサイトの権威性の構築・あなたのコンテンツへの需要の創出・ROIに直接ポジティブな影響をあたえることの助けとなるだろう。」とエンジ氏は述べた。

「さらに、コンテンツへのこうしたアプローチは、ユーザーのニーズを満たすために、Googleが探しているアプローチに他ならない。そして、Googleが行っていないマーケット投資と言える。なぜなら、Googleはものごとを大規模なアルゴリズムで処理しようとするからだ。」

IBM社のグローバルSEOストラテジストであるジェシー・マクドナルド氏、SEOとコンテンツ戦略のコンサルタントのジェシカ・レベンソン氏の両氏は、「2020年はキーワードへの強迫観念からの開放の年となるだろう」と述べている。

個々のキーワードの順位・ページビュー・手当たり次第にコンテンツを作成するなどの習慣をやめるのだ。

マクドナルド氏は、「トピックへの注力を強めるべき」と述べている。

「トピックへの注力に切り替えることは、特定のページがターゲットとしている単一のキーワードについて心配するのではなく、(顧客との)会話全体に対応するコンテンツを作成することとなる」とマクドナルド氏は言う。

レベンソン氏は、「ビジネスの目標を満たしながら、徹底的で直感的な体験を提供する、よく練られ、組織だったコンテンツのクラスターを採用するべきだ」と述べている。

「次にユーザーが求める答えを知ることが大事。それらは、下記に要約できる。」とレベンソン氏は言う。

  • 「あなたのオーディエンスが誰なのか」「彼らがどのように検索を行うのか」を理解する。
  • 「彼らが尋ねる質問の背後にある検索意図」「彼らが解決する必要がある問題」を理解する。
  • 解決策と答えを、適切な場所、品質、権威のあるコンテンツを通して、彼らが求めるフォーマットで提供する。
  • カスタマージャーニーのあらゆる段階において、この方法論に基づいた施策を行う。彼らのニーズを満たす経験を提供するコンテンツを作成するためだ。
  • それらを繰り返す。なぜなら、一度うまく言ったとしても、顧客の検索意図が変わらない保証はなく、他の誰かがあなた以上にうまくやる可能性もあるからだ。

HubSpot社のコンテンツSEOのリーダーであるアジャ・フロスト氏によれば、「他に注意すべきことは、コンテンツのカニバリゼーションである」とのことだ。

「ランキングが重複する全てのコンテンツの確認を勧める。必要に応じて統合、リダイレクト、アーカイブなどを行い、すべてのページがユニークなキーワードセットで上位表示されることを目指す」とフロスト氏は言う。

「あなたのWebサイトが同じトピックを何度も何度も扱っているのであれば、異なる角度からそのトピックを扱っていたとしても、それらのページは同じ検索結果の中でお互いを蹴落とすことになる。」

「2020年は、自身のコンテンツに厳しい目を向ける年となる。そして、検索エンジンではなく、ユーザーに対してそれらを最適化していく」。

これは、Aimclear社のプロダクト&イノベーションのヴァイスプレジデントである、ミッシェル・ロビン氏の言葉だ。

「2020年も検索マーケティングで成功を収めるために鍵となるものは、今までと変わらない。一貫性のあるブランドメッセージとともに、あなたが持つ全てのチャネルにて、良質なコンテンツを作成することだ」とロビン氏は述べる。

「検索エンジンが自然言語処理の技術をさらに取り入れることで、最もよく書かれているコンテンツが、あらゆる形式において、勝利を得る日が来る。」

「国境をまたぐSEOでは、ローカライズされたコンテンツに注力すべきタイミングは今である」とAJPRの代表であるモトコ・ハント氏は言う。

「グローバルに展開しているにもかかわらず、その言葉を第一言語とする者ではない、おそまつな翻訳を載せているWebサイトが多く存在する。」とハント氏は述べる。「キーワードの配置の問題ではなく、ローカルのオーディエンスへ書かれたコンテンツであるかどうかという問題なのだ。」

トレンド3:E-A-Tと不公平なアドバンテージ

「2020年、Googleは全体的な評判、特定の企業のE-A-T(Expertise、Authoritativeness、Trustworthiness)、企業の代表としてコンテンツを公開した個人に目を向け続けるだろう」とPath Interactive社のSEOディレクターであるリリー・レイ氏は述べる。

悪い評判、カスタマーサービスの問題など信用に関わる問題を抱える企業は厳しい時期を強いられるだろう」とレイ氏は言う。

「これら信用に関わる問題は、あなたのブランドに対するレビューやフィードバックだけでなく、サイト上の技術的な問題やセキュリティの問題なども関わってくる。」

レイ氏は、YMYL(Your Money,Your Life)の領域では、それらのトピックを書くための十分な専門知識や信頼性がなければ、自然検索結果で上位表示させることはより難しくなるだろうと予測している。

「2020年、信頼性はパブリッシャーにとって非常に重要になるだろう」とNES UK社のジュニアテクニカルSEOアナリストであるグレース・キンドレッド氏は述べる。

「高品質なコンテンツとフェイクニュースへの対応に注力する」とキンドレッド氏は言う。

「著者の信頼性(著者の認定と特定の領域における権威性を示すこと)への注力は、今まで以上に重要になる。それは、サイト全体に対しても同様だ。」

Search Engine Journal社の創業者であるローレン・ベイカー氏によれば、「nofollowをヒントとする取り組みは、Googleによる、ニュースソース、論文や学術的な研究の参照に対するより良い理解への試みである」とのことだ。

「(構造化データのマークアップにより定義できる)著者の資格やファクトチェックにかかわるスキーマなど、Googleが特定のコンテンツの権威性と信頼性をより簡易に理解できる手段がある。ニュースであっても、公開されたストーリーであっても。」とベイカー氏は言う。

簡単に言うと、「オフラインの影響がオンラインへも及ぶのだ」とKalicube.pro社のオーナーであるジェイソン・バーナード氏は述べる。あらゆるビジネスは自身の不公平はアドバンテージを発見する必要がある。

「ナレッジグラフやE-A-Tの台頭など、エンティティを基盤とした検索では、オフラインでの評判を正確に、説得力のある方法で作成する能力は、大きな差別化の要因となっていくだろう。」とバーナード氏は述べる。

「カンファレンス、アワード、パートナーシップなど、これらオフラインでのイベントは、Googleが直ちに重要視できないものだ。オンラインでも提供し、それらをGoogleに伝え、Googleの理解を促そう。」

Merkle社のSEOシニアマネージャーであるアレクシス・サンダーズ氏は、デジタルを基軸とした競争性を持つための方法を共有してくれた。

  • 優れたサプライチェーン
    (例:関連のあるステータスの更新が行われた2日以内に対応する)
  • カスタマーサービス
    (例:顧客との摩擦を最小限にしつつ、彼らの質問に答える能力)
  • デジタルのカリスマ性やブランディング
    (例:ユーザーがあなたを探し当てたいのは、彼らがあなたとビジネスを行いたいためか。多くのあなたの評判は、ラブレターのようなものか。)
  • ユーザー体験
    (例:ユーザー体験は便利で、有益で、シンプルか。)
  • 価格
  • ニッチなプロダクト

トレンド4:ユーザー体験とテクニカルSEO

seoplus+社の共同創業者であるブロック・マーレイ氏によれば、「賢いSEO担当者が2020年に注力する大きなトレンドはユーザー体験である」とのことだ。

「ユーザー体験とは、検索結果での接触、ランディングページでの体験、サイトの訪問後を含む全体的な体験だ。リマーケティング、ドリップキャンペーン、再訪者のためのパーソナル化などをイメージしてほしい」とマーレイ氏は述べる。

「あなたが提供できる価値について十分に考えた上で、ユーザーが訪問している間、彼らが最高の体験を得ることができるために、どのような手助けができるかを考えよう。」

「テクニカルSEOはユーザー体験についての議論の重要な要素である」とグード氏は述べる。

「Googleは技術的なミスの補填のために多くのことを行ってくれるようになると思うが(canonicalの訂正、hreflangの補正など)、SEO担当者がテクニカルSEOの基盤を強化する重要性はより大きくなるだろう」とGoode氏は言う。

「マーティン・スピリット氏が、Googleからの目線での技術的なベストプラクティスの説明に多くの時間を費やしていることは偶発的なものではない。それについてしっかりと考える必要があるだろう。」

テクニカルSEOとユーザー体験についての議論は、サイトスピードとページスピードというトピックを含むはずだ。

SALT.agency社のSEOアカウントディレクターであるダン・タイラー氏は、新しいChromeの「遅いサイトへの警告」やSearch Consoleでのスピードレポートなどにより、サイトスピード周辺の議論を再度活性化させていることについて言及している。

「開発者と再度会話する必要があり、場合によっては、ページのテンプレートの刷新や、アセットの読み込み方法の再設計が求められるかもしれない」とテイラー氏は述べる。

Orainti社の創業者でインターナショナルSEOコンサルタントでもあるアレイダ・ソリス氏は、「テクニカルな領域に進むことは、テクニカルSEOのエコシステムについて考慮することになる」と予測する。JavaScriptのフレームワーク・PWA・大規模サイトのSEOの自動化などである。

「この動きは数年前から始まっているが、今年はより明確となるだろう。」とソリス氏は述べる。「2020年は、JavaScriptのフレームワーク、PWAの恩恵によるWebへのシフトを始めたアプリ主導のビジネス、Pythonによる機械学習の技術を活かした大規模サイトのSEOに関わるタスクの自動化などが注目されるだろう。」

トレンド5:モバイルSEO

2020年の重要なトレンドにモバイルSEOを挙げることは意外だろうか。しかし、そうではない。ライト氏が下記のように述べている。

「私に相談に来る顧客の多くがモバイルサイトを保持しているが、その出来はひどいものが多い」とライト氏は言う。

「2020年を生き抜くために、2017年の施策を行い、モバイルサイトを修正する必要があるのだ。」

どういった意味だろうか。

「モバイル・ファーストのサイトを作成する。その後、デスクトップ版にも適用する」とキンドレッド氏は述べる。「こうすることで、ローンチした後に速度の最適化を行う必要はなくなるだろう。」

LSEO.comの創業者兼CEOのクリス・ジョーンズ氏は、「あなたのWebサイトがモバイルフレンドリーでなければ、すぐに対応すべきだ」としている。待ったなしだ。

オンラインでのレポートの全てが、モバイルでのパフォーマンスを最優先に反映していなければならない」とジョーンズ氏は言う。

「デスクトップのパソコンに座っているユーザーを想像するのではなく、多くの場合で、あなたのWebサイトを探し当てるユーザーは、モバイル経由であることを理解すべきだ。」

しかし、モバイルSEOはこれで終わりではない。モバイルの検索結果を研究すべきだ。

「SEO担当者はモバイルの検索結果を実際に確認する必要がある。”どのような検索結果となっており、どのようなトラフィックが期待でき、そして、どのような最適化が収益に影響を与えるか”を知るためだ。」とは、MobileMoxie社のCEOである、シンディ・クラム氏の言葉だ。

トレンド6:構造化データ

2020年、高品質なコンテンツが重要であるのは言うまでもない。しかし、アルゴリズムはコンテキストを完全に理解できているわけではない。

「そのため、我々は検索エンジンが、検索者の検索意図を基軸とした検索結果を届けるためにコンテンツをより良く理解する”ヒント”を与える必要がある」とSpartan Media社のCEOであるジェレミー・ナフ氏は言う。

構造化データを実装することで、ページ上の要素だけでなく、それら要素間の関係性やそのページとWebサイト内の他のページとの関係性を、検索エンジンが理解する手助けとなる」とナフ氏は述べる。

「最終的には、あなたはあらゆるチャネルを通じて顧客に発見される機会を得るため、Googleだけではなく、構造化データを利用するAmazon・Facebook・Microsoft・AIのチャットボットなどが、将来的に新しく導入する機能に対する優位性を得たいはずである」とShema App社のCEOである、マルサ・バン・バークル氏は述べる。

「正しく実装された構造化データは、あなたのマーケティングデータのレイヤーとなり得る」とバン氏は言う。

「あなたのコンテンツをあらゆるマシン、検索エンジン、ボイスアシスタント、チャットボットへと公開することになる。あなたのサービスを顧客に対して、あらゆる場面と瞬間で提供できるのだ」

賢いSEO担当者は、分析作業のために構造化データを活用するだろう。コンテンツのどの部分がどんな結果を出すかを把握し、こうしたデータをコンテンツ戦略、マーケティング戦略、製品機能など、会社を横断して活用するのだ」と付け加えている。

また、「2019年内に基本的なマークアップは完了していたとしても安心すべきではない」とSEMrush社のサーチ・ブランドアンバサダーであるシェリー・ファギン氏は述べる。

「新しい種類のマークアップが継続的に追加され、更新されている」とファギン氏は言う。「実装方法をおろそかにすれば、手動ペナルティの対象となるだろう。プラグインなど、自動挿入の機能が完璧に構造化データを実装できるとは思わないほうがよい」

トレンド7:エンティティとナレッジグラフへの最適化

「未来の検索はますます現実の世界を反映したものになる」とGo Fish Digital社のSEOリサーチ・ダイレクターであるビル・スラウスキ氏は述べる。

「Googleは拡大クエリなどを通じて、検索結果にエンティティに関連した情報を含む方法を探している」とスラウスキ氏は言う。

「Googleのナレッジグラフへの最適化などにより、あなたのサイトについて、エンティティを最適化することが可能だ。ナレッジグラフに表示されるかどうかで、計測しよう。」

SearchLab Chicago社のサーチ・ヴァイスプレジデントである、グレッグ・ギフォード氏による指摘によれば、「ローカル検索はエンティティを基軸とした検索の中心であるため、この領域で何が起こっているか、皆が注意すべきである」とのことだ。

ローカル検索は何年間もエンティティ基軸としている。Webサイトを保持していなくても、ローカルビジネスを上位表示させることができるのだ」とギフォード氏は述べる。

「Googleは現実世界の訪問数を計測しており、最近では「訪問の品質」をランキング要素として使用する技術の特許を取得している。」

DHJ Ventures社の創立者であるディクソン・ジョーンズ氏は次のように述べる。「基盤となるコンテンツの大部分を確定されたエンティティへ紐付ける必要がある。セマンティックにエンティティ周辺の情報を書くことは、ユーザー・ジャーニーへのより良い回答の助けとなる。コンテンツを用いた解決策となるだけでなく、Googleがより良い検索結果としてふさわしいと見るコンテンツになる。」

「2020年は内部リンクが注目されるようになるだろうが、文字列ではなく、ものごとをベースとするはずだ」とジョーンズ氏は言う。「自身についてのユニークなナレッジグラフを理解することは、こうしたコンセプトを、我々の管理下にあるコンテンツ内で、ユーザーとクローラーの両者の利益へと紐付けることを可能とするのだ。」

あなたのブランドやビジネスをエンティティとして認識されたいだろうか。Nextvia社のSEO兼コンテンツのリーダーであるアリーナ・ベニー氏からのアドバイスを紹介しよう。

「オリジナルな業界レポート、専門家による新しいアドバイスの編集、市場における影響力のある発言などを公開できるようになれば、Googleはあなたをエンティティとして認識するようになるだろう」とベニー氏は述べる。「こうしたエンティティに関連したシグナルは、上位表示の継続の助けとなるだろう。」

トレンド8:リンク構築とブランド構築

2020年も、一流のリンクの獲得を願うだろうか。

Aira Digital社のPR・コンテンツの代表であるシャノン・マクギーク氏は、「2020年にリンク構築は暗闇の時代から顧客ファーストのアプローチへと変化する」と述べている。

これは、下記3つのジャーナリズムとしての書き方を意味する。

  • 計画的な記事
    特定のタイミングで毎年ジャーナリストによって報じられるトピック(例:ブラックフライデー、バレンタインデー)
  • 計画的で変化に対応する記事
    ジャーナリストによって報じられる時期的なイベントやテーマではあるが、編集者やジャーナリストが編集会議の朝に書くまで正確なストーリーを把握することはできないという特徴を持つ
  • 変化に対応する記事
    今、ここで書かれるといった特徴を持ち、計画的でなく、予測することもできない、ニュース速報。

Rise at Seven社の共同創業者でありクリエイティブ・ディレクターのキャリー・ローズ氏は、「2020年、リンク構築はブランド構築としての意味を持つだろう」と述べた。

「リンク構築、また、トラフィックの獲得とブランドの露出を促すメディアのプレースメントの責任はSEO担当者が担うことになる。これは、検索結果の順位を助けるためのリンクという話だけではない。」とローズ氏は述べる。

「現状のリンク構築はブランド基軸となっており、ブランド構築としての活動としてみなされていない。」

KoMarketing社のデジタルマーケティング部門のシニア・ディレクターであるカシー・ギレット氏によれば、「人々が信頼し一緒にビジネスを行いたいと思うブランドを構築することは不可欠である」とのことだ。

「顧客はますます賢くなり、マーケティングという点では、より多くのものを予測するようになる」とギレット氏は述べる。

「彼らがあなたをより信頼するようになれば、あなたのコンテンツ(リンク)をより共有するようになり、あなた(とその価値)についてより話すようになり、あなたの製品(利益)をより購入するようになるだろう」

トレンド9:青いリンクだけではなく、ビジビリティに注力する

2019年、ゼロ検索結果は大きな話題となった。2020年、検索結果画面のSEOの重要性は増すばかりだろう。

Zyppy社の創立者であるクリス・シェパード氏は、ゼロ検索結果への対応が鍵となるだろう、と述べている。

「あなたのWebサイトではなく、Googleでのブランドマーケティングがより多く発生するだろう」と、シェパード氏は言う。「賢いマーケターは適応方法と優位性を勝ち取る方法を学ぶ必要があり、検索結果のスニペットに表示される情報について、より戦略的に取り組むべきだ。」

シェパード氏は、「これは、強調スニペットの最適化、新しいスキーマ(例:FAQやHowToなど)の活用、画像対策、ファビコンの最適化など、表示回数に対する実際のクリック数を増やす基本的な戦術も含む」と述べる。

しかし、「2020年に計画すべきは、ゼロ検索結果への対応だけではなく、青いリンク以上のものに対する最適化が必要となる」とクラム氏は言う。

強調スニペットやナレッジグラフの下に表示される1位というポジションは、それらがない場合の1位というポジションとは異なる」とクラム氏は述べる。

「同様に、1位でなかったとしても、People Also AskやInteresting Findsなどの下に表示されている場合、多くのトラフィックは獲得できないだろう。これらの機能はユーザーの目を引き、多くのクリックを獲得してしまうからである。」

「我々は現在の検索結果により対応するべきだ。マップパック、ニュース、イベントなどで上位表示され、従来の自然検索結果以外の場所からのクリックを獲得すべきなのである」と彼女は付け加えている。

トレンド10:プログラミング

「2020年、PythonやRといったプログラミング言語の習得を開始し、時間がかかる作業を減らすべきだ」とMoz社のシニア・SEO・サイエンティストであるブリトニー・ミュラー氏は述べる。

SEOの自動化は下記のマーケティングの効果を開放することになる。

  • ブランディング
  • 優れた顧客体験の設計
  • ストーリーテリング
  • 顧客が使用する言葉で語る
  • ターゲット市場からの声を聞き、考察の深い、タイムリーな反応を提供する
  • コンテンツの消費しやすさの提供(ユーザーが好む方法で)
  • 人間力

Catalyst社のSEO部門の代表であるポール・シャピロ氏は次のように述べる。「プログラミングはSEO担当者をより良いSEO担当者にする。そして、それらの者が採用される機会は増えている。」

「分析作業にExcel以上のものを使用することは大きなアドバンテージだ。より洗練された分析を行えるようになり、また、下記の効果も見込めるだろう。」

  • 他のデータとの統合
  • 複雑な問題を解決するための機械学習の適用
  • 人間のインプットでは通常困難とされる決定(インプットの時間に制限がある場合)

2020年のトレンドと考察をさらに詳しく知りたい方へ

今回の記事は、58人のエキスパートによる2020年のSEOにおける最大のトレンドという我々の新しいebookのダイジェストにすぎない。より多くを読みたいだろうか。

そうであれば、「58人のエキスパートによる2020年のSEOにおける最大のトレンド」をダウンロードすることをおすすめする。

このebookでは、2020年のSEOを成功に導くためのエキスパートによるアドバイスや考えを、フルバージョンで確認することができる。ぜひご覧いただきたい。

この記事は、SearchEngine Journalに掲載された「10 Important 2020 SEO Trends You Need to Know」を翻訳した内容です。

BERTの導入やE-A-Tへの注力が目立つように感じました。

個人的にはゼロ検索結果への注目や、検索エンジンが進化するからこそ基本的な技術要素を疎かにしないといった意見が興味深かったです。

ツイッターなどで、皆様の意見もご共有いただければ幸いです。

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2020年、Googleの垂直化とゼロクリック検索がローカル検索へと与える影響

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

2019年はGoogleが検索結果を改善し続けている様子がわかる年でした。新年最初のコアアップデートも早速実施され、今年もWeb担当者としてはGoogleの動向から目が離せなくなる年になりそうです。

さて、今回はSearch Engine Landより、「ローカル検索から見るGoogleの今後」をテーマにした記事となります。Googleは今後どのような方向に進化を遂げていくのか。企業にとってGoogleはどのような存在になるのか。

文章が少し堅いのですが、一読の価値ありです。

最近、SparkToroブログにおいて、Mozの創設者であり、検索の第一人者であるランド・フィッシュキンは、「2020年、Googleが検索エンジンから競合他社に変わる年になる」と予測した。

ランド・フィッシュキンはWeb検索とゼロクリック検索に関するGoogleの独占状況を引用し、自身の主張を証明するために目を見張るほどの範囲の例を概説した。

Merriam Websterのような辞書サイトやGeniusのような歌詞サイト。あるいは、US NewsやFive Thirty EightのようなニュースサイトからExpediaやKayakのような旅行サイトまで。

レストランのレコメンド・天気・Celebrity Net Worthやビデオゲームなど、最近Googleが最近開発した機能の影響を受けているのは、考えられる限りほぼすべての業種である。

  • 強調スニペット
  • ナレッジパネル
  • 垂直検索体験
  • ゼロクリックトランザクション(Google上で予約)
  • ファネルより下のトランザクション(Googleショッピング・Googleトラベル)
  • カルーセル
  • ローカルパック

これらのトレンドはすべて技術的及び戦略的に関連している。

技術的な関連からは、ナレッジグラフの構築と、Googleが検索で使用するほぼすべての機械学習の普遍性について彼らは話している。

フィッシュキンの主張に沿うのであれば、戦略的な観点からは、Googleは行動モチベーションを高める情報源や、すべての潜在的な情報源を余白に詰め込むことによって、ますます体験の中心を占めるようになっている。

このすべてがローカル検索にどのように影響するかについて、拡大する可能性が非常に高い方法に関するいくつかの考えを共有したいと思う。

私の感覚では、Googleは旅行からショッピング・レストラン・サービスなど、さまざまな業種での検索方法を注意深く見ている。

特に、昨年はローカル検索のセット機能を微調整しているが、場合によってはそれをもっと拡大し、より垂直化された検索体験を作成し、ユーザーの行動ファネルにおいてかつてないシェアを所有するだろう。

Googleは粘着性と競争に対する保護への終わりのないクエストに対抗して、ファネルの所有を部分的に進めたいと考えている。

言い換えれば、Googleは世界最高のローカル検索エンジンになりたいと考えているのだ。

Googleは一般的な市場を少なからず征服しているのは確かであるため、垂直化は順調なステップといえる。

しかし、Googleの動向はそれに留まらない。

検索エンジンが夢のような夢を超えて成功するシナリオにおいては、ニッチなマッチングサイトやディレクトリが単純に除外され、Googleだけが消費者と企業を結び付ける存在となる。

このトレンドの例をいくつか紹介しよう。

リテールショッピング(小売り)

これは時間の経過に伴う多くの微妙な変化が、Googleが過去に提供していたものとは異なる検索体験に融合したケースである。

現在、Googleは地域に関する明確な検索意図がなくとも、製品がその地域で購入できることを示す可能性がはるかに高くなっている。

同じ検索結果の下の方で、Googleはローカルパックをカスタマイズしてユーザーに提供していることがわかる。

例えば、Targetの最初のカテゴリは「おもちゃ屋(Toy Store)」に切り替えられている。

3つのリストはGoogleがWebサイトからデータをマイニングして関連性を判断しており、ビジネスサイドは明示的に配信する必要がないことを示している。

特に製品に関する検索では、Googleはここ数ヶ月、特定の検索クエリに一致する写真を表示するために、写真コンテンツの掘り出しとリストの表示変更にも重点的に取り組んでいる。

マイク・ブルメンタルの検証によれば、これは宝石を検索するときに特にうまくいくようだ。

以下の例では、Googleは各リストで利用可能な写真の中からイヤリングの写真を取り出し、ローカルパックに目立つように表示している。

3番目のリストでは、Googleは写真に他のアイテムが含まれていても、対象となるイヤリングの存在を通知できることがわかる。

ホテル

フィッシュキンも触れているが、ホテル検索が他のローカルカテゴリと比較して劇的に変化したため、ホテルをローカル文脈で具体的に議論する価値があると思う。

今年、ローカルパックは「ホテルパック」となった。

ローカルパックに似ているが、実際にはホテルパックは完全に異なる検索体験への入り口だ。

2018年後半に、Googleはホテル用のローカル検索の新バージョンを導入した。それには、より多くのフィルターと、9×9のリスティングが含まれていた。

それはすでになくなっており、今ではGoogle Travelのホテルセクションに置き換えられた。これにより、各ホテルで利用可能なプロフィール情報が大幅に拡張された。

ホテルのプロフィールのタブには、価格・レビュー・場所・概要・写真が含まれるようになった。

これには、Googleマイビジネスでこれまで利用可能であったものと比較して大幅に拡張されたアメニティのリスト、およびその地域でのおすすめ事項などのデータが含まれている(ホテルの近く・ビジネス・Googleユーザー・サードパーティソースからの写真)。

飲食店

これは長い特別な歴史を持つ分野だ。

Hotpotの時代や、検索中のレストランのプロフィールを上げて、レストランのおすすめを求めてYelpや他の場所に流れる可能性のあるトラフィックを獲得するために設計されたGoogleの実験を思い出すと、非常に長い歴史があることがわかる。

レストラン検索の人気を考えると、それは驚くことではない。Googleは当初から、現在の状況を見越して取り組んでいたに違いないだろう。

Search Engine Landのグレッグ・スターリンの調査によると、我々は消費者の84%が他のカテゴリーより多く、オンラインでレストランを探していることがわかった。

今日、レストランの検索は一般的な検索と劇的に異なっているわけではない。しかし、わかりやすい料理の写真など、いくつかの微妙な違いがある。

レストランのローカルパックには、レビュー・料理の種類・価格・時間・ロケーション履歴を参照するようGoogleに依頼できる「過去の訪問」といった特別なフィルターも含まれている。このフィルターを使用すると、訪れたことのあるレストラン、または訪れたことのないレストランのみを表示する。

さらに以下のDivine Thaiのリストにある「伝統的な食事のためのリラックススポット」などの説明は、Googleの編集チームの熱心な努力により、他のリストよりはるかに一般的である。
このため、レストラン検索は他のカテゴリー検索よりもはるかに推奨されているように見える。

サービス指向ビジネス

Googleは過去数年にわたり、Google保証の返金プログラムやGoogle Screenedライセンス検証サービスなど、ローカルサービス広告の新機能を着実に展開してきたが、この取り組みは半分しか実現していない。

これはおそらく、多くの業種がローカルサービス広告の対象から除外されているためである。

2019年に不動産業者・弁護士・ファイナンシャルプランナーが追加され、現在は約30のタイプの業種がリストとなっている。
(錠前や配管工・ペットグルーマー・写真家・ハウスクリーナー・害虫駆除)

ローカルサービス広告はアメリカのすべての地域で利用できるわけではないが、範囲は拡大している。

ローカルサービス広告のユーザー体験は、GoogleショッピングやGoogleトラベルと比較するとやや貧弱だ。「house cleaners anaheim ca」を検索すると、画面の上部に広告カルーセルが表示され、その下にローカルパックがトラフィックを奪い合っている。

Googleホテルと比較すると、広告を選択する明確なインセンティブはない。

ローカルサービス広告のインターフェイスを適切に入力してビジネスを選択すると、上記で共有したホテルの例よりもはるかに単純なプロフィールが表示される。

しかし、これがWebサイトに代わるものであるなら、特に印象的だとは感じない。

それでも、ローカルサービス広告の存在自体が、未来のホームアドバイザーになるというGoogleの関心を示している。

今後、Googleがより堅牢なサービスを提供し、それが飛躍することは予想が付く。そして、それは企業にとっては無料だ。

今日、サービス指向のビジネスは、広告費を払うか、もしくはGoogleマップとローカルパックにランク付けされるために、大企業と勝負しなければならない。

これが錠前屋・ガレージドアの設置者・弁護士などのサービス指向のカテゴリにスパムが並ぶ理由になっていることは、疑いの余地がないだろう。

Googleは次にどこへ向かうのだろうか

Googleが垂直化された体験を中心に構築している勢いを考えると、来年以降、Googleはさらに検索結果へ垂直性を追加し続ける可能性がある。

実際、最近のThink with Googleのレポートが、「Traditional industries are transforming with digital」というセクションで食料品・自動車・金融を具体的に示していることを考えると、これはGoogleの方向性を示唆しているのかもしれない。

過去2年において、「食料品アプリ」のモバイル検索が900%増加し、「電気自動車」のモバイル検索が85%増加し、「財務計画と管理」のモバイル検索が70%増加した。

これらは、Googleのようなデータドリブン型企業が新しい機能をどこに構築するかを決定する際に、確実に参照する種類の需要のシグナルである。

モバイル検索といえば、垂直化は、イノベーションの焦点としてデスクトップが実際にモバイルの前にあるという奇妙なケースだ。

例えば、Googleホテル検索のモバイルブラウザバージョンはデスクトップとほぼ同じだが、余分なタブが複数あり、検索体験としてはそれほど強力ではない。

また、ローカル検索が増加しているGoogleマップは、ホテル用の新しいインターフェイスに切り替えられておらず、アプリ内体験を統一する必要性に疑いの余地はないだろう。

Googleマップの人気の高まりに対して、Googleが、垂直化の優先順位をどのようにバランスさせるかは特に興味深いトピックだと思う。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「How verticalization and zero-click will impact local search in 2020」を翻訳した内容です。

Googleがユーザー体験の多くを占めるようになる、そんな未来を示唆した記事でした。

Googleは検索結果に独自のサービスを次々と追加しており、検索のプラットフォームから総合的なプラットフォームに移り変わっていくのは予想に難くないでしょう。「SEOのみに頼った集客は危険」とは言われ続けていることではありますが、今後はより一層そのような意識を持つ必要があります。

しかし、依然として有力なプラットフォームであることは確かです。Googleがさらに力をつけるなら、よりSEOの重要性は高まっていくでしょう。

SEOを含むマーケティングをどのように行っていくのか? 考え続けていく必要があると思わされる記事でした。

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2019年、SEO Japanでよく読まれた記事ランキングトップ10

こんにちは、アイオイクス株式会社SEO Japan編集部です。

2019年も、SEOは激動の年でした。

3ヶ月に1回のコアアップデート、Googleしごと検索のリリース、検索結果(SERPs)の変化など、要注目のトピックが豊富だったように思います。

そんな中、SEO Japanでは42記事の配信を行い、基本的なSEOの概要から、具体的なSEO施策、ときには調査データといった内容の記事を公開して参りました。

2019年も大勢の方にご覧いただきまして、SEO Japan編集部としてはとても嬉しく感じております。誠にありがとうございます。

さて、本日、SEO Japanは年内最後の更新となります。

そこで、今回は「2019年、SEO Japanでよく読まれた記事ランキング」と題しまして、どんな記事が皆様の興味を引いたのか、トップ10をランキング形式でお届けします。

果たしてどの記事がノミネートされたのでしょうか。ぜひご覧ください。

【1位】500万の検索結果を分析した結果、自然検索のクリック率についてわかった10の事実


500万の検索結果を分析した結果、自然検索のクリック率についてわかった10の事実

1位は、ブライアン・ディーン氏でおなじみBacklinkoによる、自然検索結果のクリック率を調査したデータの記事でした。

  • 検索順位1位のクリック率はどれほどなのか
  • どのようなタイトルのクリック率が高いのか
  • meta descriptionはクリック率に影響するのか

など、「ユーザーの興味を引くためにはどうすれば良いのか」が、実際のデータに基づいて解説されています。

検索結果上での順位はもちろん大事ですが、「検索結果からどれだけの流入を埋めるか」まで意識して取り組んでいきたいですね。

【2位】30分以内に結果が出る高度なSEOテクニック

30分以内に結果が出る高度なSEOテクニック

2位はNEILPATELによるFAQとQ&Aのリッチリザルトに関する記事でした。

タイトルは翻訳元の「Advanced Hack: How to Improve Your SEO in Less Than 30 Minutes」を直訳したものですが、結果として釣りタイトルのようになってしまい、その節は失礼いたしました。

構造化マークアップは、検索順位に直接は影響しないとされています。

しかし、「30分以内に結果が出る」とされているとおり、検索結果に反映されるのも早い施策であるため、ユーザーの注目を集めたい場合は実装してみてはいかがでしょうか。

【3位】Googleサーチコンソールの「クリック数」「表示回数」「掲載順位」のガイドを紐解く

Googleサーチコンソールの「クリック数」「表示回数」「掲載順位」のガイドを紐解く

3位は、Search Engine LandによるGoogleサーチコンソールの各指標に関する記事でした。

昨今の検索結果は、強調スニペットやナレッジパネル、広告によって、以前と比べてバラエティ豊かな見た目となっています。

この記事では、「サーチコンソールはどのように順位を判定して表示しているのか」という疑問に対し、かなり詳しい解説がなされています。

データを正しく読み解くことで、見えてくるものもあるでしょう。

少し複雑な記事になっていますが、ぜひこの年末に読み込んでみてはいかがでしょうか。

【4位】Googleの検索結果において、自身のサイトをよりクリックされやすくする5つの方法

Googleの検索結果において、自身のサイトをよりクリックされやすくする5つの方法

CXLによる、検索結果ページ(SERPs)内でのクリック率を高める方法の記事です。

強調スニペットやGoogleのサービスの表示などにより、サイトへの自然流入は減りつつあります。

ただし、SERPsでの表示を最適化することで、サイトへの流入数を増やすことはできるはずです。

良いコンテンツをユーザーに届けるための入り口として、こだわれるところはこだわってみましょう。

【5位】キーワードリサーチから被リンクの獲得まで。最新のSEO施策17選【2019年版】

キーワードリサーチから被リンクの獲得まで。最新のSEO施策17選【2019年版】

Backlinkoによる、SEO施策のまとめ記事です。

「スニペット・バイト」「リンク・インターセクト」など、見慣れない言葉が並びますが、「なるほど」と思わされる施策も多く、一見の価値ありです。

すべてを実施する必要はありませんが、SEOに行き詰まりを感じているのであれば、こうしたアイディアリストから施策を考案してみるのは有効かもしれません。

【6位】【実験】新しいコンテンツをいち早くGoogleで上位表示させるためにすべきこと

【実験】新しいコンテンツをいち早くGoogleで上位表示させるためにすべきこと

NEILPATELによる、新規コンテンツに対するSEO施策の記事です。

結論は、「行えるすべての施策を行うべき」となりますが、特に以下の施策が重要です。

  • サイトマップの送信
  • 既存コンテンツからの内部リンク
  • SNSでのシェア

コンテンツの初動を加速させるためにも、できることはひととおり試してみてはいかがでしょうか。

【7位】【調査データ】Googleマイビジネスで3.7以上の評価を得ると、コンバージョンが増加する

【調査データ】Googleマイビジネスで3.7以上の評価を得ると、コンバージョンが増加する

Search Engine Landによる、Googleマイビジネスとコンバージョンの関係性の記事です。

内容としては、Googleマイビジネスの評価(レビュー)が3.7以上のビジネスは、検索経由でのコンバージョン率が高いというものです。

コンバージョンは複合的な要因によってもたらされるため、評価が高ければ必ずしもコンバージョン率が高くなるわけではありません。

しかし、顧客に向き合う姿勢は、自然と評価にも反映されるため、ひとつの指標として評価を高めるのは良い施策といえます。

【8位】Googleのコアアルゴリズムアップデートによる変動からサイトを回復させるために重要な4つのポイント

Googleのコアアルゴリズムアップデートによる変動からサイトを回復させるために重要な4つのポイント

Googleのジョン・ミューラー氏への質疑から、コアアルゴリズムアップデートの概要を知るという趣旨の記事です。

2019年はコアアップデートが頻繁に行われた年でした。そして、コアアップデートは主にYMYL領域に影響するアップデートとされています。

YMYL領域においては、サイトのE-A-Tが重要となりますが、抽象的な概念であるため、イマイチピンと来ない方も多いはずです。

サイトの順位が下落する理由のヒントとして、一読の価値ありです。

【9位】【調査データ】若者はスニペットとナレッジパネルから情報を得ており、検索結果をクリックしない

【調査データ】若者はスニペットとナレッジパネルから情報を得ており、検索結果をクリックしない

検索結果上でのユーザー行動について、実際のユーザーへの聞き取りをもとにしたデータの記事です。

  • 自然検索結果はユーザーに好まれているのか
  • 強調スニペットはユーザー行動に影響するのか
  • ナレッジパネルをユーザーは気にしているのか

などを中心にまとめられています。

アメリカで行われた調査であるため、日本のユーザー行動とは違う部分もあるかもしれませんが、それでも参考になる記事です。

【10位】検索結果の順位をあげるための、内部リンク構築戦略

検索結果の順位をあげるための、内部リンク構築戦略

SEOにおける内部リンクの重要性が語られた記事です。

「サイト内でどのページが重要とされているのか」は、内部リンクによって判断される要素が大きいです。

サイト内のコンテンツがリンクによって繋げられていないと、ユーザーはもちろん、Googleもページ同士の関連性を認識することが難しくなります。

SEOにおいて、「関連性」はひとつのキーワードです。内部リンクは意識して構築するようにしましょう。

まとめ

2019年にSEO Japanでよく読まれた記事のトップ10は、以下のとおりでした。

  1. 500万の検索結果を分析した結果、自然検索のクリック率についてわかった10の事実
  2. 30分以内に結果が出る高度なSEOテクニック
  3. Googleサーチコンソールの「クリック数」「表示回数」「掲載順位」のガイドを紐解く
  4. Googleの検索結果において、自身のサイトをよりクリックされやすくする5つの方法
  5. キーワードリサーチから被リンクの獲得まで。最新のSEO施策17選【2019年版】
  6. 【実験】新しいコンテンツをいち早くGoogleで上位表示させるためにすべきこと
  7. 【調査データ】Googleマイビジネスで3.7以上の評価を得ると、コンバージョンが増加する
  8. Googleのコアアルゴリズムアップデートによる変動からサイトを回復させるために重要な4つのポイント
  9. 【調査データ】若者はスニペットとナレッジパネルから情報を得ており、検索結果をクリックしない
  10. 検索結果の順位をあげるための、内部リンク構築戦略

並べてみると、検索結果上でのユーザー行動(CTRなど)に関連する記事の人気が高かったようです。

SEOは外部要因などの変数が多いため、「どの施策がどれだけの効果をもたらすのか」を判断しにくいのが特徴です。

そのため、調査データのような、具体的な成果がわかるコンテンツが人気なのも頷けます。

「SEOは何から始めれば良いのか」に悩んだ場合には、わかる範囲でデータを収集し、施策に優先度をつけて実施するのが堅実でしょう。

来年もSEO Japanをよろしくお願いいたします

2019年のSEO Japanの更新はこれでラストとなります。

今年もSEO Japanをご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

2020年は社員によるコラムブログ「SEO Japan Mini」や、メールマガジン、Twitterといった発信活動をより強化していきたいと考えています。

今後もSEO Japan及びアイオイクスをよろしくお願いいたします。

それでは皆さん、良いお年を!

ユーザーの目を引く検索結果。ユーザーはどのように検索結果を見て回り、それはSEOにどんな意味をもたらすのか?

「10本の青いリンク」と呼ばれた伝統的な検索結果画面は、今日においては、ほぼ目にする機会がないでしょう。

広告に加え、ナレッジパネル、Googleマイビジネス、リッチカードなど、様々な要素が検索結果画面に表示されています。これらの表示がユーザー行動に影響することは十分に考えられ、SEO担当者としても非常に興味が沸く領域です。

今回は、こうしたユーザー行動への影響調査をまとめたSearch Engine Landの記事をご紹介します。

ユーザーの注意は、検索結果画面を横断して「飛び跳ねる」。それに応じて検索行動も変化している。

近年、ナレッジパネル、画像、ローカルパックなどの機能が検索結果画面に多く表示されるようになった。

それらの表示回数は急増し、SEO戦略にも大きな影響を与えている。

こうした複数の機能の導入が、検索者の行動にどのような影響を与えているか、それを明らかにする目的で新たな調査が行われている。

ニールセン・ノーマン・グループによって行われた調査によれば、広告プロダクトのカルーセル、動画カルーセル、強調スニペットやリッチリザルトなどが検索結果画面(SERPs:Search Engine Result Pages)に表示される場合、それは74%のユーザーに見られているということだ。

こうした検索結果画面の視覚的要素は、ユーザーの注視(目線)の経路に影響を与える。また、クエリによって複数の機能の表示は可変となるため、ユーザーの注視のパターンは、直線のパターンではなくなっていると、この調査が明らかにしている。

これは、2017年から2019年の期間で、アイトラッキングとユーザービリティ調査の参加者を対象に、471のクエリを分析した調査の結果となっている。

検索結果画面の機能は、ユーザー行動とアクションにどのような影響を与えるのか

強調スニペットのような機能が検索結果に表示されると、74%の場合においてユーザーに見られるということが、調査によって明らかになっている。

「画像は明らかに注意を引きつけ、また、視覚的な魅力があるため、彼らが探しているトピックについての検索結果であるとユーザーが判断するのに役立っている」と、ニールセン・ノーマン・グループのシニア・ユーザーエクスペリエンス・スペシャリストであり、この分析レポートの著者であるニールセン・ノーマン氏はSearch Engine Landに対して述べている。

また、「しかし、素早く答えを提供する要素も多くの注意を引きつける。強調スニペット・ナレッジパネル・他の人はこちらも質問、といった要素だ。」とも述べている。

興味深いことに、こうした要素は検索結果画面の複雑さを増すことになるが、ユーザーは比較的素早くアクションを起こしているようだ。この調査の参加者たちが、最初に選択した結果をクリックするまでに要する時間は、平均で5.7秒である。

Yextによって行われた別の調査では、ローカル検索結果でのアクション(経路の把握や電話をかける、などのクリック)は大きく増加(17%)しており、去年のビジネスリスティングの表示回数の増加(10%)よりも多い。

「この状況は、ユーザーは、彼らが欲するものをより早く探し当てることができるようになっていることを意味している」と、Yextのアナリストは結論づけている。

「より具体的なクエリを使うことをユーザーは学んでおり、検索エンジンもこうしたクエリの理解を深めていることから、ユーザーは検索にかかる時間を短縮させ、より多くの時間をビジネスを知ることに費やしている」とも述べている。

ピンボール・パターン

検索結果画面の上位に表示される価値は、ユーザーは検索結果を連続して見るという考えに基づいている。

近年の検索結果では、従来の検索結果に加え、広告やインタラクティブな要素など、異なるタイプの結果が表示されている。

ユーザーはそうした複数の要素を直接注視しており、その動きは直線的な動きではない。ニールセン・ノーマン・グループはこの現象を「ピンボール・パターン」と名付けている。

ピンボール・パターンでは、ユーザーの注視は、検索結果画面の各要素間を動く

「検索結果画面はクエリによって異なるため、検索結果画面をよく読み、クリックを選択する前に、ページの構造への理解をユーザーは強いられている」と、レポートには記載されている。

リッチアンサー、カルーセルなど、あらゆるクエリで多くの要素が表示されている。こうした情報の詰め合わせは、検索結果画面におけるユーザーの注視の変更に、非常に大きな影響を与えている。

調査では、「検索結果画面のレイアウトが、どのリンクがビジビリティ(可視性)とクリックを獲得するか、その決定権を有している」とされている。

また、「視覚的に強制力のある要素が表示される場所が、それら付近に表示される自然検索結果のビジビリティに影響を与えているかもしれない」、とも述べている。

上記の図は、「購入すべき最高の冷蔵庫(best refrigerator to buy)」という検索における、調査参加者の目線の動きである。

この参加者は、自然検索結果を見る前に、ショッピングカード・広告・強調スニペット・他の人はこちらも質問といった要素に注意を向けている。

どのような検索結果が見られ、クリックされているのか

2006年と今日における検索行動の一番の変化は、検索結果の最初に表示される結果のクリック数である。

2019年では、最初に表示される結果(ここでは、検索ボックスの下に1番初めに表示されるアイテムを指す。そのため、広告である場合もある)が、28%のクリック数を得ている。

しかし、2006年の場合、最初に表示される結果は51%のクリック数を得ていた。

この調査では、ゼロ・クリック検索の増加も考慮されているが、過去と比べ、広告の露出とクリックがページを押し下げている可能性は十分に考えられる。

つまり、2006年と比べ、広告とインスタントアンサーのような機能が、検索結果の上部に表示される機会が増えているということだ。これを考慮した上で、下記のデータを読み取ってほしい。

検索結果画面の位置における表示回数とクリック数の分布

この調査によると、3位までに表示される結果がクリック数の半数以上(59%)を得ている。3位以下に表示される結果は、2006年と比べ、わずかに高い割合のクリック数を得ている。

ユーザーがクリックした結果が読み込まれるのを待つまでに検索結果をブラウズし続ける場合も観察されている。

最初に選んだページが彼らの疑問を解決しなかった場合、検索結果画面に戻り、最初の選択を行う前に確認していた他のページを選択するユーザーもいた。

ファーストビュー以下の価値は多様である

ナビゲーショナルの検索と事実を確認するための検索において、ファーストビュー以下の検索結果(ユーザーがより多くの検索結果を見るためにスクロールした際に表示される検索結果)はわずか5%しか選択されない。

より複雑な検索の場合、ファーストビュー以下の結果は20%選択されている。

  • タイトル:タスクの種類によるファーストビュー以上・以下の選択
  • 青色:ファーストビュー以下の検索結果の選択
  • 灰色:ファーストビュー以上の検索結果の選択
  • 左のバー:調査関連のタスク
  • 右のバー:事実確認やナビゲーショナルのタスク

仮にファーストビュー以下に表示されていたとしても、深ぼったコンテンツを発信している場合は、クリックを得ることができる可能性を、この調査は指し示している。

しかし、1ページ目以下を確認されるクエリは、全体の2%ほどである。

なぜ、我々は注意する必要があるのか

今回の調査が実際の検索行動を反映しているのであれば、検索結果に表示される要素に対する最適化が成功した場合、その恩恵に預かることになるだろう。

自然検索結果の上位というポジションは、あなたのWebサイトのビジビリティを高める複数の要素のうちの1つにすぎない。

自然検索結果の「青いリンク」は広告やリッチアンサーにその場所を譲っており、Perficient Digitalの調査によれば、昨年以降、モバイルにおいては2倍以上となっている。

また、Googleマイビジネスは、昨年以上のクリックを得ている。

検索結果画面により多くの要素が表示されるというトレンドは、ユーザー行動に大きな影響を与えるだろう。Googleでの検索の大部分は他のWebサイトへのクリックが発生しておらず、これは、パブリッシャーが自然検索から獲得できるトラフィック数が減少することを意味している。

こうした要素の表示数は今後も増加することが見込まれ、減少することはないだろう。

このトレンドを念頭に置いた上で、マーケターは戦略を練る必要がある。

SparkToro社のランド・フィッシュキン氏がSMXで「検索結果画面のSEO」を紹介していたが、自身の組織に最も意味をなす検索結果画面の要素への最適化によって、ブランドは検索結果からオーディエンスにリーチする方法を発見することができるだろう。

ナレッジパネルが初めて登場した際、「スイス アーミーナイフ」とGoogleは表現していました(Webサイトを「コーク・スクリュー」としていました)。

つまり、「簡単なタスクであればGoogleで完了し、キチンとした仕事であれば、ユーザーはWebサイトを訪問するだろう」ということです。現在、ナレッジパネル等は非常に便利になっており、ユーザーもそれらから情報を得ることが当たり前になっていると思われます。

変化に対応するのはユーザー行動だけではなく、検索結果に対しても行うべきだと改めて考えさせられる記事でした。もちろん、両者は影響しあっていることを忘れてはいけません。

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コンテンツマーケティングを成功させるための6つのプロモーション手段

品質の良いコンテンツの作成は、どのWebサイトにも必要であり、SEOに限った話ではありません。

しかし、作成したコンテンツをどう宣伝するか、力を入れているサイトは意外なほど少ないかもしれません。

今回は、作成したコンテンツを簡単に宣伝する方法を紹介した、ニール・パテル氏の記事を紹介します。

ブログ記事を書くことは簡単だ。

書き慣れていない人は、そう思わないだろう。しかし、こちらの記事の内容に従えば、ライティングも苦にならないはずだ。もしくは、こちらの動画を参照してほしい。

しかし、ブログ記事を書き終わった後、あなたは何をするだろうか。

多くの人が、コンテンツマーケティングにおける「マーケティング」を忘れているのだ。コンテンツを書く人は多くいる。しかし、プロモーションに力を入れる人は少ない。

そこで、私はコンテンツのプロモーションにおける、完璧な公式を作成した。

特に複雑な作業を強いるわけではない。30分とかからないだろう。それぞれを6つのステップに分けて紹介する。

だが、具体的な公式の説明に入る前に、その効果をまずはお伝えしたい。私の一番新しいブログ記事にこの公式を採用した結果は下記だ。

1週間で35,492の訪問を獲得した。これは、恥ずべき数字ではないだろう。この記事が特別優れた内容であったわけではない。ごくごく平均的な内容だ。

私はこの施策をずいぶん長く実践しているため、私と同じような結果をあなたは得られないかもしれない。

しかし、この施策を実践する前と比べて、あなたの記事のパフォーマンスはきっと良くなるはずだ。タイトルにあるとおり、私は35,492の訪問を獲得したが、少なくとも0くらいは獲得できるだろう。

では、各公式の説明に移ろう。

No.1:タイトルを最適化する

10人中8人は、あなたの記事のタイトルを読んでくれる。しかし、そのタイトルをクリックし、残りの記事を読もうとする人は、10人中たったの2人である。

どれだけコンテンツの中身が素晴らしかろうが、タイトルが魅力的でなければ、プロモーションの効果は薄れてしまうだろう。

あなたはこのように考えていることだろう。「すでに記事を公開してしまっているため、変更するには遅すぎるのではないか」と。

いや、タイトルの変更はどのタイミングでもかまわない。ただし、一度公開した場合はURLを変更しないことだ。もし、URLの変更が必要ならば、301リダイレクトを使用しよう。

タイトルを有効活用するシンプルな方法がある。しかも、数分とかからないのだ。

Ubersuggestにアクセスし、そのコンテンツのメインとなるキーワードやフレーズを入力しよう。

下記のようなレポートが出力されるはずだ。

サイドバーにある「コンテンツ候補」をクリックしよう。

すると、次のレポートが出力されるはずだ。

このレポートは、あなたが入力したキーワードやフレーズをタイトルに含んでいる世界中のブログ記事を表示してくれる。そして、ソーシャルシェア、バックリンク、検索トラフィックのデータも併せて提供される。

このレポートの情報を参考にしよう。

「数千のソーシャルシェア(メジャーな業界でなければ数百でもかまわない)」、少なくとも「10の被リンク」「100以上の流入見込み」の3つを有するタイトルを探せれば理想だ。つまりは、以下のようなケースである。

上記3つの条件が当てはまるタイトルの内容を参考にすれば、あなたのコンテンツもより多くのトラフィックを獲得することが見込まれるだろう。

No.2:3本の内部リンクを追加する

新しいコンテンツが愛されるために必要な最も簡単な方法は、リンクを構築することである。

もちろん、リンクの構築はとても困難だ。しかし、内部リンクの構築は困難ではない上、効果的でもあるのだ。

私の記事は、「デジタルマーケティング」という競合性の高いキーワードで上位表示されている。

内部リンクが大きく貢献していると言えるだろう。サイドバーや各ブログ記事に、デジタルマーケティングのメインとなるページへ、リンクを設置している。

新しい記事を作成する度に、その記事と関連した過去の記事を探し、新しい記事へのリンクを貼るのだ。古い記事から少なくとも3本のリンクを設置しよう。

この作業がインデックスの助けとなり、検索結果での上位表示にも影響するのである。

No.3:コンテンツをソーシャルで注意深く共有しよう

ソーシャルメディアマーケティングにおける問題は、FacebookやLinkedInといったサイトに、半ば自動的に、ただ共有してしまうということだ。

このままではうまくいかない。なぜなら、何十億というURLがすでに共有されてしまっているからだ。

言い換えると、我々は普段、共有されたURLの多くを無視しているのだ。

しかし、ソーシャルメディア上で目立ち、数千もの訪問を獲得する単純な方法がある。

どのような方法か。

ヒントを与えよう。LinkedInでの私の最新の投稿を見てみてほしい。

2020年、マーケティングは変化を遂げるだろう。しかし、あなたが考えているようにはならない。

誰も語っていないことが起ころうとしている。

そして、これがFacebookでの投稿だ。

これまでに、GoogleがBERTと呼ばれるアルゴリズムのアップデートを行ったことを耳にしているだろう。

検索全体の10分の1において影響のある、大きなアップデートだ。

SEOを行うものとして、あなたは何をすべきなのだろうか。多くのトラフィックを得るために、どのようにしてBERTを活用できるのだろうか。

ここでは、BERTに愛されるよう、コンテンツマーケティングを行う方法を解説する。

パターンにお気づきいただけただろうか。

私は、好奇心を起こさせることを念頭においている。言い換えれば、私はあなたの興味を惹こうとしている。もし、あなたがその「解決策」を知りたければ、私のサイトへ訪れるだろう。

LinkedInの投稿では、「マーケティングの状況は来年大きく変化する」と伝えている。また、「誰もまだ語っていない」という表現を用いている。

マーケティングの状況が変化することは誰もが知っているため、このような表現を用いている。「誰もまだ語っていない」と表現することで好奇心を駆り立てているのだ。

もし、「どのように変化するのか」ということに興味を持てば、私のサイトを訪れ、記事の残りの箇所を読む以外、選択の余地はなくなるだろう。

Facebookの投稿でも、好奇心を駆り立てるようにしている。この投稿ではGoogleのアルゴリズム更新について触れているが、「Googleの最新のアルゴリズム更新をどのように活かすべきか、その答えを私は知っている」という表現を用いている。

そして、その内容を知りたければ、私のサイトを訪れるほか、取るべき行動はないはずだ。

自身のサイトへユーザーを導きたいのであれば、ソーシャルで投稿する際、好奇心を引き立てるようにしよう。

最も簡単な方法は、ソーシャルメディアで記事を共有する際、人々の興味を引くようなセンテンスを追加することである。

No.4:発リンク先へメッセージを送る

ブログ記事内で他サイトへのリンクを設置することがよくある。

競合サイトへリンクを貼ることもあるだろう。

他サイトへのリンクを設置していないのであれば、あなたは大きな間違いを犯していることになる。発リンクは、権威性と信頼性の助けとなるからだ。

記事内で何らかの統計やデータを用いる場合、そのソースについて言及するだろう。そうすることで、信頼性が増し、あなたのブランドに専門性が備わるだろう。

これは、Googleのメディック・アップデートの助けにもなり得る。

他サイトへのリンクを設置した場合、そのサイトのEメールアドレスを探しだそう。通常、サイト上にEメールアドレスは記載されているはずだ。

Eメールアドレスが見つからない場合は、コンタクトページを探そう。コンタクトページのフォームから連絡を取ることも可能だ。

Eメールアドレスやコンタクトページが発見できれば、下記のようなメッセージを、発リンク先の全てのページに送信しよう。

こんにちは。【サイトオーナーの名前】

まず、伝えさせてください。私はあなたのコンテンツを非常に気に入っております。【発リンク先のページのタイトル】の記事は特に。

私の最新のブログ記事である【あなたのブログ記事のタイトル】から、こちらの記事へのリンクを設置しています。ご確認いただき、もしお気に召せば、あなたのお気に入りのソーシャル・ネットワークでご共有いただけますと、大変ありがたいです。

よろしくお願いいたします。

【あなたの名前】

私の場合、こうしたメッセージを送付すれば、50%~60%の人が返信してくれ、私の記事を共有してくれる。

しかし、私のブログは知名度があるため、私にとってはこうした結果を出すことは難しいことではない。ただし、最初から簡単であったわけではなく、今の状態に至るまで、この施策を長期間行ってきたのだ。

また、私はこの施策をニッチな市場においても実践している。そうした市場では、私の名前を伝えることはないが、成功率は20%ほどある。

注意点として、メッセージを送る際、あなたのサイトへのリンクの設置を求めないことだ。成功率はとたんに下がってしまうだろう。

No.5:Eメールの徹底送信

残り2つの施策は私が獲得した結果の大部分を占める。非常に基本的なことと思われるかもしれないが、決して侮ってはならない。

Eメールの送信をしていない場合、まずは、ユーザーのEメールアドレスを集めることから始めよう。Hello Barなどの無料のツールを使い、ポップアップやスライダーを作成しよう。

Hello Barは、あなたが現在使用しているどのEメールプロバイダーにも接続できるだろう。

環境構築が完了すれば、新しいブログ記事を投稿するたび、Eメールを送付しよう。

下記に、私が送信したEメールの一例を挙げる。

このメールから13,544クリックを獲得した。非常に効果的だ。

下記の項目を押さえていれば、Eメールの送信により、多くのトラフィックを獲得できるはずだ。

1.リストを磨き上げる

あなたが送信したEメールを30~60日間開いていないユーザーはリストから削除しよう。アクティブなユーザーでない可能性があるからだ。

2.テキストベースのEメールを送付しよう

上記の例のように、私はEメールを常に簡潔な内容にしている。画像も装飾もなく、テキスト文章と私のサイトへのリンクを記載しているだけだ。このくらいシンプルにしよう。

3.好奇心を駆り立てる

ソーシャルメディアの投稿のセクションで説明したように、好奇心を駆り立てる内容でなければ、Eメール戦略も成功しないだろう。

コンテンツを書けば書くほど多くのトラフィックを得られる。それは、Eメールリストをより大きなものにしてくれる。そして、より多くのEメールリストが、さらに多くのトラフィック獲得へとつながるのだ。

No.6:プッシュ通知を送る

プッシュ通知を活用するサイトが非常に少ないことは大きな驚きだ。2020年現在、私は、プッシュ通知はEメールマーケティングよりも多くのトラフィックを生み出してくれると考えている。

とある調査結果をお伝えしよう。マーケティング領域での競合他社を分析していた際、19サイトのうち、たったの3サイトしかプッシュ通知を使用していなかったことを発見した。

他の業界ではその割合はさらに低くなるだろう。つまり、大きな機会があると言えるのだ。

では、プッシュ通知の仕組みを説明しよう。

あなたのサイトを訪れたユーザーのブラウザ上に、「定期購読を希望するかどうか」というメッセージが表示される。

何人かは、「希望する」をクリックしてくれるだろう。NeilPatel.comでは、だいたい5.4%の訪問客が「希望する」をクリックしてくれる。

Subscribers.comのような無料のツールを使えば、プッシュ通知の送信と定期購読希望者を集めることができるだろう。

新しい記事を書く度にSubscribers.comにログインし、「通知を作成する(Create Notification)」ボタンをクリックしよう。この画面で、該当の記事のタイトルと説明文を入力することができる。

上記の画像の通り、私は、「アイコン(icon)」を使用し、画像サイズを「大(large)」にし、「カスタムボタン(custome buttons)」を表示させている。

これら3つの項目を使用することが、プッシュ通知から多くのトラフィックを得るための鍵となる。Subscribersを使用したデータの一部を公開しよう。

各プッシュ通知から、だいたい6,000ほどの訪問客を獲得している。悪くない数字だ。

プッシュ通知がどのように表示されるかは、私が送付している下記の画像を確認してほしい。

プッシュ通知の優れている点は、ユーザーがどのサイトを訪れていたとしても、上記のメッセージが表示される点だ。このメッセージにより、あなたのサイトに戻ってきてくれるユーザーもいるはずだ。

プッシュ通知を送信した際にオンラインでなくとも、次にブラウザを開いたときに、メッセージは表示される。

結論

コンテンツのプロモーションはそれほど大変な作業ではない。

「上級」のテクニックや、創造性に溢れたアイデアも必要としない。基本的な作業が効果的であり、私はこの記事で紹介した施策を何年も実施している。

今回の記事で紹介した施策以外にも、やれることはあるだろう。しかし、現実的に考えてみてほしい。我々が使える時間は限られている。

今回の記事で紹介した施策が、最もコストに見合った成果をあげてくれると確信している。

この記事は、NEIL PATELに掲載された「My 6-Step Content Marketing Formula That Drives 3,549 Visitors」を翻訳した内容です。

作成したコンテンツのパフォーマンスが悪い場合、品質の問題ではなく、宣伝の方法に問題があるかもしれません。

もちろん、全ての記事に対し、全力で宣伝を行うことは難しいと思いますが、今記事で紹介されたシンプルな方法から試してみてはいかがでしょうか。

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GoogleのE-A-Tにおける、よくある10の誤解

かつてはSEO界隈のみの用語でしたが、昨今はいたるところで話されている印象のあるE-A-T。

SEOのみならず、健全なWebサイトの運用にも一役買う概念であるため、多くの人が知ることは良いことだと思います。
しかし、抽象的な概念であるが故、噂のようなものが独り歩きしてしまうのも事実。

今回の記事はSearch Engine Journalより、誤解も多いE-A-Tを解説した記事を紹介いたします。

E-A-T(Expertise、Authoritativeness、Trustworthiness:専門性、権威性、信頼性)は、Googleの品質評価ガイドラインの2014年度版に初めて登場した概念である。

このガイドラインは、Google検索の品質評価に使用される。

検索の品質評価とは、Googleに雇用された数千人の評価者が、一定のWebサイトをレビューし、それらのページの品質についてのフィードバックをGoogleに送付するといった内容だ。

評価者からのフィードバックはGoogleによってベンチマークされ、アルゴリズムの改良に活用される。E-A-TはGoogleの基準として機能し、該当のWebサイトが提供するコンテンツが、どの程度信頼に足るかを評価者が判断するために用いられる。

ガイドラインには、以下のように記されている。

有益な目的を持つ全てのページにおいて、専門性、権威性、信頼性(E-A-T)はとても重要だ。

Googleは、品質評価者が以下の項目を考慮に入れるよう、指南している。

  • 彼らが分析しているWebページのメインコンテンツのE-A-T
  • Webサイト自体
  • Webサイトのコンテンツの作成者

現行版の品質評価ガイドラインでは、167ページ中、E-A-Tという言葉が135回言及されている。

昨年、E-A-TはSEO界隈での大きな議論の的となった。特に、2018年8月1日にリリースされたGoogleのコアアルゴリズムのアップデートによる自然検索からのトラフィックの変化と結び付けて話されることが多かった。

SEO担当者は、E-A-TはGoogleのアップデートにおいて、重要な役割を担うと推測し始めた。特に、YMYL(Your Money Your Life)関連のWebサイトにとっては。
(後にGoogleもWebマスターセントラルブログで認めた)

SEO界隈で意見が交わされるに従って、E-A-T関連の議論は混乱し、誤解され、事実誤認も発生するようになった。

こうした誤解は、理論としては正しいこととGoogleのアルゴリズムの実際の仕組みの差によってもたらされている。

良いE-A-Tを持つサイトを検索結果に表示させることがGoogleの目的である。また、Googleのアルゴリズムも、そのように振る舞うと想定されるものだ。

しかし、E-A-T自体が、現在のGoogleのアルゴリズムの仕組みを説明するものではない。

この記事は、E-A-Tに関連する10個の噂や誤解を検証するために書かれている。

また、E-A-Tが実際にはどのように作用し、Googleがどのように使用しているかを明らかにしたいと思う。

1.E-A-Tはアルゴリズムではない。

E-A-T自体はアルゴリズムではない。

先日開催されたPubconでのQ&Aセッションにて、Googleのゲイリー・イリェーシュ氏は、「Googleは何百万もの小さなアルゴリズムの集合体であり、それらが一致団結して順位スコアを算出している。こうした”ベイビー・アルゴリズム”はページやコンテンツ内のシグナルを探しており、それらはE-A-Tとして概念化される」と述べている。

つまり、E-A-T自体はアルゴリズムではないが、Googleのアルゴリズムは、良いE-A-T、悪いE-A-Tと関連する、オンサイト、オフサイトの両方のシグナルを探している。

それは、権威性を理解するためにWeb上のリンクを利用する、ページランクのようなものだ。

2.E-A-Tスコアは存在しない。

上記と同様のセッションにて、ゲイリー・イリェーシュ氏は、「E-A-TスコアやYMYLスコアは存在しない」と認めている。

GoogleのアルゴリズムがE-A-Tスコアを付与していないというだけでなく、品質評価においてE-A-Tを分析している品質評価者が、個々のWebサイトのランキングには直接影響することもない。

3.E-A-Tは直接のランキング要素ではない。専門性、権威性、信頼性も、それぞれ個々のランキング要素ではない。

これは、E-A-Tがランキングとして重要な検討事項ではないということよりも、セマンティックについての議論となる。

Googleは少なくとも200を超えるランキング要素を使用している。例えば、ページスピード、HTTPS、タイトルタグ内のキーワードなどであるが、これらは特定のページの順位に直接影響しうる。

E-A-Tはこうした要素と同じように作用するものではない。ランキング決定の役割としては、もっと間接的なものだ。

E-A-Tはランキング要素か。

我々が直接測定できる、例えばスピードのような、技術的な要素を意味するのであれば、答えはNoだ。

我々は複数のシグナルをプロキシとして使用しており、該当のコンテンツがE-A-Tを満たしているか、人間と同じような判断を試みている。

この意味においては、E-A-Tはランキング要素であると言える。

E-A-Tが現在のアルゴリズムでどのように組み込まれているかと質問された際、AJ・コーン氏は次のように述べている。

「あまりに多くのSEO担当者が、専門性、権威性、信頼性をランキング要素と考えていると感じている。しかし、それらはアルゴリズムの仕組みそのものではない。

単純に、”そうあるべき”ものを推測するものだ。より有益な議論も発生している。

例えば、Googleがアルゴリズム的にこれらに影響を与えているのは何か。つまり、健康領域だ。

Googleは、最も価値のある医療系のテキストとより関連性があるかを判断するため、BioSentVec embeddingsを使用しているのか。それについての回答を私は知らない(個人的には実験しているように思えるが)。

いずれにせよ、こうした議論はより価値のあるものだと考えている。単純に、”専門性を増すために、署名欄にDrという記述を追加すべきか?”といった会話よりも。」

4.E-A-Tは全てのサイトが重点的に注視すべきものではない

Googleは品質評価ガイドラインで次のように明言している。

特定のWebサイトのE-A-Tのレベルは、Webサイトに記載されているトピックスや、どの程度YMYLの領域であるかによる。

例えば、「高いE-A-Tが求められる医療系のアドバイスは、適切な医療系の専門家や認証評価を有する個人や組織によって、作成されるべきだ」とある。

しかしながら、写真やギターの演奏方法など、趣味についてのWebサイトの場合、専門性の要求は低くなり、E-A-Tの分析という観点では、低い水準になりうる。

読者の幸福、健康、経済的な成功、福利などに直接影響を与えるYMYLのトピックを扱う会社にとっては、E-A-Tは非常に重要だ。

また、クレジットカードの情報を扱うため、ECサイトの領域もYMYLと考えられるということも重要と言える。

上記のE-A-Tメーターは、異なる領域のWebサイトにおいて、E-A-Tがどの程度重要であるかを示したものだ。

  • 左上:編み物:不要
  • 右上:有名人のゴシップ:低い
  • 左下:ペットの健康:高い
  • 右下:がん治療:非常に高い

5.E-A-Tに注力することは、技術的なSEOの監査や他のSEO施策の代替とはならない

E-A-Tに注力することが、それ単体で、SEOのパフォーマンスを向上することはない。

オンページの最適化、高品質な被リンクの獲得、技術的なSEOなど、成功するSEO戦略に組み込まれるべき通常の施策も、E-A-T獲得のために実行されるべき施策なのだ。

アルゴリズムの更新でネガティブな影響を受けたサイトにとって、E-A-Tは考慮すべき項目の1つにすぎない。

コア・アルゴリズムのアップデートからの回復は、サイト全体の品質の向上、ユーザー体験、技術的なSEO、Webサイトの構成の改善など、多くの異なる領域での改善が求められる。

さらに言えば、ページ読み込みの遅延、クローリングやレンダリングの問題など、技術的な問題を抱えるサイトは、Googleに適切にインデックスされないこともある。

Webサイトのパフォーマンスに影響しうる他の問題を抱えている場合は、そうした問題とのバランスを考え、E-A-Tへの注力を優先付けるべきだ。

6.E-A-Tは新しい概念ではない。誤情報に対するGoogleの処置でもない

「E-A-Tは、2018年8月1日にロールアウトされたコア・アルゴリズムのアップデートのタイミングでGoogleが新たに採用したものである」と主張するSEOの専門家もいる。

しかし、E-A-Tは品質評価ガイドラインの2014年度版に初めて登場している。

さらに、私はE-A-Tに注力した調査を行った結果、2018年~2019年のコア・アルゴリズムアップデートによりネガティブな影響を受けたサイトの51%が、2017年3月のフレッド・アップデートでもネガティブな影響を受けていることを発見した。

Googleによる、誤情報の削除と高品質で信頼できるコンテンツを検索結果に表示させる取り組みは、2018年8月1日にロールアウトされたコア・アルゴリズムのアップデートよりも前から行われていたのである。

検索結果の信頼性と透明性の改善やフェイクニュースの削減を目的とした取り組みへ、Googleは様々な形で投資している。例えば、下記のような取り組みだ。

7.2018年8月1日のアップデートは、「医療系」や「E-A-Tアップデート」と公式に名付けられたものではない

8月1日のアップデートはバリー・シュワルツ氏によって「医療系」アップデートと名付けられたが、一般的に、コア・アルゴリズムのアップデートはGoogleによって名前をつけられるようなものではなくなっている。

8月1日のアップデートを「E-A-Tアップデート」と呼ぶデジタルマーケターもいるが、この名前は不正確だけでなく、ミスリードさせるものだ。

このアップデートによってパフォーマンスが下降したのは、E-A-Tが無いサイトだけではない。

8.著者のバイオグラフィを記載すること自体がランキング要素ではない(Googleは全ての著者情報を認識できるわけではない)

「全てのコンテンツの著者情報を記載し、理想としては、それぞれの著者の詳細な説明ページを用意し、高品質なコンテンツを作成するための信頼があることを伝える」といったことがE-A-Tを改善するための共通のオススメ施策となっている。

品質評価ガイドラインでは、コンテンツの著者がその分野においてどの程度専門的な知識を有しているかを確認する方法として、著者のバイオグラフィを確認することを、Googleは品質評価者に繰り返し勧めている。

しかし、Webマスターハングアウトにて、ジョン・ミュラー氏は、「著者のバイオグラフィは技術的な必須要項ではなく、また、特定のタイプのSchemaも求められているものではない」と述べている。彼がくれたアドバイスは、以下のとおりだ。

著者情報と専門性、権威性、信頼性については、ユーザー調査を行うことを勧める。

いくつかのパターンを用意し、そのコンテンツを書いた人が優れた人であり、そのトピックについての信頼性や関連性があることをユーザーに一番伝わる方法を模索しよう。

パブコンのQ&Aセッションで、ゲイリー・イリェーシュ氏は次のように述べている。

Web検索において、非常に有名な著者について、例えば、ワシントン・ポスト紙のエグゼクティブといった場合、その著者のエンティティを我々は有している。

著者情報ではなく、エンティティなのだ

つまり、Googleはナレッジグラフの表示のため、定評のある著者を認識することはできるが、全ての著者を認識するのとは別のものとなるのだ。

しかし、過去数年、Googleはオーサーシップに関連した様々な取り組みを行っており、それらの経験はこの領域で活かされているかもしれない。

9.YMYL領域のサイトのみがコア・アルゴリズムのアップデートで影響を受けるわけではない。また、アルゴリズムのアップデートによってネガティブな影響を受けた場合、E-A-Tのみが原因であるわけではない

ここ最近のコア・アルゴリズムのアップデートは、YMYL領域のサイト(特に健康や医療に関連するサイト)に大きな影響を与えている。しかし、影響を受けたその他の領域のサイトもある。

例えば、2018年8月1日以降のコア・アルゴリズムのアップデートによって、レシピサイトが大きな影響を受けている。

しかし、E-A-Tに限れば、これらのサイトはほぼ似たレベルである。こうしたサイトは情熱的な料理ファンによって運営されており、オンライン上でレシピを公開するに十分な品質を保っている。

同水準のE-A-Tを有しているにもかかわらず、競合性の高い4つのレシピサイトは、コア・アルゴリズムのアップデートに大きな影響を受けている。

しかし、それぞれのレシピサイトは、E-A-T以外の、特有のSEOの問題を抱えている。例えば、サイトの構造・広告の量や大きさ・ページ読み込み速度などである。

こうした要素が、アルゴリズムのアップデートによる影響の要因と見るべきだろう。

10.E-A-Tは、効果的な特効薬ですぐに結果が出るというものではない。E-A-Tの構築には時間がかかる

SEO施策のうち、メタデータの最適化や技術的な要素の改修など、Googleが再クロールしてくれ、アップデートしたコンテンツをインデックスしてくれれば、パフォーマンスの改善がすぐに見られるといった施策もある。

直接的なランキング要素ではないこともあり、E-A-Tはこうした施策のようにはならない。

信頼性の改善のためには、非常に多くのリソースが必要とされる。完遂するにあたり、多くの時間と努力が求められるのだ。

ユーザーからの信頼を得るには時間がかかり、そうした変化を検索エンジンが認識するまでに、さらに時間を有する可能性もある。E-A-Tの問題により、アルゴリズムのアップデートの影響を受けたサイトであれば、なおさらだろう。

Googleは、サイト全体の再評価を次のコア・アルゴリズムのアップデートまで行わない場合もある。その場合、E-A-T改善のための施策の効果が認識されるまで、少なくとも数ヶ月かかることになる。

しかし、E-A-Tの改善の効果は、SEOの領域以外にも認められるだろう。ユーザーがあなたのWebサイト、著者、ブランドをより信頼するようになるため、E-A-Tの改善はユーザー体験の強化につながるのだ。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Google’s E-A-T: Busting 10 of the Biggest Misconceptions」を翻訳した内容です。

E-A-Tのみならず、検索エンジンのランキング要素の要因として扱うには危険な項目は昔からありました。

新しい概念が広まり、それがWeb全体を健全な方向に導くのであれば非常に素晴らしいですが、悪影響を与える広まり方は避けたいと思います(特に悪意を持って広めようとする場合)。

今回の記事の肝どころは、最終行の「E-A-Tの改善はユーザー体験の強化につながる」だと思いますが、ここでも、ユーザーをまずは念頭において施策を行いたいものです。

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【決定版】ローカルSEOガイド

中・小規模のビジネスにとっても、Webからの流入はビジネスへ影響を与え、事業として無視できない存在であると思います。

いわゆる「ローカルSEO」といわれる領域ですが、通常のSEOとは異なる部分もあり、特別な施策も必要となるでしょう。

今回は、Backlinko社のブライアン氏による、「決定版」と銘打ったローカルSEOのガイドを紹介させていただきます。初めてローカルSEOに取り組む方も、施策の整理として利用する方も、どちらにも有益な内容となっております。

 

※決定版ガイドであるため、非常に長い記事となっております(17,000文字弱)。
ぜひブックマークしていただき、お時間のある時に読んでいただければと思います。

この記事は、2019年のローカルSEOの完全ガイドである。

このガイドを読むことで、以下の項目が学べるだろう。

  • 3パック内での上位表示の方法
  • NAP(Name・Address・Phone number)サイテーションの構築の方法
  • Googleマイビジネスのプロフィールを最適化する方法
  • その他

さあ、始めよう。

チャプター1:ローカルSEOの基礎

このチャプターでは、ローカルSEOの基礎について扱う。

まず、ローカルビジネスにとってSEOがいかに重要かを示す興味深いデータを紹介する。

次に、順位測定の方法を含む、マップパックの解説を行う。

ローカルSEOとは何か

ローカルSEOとは、物理店舗を持つローカルビジネスが、場所を基軸としたキーワード(例:「鍵屋 ニューヨーク」)に対して行う最適化の作業である。

ローカルの検索エンジン最適化は、Webサイトの最適化はもちろん、Googeマイビジネスのプロフィールの最適化も含む。

なぜ、ローカルSEOは重要なのか

大量の統計データをここで披露するつもりはない。

しかし、いくつかの重要なデータを紹介し、ローカルビジネスにとってSEOがいかに重要であるかを示すつもりだ。それぞれ見ていこう。

Google検索の46%が「ローカルインテント」である(Search Engine Roundtable)。

「近くの〇〇(Near me)」は、従来の場所を基軸とした検索よりも、150%の速さで増加している。

Googleの検索結果の29%がローカルパックを表示している(RankRanger)。

スマートフォンで何らかのローカル検索を行ったユーザーの74%が、その日のうちにその店を訪れている(Google)。

上記のデータからもわかるとおり、ローカル検索がSEOの世界に占める割合が非常に大きいことは明らかだろう。

そして、あなたのローカルビジネスの情報を検索者に提供できれば、彼らが数分後にあなたのお店のドアをノックする可能性は十分に考えられるのだ。

マップパック

マップパック(「ローカルパック」とも呼ばれる)は3つのローカルビジネスのリストから成る。

Googleマップから引用された、それぞれのビジネスのロケーション(場所)も表示されている。

  • 緑:Googleマップ
  • 青:ローカルビジネスの検索結果(NAP)
  • オレンジ:自然検索結果

例えば、「床屋 ボストン」と検索した場合、検索結果の上部にマップパックが表示される。

「通常」の検索結果はその下に表示される。

このガイドの後半で、Googleがマップパック内の順位をどのようにつけているかを解説している。

しかし、ここでは、「マップパックは独自のルールが制定されている独自のアルゴリズムが用いられている」ということを覚えておくにとどめてもらいたい。

もちろん、いくつかのランキング要素(例:被リンク)は、ローカル検索結果にも通常の検索結果にも良い影響を与える。

しかし、他の要素(例:NAP)はマップパックの順位においてのみ、重要となる。

1つ、指摘しておきたいことがある。

Googleは特定の街や州を含んだキーワードに対してのみ、ローカル検索結果を表示しているのではない。

ローカル検索のニーズがあるとGoogleが判断した場合は、検索キーワードに明らかなローカルに関連する単語を含んでいなかったとしても、ローカル検索結果を表示させている。

例えば、先日私が「庭師」とニューヨークで検索したところ、Googleはマップパックを検索結果に表示させた。

この事実は、ローカルビジネス用のキーワード調査を行う段階で、非常に重要となる。多くの場合で、「店名 + 場所名」というキーワードの最適化を望むだろう。

多くの場合、「店名」のみのキーワードのほうが、「店名 + 場所名」のキーワードよりも、検索ボリュームは大きくなる。

このことを念頭においた上で、次はローカル検索における順位の測定について見てみよう。

マップパックの順位の測定方法

ローカルSEOの施策の第1段階は、自身がどの位置にいるか、つまり、ベンチマークをすることから始まる。

特に、マップパック内の順位は測定すべきだろう。

世に出ている多くの順位測定ツール(ランクトラッカー)は、マップパックの順位も測定できる。

ここで問題となるのが、ローカルSEOにおいては、検索する場所がとても重要になるということだ。実際、検索する場所が1マイルでも離れた場合、マップパックの内容は全く別物となる。

例えば、ニューヨークの72丁目2番街で「コーヒーショップ」と検索した場合を見てみよう。

こうした検索結果は、検索者が検索を行った場所によってカスタマイズされている。

実際、同じ検索を数マイル離れた場所で行った場合、マップパックの内容は著しく異なるものとなっている(もしくは、同じ結果を異なる順番で表示している)。

もし、単一のロケーション(例:ニューヨーク)の検索のみを測定していた場合、実際に表示されている検索の非常に限られた部分のデータしか集めることしかできない。

そのため、ローカル検索結果においては、とても細かく順位を測定する必要があるのだ。街や対象領域の全体のうち、どこの場所からの検索で表示されるかを把握するためだ。

詳細な検索結果を測定する目的では、Local Falconというツールをおすすめする。

しかし、Local Vikingといったツールでも同様の測定は可能だ。

兎にも角にも。

まず行うべきことは、あなたのビジネス名を選ぶことだ(注:このフィードはGoogleマップから直接引用される。そのため、こうしたツールを使用する場合は、Googleマイビジネスのプロフィールを設定している必要がある)。

次に、測定したい検索キーワードを選ぼう。

最後に、順位を計測する領域を選択しよう。

例えば、5マイル(8km)を半径とした場合、下記のようになる。

7×7のグリッドがセットアップされ、この領域全体におけるデータを得ることができる(このグリッドは15×15に設定することも可能だ)。

順位計測の準備は整った。

ツールがデータを取得した後は、それぞれの場所における順位を示したビジュアルが表示されるようになる。

上記のとおり、街全体のどの場所で多く表示されているかがわかる、非常にインタラクティブなマップが得られる。

この場合では、郊外における検索での表示機会が多いようだ。そして、中心街に行くにつれ、結果が悪くなっていく。

これは必ずしも問題であるとは限らない。

競合他社が、あなたが運営するホテルよりも、中心街に位置していることもある。そのため、こうした地域で行われた検索の場合、競合他社のほうがより関連性が高いとGoogleが判断したのだ。

つまり、こうしたツールを用いることで、あなたが上位に表示「されるべき」場所を特定するのだ。

例えば、とある舗装材ビジネスの場合、1つの場所を除き、街の北部では全て1位を取得している。

この場合、どの競合他社が自分のサイトよりも上位に表示されているかを確認すべきだ。

上記のとおり、競合他社が1位に表示されている。

2位に表示されていることに満足できない場合、競合他社のサイトを見てみよう。また、競合他社の所在地も確認すべきだ。

そして、順位を測定している地図に競合他社の所在地を表示してみれば、「なぜあなたのサイトが1位に表示されていないか」がわかるだろう。

競合他社の所在地のほうが、検索が行われた場所から、非常に近かったのだ。

そのため、この場所での検索の場合、競合他社を1位に表示させているGoogleの判断は、非常に理にかなったものと言えるだろう。

※編集部注

文中で紹介されているのは海外のツールですが、日本で使えるローカルSEOツールには、以下のようなものがあります。

ローカル自然検索の順位

ローカルビジネスを運営しているのであれば、マップパックは上位表示を獲得すべき場所だ。

しかし、通常のローカル検索を完全に無視したいとは思わないだろう

もちろん、通常はローカル検索の自然検索結果は、ローカルパックの下位に表示される。

しかし、「マップパックに表示されないと価値がない」と考えるべきではない。多くのローカル検索が商業的意図を含んでいるため、ローカル検索結果にも表示されることは価値があるのである。

そして、マップパックとは異なり、ローカル検索の自然検索結果は、基本的には安定している。

ローカル検索の自然検索結果に最適化するためには、タイトルやURLにキーワードを含めるなど、従来のオンサイトSEOが必要とされる(基本的な施策はこちらの動画にまとめられている)

被リンクの獲得も必要だ。

ローカル自然検索の順位における独自性は、順位の測定方法にある。「店名 + 地域名」という検索は、ローカル検索の一部にすぎないことを思い出して欲しい。

そのため、「ボストン 床屋」というキーワード以外にも、「床屋」や「近くの床屋」といった検索キーワードでの順位も測定が必要だ。

例えば、ボストン近郊での「近くの床屋」という検索キーワードでの順位を測定したい場合、順位測定ツールの測定地域を設定すればいい。

また、その街の他の場所での順位も測定したい場合、同じキーワードの別の場所での順位を測定すればいい。


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チャプター2:ローカルSEOのキーワード調査

このチャプターでは、ローカルSEOにおけるキーワードを発見する方法を解説する。

幸運にも、ローカルSEOのキーワード調査は、基本的には「1度やれば終わり」というプロセスだ。

ブログとは異なり、常に新しいキーワードを探す必要はない。

だからといって「キーワード調査がローカルSEOにおいて重要ではない」ということではない。実際は非常に重要である。

しかし、多くの場合、最初に取り組むべきことは、人々があなたのローカルビジネスを発見するために用いたキーワードの短いリストの作成となる。

Yelpのサジェスト

これはGoogleのサジェストと同様に機能する。

あなたのローカルビジネスの領域での検索者が、あなたのビジネスを発見するために用いたであろうキーワードを入力してみよう。

そして、サジェストの結果を見てみよう。

Yelpの優れている点は、ユーザーが入力した単語が含まれていないキーワードも表示する点だ。

例えば、「Japanese」と検索した場合、Yelpは「Asian Fusion Food」もサジェストしてくれる。

非常に素晴らしい。

Googleのサジェスト

GoogleのサジェストはローカルSEOにおいても有効だ。

忘れてはいけないことは、「ローカル検索では潜在顧客が実際に使うであろうキーワードでなければならない」ということだ。

例えば、「空調設備(HVAC)」と入力した場合、サジェストは下記となる。

「近くの(near me)」以外、ローカルSEOに適しているキーワードではない。

しかし、「HVAC B」のように、地域名の単語を加えると、ローカルSEOにも適したキーワードが発見できる。

ローカル音声検索

Googleによると、モバイル検索の20%が音声検索であるとのことだ。

20%である。

音声検索と通常検索の大きな違いは、「音声検索はキーワードが長く、自然な言葉に近い」ということだ。

例えば、「グルテンフリー ピザ ブルックリン」というキーワードを考えてみよう。

同じ検索を音声で行った場合、「今営業しているブルックリンにあるグルテンフリーのピザ」といったキーワードになるだろう。

私が知る限り、音声検索のキーワードを調査するツールはない。しかし、今後のプロセスを進めていく上で、忘れてはいけない存在となっている。

Googleキーワードプランナーの「ウェブサイトから開始」

Googleのキーワードプランナーを使うと、特定の地域の検索ボリュームを把握することができる。

そのため、すでに多くのキーワードを保持しているのであれば、その中でどのキーワードが最も良いか、判断するためにはうってつけの機能だ。

しかし、新しいキーワードを調査している段階であれば、「ウェブサイトから開始」の機能をおすすめする。

このページで、競合サイトのURLを入力してみよう。

すると、該当のページに関連した様々なキーワードを提案してくれる。

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チャプター3:ローカルSEOのランキング要素

ここからは、ローカルSEOがどのような仕組みになっているのかを見ていこう。

特に重要となる要素について簡単に解説したい。そして、そうした要素に対する最適化のアドバイスもお伝えする。

さあ、始めよう。

Googleマイビジネスのプロフィール>あなたのWebサイト

昨年、Mozが「ローカル検索のランキング要素調査」を発表した。

この調査結果によると、マップパック内のランキングで最も重要な要素は、Googleマイビジネスのプロフィールであった。

自身のWebサイトももちろん重要だ。ページ内のコンテンツ、サイトに向けられているリンクなどは、マップパックのランキングにも影響する。

しかし、マップパック内のランキングで1位を勝ち取るためには、Googleマイビジネスのプロフィールを素晴らしい内容にする必要がある。

(これが、今回のガイドでGoogleマイビジネスのみを扱っているチャプターを用意した理由だ。具体的な最適化の方法はチャプター4でお伝えする。)

NAP情報は重要

NAP(Name・Address・Phone number)も重要な要素である。

NAP情報はビジネス名、住所、電話番号を表す。

なぜ重要なのか。

GoogleはNAP情報を用いて、あなたのビジネスについての情報が正しいかどうかを確認している。そして、GoogleがNAP情報を確認するケースが多いほど、あなたの住所や電話番号が正しい情報であることに確信をもつことができるのだ。

そのため、評判のあるサイトで一貫したNAP情報が言及されている状況を作ることが必要なのだ。

オンラインでのレビュー

Mozの調査では、「レビューに関連するシグナル」も重要な枠割を果たすとされている。

特に、Googleマイビジネスでのネガティブなレビューは悪影響を与えるとしている。また、Googleはサードパーティのサイト(例:Yelp)でのレビューも使用しているとしている。

つまり、ポジティブなレビューを得ることが良い影響を与えるということだ(レビューをしてもらうことに対するインセンティブを与えることは認められていない)。また、ネガティブなレビューは悪影響を与える。

Mozの調査に参加したあるパネリストは、「レビュー(オーナーの返答も含む)は消費者のビジネスに対する信頼を示すものであり、ビジネスに対する信頼はランキングにおける基盤となる要素だ」と述べている。

つまり、レビュー(ネガティブなレビューも含む)に対する返答は、ローカルSEOの助けとなり得るのだ。

「通常の」SEOもあてはまる

従来のGoogleのランキング要素は、ローカルSEOにも100%あてはまる。

実際、自然検索での順位はローカル検索の順位にも影響するとGoogleも認めている。

ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、SEO の手法もローカル検索結果の最適化に適用できます

つまり、自然検索での順位が良いほど、マップパックでの順位も良くなるのだ。

そのため、コンテンツを作成し、ページを最適化し、被リンクを獲得するといった施策は、ローカルSEOの順位にとっても非常に重要なのである。競合性の高い業界(法律、歯医者など)では特に重要だ。

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チャプター4:Googleマイビジネス

Googleマイビジネスのプロフィールを最適化しよう。

チャプター3で述べたとおり、Googleマイビジネスはローカル検索の順位で非常に重要だ。

Googleマイビジネスの効果を最大限活かしたいのであれば、このチャプターが最適だ。

全てを1000%一貫させる

Googleマイビジネスにおいては、一貫性がとても重要だ。

Googleマイビジネスに記載した内容の全てがWebサイトの内容と合致しているだけでなく、Web上のNAP情報にも一貫性を持たせるべきだ。

Googleマイビジネスの情報が、あなたのWebサイトの内容やYelpなどのサードパーティのサイトの内容と合致していることをGoogleが確認できた場合、Googleは「このビジネスの情報は信頼できる。ローカル情報とも合致する。」と判断することができる。

しかし、Googleマイビジネスとは別の住所がWeb上にあった場合、Googleに対する危険信号となってしまう。

そのため、ビジネス名、住所、電話番号などを変更した場合、新しい情報に素早くアップデートすることが重要となる。また、ローカルビジネスのディレクトリ内の情報もその対象となる。

Googleマイビジネスに書かれている内容がそっくりそのまま、別の場所でも書かれていることを重点的に確認することをおすすめする。

片方では「Avenue」と書かれ、もう片方では「Ave.」と書かれているような状況は、Googleは好まない。

このような状況であっても、郵便配達員がAmazonのパッケージを間違った場所に届けることはないだろう。しかし、Googleに対しては、困惑したシグナルとなってしまうのだ。

可能な限り全てのデータポイントに記載する

Googleはプロフィールの内容をどの程度記載しているか、そのスコアを提供してくれる。

しかし、このスコアは非常に甘いスコアであると考えている。基本的な情報を入力するだけで、高いスコアが与えられてしまうのだ。

そのため、私はこのスコアを基準値として利用している。しかし、競合性の高いキーワードでの上位表示を狙うのであれば、さらなる作業が必要となるだろう。

多くの人が見落としているのが、カテゴリの選択だ。

Googleは、あなたのビジネスが属するトップレベルのカテゴリを選択することを強いている。

また、すでに用意されているカテゴリから選択しなければならない(あなた自身でカテゴリを作成することはできない)。

つまり、多くの人が、追加カテゴリの選択を忘れているのだ。追加カテゴリはキーワードとあなたのビジネスが表示される検索に直接影響する。

すでに追加カテゴリを選択していても、「サービス」と「製品」タブの記載もお勧めする。

こうした情報は、あなたのビジネスが実際に何を販売しているかをGoogleに伝えることになる。そのため、こうした情報をしっかりと記載することは、とても重要なのだ。

ビジネスに関連する重要なデータは常に更新する

開店時間、休日の営業時間など、基本的な情報は正確であり最新であることを常に確認しよう。

こうした情報が順位に直接影響を与えることはないかもしれない。

しかし、誰かがあなたのレストランに訪れ、「閉店」の看板を見たとすると、お腹を空かせたその顧客からネガティブなレビューを受けるかもしれない。

そのため、営業時間を変更した場合は、Googleマイビジネスの情報もしっかりと更新するようにしよう。

より多くのレビューを獲得し、それらに返信する

チャプター3で解説したように、レビューはローカル検索の順位の中でも特に重要な要素のうちの1つである。

言うまでもなく、可能な限りの多くのポジティブなレビューが欲しいはずだ。

そのため、レビューの内容がポジティブであれ、ネガティブであれ、またはその中間であれ、全てのレビューに対して返信することを私は強くお勧めする。

そうしたケアを、潜在顧客(そしてGoogle)が目にすることになる。

レビューへの返信がどんな変化をもたらすか、例を見てみよう。

返信の内容:
アンリ様、長時間お待たせしてしまい、大変申し訳ございませんでした。食事の提供にそれほどの時間をかけるべきではなく、この点に関して謝罪させていただきます。

可能であれば、より詳細の状況を把握したいため、該当のレストランにお電話をいただけないでしょうか。もし、このメッセージが貴方様を驚かせてしまったら申し訳ございません。

フィードバックのご記載、まことにありがとうございます。

もしあなたがこのレストランに行くか検討していれば、こうしたレビューへの返信は、ネガティブなレビューの中でも目を引くことだろう。

Googleマイビジネスのレビューへの返信は、Googleマイビジネスのダッシュボードから行える。

レビューの獲得には、2つ念頭に置くべきことがある。

  1. 顧客へレビューをしてくれることを依頼する(満足してくれた顧客の場合、快く引き受けてくれるだろう)
  2. レビューの記載を非常に簡単な方法にしておく

両方を同時に満たす方法はあるだろうか。

レビューページへのリンクを記載したEメールを送付しよう。

レビューページへのリンクの作成には2つの方法がある。

レビューページへのリンクの作成方法1

このページにアクセスしビジネス名を入力する

すると、あなたのビジネスの「場所ID(Place ID)」を発行してくれる。

そして、その「場所ID」を下記のURLに追加する。

https://search.google.com/local/writereview?placeid=

上記の例を用いた場合、レビューページへのリンクは下記となる。

https://search.google.com/local/writereview?placeid=ChIJ-x3_Q8d544kRkvCvAv2dNqY

上記のリンクをクリックすれば、ユーザーにレビューを残してくれるよう、訴求メッセージが表示される。

レビューページへのリンクの作成方法方法2

Googleマイビジネスにログインし、「クチコミを増やす」カードを表示させる。

すると、顧客に送付するための短いURLを生成してくれる。

非常に便利だ。

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チャプター5:ローカルビジネスのためのオンサイトSEO

この短いチャプターでは、ローカルビジネスのサイトがオンサイトSEOの効果を最大限引き出すための方法を解説する。

タイトルタグやボディの内容を通常のオンサイトSEOのアプローチで最適した後、それらをローカルビジネスのWebサイトにデザインされた方法で採用しよう。

全てのロケーションで独自のコンテンツを作成する

サイト内の全てのページで独自のコンテンツを作成する必要があることは、すでにご存知だろう。

そのため、あなたがボストンとブルックリンでビジネスを展開している場合、それぞれのページのコンテンツは完全に異なる内容であるべきだ。

しかし、重複コンテンツを避ける範囲であれば、物理的にビジネスを展開していない地域のランディングページも作成できることをご存知だろうか。

こうした施策は、マップパックの順位には全く影響しない。

(その地域での順位を獲得したい場合は、その地域でのGoogleマイビジネスのプロフィールが必要となる。)

しかし、複数地域のローカルの自然検索で上位に表示させることは可能だ。そうした地域のユーザーに有益な情報を提供していれば、これらのトラフィックがコンバージョンすることも十分考えられる。

例えば、下記の屋根の修繕サービスは、「ブルックリン」と「ナティック」周辺に最適化したページを作成している。

何が素晴らしいのだろうか。彼らは、ナティックやブルックリン周辺に店舗を構えていないのだ。

しかし、彼らは両方のターゲットキーワードで上位表示を獲得している。

構造化データをローカルSEOのために使用する

ローカルSEOの場合、Schemaのマークアップ(https://schema.org/)は、「やっておいたほうがいい」以上の価値がある。

Schemaには、ローカルSEOの全体的なカテゴリがある。

例えば、住所や電話番号へのマークアップが可能だ。

Googleがマップパック内の順位の決定の際、Schemaに強く依存しているとは思えない(Googleは、こうしたデータをGoogleマイビジネス内のデータとしてすでに保持している)。

しかし、構造化データを正確に実装できる自信があれば、「LocalBusiness」をマークアップすることは、決して悪いことではない。

特に、決定的に助けとなる構造化データは、レビューのマークアップである。

他の検索結果と同様、星型のレビューマークはリッチスニペットとして、ユーザーの目を引くことに役立つ。

(注:Googleは、「LocalBusiness」と「Organization」のレビュースニペットのサポートを停止している。しかし、レビューのマークアップは、コンテンツ、ツール、レシピなど、ローカルビジネスのWebサイト上の他のコンテンツに使用できるのだ)

タイトルタグのクリフハンガーを用いる

私はこのテクニックをFacebook広告の第一人者であるニコラス・カスミス氏より学んだ。

そして、このテクニックがローカルビジネスのサイトでも非常に有効であることを確認している。

このテクニックの考え方は、まず、タイトルタグを強力で利益を生み出すメッセージにする。

このメッセージは、Googleが設定する上限(500-600ピクセル、もしくは、50単語)を超えてしまうようにしよう。

残りのメッセージが検索結果では切り取られてしまうため、続きを読みたいという理由で、クリック数の増加が期待できる。

Backlinkoの読者であるアンドリュー・ホーランド氏は、このテクニックを自身のローカルビジネスのサイトで使用した。

この施策の結果、CTRとランキングが大きく上昇したと、彼は私に伝えてくれている。

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チャプター6:NAPサイテーション

それではローカルSEOの最も困難な領域に目を向けてみよう。NAPサイテーションだ。

NAPサイテーションは被リンクのようなものである。構築は非常に難しいが、とても重要な要素なのだ。

このチャプターでは、ローカルサイテーションを構築する方法を解説する。

NAP監査を行う

NAPのデータは、どの場所で言及されようとも、100%一貫性があることが大事だ。

  • あなたのWebサイト
  • あなたのGoogleマイビジネスのプロフィール
  • ディレクトリサービス

あなたのビジネスが言及されているオンライン上のあらゆる場所が対象だ。

サイテーション関連のツールやサービスは山程ある。私がおすすめするのは、WhiteSparkLoganixだ。しかし、これ以外のツールを選択する方法もある。

何はともあれ、どんなツールやサービスを使用しても、まず用意すべき情報は下記である。

  1. 現在使用している、最新のNAP情報
  2. 過去に使われていたNAP情報(この情報があれば、サイテーションを最新の情報にアップデートすることができる)

この情報があれば、あなたが選択したツールがインターネット上を駆け巡り、あなたのNAP情報を集めてくれるだろう。下記のようなレポートが表示されるはずだ。

不正確なNAP情報を修正する

サイテーションのリストは手にいれた。次に、不正確なNAP情報を探そう。

(長期間経営しているビジネスで、今までに1回もこの作業を行っていない場合は、修正すべきNAP情報の量は非常に多くなるだろう。)

不正確なNAP情報を把握できた後は、可能な限り正確な情報に修正しよう。

私の経験から、不正確なNAP情報は以下の2つに分類することができる。

  1. あなたが変更することが可能なサイテーション(例えば、Yelpでのサイテーション)
  2. 他の誰かが変更しなければならないサイテーション(例えば、ローカルリソースのページでのメンション)

前者の場合、1つ1つを行うと、作業は膨大になってしまう。YextBright Localといったサービスが存在するのは、そのためだ。

他の誰かが変更しなければならないサイテーションは、その相手に対し、フレンドリーなEメールを1つ1つ送付していく必要がある。

下記に例を記載しよう。

メッセージの内容:

ジェシカさん。こんにちは。Backlinko社のブライアンと申します。

今回、私のお店が引っ越ししたことをお伝えするため、メッセージを送付しています。新しい住所は、エバーグリーンテラス742です。

あなたのWebサイトに記載されている私のお店の住所が古い住所のままであることを、本日気が付きました。新しい住所に更新いただければ、非常に幸いです。

Link Intersectを用いて、サイテーション(及びリンク)の獲得機会を発見する

Yelp、FourSquare、Angie’s Listなどでサイテーションを構築した後、何をすべきだろうか。

自身の経験からすると、サイテーションの最適な機会はローカルサイトによってもたらされる。ローカルサイテーションは非常に関連性のあるサイテーションであり、マップパック内のランキングにも強い影響を与える。

また、自身のローカルビジネスの領域にいる別のローカルビジネスに接触することになるため、そうしたサイト経由での訪問者はコンバージョン率も高くなると見込めるだろう。

問題は、「そのようなローカルサイテーションの機会をどのようにして見つけるか」ということだ。

私は、AhrefsのLink Intersectの機能をお勧めする。

名前が指し示すとおり、この機能はリンク構築のために作られた機能だ。しかし、この機能の内容を見てみると、サイテーション構築にも十分に使用できると考えられる。

実際に、同じサイトからリンクとサイテーションの両方を獲得できることもあるのだ。

下記に、この機能の活用方法を記載する。

まず、競合サイトを2~3個選び、ツールに入力しよう。

備考:直接の競合サイトを選ぶ必要はない。あなたのローカルビジネスの領域で展開しているあらゆるビジネスが対象となる。そうしたサイトも、ローカルビジネスのディレクトリサービスでサイテーションを構築しているためである。

次に、最初のステップで入力した競合サイトへリンクを張っているサイトのリストが表示される。

最後に、サイテーション構築の機会を探そう。

リンク獲得の機会の例は下記のような場合だ。

下記のような場合、リンクとサイテーションの両方の獲得が見込まれる。

ここでは、張られるリンクがnofollowであるかどうかは、あまり気にしなくて良い。最終的な目的は、そうしたサイトのページにあなたのビジネスのNAP情報を記載することだ。もしリンクを獲得できれば(それがnofollowであれ)、ボーナスを獲得したと考えるべきだろう。

競合サイトのNAPをリバースエンジニアリングする

NAP監査に使用したツールは、競合サイトにも使用できる。

競合サイトのNAP情報を入力すれば、競合サイトが言及されている場所を特定したリストが手に入る。

自身の経験からすると、この手法はLink Intersectの手法よりもうまくいくことが多い。サイテーションツールの場合、競合サイトへのリンクがあるかどうかは関係ないのだ。

こうしたツールを用いれば、競合サイトのNAP情報を記載したサイトのリストが手に入る。具体的には下記のとおりだ。

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チャプター7:ローカルリンクビルディング

ローカルSEOにおけるリンクビルディングも、通常のリンクビルディングの戦略を適用することができる。

ローカルビジネスでないWebサイトにおけるリンクビルディングは、歯医者、ピザ屋、鍵屋などのローカルビジネスでも有効だ。

状況はより良いとさえ言える。

ローカルビジネスは特定の街や地域と強いつながりがあるため、非ローカルビジネスが得ることのできない被リンクの機会が多数あるのだ。

このチャプターでは、強力なリンクビルディングの機会をご紹介する。

その他のローカルビジネス

多くのローカルビジネスは、その地域のその他のローカルビジネスとつながりがある。

どこかの時点で、Eメールの送付という手段をとらざるをえないが、まずは知人のつながりから始めることをおすすめする。

下記の業者は全てリストアップしよう。

  • 販売代理店
  • サプライヤー
  • 卸売業者
  • 請負業者
  • 近所のビジネス

彼らとは何らかのつながりがあるはずだ。

次に、彼らのWebサイトの中で、あなたのWebサイトへのリンクを設置するにふさわしいページを探そう。

(この作業は多くの人が見落としている)

例えば、下記の舗装業者は、懇意にしているだろう卸業者のサイトへのリンクを設置している。

ローカルの商工会議所

商工会議所はリンクが最も獲得しやすいWebサイトの1つだ。

下記にその例を記載する。

リンクの設置方法は商工会議所による。年間の費用を請求してくる場合もあれば、会員の更新で済む場合もある。

いずれにせよ、非常に関連性のあるリンクのため、ぜひ獲得したいリンクと言えるだろう。

さらに、こうしたリンクにはNAP情報も併記することができる。

備考:テキストのリンクを設置したい場合は、商工会議所に相談してみよう。ここまでこの記事を読み進めている場合は、他の90%のローカルビジネスよりも、ローカルSEOに精通していると言える。

そのため、あなたは彼らに対し、ローカルSEOについての話をすることができるはずだ。商工会議所だけではなく、あなたの領域でのどのローカルビジネスとも、こうした話をしてみよう。

例を挙げてみよう。

ローカルイベントのスポンサー

1つの事実がある。

「多くのローカルイベントはスポンサーを必要としている」ということだ。

こうしたイベントのスポンサーになれば、多くの場合、イベントのWebサイトからあなたのビジネスへのリンクを設置してくれるはずだ。

例えば、とあるNPOが主催する下記のサーカスのページでは、スポンサー企業へのリンクが設置されている。

あなたが送る支援は、現金でなくてもいい。イベントでピザを提供するブースがあるならば、ペパロニピザのLサイズを寄付してみよう。印刷会社の場合、フライヤーの印刷を申し出てもいい。アイデアは無限だ。

ローカルのPR

ローカルの新聞やニュースサイトは、ネタを常に欲している。

もし、興味深いイベント(例えば、アニバーサリーイベントや新規オープンなど)を控えているのであれば、あなた自身がレポーターとなることも可能だ。

注意すべき点は、そうしたイベントの数日前にはニュースサイトに連絡をしておくことだ。彼らにも準備期間が必要だからである。また、イベントの開始前に、その背景などをまとめた資料を提供してあげよう。

もし、イベントの開催が億劫であれば、ローカルストーリーのソースになるという手もある。

こうしたことを発見する一番の方法は何か。それはTwitterだ。

効果的な検索方法を2つご紹介しよう。

  • 「Looking to speak to(〇〇について話してくれる人を探す)」+「街の名前」
  • 「#journorequest」+「地域の名前」

例えば、「Looking to speak to」+「ボストン」と検索した場合、PRの機会は山程発見できる。

さあ、いよいよ最後のチャプターだ。

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チャプター8:上級者向けローカルSEOのポイントと戦略

上級者向けのアドバイス、戦略、戦術のご紹介をもって、この記事を終わりとしよう。

従来のNAP構築やGoogleマイビジネスの最適化以上の戦術ではないかもしれない。

しかし、ランキングへの影響は期待できるはずだ。

サジェストの精査

最適化すべきローカルキーワードを発見する方法だ。

例えば、「Cleaners(掃除機)」と入力すると、非常に多くのサジェストが表示される。

ランディングページの作成に完全に合致するキーワードもあるだろう。

アバウトページにGoogleマップを埋め込む

Googleに対し、その地域であなたがビジネスを行っていることを伝える優れた方法だ。

まず、Googleマップであなたのビジネスを検索しよう。

次に、画面の左上にあるドロップダウンメニューをクリックしよう。そして、「地図を共有または埋め込む」をクリックする。

すると、埋め込み用のコードが表示される。

最後に、このコードをお問い合わせページやアクセスページに埋め込もう。

ファーストビューに地域特有のキーワードを記載する

自身の経験から、この施策はローカルの自然検索に大きく影響すると考えている。

Webサイトの上部の大見出しの箇所に、あなたの地域特有のキーワードを記載するのだ。

例を挙げてみよう。

また、この大見出しにはH1タグを記述することをお勧めする。

いずれにせよ、この施策は、オンページのSEOというよりも、ユーザー体験のための施策だ。

なぜか。

ローカルビジネスを探している検索者があなたのページを訪問した際、その地域であなたがビジネスを行っていることが、すぐに分かるようにするべきだからだ。

下記のような大見出しを見れば、検索者は検索結果画面に戻ってしまい、その地域でビジネスを行っていると100%確信できるページを訪れてしまうだろう。

※見出しの抽象度が高いため、どこでビジネスを行っているのかがわからない

一方で、次のようなタイトルは非常に効果的だ。検索者に、「すばらしい。彼らは明らかにボストンでビジネスを行っている。私は正しい場所にいる。」と思わせよう。

複数キーワードへのタイトルタグの最適化

この施策は昔からある手法だが、ローカルビジネスに対しても効果的だ。

トップページのタイトルタグを最適化しよう。キーワードを2~3個含めるのだ。

例えば、下記のビジネスのトップページは、「サンディエゴ キッチン リモデリング」と「バスルーム リモデリング サンディエゴ」というキーワードに最適化されている。

そして、両方のキーワードで上位5位以内を獲得している。

多くのローカルビジネスは、内部リンクの数が非常に少ないため、この施策は効果的だ。

私が提案してきた多くのローカルビジネスのリンクプロフィールを分析すると、90%以上のリンクが、トップページに向けられていることがわかる。

つまり、トップページからのリンク効果を絞り出すべきだ。そして、周辺のキーワードに最適化することが、その中でも最も効果的な施策の1つなのである。

ローカルの検索者のためにメタディスクリプションを最適化する

ディスクリプションの作成が自然検索のCTRの向上に寄与することは明らかだ。

しかし、下記のようにキーワードを詰め込みすぎている例をよく見かける。

不快感さえ覚えてしまう。

このようなディスクリプションではなく、下記のような内容にすることを強く勧める。

訴求力のあるディスクリプションを作成するには、Google広告のコピー文を参考にしよう。

実際、こうしたコピー文がクリックを発生させているのだから(そうでなければ、そのコピー文の使用を中止するだろう)。そのため、こうしたコピー文を参考にすることは、魅力的なディスクリプションの作成に貢献してくれるだろう。

例えば、「ホテル ニューヨーク(hotel new york)」と検索した場合、3つの広告のうち2つが、「節約(save)」と「価格保証(price guarantee)」という表現を使用している。

あなたのページのディスクリプションにも、ぜひ使用すべきキーワードだろう

>>目次に戻る

自分のビジネスでローカルSEOを行おう

Backlinkoの読者であり、今回のガイドの作成に協力してくれたジョシュア・バラード氏とアンドリュー・ホランド氏に心から感謝している。

さあ、次はあなたの番だ。

このガイドで紹介したテクニックのうち、あなたが最も試してみたいと思ったテクニックはどれだろうか。

サジェストを使用したキーワード調査だろうか。

ローカルディスクリプションの最適化だろうか。

いずれにせよ、下記にコメントを残していただけると幸いである。
(ぜひ、SNS等で感想をシェアしてください!)

この記事は、BACKLINKOに掲載された「Local SEO: The Definitive Guide」を翻訳した内容です。

「ユーザーにとって有益な情報を届ける」という基本概念はSEOと同一ですが、施策内容については独自性がありますね。

特にGoogleマイビジネスは非常に肝心な施策となるため、決して手を抜かぬようにと、改めて思いました。

ローカルSEOも変化の激しい領域ですが、バラバラの知識を一箇所にまとめてくれている、非常に有用な記事でした。

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SEO Japan|note

【調査データ】Googleマイビジネスで3.7以上の評価を得ると、コンバージョンが増加する

ローカルクエリにおいて、Googleマイビジネスの内容がローカルパックとして表示されるケースが増えてきました。

検索結果におけるGoogleマイビジネスの重要性は高まるばかりですが、実際のユーザーの影響度はいかほどなのでしょうか。

今回はGoogleマイビジネスのレビューとコンバージョン率の関係についての記事を、Search Engine Landよりご紹介します。

自身のGoogleマイビジネスにユーザーから寄せられたレビューの3分の1以上に返信すると、企業のコンバージョンが80%増加する可能性がある。

ビジネスの評価を受けるのに、最適な場所がある。それはGoogleマイビジネスである。

Googleマイビジネスの評価を3.5から3.7に改善することで、コンバージョン数の大幅な増加が見込める。

さらに、Googleマイビジネスに寄せられたレビューのうち、少なくとも32%に返信を行った企業は、レビューの10%に返信を行った競合他社と比較して、80%以上高いコンバージョン率を達成した。

これらの調査結果は、2018年と2019年の上半期において、64,000件のリストデータを比較したUberallの調査によるものだ。

なお、この調査におけるコンバージョンとは、電話・経路探索・Webサイトへのクリックのことを指している。

コンバージョン率とコンバージョンの増加率

全体を通じて、コンバージョン率は企業が4.9の評価を得たときにピークに達した一方、コンバージョンの成長率が120%に至ったのは、3.5から3.7に改善されたときである。

このレポートでは、コンバージョンの増加をコンバージョン数の絶対的な増加としている(相対的な増加ではない)。

すべてのビジネス規模におけるコンバージョン率と成長率の平均。出典:Uberall

下のグラフは、中小企業・大企業・グローバル企業、それぞれのコンバージョンの伸びを示している。

興味深いことに、これら3つのビジネスにおいて、コンバージョンの伸びがピークに達したのは、評価3.5から3.7の間であった。

必ずしも評価が高ければ良いというわけではない

評価5.0では、中小企業とグローバル企業のコンバージョン率は落ち込んだものの、評価5.0を獲得している企業の数は最も多かった。

一方、コンバージョン率の最大の急増である25%の伸びは、評価が4.3から4.4になった企業で発生した。

レビューへの平均返信率によってマッピングされた中小企業及び大企業のコンバージョン率の推移。出典:Uberall

平均して、中小企業の評価は業界平均よりも高い傾向にあることがわかった。

編集部注:
中小企業は他の大企業と比べてレビュー数が少なく、評価の振れ幅が大きくなるため、結果として評価が高くなるケースが多いのだと思われる。

レビューへの返信とコンバージョン率の相関関係

レビューへの平均返信率によってマッピングされた中小企業及び大企業のコンバージョン率の推移。出典:Uberall

Uberallの分析では、中小企業と大企業におけるレビューへの返信率が10%で推移したときには、ほぼ同じコンバージョン率(約3%)であることがわかった。

ただし、レビューへの返信率32%という数字は、大企業におけるコンバージョン率を大幅成長させるにあたってのベンチマークとなりうる。

例えば、企業がレビューの少なくとも32%に返信した場合、レビューの10%に返信した競合他社や中小企業と比べ、80%以上高いコンバージョン率を達成している。

全体を通して、中小企業はレビューへの平均返信率が最も高く(25%)、続いて大企業(12%)、グローバル企業(9%)と続いた。

最大限の成長を遂げるために必要なレビュー数

以下は、特定の業界において最高のコンバージョン率を達成したレビューの平均数についてのグラフである。

  • 自動車:76件・88%
  • 金融:34件・44%
  • 飲食:181件・83%
  • 小売:70件・42%
  • サービス・BtoB:44件・49%
  • 旅行・観光・レジャー:104件・151件

各業界の平均レビュー数は、金融・旅行・観光・レジャーのジャンルを覗き、最高のコンバージョン率に関連する数値と同じか、それ以上である(レビュー数≧コンバージョン率の絶対値)。

レポートから読み取れるのは、「レビューの数がコンバージョン率の増加を達成するための大きな要因である決定的な証拠はないものの、それでも業界平均までの獲得は目指すべきだ」ということだ。

もし、業界平均を達成していない場合、コンバージョン率に影響を与え、ユーザーは企業のレビュー評価の妥当性を疑問視する可能性があるだろう。

なぜレビューを気に掛ける必要があるのか

Uberallのマーケティング執行役員であるNorman Rohrいわく、「レビューの評価と返信率に焦点を当てることで、企業は全体のコンバージョン率に大きな影響を与えることができる」とのことだ。

企業に関心を寄せている消費者は24時間以内に来店する可能性が非常に高く、コンバージョン数が25%増加すると、毎日のトラフィック(流入数・来店数)が25%増加する可能性がある

この調査結果からは、ローカル企業・グローバル企業のいずれにおいても、コンバージョンの増加率を大幅に伸ばすためには、企業が3.7を超えるレビュー評価の獲得を優先する必要があることが読み取れる。

大企業がコンバージョン率を最大25%増加させるためには、少なくとも評価4.4を目指す必要がある。また、レビューへの返信率を10%から32%に上げると、コンバージョン率を80%増加させることができるだろう。

64,000件のデータによる調査結果ということで、説得力がある記事でした。

記事では、「レビューへの返信率を32%以上にすると、コンバージョン率が80%増加する」「コンバージョン率を増加させるためには、業界平均以上のレビュー数の獲得を目指すべき」とのことでした。

要点としては、「ユーザーとの接点を増やす」「ユーザーから生の評価をもらう」ということであり、Googleマイビジネスのみならず、他の施策にも同じことが言えそうです。

データを見るとつい統計的視点で見てしまいますが、ユーザーの一人ひとりと向き合っていくことを忘れないようにしたいですね。

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