Nommiがフードボウルを作るキッチンロボットを展開、「料理の鉄人」森本氏と提携も

レストラン業界で人手不足が続く中、オーナーらは今後、自動化への期待をますます募らせるはずだ。また、世界的なパンデミックの影響で食品の取り扱いが厳しくなっていることもあり、食品ロボットの会社を経営するには間違いなく最高のタイミングだと言える。

LAに拠点を置くNommi(ノミ)は、レストランブランドのC3(Creating Culinary Communities)との提携を発表し、世界中の不動産や大学キャンパスのパートナーに、最大1000台のロボットキオスクを展開する予定だ。

自動化が可能な食品の種類は、まだ比較的少ない。Nommiが注目しているのは、ピザのように比較的均一で自己完結型の食品配送システムであるフードボウルで、ロボットに最適なものだ。同社を代表する製品は、基本的に細長いキオスクで、客が自分の食事をカスタマイズできるタッチスクリーンがビルトインされている。

このマシンは、麺類、穀物、サラダなどのボウルを最短3分で作ることができる。最大330個のボウルと蓋を収納でき、一度に複数のボウルを作ることが可能だ。完成したボウルを最大21個「ロッカー」にキープし、料理を取り出すにはQRコードを使う。C3との契約には、料理の鉄人である森本正治氏とのパートナーシップも含まれており、森本氏の「Sa’Moto」ブランドのプロダクトがマシンに導入され、24時間365日稼働することになる。

「Nommiの秘密のソースは、ブランドと消費者の両方の視点から見て、比類のない汎用性にあることは間違いありません」と、社長で共同創業者のBuck Jordan(バック・ジョーダン)氏はリリースで述べている。「C3のような革新的なプラットフォームと提携することで、多くの収入源とユニークな顧客へのアクセスが可能になります。両社とも食品業界に変革をもたらしており、我々のパートナーシップは最高のタイミングで実現しました」と話した。

Nommiは、MisoやFuture Acresといったロボット企業のインキュベーターであるWavemaker Labsの支援を受け、最大2000万ドル(約23億円)の資金調達に取り組んでいる。

画像クレジット:Nommi

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

スタンフォード大学エンジニアがミシュランシェフが作ったロボットレストラン、グレインボウルなどを提供

スタンフォード大学でエンジニアリングを専攻していたAlex Kolchinski(アレックス・コルチンスキー)氏、Alex Gruebele(アレックス・グルーベレ)氏、Max Perham(マックス・パーハム)氏の3人は、キャンパス内の食事の選択肢の少なさと高コストに対する不満で意見が一致した。

コルチンスキー氏はTechCrunchの取材に対し「補助金付きの食事プランでも、昼食は10ドル(約1140円)、夕食はそれ以上かかりました」と語った。「私は、昼食を2回食べるために、食堂で座って仕事をしていました。アレックス(グルーベレ)はChipotleに行って、そこで奨学金を使っていました」。

美味しい食事をより安い価格で提供するにはどうしたらいいかを考えているうちに、ロボット工学の博士号を取得していたコルチンスキー氏とグルーベレ氏は、食事の準備などの作業をロボットが手助けできるのではないかと考えるようになった。

コルチンスキー氏は「10ドルのブリトーボウルにかかる食費は3ドル(約340円)で、残りは人件費、諸経費、不動産などに使われていることがわかりました。もし私たちが自己完結型のレストランを作れば、本当においしい食べ物の価格を下げることができ、しかもそれが近くにあるのです」。

Mezliのボウルができ上がる過程のアニメーション(画像クレジット:Mezli)

3人は、ミシュランの星を獲得しているシェフ、Eric Minnich(エリック・ミニッヒ)氏の協力を仰ぎ、完全自律型のモジュール式レストランを建設する会社Mezli(メズリ)を立ち上げた。ミニッヒ氏はサンフランシスコのスペイン料理レストラン「The Commissary」の創業時の料理チームの一員で、エグゼクティブシェフでもある。会社設立の計画の大部分は2020年練られ、2021年1月にY Combinatorでスタートした。

Mezliが開発したロボットレストランのプロトタイプは、現在、サンマテオにある同社のKitchenTown店舗で稼働しており、顧客にサービスを提供している。マシーンは、10×20フィート(3×6メートル)のスペースを取り、自立型だ。手始めに、地中海スタイルのグレインボウル(穀物や豆、野菜などを使ったサラダ)、副菜、飲み物を提供している。

ボウルの価格は4.99ドル(約570円)からだ。客はレストランで直接注文することも、オンラインで注文してスマートロッカーで受け取ることもでき、あるいは配達してもらうこともできる。テスト店舗ではすでに有望な成果があがっており、ロボットレストランの料理を食べた客の44%がリピーターになっている、とコルチンスキー氏は話す。

同社は現在、2022年の一般提供に向けて、試作品の第3バージョンの開発を進めている。この勢いは、Metaplanet、ロボット工学者のPieter Abbeel(ピーター・アビール)氏、レストラン経営者のZaid Ayoub(ザイド・アユーブ)氏、Y Combinatorなどの投資家からの300万ドル(約3億4000万円)のシードラウンド資金によって支えられている。この新たな資金調達でMezliは人材、部品、食料、運営費をまかなうことができる。

会社の規模が大きくなれば、Mezliは何千ものモジュール式レストランを3Dプリントでき、従来のレストランが営業開始するまでにかかる時間と費用の何分の1かで展開できるようになる、とコルチンスキーは付け加えた。

また「私たちは、店舗を数カ所に増やした後、大量生産する予定です。大量生産により、他のレストランよりも早く1000店舗に到達すると見込んでいます」とも同氏は話した。

Mezliの出資者の1人であるピーター・アビール氏は、カリフォルニア大学バークレー校の教授であり、GradescopeとCovariantの創業チームに参加している起業家でもある。同氏は、創業チームのクラスメートからMezliのことを聞き、ぜひ関わりたいと考えた。

同氏は、健康的な食品をより手頃な価格で提供するという会社のビジョンにひかれた。また、自身、科学者として、ビジネスとエンジニアリングを駆使して、食べ物が人々の手に渡るまでや、食べ物の提供方法でのボトルネックを減らすという「第一原理」のアプローチにも好感を持った。

「これは、私の心に響くものでした。物理的なことは何でも思った以上に難しいものです。なので、第一原理で解決する方法を思いつかなければ、難しいのです。加えて、初日から料理が提供されたのは説得力があります」と同氏は述べた。

画像クレジット:Mezli

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(文:Christine Hall、翻訳:Nariko Mizoguchi

Rivianの電動ピックアップトラックR1T搭載「キッチン」も生産体制整う

Rivian(リビアン)は2019年にアリゾナ州フラッグスタッフで開催されたOverland Expo Westに出展し、現在Camp Kitchen(キャンプキッチン)として知られるもののプロトタイプを披露した。2022 Rivian R1T電動ピックアップトラックが組み立てラインに乗って生産体制に入った現在、キッチンの最終バージョンも佳境を迎える準備が整っている。

Rivianは初披露して以来、キッチンに数多くの変更を加えてきた。ここには2つの脇役の追加が含まれる。その脇役とは、キッチンを取り付けるシャトルシステムとSnow Peakの食器セットだ。

下にある動画には生産準備が整ったCamp Kitchenの間近での様子が映っており、同社の料理プログラム担当シニアマネジャー(別名フード男)Josh Glaser(ジョッシュ・グレイザー)氏がRivianの工場でアクセサリーがどのように使われ、そしてテストされてきたかについて情報を提供している。

読者のために少しスペックを紹介しよう。Camp Kitchenはアップグレードを図る5000ドル(約56万円)のオプションだ。期間限定でトンネル型のシャトルとSnow Peakキッチンセットが含まれている。ゆくゆくは、キッチン設置を選択する購入者は1500ドル(約17万円)払ってキッチンをのせるRivian Gear Tunnel Shuttleを付けなければならなくなる。

このトンネル型のシャトルはキッチンを支え、給電する。キッチンを固定するプラットフォームは3つの選択肢がある。Rivianは将来、他のアクセサリーのためにもこのシャトルを使う計画だ。シャトルは120V ACと12V DCの電源プラグ2つを備え、トラック車体から引き出したとき重さ(約90キロ)まで支えることができる。

表面がRichlite(耐久性のある圧縮紙樹脂)のキッチンには、1440ワットの電磁調理バーナー2つ、加圧ポンプが付いている容量約4ガロン(15リットル)の水タンク、潰して取り外しができるシンク、Snow Peakのキッチンセット30点を収納できるコルクが敷かれた引き出しが備わっている。キッチンセットにはナイロン製スパチュラ、竹製スパチュラ、トング、お玉杓子、ナイフ2つ、コルク栓抜き、缶切り、ピーラー、チタン製カトラリー(ナイフ、フォーク、スプーン)セット、食器、積み重ねできるマグカップ、まな板、大きな鍋2つ、コーヒーミル、ヤカン、コーヒー淹れ用スタンドが含まれる。

そして夜に雰囲気を出すのに使えるライトもついてくる。

画像クレジット:Kirsten Korosec

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi

Rivianの電動ピックアップトラックR1T搭載「キッチン」も生産体制整う

Rivian(リビアン)は2019年にアリゾナ州フラッグスタッフで開催されたOverland Expo Westに出展し、現在Camp Kitchen(キャンプキッチン)として知られるもののプロトタイプを披露した。2022 Rivian R1T電動ピックアップトラックが組み立てラインに乗って生産体制に入った現在、キッチンの最終バージョンも佳境を迎える準備が整っている。

Rivianは初披露して以来、キッチンに数多くの変更を加えてきた。ここには2つの脇役の追加が含まれる。その脇役とは、キッチンを取り付けるシャトルシステムとSnow Peakの食器セットだ。

下にある動画には生産準備が整ったCamp Kitchenの間近での様子が映っており、同社の料理プログラム担当シニアマネジャー(別名フード男)Josh Glaser(ジョッシュ・グレイザー)氏がRivianの工場でアクセサリーがどのように使われ、そしてテストされてきたかについて情報を提供している。

読者のために少しスペックを紹介しよう。Camp Kitchenはアップグレードを図る5000ドル(約56万円)のオプションだ。期間限定でトンネル型のシャトルとSnow Peakキッチンセットが含まれている。ゆくゆくは、キッチン設置を選択する購入者は1500ドル(約17万円)払ってキッチンをのせるRivian Gear Tunnel Shuttleを付けなければならなくなる。

このトンネル型のシャトルはキッチンを支え、給電する。キッチンを固定するプラットフォームは3つの選択肢がある。Rivianは将来、他のアクセサリーのためにもこのシャトルを使う計画だ。シャトルは120V ACと12V DCの電源プラグ2つを備え、トラック車体から引き出したとき重さ(約90キロ)まで支えることができる。

表面がRichlite(耐久性のある圧縮紙樹脂)のキッチンには、1440ワットの電磁調理バーナー2つ、加圧ポンプが付いている容量約4ガロン(15リットル)の水タンク、潰して取り外しができるシンク、Snow Peakのキッチンセット30点を収納できるコルクが敷かれた引き出しが備わっている。キッチンセットにはナイロン製スパチュラ、竹製スパチュラ、トング、お玉杓子、ナイフ2つ、コルク栓抜き、缶切り、ピーラー、チタン製カトラリー(ナイフ、フォーク、スプーン)セット、食器、積み重ねできるマグカップ、まな板、大きな鍋2つ、コーヒーミル、ヤカン、コーヒー淹れ用スタンドが含まれる。

そして夜に雰囲気を出すのに使えるライトもついてくる。

画像クレジット:Kirsten Korosec

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi