Googleアルゴリズムの進化 – ソーシャル、リンク、そして、民主主義

数々のスパム検出アルゴリズムやハミングバードアップデートで進化を続けるGoogleですが、大きな流れでいえばリンクベースの評価基準をよりソーシャルベースの評価基準へと移行させつつある、ということがあるようです。リンクはSEOにより濫用され続けてきた歴史がありますし、ソーシャルメディアの普及でリンクを評価軸の中心に置くのはそもそも良いのか?という話もあります。今回はマット・カッツが今後のGoogleについて語った話を元に筆者がGoogleのアルゴリズムの進化について考えた次世代SEOを占う記事を。 — SEO Japan

ハロウィーンの当日に行ったハングアウトオンエア(HOA)のライブ放送イベントにダニー・サリバンに参加してもらった。このイベントでは、ハミングバード、そして、ソーシャルシグナルに関して、意外な新事実が幾つも明らかになった。このイベントをスコット・スカウクラフト氏が、大事な箇所を5分間の動画に見事にまとめてくれたので(スコットマジックと私は呼んでいる)、是非、視聴してもらいたい:

YouTube Preview Image

整理すると、以前、グーグルは、ソーシャルシグナルをランキングの要素として利用する点に関して、技術的に大きな欠点を抱えていたようだ。しかし、ハミングバードの導入により、グーグルは、(その他のシグナルに加え)ソーシャルシグナルを巧みに処理するためのインフラが整備されたことになる。

これは、先日行った調査で、グーグル+のシェアのリンクがランキングに影響を与えていない点が判明した理由なのかもしれない — しかし、同時に、グーグルプラスがランキングインパクトを与える日が、間近に迫っていることを示唆している可能性もある。

ダニー・サリバンは、HOAで幾つかの比喩を用いていたが、その中でも、米国が誕生した頃の投票制度の例えは特に分かりやすかった。票を投じるためには、資産家の白人の男性でなければならず、民主主義とはほど遠いシステムであった。

時代の流れと共に、白人以外の人種、裕福ではない者、そして、女性にも投票権が与えられるようになった。米国は進化を遂げ、基本的には18歳以上の全ての市民が投票することが出来るようになった。

この民主主義は検索でも行われているのか?

その問いに対して、簡潔な答えを提供する必要があるなら、イエスでもあり、ノーでもあると私は答える(あまり単純ではないが…)。もう少し細かく状況を解説していこう。

今まで、SEOを動かしていたのはリンクであった

これは、大地主の白人男性のみが投票権を得ていたシステムに相当する。ウェブでは、リンクを実装するには、ウェブサイトを持っている必要がある。土地の所有と比べると、大した投資ではないが、それでもある程度の投資が求められる。ソーシャルメディアのアカウントを開設する際の投資と比べると、遥かに犠牲は大きい。

グーグルは、今後、ソーシャルシグナルをランキングの要素として利用するようになる

冒頭の指摘を再び整理すると、次の2つのポイントが浮かび上がってくる:

  1. グーグルは、現在、ソーシャルシグナルを利用していない(または大々的には利用していない)
  2. 今後は利用するつもりである

スパムが支配する世界

これが現実だ。そのため、あるタイプの票を無効にする必要がある。自分自身への投票も無効扱いされる。自分に票を投じるための行為は、認められず、単純にカウントの対象外になる。

当該の分野の専門家の票は重要視されるべきである

あるトピックにおいて、エキスパートと認められる人物であり、そのトピックにおいて、優れたコンテンツを作成したと評価されているなら、当該の人物の意見は、何も知らない人の意見よりも重視されるべきである。リンクベースのアルゴリズムは、常にこの方式を介して、運営されてきた。ソーシャルシグナルにおいても、同じ方式が用いられることになる。

ウェブにおいて、リンクは、社会的証明の最初の形式であった。優れたコンテンツに対して人々(この比喩では、裕福な白人の地主)が票を投じる手段であった。元々のグーグルのアルゴリズムでは、ページランクは、誰がトピックのエキスパートなのかを示す手段であり、リンクのページランクが高ければ高いほど、低いページランクのサイトのリンクよりも、重視されていた。このシステムも時間の経過と共に進化し、関連性が大きな要素として定着した。

ソーシャルメディアの世界では、トピックのエキスパートの評価は、関連するコンテンツが、言及される、シェアされる、そして、+1される等のアクションを介して、決められていく。

ソーシャルでの投票は、労力と関与のレベルがリンクよりも低い

ウェブサイトのオーナーのみが票を投じる世界(ウェブサイトを持っていなければ、リンクを埋め込むことが出来ないため)が民主的とは言えないと指摘することも出来るが、リンクを使ってコンテンツに「票を投じる行為」には、ソーシャルメディアでコンテンツを共有する行為よりも多くの労力、そして、関与が求められる。

Social Media Signals Lack Commitment

票の重み付け

いいね!や+1ボタンのクリック — 労力のレベル(とても低い)関与のレベル(低い)

コンテンツのシェア — 労力のレベル(低い)関与のレベル(並)

リンクの掲載 — 労力のレベル(高い) 関与のレベル(高い)

ウェブサイトのパブリッシャーは、まったく信頼されていない低レベルのサイトから距離を置き、ブランドの評判を守らなければならない。スパム丸出しのアフィリエイトサイトにリンクを張ってしまうと、ターゲットのオーディエンスからの評価は落ちてしまう。ソーシャルメディアでも同じことがいえるが、ソーシャルメディアでのコンテンツの共有は、数分間で消えてしまうものの、ウェブサイトにリンクを張ると(削除するまでは)その場所に残る違いがある。

いずれのシナリオにせよ、ろくでもないサイトにリンクを張る気にはならないが、本当の問題は、曖昧な領域に属する。ソーシャルメディアでコンテンツをシェアする前に、どの程度、当該のコンテンツの質をチェックするだろうか?時間がないものの、何かを推薦したいなら、見たところ質が高そうなコンテンツを見つけたら、さらに数分間を割いて、質を吟味しようと思うだろうか?誰よりも早くシェアしたい欲求が強く、最後のチェックをスキップしてしまうだろうか?用心、そして、努力に影響を与える可能性があるシナリオは、他にも多く考えられる。

このように、曖昧な領域が存在するものの、二流のコンテンツのシェアがもたらすリスクは低い。一方、ウェブサイトでは、低レベルのコンテンツにリンクを張ることで、ブランドおよび評判が被るダメージは大きい。

解決策

あくまでも個人的な意見だが、堂々と発表させてもらう。次のような公式が採用される確率は非常に低いと私は考えている:

Social Signals and Link Signals Together

ソーシャルメディアでの証明のシグナル – シナリオ 1

ウェブリンク、グーグル+でのリンクのシェア、+1 -> ソーシャルシグナルの選別 -> 票

先程申し上げた通り、ソーシャルメディアを介して、ユーザーが投票(シェア、+1、コメント)に投じる投資は、ウェブサイトにリンクを掲載する際の投資とは異なる。そのため、若干、異なる仕組みで、票が処理されるのではいだろうか。次のような仕組みの方が、有効に働くと私は思う:

Social Signals and Link Signals Separately

ソーシャルメディアでの証明のシグナル – シナリオ 2

ウェブリンク -> リンクのシグナルの選別 -> リンクベースの票

グーグル+でのリンクのシェア -> グーグル+でシェアされたリンクの選別 -> グーグル+の票

+1 -> +1の選別 -> +1の票

コメント -> コメントシグナルの選別 -> コメントの票

ソーシャルシグナルの選別を行う仕組みは、シグナルによって大きく異なることを強調するため、2つの表を提供した。「ソーシャル票とリンク票を足して、それで終わり」と言うわけにはいかない。どのような形で投票が行われるにせよ、コンテンツに「票を投じる」人物/ブランド/パブリッシャーの信頼性に応じて、重みづけが行われるはずである。

しかし、上の表には、シグナルによって、ランキングに与える影響が大きく異なる点が反映されていない。特定の種類のシナリオでは、リンクが強い影響力を持ち、ソーシャルシグナルは全くインパクトを与えない(あるいは、その逆)ケースも考えられる。

まとめ

リンクとソーシャルシグナルは、ともに社会的証明の形式の一つだが、どのように動くか、そして、何が関わるのかに関しては、全く異なる。そのため、グーグルが適用する仕組みにも、違いが生じると私は考えている。いずれにしても、多くのプラットフォームで評判を確立し、様々なタイプの社会的証明のシグナルを得ることが、オンラインマーケティングの中心的な取り組みになることに変わりはない。

大きな企業では、大きなスケールで行われる。零細企業では、一部の分野、または、地域のマーケットに絞って、この取り組みが行われる。企業の規模に関係なく、やることは同じである。自分が所属するマーケットで、リーダーとしての地位を確立する必要がある。これは、最終的なゴールである。また、最後になるが、グーグルは、グーグル+のシグナルを何かに対して、カウントする試みを始めようとしているようだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「What Everybody Missed About Hummingbird: Social Signals」を翻訳した内容です。

ソーシャルシグナルの重要性がさらに叫ばれる最近ですが、記事の筆者の分析は中々面白かったですし、なるほどそんなに単純な話ではないことも改めて理解できました。もちろん今の時点でも例えば「いいね!」数が多ければよいものではないことは自明の理ではあるでしょうが、「ソーシャルシグナルが大事(オーソリティに限る)」といわれた時点で、その手のサービスがまた大量に登場し無作為に電話営業され販売されそうなことは容易に想像はついて怖い面もあります。ソーシャルシグナルの場合、現状のリンクペナルティのように外すことも難しそうですし。さらなる混乱を巻き起こさないためにも、Googleも簡単には検索結果に影響力があるとはいえなそうなソーシャルシグナルですが、さて2年後3年後の検索結果にどこまで影響を与えているのか興味深い限りです。 — SEO Japan [G+]

セマンティックとナレッジグラフが変える検索の未来

単純なウェブ検索で始まったGoogleもデバイスの多様化か検索サービス利用シーンの増加、そしてソーシャルメディア上の様々な情報を取り入れて急激に進化を遂げつつあります。今回はそんなGoogleの検索サービスの進化をナレッジグラフに代表される検索に影響を与える要素と交えて深く掘り下げてみた大変興味深い記事をサーチエンジンランドから紹介します。検索マーケッターに限らず、未来のウェブを知る上で誰でも読んでみたい内容です。 — SEO Japan

様々なサービスが、ナレッジグラフのようなアセットを持っているが、その中でも、グーグルは、ナレッジグラフの検索を巧みに活用している。ナレッジグラフがSERPを変えていくにつれ、グーグルは、セマンティックテクノロジーの採用を進め、徐々にリンクをベースとした従来のSERPを置き変えつつある。検索業界をリードする同社は、未来の検索を導く役割を担っているのだ。

グーグルナウが良い例である。グーグルナウは、シリの目的を果たしており、また、シリが生まれたDARPA PALプログラムに近い。現在、アップルはシリに対する取り組みをステップアップさせており、先週行われたワールドワイド・ディベロッパーズ・カンファレンスで、シリに新たに男性と女性の声が加わった点、ツイッター検索が統合された点、ウィキペディアが組み込まれた点、そして、ビングのウェブ検索がアプリに導入された点を発表していた。グーグルが進む方向に、その他の企業も進んでいくのだ。

ナレッジカルーセル

最近、グーグルは、ナレッジカルーセルを始めとする、付随する検索および関連する検索、想定した答え、新しいタイプの情報カード等、視覚的な情報の表示の形式に関して、多くの実験を積極的に行い、ユーザーエンゲージメントをテストしている。例えば、グーグルは、先日、ローカル検索向けのナレッジグラフカルーセルをリリースしていた。さらに、ナレッジグラフを拡大して、1000を超える食品に栄養素の情報を加えている。グーグルが指摘していたように、これはほんの序の口である。

Enhanced Knowledge Crousel-TTDISD

面白いことに、「ナレッジグラフ」は商標化されていない。ビングは、「スナップショット」(現在はサファリに拡大されている)、フェイスブックは、エンティティグラフ、そして、ヤフー!は「ヤフー!ナレッジグラフ」を持っている。この専門的なフレーズは急速に普及しつつある。

グーグルナウは、ナレッジグラフを効果的に活用しており、ユーザーに対して、検索の質問への具体的な答えを提供している。「OK、グーグル」と伝え、質問を投げ掛けるだけでいい。グーグルナウは、リアルタイムで質問に対する答えを提供する「スタートレック」のコンピュータに急速に肉薄している。グーグルナウの機能は素晴らしく、また、その進化と発展を目にするだけでワクワクする。

セマンティックテクノロジーを採用する検索

このグラフ検索 – セマンティックウェブのような人工知能タイプのアプリによって提供される答えは、どのくらい現在の検索に影響を与えているのだろうか?また、意図したオーディエンスが、情報を「発見することが出来る」ようにするには、情報をどのように形式化すればいいのだろうか?

基本的に答えはシンプルである。この複雑なテクノロジー、そして、SemTechBizで、グーグルがウェブ上でアイテムをランク付けするために用いているメカニズムが議題に上った際に、グーグルのジェイソン・ダグラスが言及した、216点の奇妙な“シグナル”を理解すればいい。この答えは、SEOのアナリストにとって、別の疑問を提起することになる – 自分の会社、または、代理でSEOを行っている会社を、ナレッジグラフに反映させるにはどうすればいいのか?

控えめに言ってもこれは割と面倒なタスクである。そのため、誰でも理解することが出来るメトリクスを見ていこう。まず、キーワードよりも、コンセプトやエンティティが優先されつつある。信じ難いだろうか?以下に比較的新しいグーグルトレンドのトップチャートを掲載する。このチャートは、現在、(キーワードではなく)エンティティによってグループ分けされている。

Top Charts

このエンティティは、Dbpediaとフリーベースとして始まった、グーグルのナレッジグラフから引き出されている。この2つのサービスは、セマンティックウェブコミュニティによって管理されている、リンクトデータ(リンクが張られたデータ)のクラウドの中心に存在し、また、schema.orgのエンティティのインスタンスを用いて拡大されている。

2011年版のリンクトデータクラウドのイメージを以下に掲載する(参照資料と共に)。ご覧のようにDBPediaが中心に陣取っている(DBPediaは、恐らく、ウィキデータに取って代わると考えられている)。この図表は、若干古いが、情報を通して過去を振り返ってみると、このテクノロジーの爆発的な成長が色濃く表れていることが分かる。

検索エンジンは、このリンクが張られた、構造化されたデータを、例えば、魅力的で視覚的な各種フォーマットを介して、表示を改善するため、クエリに直接答えを出すため、娯楽等の領域におけるファインダビリティに改善するため等、多くの方法で活用することが出来る。これは、取り込まれた、もしくは、有効な認証済みの構造化データにおいて、直接的な検索を活用することで、魅力的なユーザーエクスペリエンスを生み出すために用いられるメカニズムの一部に過ぎない。

イベントやエンターテイメント等のカテゴリから、グーグルショッピングやeコマース自体に至るまで、ユーザーのインタラクションやエンゲージメントの増加のために、このようなエンティティグラフを活用する考えは、ますます拡大を続け、また、検索エンジンに利用されていくだろう。グーグルでトレンドになっている別のセクションを取り上げた画像を以下に経済する。今回、私は「shopping」の選択肢を採用した。

Top Trends Shopping Ecommerce

また、会社のページ、または、会社のエンティティ(さらには、グーグルナウを完全に活用したいなら、個人においても)で、グーグル+を活用することがますます重要になりつつある。

グーグル+もまたグーグルが活用する優れたメカニズムである。このソーシャルネットワークを利用しない状態では、ナレッジグラフでビジビリティを確立することは、事実上不可能である。

「検索」する行為よりも「見つける」行為が重要視されている点は明白である。昔の10本の青いリンクが提供される検索は、フラストレーションの溜まる作業になるが、代わりに、自分専用のアシスタントが、個人のコンピュータ(スマートフォン)として、どこまでもついてきてくれる贅沢を考えると、思わずワクワクする。この問題は、解決されたわけではないが、徐々に解決に近づきつつある。

しかし、検索結果での、個人的な答え(グーグルナウでは、カードとして提供される)、そして、グーグルナウ経由の情報の提示は、それぞれのユーザーに合わせて行われるため、ある程度ユーザーに犠牲を強いることになる。スマートフォンが、持ち運ぶセンサーとして、様々な役割を果たし、多くのアクティビティ/行動を記録する点を忘れないでもらいたい(このデータは、後に適切な情報を、適切なタイミングで提供するために用いられる可能性がある)。

個人的には、メリットはリスクを大幅に上回り、また、素晴らしい時代になったと思う(例えば、私は方向音痴であり、見知らぬ土地では、コンピュータのナビに依存している)。しかし、とりわけPRISMのリーク問題の後、プライバシーの侵害を警戒する人達が現れていることも事実である。

検索ではグラフの右に出る者はなし

大規模なソーシャルエンジンや通常の検索エンジンは、ソーシャルネットワークの形式であれ、ナレジグラフであれ、エンティティグラフであれ、関連するエンティティ等のグラフを用意している。グラフはユビキタスであり、大抵、ビッグデータとグラフ分析に関して、多くの興味深い分析データのベースを構築している。

SEOの観点から考えると、検索エンジンが、内部の構造化されたナレッジグラフとして取り入れ、その後、好みに合わせて問い合せを行うことが可能な、HTMLまたは構造化マークアップの“作成”については、議論の余地が多く残されていると思う。しかし、例えば、グラフのデータベースに問い合せを行い、ユーザーのクエリに対する答えを生成するため、セマンティックウェブクエリ言語(SPARQL(リレーショナルデータベースに対するSQLに似ている)を利用するアプローチが存在する点は、注目に値する。

SemTechBizカンファレンスで、ヤフー!のナレッジグラフが話題に上がった時、ヤフー!のエンティティグラフのトピックが、次の順序で表れることが明らかになった: ニュース、ファイナンス、スポーツ等。スナップショットを持つビングは、リンクトインを売りにしており、よりソーシャルな色が濃い。リンクトイン自体が、ユーザー自身のネットワークのグラフを閲覧する優れた手段を用意している。そこで、私のリンクトインのグラフの例を作ってみた(自分のグラフを見たいなら、ここをクリック)。.

Linkedin Graph

ハッシュタグ & トピックベースの検索

ハッシュタグは、どのトピックベースの検索が役に立つのか、そして、どのリンクトデータが引き出されるのかを把握する上で、注目を集め始めている。グーグルは、以前、グーグル+でのハッシュタグのオートコンプリート機能の発表を行っていた。また、先日のI/Oカンファレンスでは、グーグル+の投稿が、自動的に分類されるトップ3のハッシュタグでタグ付けされると新たに発表していた。フェイスブックもまた、2013年6月12日に、ハッシュタグを加えて、公開されている会話の整理を促すと発表している。

従って、ハッシュタグもまたユビキタス化している – ツイッター、ピンタレスト、グーグル+等々。リンクトデータとハッシュタグ、そして、自動的にアノテーションを付ける、セマンティックウェブの関係を詳しく知りたい方はここをクリックしよう。

現実の難題に話を戻す。自分の会社、または、SEOの取り組みを代理で行っている会社を、ナレッジグラフに掲載してもらうには、どうすればいいのだろうか?適切なマークアップとschema/エンティティおよびアトリビュートをサイトに用意している点をどのように確認すればいいのだろうか?

グーグルはマークアップの利用を求めている

グーグルは、マークアップをサイトに加える方針を大きくプッシュしている。最近の取り組みの例を幾つか紹介していくが、この点からも、グーグルが構造化マークアップを積極的に求めており、有益で信頼に値するナレッジグラフを拡大すようとする姿勢が窺える。

structured markup helper recent tools

また、グーグルが、構造化マークアップ、そして、ナレッジグラフの領域に関連すると考えている情報にも注意してもらいたい。

Related Information

上の画像にリストアップされているように、構造化マークアップに関連するアイテムとして、次のアイテムが挙げられている:

  • マイクロデータ
  • グーグルの基礎(そのまま)
  • グーグル+のページ
  • リッチスニペット
  • サイトマップ

重要なポイント

このトピックに関しては、もっと徹底した調査が必要だが、以下に重要なポイントを挙げていく:

  • ページが適切にマークアップされている点、そして、適切なエンティティを活用している点を確認する。
  • グーグルやセマンティックウェブコミュニティ等が提供する適切なリソースに真剣に目を通し、活用する。
  • セマンティックウェブの会合やSEOの会合は基本的に無料であり、様々な地域で開催されている。meetup.comにアクセスし、「Semantic Web」と入力しよう。

リソースに余裕があるなら、セマンティックウェブおよびSEOのエキスパート、あるいは、専門家が作ったツールを採用して、ナレッジグラフおよび検索エンジンでのビジビリティを確保する。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Search, Answers & Knowledge Graphs Galore」を翻訳した内容です。

未来というか既に現実の話でもあったわけですが、しかしGoogle検索もいよいよ本格的にキーワードではなくエンティティ(日本語で書くと意味不明になるので、テーマやジャンルというイメージの方がわかりやすいかもです)レベルでセマンティック化しつつあるようです。キーワード単位で考えるSEOの時代は終わり、、、というわけではないと思いますが、検索エンジンが大きく変化していくのに合わせて検索マーケッターもその変化に対応していく必要はありそうですね。 — SEO Japan [G+]

Googleの新しい会話型検索サービスを徹底解明

Googleが新型Chromeでリリースした会話型検索サービスその名も「カンバセーショナル・サーチ」がスゴイらしい、ということでその機能をサーチエンジンランドが徹底解説した記事を早速。 — SEO Japan

先週のグーグル I/Oカンファレンスでグーグルがデモを行った「Conversational Search」(会話型検索サービス)が、クロームブラウザのユーザーに公開された。この会話型検索サービスによって、検索エンジンを利用するアプローチが大幅に進化すると見られている。

私は検索に関する記事を17年間に渡って書き続けており、検索に革命を与えると言われてきたあらゆる検索製品、とりわけ「自然言語」や「セマンティック検索」等の用語で飾られたものの、期待を裏切った製品をこの目で見てきた。

会話型検索は、自然言語やセマンティック検索等の技術が活かされた製品である。完璧とは程遠いものの、「酸いも甘いも噛み分けた」私のような人物でさえ、思わず緊張し、好奇心を掻き立てられるポテンシャルを持つ。

グーグルは複雑なシステムを用いているものの、実際には、自然且つスムーズに稼働する。幾つか例を挙げ、最後に「内部」の仕組み、そして、コツを紹介する。

クロームの音声検索

クロームの最新版では、検索ボックスのマイクをクリックして、音声で検索を実行することが出来る。

Google Search By Voice

これは新しい機能ではなく、グーグルは2年近く前に音声検索機能を導入していた。しかし、iPhoneとアンドロイド向けのグーグル検索アプリと同じように、検索エンジンが音声で答える点が以前とは異なる:

how old is barack obama

検索結果が表示される:

how old is barack obama

時折、とりわけグーグルがナレッジグラフのデータを呼び出すことが可能な検索においては、直接の答え、または、情報「カード」(グーグルナウ(日本語)でデータを提示するアプローチ)が結果の上部に掲載される。

上の例では、「how old is Barack Obama」(バラク・オバマは何歳)と問いかけると、グーグルは答えをカードで提示し、さらにカードからオバマ大統領の年齢のカードを引き、[Balack Obama is 51 years old]と答えを音声で伝えてくれた。

会話を交わす

検索エンジンに話しかけられると、結果を音声で提供すると言う機能は、実にスタイリッシュであり、見事だとしか言いようがない。しかし、驚くのはまだ早い。なんと、代名詞や過去のクエリ内の情報を参照するその他の近道を活用し、さらに質問を投げかけて、検索による“会話”を継続することが出来る点こそが、この機能の最大の目玉である。これは通常の検索では考えられない。

例えば、上の検索を行った後に、[how tall is he](彼の身長は?)と問うと、次の答えが得られる:

how tall is he

「Barack Obama is six feet one inch tall」(バラク・オバマは6フィート1インチです)とテキストと一緒に再び音声で答えが返ってくる。しかし、私はオバマ大統領の身長を尋ねたのではなく、「彼の身長」を尋ねたのだ。グーグルは「彼」がバラク・オバマ大統領に言及している点を理解したことになる。

人間はこの点を容易に理解する。会話を交わし、会話の中で話した内容を把握し、既述した事柄 – 代名詞や前に登場した事柄を参照する近道 – を区別する。しかし、検索エンジンはこのような記憶を持たない。検索エンジンは、通常、それぞれの検索を以前の検索とは関連させることなく処理する。

「過去のクエリ」だけではない

グーグルとビングは「知的な履歴」を用意している。グーグルは2008年から過去のクエリの提供を行っている。ビングは、2011年からアダプティブ検索を提供している。この2つのサービスでは、過去に検索したクエリが事実上後続のクエリに追加されることがある。例えば、「new york」を検索し、次に「travel」(旅行)で検索をかけると、一部の検索は、ニューヨーク旅行に関する検索結果を表示させる可能性がある。

過去のクエリによる絞り込みは便利だが、会話型検索はそのさらに先を進んでいる。単純に後続のクエリに用語を加えるのではなく、言語を解析して、クエリを完全に理解することが出来るのだ。

「how old is Barack Obama」の検索を行った時、グーグルは、文字をマッチさせようと試みる2つのワードではなく、バラク・オバマが実在する人物である点を理解する必要があった。これは一年前に導入されたナレッジグラフ(日本語)がもたらした知性である。この知性は、「年齢」が、オバマに関する特定のデータに該当する可能性がある点を把握する上で貢献する。

次の検索が行われると、グーグルは、再び単純にワードをマッチさせるのではなく「he」が誰かの代名詞である点を理解しなければならなかった。その後、「he」が誰なのか考え、過去のクエリを確認し、それがオバマを参照している可能性があることに気づいた。最後にナレッジグラフに戻り、オバマ大統領の身長にマッチするデータを見つけ出した – つまり、グーグルは[tall]が身長を間接的に求めている点を理解したのだ。

実に難解なプロセスである。これは、自然言語処理であり、セマンティック検索と連動し、文の意味を正確に理解するための力である。データとページが、見えないところで全てつながっているのだ。

会話を続行

それでは会話を継続していく。次にグーグルに「who is his wife」(彼の妻は誰)と尋ねたところ次の答えが返ってきた:

obama's wife

「Barack Obama’s spouse is Michelle Obama since 1992」(バラク・オバマの配偶者は、1992年からミシェル・オバマです)。グーグルは「his」がバラク・オバマに言及し、[wife]がナレッジグラフで調べることが可能なデータのリクエストであると理解し、答えを出したのだ。

さらに会話を継続してみる。次に「how old is she」(彼女は何歳)と尋ねてみた。すると、次の答えが返ってきた:

グーグルの答えは[Michelle Obama is 49 years old](ミシェル・オバマは49歳です)であった。この答えを得るため、グーグルは最初の質問から延長された3つの先行するクエリを理解した。

残念ながら、この一連の動きを適切にとらえることが可能なソフトウェアをインストールしていないため、直接見せることは不可能だが、これから説明していくように、皆さん自身で試してもらうことは可能である。それでも、次のアニメーション画像を見て頂ければ、何となく分かってもらえるのではないだろうか。

conversational search

これは、先週グーグルI/Oで行われた会話型検索のデモの最中に撮影したスクリーンショットである。

完璧ではないが素晴らしい

会話型検索は常に適切に動くわけではない。さらに会話を続けていくと、失敗する確率が高くなる点に私は気づいた。予想に反して質問に対する答えが返ってこないときもある。事実、上の例にある4つのクエリで構成される検索で正しい結果を得るまでに数回試さなければならなかった。

グーグル I/Oでこの製品を直接試し、参加者と話をしている時、グーグルはこの点を認めていた。クロームでのサポートを正式に発表していたら(現時点では正式な発表はなく、そっとリリースされている)、バグを警告する注意書きが掲載されていただろう。

エンジニアやその他の製品のスタッフは、私が目の前でテストを行い、バグに遭遇すると顔を歪めていたが、私は正常に動く頻度の高さ – そもそも正常に動いた事実 – に感動していた。さらに改善していってもらいたいものだ。

誰 & どこに基づいて提供される答え

グーグルはユーザーの場所を把握しているため、または、個人情報の一部にアクセスすることが出来るため、一つの質問から、実際に述べた情報を越える答えを得られることがある。

天気が良い例だ。[Will it rain tomorrow?]と尋ねてみた:

newport beach weather

すると、グーグルは「No, rain is not expected tomorrow in Newport Beach. The forecast is 70 degrees and cloudy」(いいえ、ニューポートビーチでは雨が降るとは予想されていません。予想気温は華氏70度で、曇になる見込みです)と答え、天気予報を表示した。私は自分の居場所も教えたわけでも、天気予報を求めたわけでもないが、グーグルは私の場所を把握し、雨が天気に関連していると理解し、素晴らしい答えを提供してくれたのだ。

Gメールのフィールドトライアル(Gメール以外の情報も含まれているため、名称として相応しくない)を介して、個人情報へのアクセスを認めているなら、[what’s happening today](今日の予定は何?)等の検索を行うと、スケジュールが表示される:

calendar

スケジュールを音声で伝えるわけではないが、- グーグル自身のサービスを使うことに抵抗がないなら – 称賛に値すると言えるだろう。グーグルカレンダーやGメールを利用していない場合、ユーザーエクスペリエンスのレベルは格段に下がる。

「カード」以外 & 音声で答えが提供されない結果もある

答えは、オバマ大統領のクエリで紹介した情報カードから必ずしも得られるわけではない。例えば、「places to eat in San Francisco」(サンフランシスコで食事をする場所)と尋ねてみるとグーグルから次の答えが返ってきた:

restaurants

グーグルは、「There are several listinsg for restaurants near San Francisco」(サンフランシスコ近郊のレストランに対するリスティングが幾つかあります)と音声で答え、地域のレストランのレビューを表示した。レビューは音声で紹介されなかった。

同様に[Newport Beach]と語りかけると、[Here is some information about Newport Beach](ニューポートビーチに関する概要です)と答えるものの、実際の結果は音声では紹介してくれなかった:

newport beach

グーグルは、右側のナレッジグラフボックスを使ってニューポートビーチの詳しい情報を読もうともしなかった。オバマ大統領に関する音声検索では、この程度の手間は惜しまなかった。

当然だが、デスクトップでは、情報を読んでもらうことが便利だとは言い切れない。事実、音声検索は、2年前に導入された頃、とりわけオフィスで仕事をする人達にはいまいち受けが良くなかった。レスポンスを読んでもらう機能は確かに高度な技術だが、モバイルデバイスとは異なり、デスクトップでは必ずしも便利だとは言えない。

待ち遠しい音声による起動 & OK グーグル!

音声で会話型検索を起動することが出来るようになれば、利便性は改善されるかもしれない。この機能は今回のリリースには含まれていない。

音声起動検索では、コンピュータは「ホットワード」 – 恐らく先週デモが行われた「OK グーグル」を聞くと、ユーザーが検索を実行しようとしている点を把握する。

そのため、キーボードが存在しない環境で、検索を実施する必要がある場合、「OK グーグル バラク・オバマは何歳?」と話しかけると、コンピュータは自動的に検索を行ってくれる。

それでは、コンピュータは常に耳を傾けているのだろうか?グーグルによると、現在、このシステムを動かす仕組みを開発しているようだが、グーグルのホームページ、または、検索結果ページにアクセスしている際にのみ耳を傾けるブラウザのエクステンション等が採用されるのではないだろうか。 また、コンピュータが耳を傾けている時、実際にグーグルに送信されるのは、「OK グーグル」コマンドの後のクエリのみだとグーグルは明言している。

今後その仕組みが明らかになっていくだろう。会話型検索が、移動時に実行可能な取り組みを深くユーザーに理解してもらうための訓練場としてデスクトップを位置づけ、ユーティリティとしてモバイルに残るのかもしれない。

また、会話型検索サービスが、現在とは異なる方法で、先行する検索を用いて、より会話を意識したスタイルでクエリを入力するきっかけを与える可能性もある。

「会話」モードは入力では動作せず

現時点では会話型検索サービスは、クエリを入力すると動作しない。これは会話型検索がもたらす大きな違いである。

試しに、バラク・オバマ関連のクエリを音声ではなく、文字を入力して検索してみよう。次のイメージをご覧になれば分かるように、「身長」を問うクエリで白紙に戻ってしまう:

how tall is he

入力しているために会話型検索モードではなくなり、グーグルは「he」が誰に言及しているのかを特定する試みを止めるため、トム・クルーズとジョニー・デップに関する答えが代わりに表示されている。

自分で試してみる

先程も申し上げた通り、グーグルは会話型検索のリリースを正式に発表しているわけではない。しかし、実際に利用することが可能である。アンドロイドセントラルは、クロームの最新版を利用しているユーザーはこの機能を利用することが出来ると指摘している。そのためこの機能を使うためには、アップデートする必要がある。クロームの設定画面にアクセスし、次にヘルプを選択する。すると、最新版がインストールされているかどうかの確認が行われる。

Macでは、アップデートを行った結果、バージョンは27.0.1453.93になった。奇妙にもクロームブックでは、バージョン26以降にアップデートすることが出来なかった。ウィンドウズ 8のコンピュータはまだ確認していない。

参考までに伝えておくが、これはグーグルナウではない。確かに似ており、また、クローム/デスクトップ向けのグーグルナウはいずれ登場すると見られているものの、会話型検索からは、グーグルナウ(日本語)が提供する推測検索結果を得ることは出来ない。

いろいろ試してみよう。検索マーケッターにとっては、クエリが検索の意図を表現しなくなるため、とても一般的な用語でユーザーがウェブサイトを探し出す、全く新しい世界を垣間見るチャンスである。

皮肉にも、不評であったここ1~2年の「不透明なグーグル」の方針 – ログインしたユーザーが検索した用語を(広告主以外には)明かさない方針 – は、ユーザーがグーグルと“会話”するため、ユーザー自身が正確な用語の提供を差し控える状況への対応をトレーニングする格好の機会になっている。

検索エンジンのユーザーにとっては、検索の習慣を根本的に変える可能性がある大きな飛躍である。今後は、様々なタイプのトピックに対する答えを得るために昔から頼りにしてきた「親友」に対して、違和感なく話しかけることが出来るようになるだろう。

グーグルの競合者にとっては、新たに対応しなければならない難問がまた一つ増えたことになる。グーグルナウは既に検索を巧みに推測する取り組みに成功している(日本語)。現在、グーグルの会話型検索は、ユーザーにサービスを試してもらい、また、ユーザーが「今日の予定」等を検索エンジンに尋ねることが出来るように、グーグルのその他のサービスを介してより多くの個人情報を共有してもらおうと試みている段階である。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google’s Impressive “Conversational Search” Goes Live On Chrome」を翻訳した内容です。

Google NowGoogle Glassサーチと革新的なサービスを送り出している最近のGoogleですが、またもやってくれたという感じですね。路線的にはどれも関連していると思いますが、次世代検索の幕開けといった感じですね。しかしGoogle以外のプレイヤーが黎明期の検索エンジン市場と違って余りいないのも残念というか怖いというか。MicrosoftとAppleに頑張ってもらうしかないのですが、、、さてさて。 — SEO Japan [G+]

今すぐ計測したい9つの検索 & ソーシャルKPI

検索マーケティングに加え、ソーシャルメディアマーケティングも並行して取り組み始めている方も多いことでしょう。そこで気になるのが効果の程なわけですが、検索以上に効果測定のポイントが把握しづらいのがソーシャルメディア。何を指標にソーシャルメディアマーケティングに取り組んだらよいのかわからない、、、今回はそんな悩めるあなたのために、サーチエンジンランドから検索&ソーシャルの代表的KPIを紹介したお役立ち記事を。 — SEO Japan

検索およびソーシャルメディアでの取り組みを計測していないなら、その取り組みが成功しているかどうかをどのように判断しているのだろうか?ビジネスを支えているのか、あるいは、反対にビジネスにダメージを与えているのか、もしくは、何も効果がないのかをどのように把握するのだろうか?

時間と労力が無駄ではなかった点をどのように証明するのだろうか?

ポジティブな成果を得ている点をどのように把握するのだろうか?

そもそも、その取り組みを行う価値があるかどうかをどのように判断するのだろうか?

答え: このような判断を下すことは出来ない

SEO/ソーシャルメディアの成功および失敗を計測する取り組みは、それぞれのキャンペーンを改善し – その戦略がビジネスを前進させる上で役に立っていることを確認する唯一の方法である。

この話をすると: 「計測しているし、目標を設定しているし、tweet1本当たりのretweetの本数も増えているし、サイトのヒット数も毎日増加している。つまり、改善している」と言う答えが返ってくることが多い。

それは素晴らしい。しかし、1万人のフォロワーやサイトのビジターが、ビジネスにとって実際に価値のある行動を取っていない状態なら、その改善に何か意味はあるのだろうか?収益の増加、コストの削減、あるいは、顧客満足度の向上に貢献しているだろうか?

「はい」と答えた人はどのように把握しているのだろうか?

繰り返すが、そんなことは不可能である。実際のデータ、そして、総合的な計画を持ち – 戦略が成長にどのように貢献しているかを示す具体的な証拠が必要である。

フォロワー、ファン、検索エンジンのトラフィック、retweet、そして、購読者の増加は、戦略において重要な役割を担っているかもしれないが、全体像を見るためには、- つまり- このようなアイテムの増加がビジネスにどのように役立つかを知るためには – 視野を広げなければならない。

すべての取り組みは会社の全体的なミッションを反映する

戦略的なソーシャルメディア戦略の定義を取り上げた良質な指針の中で、アンジー・ショットモアーが指摘しているように、会社の全体的なビジョンを基に目標を策定することから始めるべきである。

ソーシャルメディア – そして、SEO – における全ての取り組みは、ビジネスのミッションに一致していなければならない。以下に目標の例を挙げていく:

  • ブランド認知を高める
  • ブランドの信頼を高める
  • ブランドロイヤリティを高める
  • セールスファネルを短縮する
  • リードを増やす/新しいリード生成チャンネルを作る
  • カスタマーサポートを促進(軽減)する: サポート関連のeメールや電話を晴らす、または、サポート用の別の手段を提供する
  • 顧客満足度を高める/顧客との交流を活性化する
  • ユーザーの行動を理解する
  • サービス/製品を販売する

総合的な目標の策定に関しては、先程紹介した「ソーシャルメディア ROI: 戦略的な計画の定義」、そして、リサ・バローネ氏が投稿した「求められる賢いソーシャルメディアマーケティング」を参考にしてもらいたい。

追跡するべき検索/ソーシャル KPIs

目標の策定を終えたら、次に目標と重要な成果(OKR)を達成し – そして、主要業績評価指数(KPI)を見つけ、成功を計測する上で役に立つ手法を選ぶことになる。

注記: 以下のKPIの多くはマーシャル・スポンダー氏が作成した「ソーシャルメディアアナリティクス」で取り上げられている。必要に応じて、より複雑な割合に対する要素を用意した。

1. 検索エンジンのトラフィックを測定する

KPI:

  • 検索エンジン経由の訪問の割合
  • 検索エンジンのビジターによるコンバージョンの割合

2. ビジターのウェブサイトとのエンゲージメントを測定する

KPI:

  • コメントを残したビジターの割合
  • ソーシャルメディアで共有/投票したビジターの割合
  • コンバージョン率:

(コメントの数)

÷

(コンテンツの数)

  • クリックしてアクションを起こした、または、CTA(コール・トゥ・アクション)リンクをクリックしたビジターの割合
  • 1回の訪問ごとの平均滞在時間
  • 1回の訪問ごとの平均のページ閲覧数
  • エンゲージした訪問の数:

 

(エンゲージメントの総数)

÷

(訪問の総数)

3. ウェブサイトでのユーザーエクスペリエンスを測定する

KPI

  • 直帰した訪問の割合(1ページのみの訪問)
  • 結果がゼロであったサイト内部の検索の割合
  • ページが読み込まれるまでに3秒間以上待ったユーザーの割合
  • 特定のページの直帰率(以下の公式のページ X):

[アクションが何もなかった単一のページの訪問の数(ページX)]

÷

[エントリーされたページの訪問の数(ページ X)]

4. 寄付/購入するビジターの人数を測定する

KPI:

  • 寄付した/購入したビジターの割合
  • 寄付/購入のカートページを訪問したビジターの割合

5. ブランドエンゲージメントの測定

KPI:

  • ブランドエンゲージメントの割合:

 

(ブランド検索による訪問数 + 直接訪問の数)

÷

(検索エンジン経由の訪問数 + 直接訪問の数)

6. ソーシャルエンゲージメントを測定する

KPI:

  • ページごとのソーシャルアクションの数:

(ソーシャルアクションの総数)

÷

(ソーシャルボタン付きのページの数)

  • ソーシャルアクション:コミュニティの規模の比率(例 – フォロワー1000人当たりのページのツイートの数、フェイスブックのファン1000人当たりの共有の数 等)

7. ユーザーのサイトの検索経験を測定する

KPI:

  • サイト検索を利用する訪問の割合
  • 1回の検索当たりの閲覧される検索結果の平均
  • 検索結果を見た後にサイトを去るビジターの割合
  • 訪問中に複数の検索を実施するビジターの割合(同じキーワードに対する複数の検索は除く)
  • 検索を行った後のサイトの平均滞在時間
  • 検索を実行した後のビジターが閲覧したページの平均

8. オンサイト動画を測定する

KPI:

9. その他の部分的なKPI

  • Xページ以上閲覧した訪問の数
  • X分/秒以上サイトに滞在した訪問の数
  • 寄付/購入/リードのページに到達した訪問の数

その他の分析ツール

グーグルアナリティクスは、今でも役に立つツールの筆頭格だが、その他の注目する価値のあるサイトおよびツールを紹介していく:

  1. Social Media Metrics プラグイン(グリースモンキー): グーグルアナリティクスでソーシャルシェアの広範なリストを提供する
  2. RetweetRank: retweetされる頻度を計測する
  3. YouTube Insight: 動画の人気、閲覧数等を記録するサイト内分析ツール
  4. ShareThis: コンテンツを容易に共有する手段をビジターに与える。また、グーグルアナリティクスと統合すると、サイトの共有において成功を収めている/人気の高いソーシャルチャンネルを把握することが出来る
  5. Reachli (以前はPinerlyと呼ばれていた)とPinpuff: ピンタレストのアカウントに対する分析レポートを提供する。Pinerlyでは、ピンを選び、「キャンペーン」を作成して、異なるキャンペーンを比較することが出来る

「どんな会社もソーシャルメディアを利用する必要があるため」ソーシャルメディアから距離を置くことは薦められない。また、サイトのビジターが何も買っていないなら、全ての取り組みをSERPで1位を獲得する試みに集中させるべきではない。

ピースを組み合わせ、全体を見てほしい。それぞれの戦略がビジネス全体にどのように貢献しているのかを確認してもらいたい。計測を実施すれば、点と点を結ぶことが出来るようになるはずだ。

少なくとも、なぜSEO/ソーシャルメディアマーケティングを実施しているのか問われた際に – 「みんなやっているから」以外の理由を得られるだろう。

イメージ – ライセンス契約の下、Shutterstock.comのイメージを利用した。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「9 Search & Social KPIs To Start Tracking Right Now」を翻訳した内容です。

検索&ソーシャルと謳っているだけあり指標測定方法が幅広く網羅されており、思った以上に参考になった記事でした。このリストだけ見ると「ここまで計測する必要があるのか」と既に途方に暮れてしまっている方もいそうですが、全部を計測する必要があるとは限りませんし、多くの数値はGoogle Analyticsなどアクセス解析サービスで取れるデータであり、ソーシャルアクションもツイートや「いいね!」などであれば比較的計測しやすい値ですよね。読んで重要と思えた指標からだけでも始めてみれば、あなたのウェブマーケティングもきっと改善するはず? — SEO Japan [G+]

テレビと検索の深まる関係

インターネットの普及でテレビを見る人が少なくなっている、、、そんなリサーチ結果がたまに報告されますが、スマホやタブレットの普及でテレビを観ながらネットにアクセスしている人が増えているのもまた事実。テレビ自体がネットともっと連動すればよいのにという疑問はさておき、今回はテレビとネット利用の関係についてGoogleが実施した調査を元に考えてみた記事を。– SEO Japan

デジタルアナリストとして、テクノロジーがどのようにしてビジネス市場とビジネスモデルを妨害するかを研究するのが私の仕事だ。ソーシャルサイエンティスト志望者としては、文化と行動に対するテクノロジーの影響についても研究する。これら2つの世界は、日々増している速度と衝突している。私が過去数年にわたって追従してきたトレンドの1つが、テレビ、スマートフォン、タブレット、PC間の関係だ。

私たちのいる世界がマルチスクリーンユーザー中心の社会になっていることはもはや疑いの余地はない。現実に、人々はテレビを見ながら他のデバイスでマルチタスクをしている。彼らは今、あなたのビジョンまたは指示のないままそれをする。彼らの2番目、3番目のスクリーン体験は、ほとんどは、彼らが定義するもので、あなたが研究するものだ。しかしながら、ある時点で、マルチスクリーンと視聴者体験は、あなたのアーキテクチャから恩恵を受け、そうすることの中で、あなたのビジネスも利益を得るだろう。

モバイルアプリ、ソーシャルアド、Twitter、Facebookエンゲージメント、これらは全て、投資の最初の領域だ。私は、よりシンプルだがより重要でもあるマルチスクリーニングの側面を探求するために、次の数百語を使用したい。ここでは、番組制作をしているか、TVで広告を出しているか、番組で製品を出しているか、人気番組で触れるあらゆる業界で活躍しているビジネスに向けて話している。

Googleが新しいマルチスクリーニングの世界に関する詳細な調査を発表し、私はこれをレビューするのにかなりの時間を費やした。ほんの数枚だが重要なスライドの中(29~32)で、Googleはマルチスクリーン環境におけるテレビの役割の変化に焦点を合わせた。具体的に言うと、Googleは、人々がテレビを見ながらどのようにGoogleを使うのかに注目したのだ。

テレビが家庭の中心でそれが人々の注目の的だった時代が長く存在した。しかしながら、今ではインターネットがテレビと張り合い、実際には、この2つが共存し、消費者に関与することに協和的な役割を果たす。

Googleによると、TV視聴者の77%がテレビを見ながら他のデバイスを使用している。Loriの例から分かるように、人々は買い物をしたり、メールをしたり、ネットサーフィンをしたりしているのだ。

Loriの言うカジュアルなセカンドスクリーン使用の他に、人々はテレビで見ていることを基にした特定の行動を取っている。Kellyの例を見ると分かるように、人や製品や場所やイベントなどに関してもっと多くの情報が欲しいという願望が、もっと知るための視聴を促す。そして、これらの検索は、従来のGoogle検索ボックスの中と同時に、Google画像やYouTubeでも起きるのだ。

必然的に、Googleは、実際にテレビが検索の主な触媒であることを知った。

セカンドスクリーンにもよるが、スマートフォンとPCは、検索の機会を基にした様々な行動の引き金になることがある。例えば、スマートフォンユーザーでは、視聴者の22%がテレビで見ていることに基づいた検索をすることを促されている。それらの視聴者の17%がテレビコマーシャルを基に行動を起こす。

これが、Googleが“found time”と呼ぶ新しい時につながる。その瞬間で何かを終わらせるための、デバイスのアクセシビリティとその場の思い付きの使用のコンビネーションだ。これらの“一瞬”の中に、Googleは、複数スクリーンをまたいで検索したり買い物したりコミュニケーションを取ったり楽しみ続ける視聴者を見つけたのだ。その結果?今では、マーケッターと広告主は、一日を通して消費者に関与するための追加のタッチポイントを提示される。

これらの時、視聴者は自分に一番近いスクリーンを使って検索をする。大抵は、そのデバイスはスマートフォンかタブレットであることが多い。しかしながら、中にはPCのところにわざわざ行くもいる。それがより馴染みがあって、有能なデバイスだからだ。

しかしながら、検索は単なる始まりにすぎない。‘Found time’は、スマートフォンでは80%、PCでは52%発生している自発的検索の主な推進力である。しかし、それらの自発的検索のうち44%以上が目的を達成するためにそれをする。

カスタマージャーニーのアーキテクチャと最適化

‘Found time’とこれらの新しい‘一瞬’の周辺のマーケティングは、顧客体験とカスタマージャーニーのアーキテクチャへのニーズを作り出す。視聴者が3つのスクリーンのどれか1つを使ってどんな時にもあなたのビジネスや製品やサービスをGoogleやYouTubeで検索することができるということを知って、今日、その過程、結果、体験はどのように見えるだろうか?それぞれのスクリーンのためにデザインもしくは最適化される必要があるだろう。さらには、検索のコンテクストと意図は、ダイナミックでパーソナライズされたジャーニーを組み立てることが検討されるべきだ。最も重要なことは、より効率的にするだけでなく実りあるものにするために、視聴者の目的もしくは状態に応じていくつかのジャーニーをデザインすることだ。それらの自発的検索の44%以上が、目的を達成するために始められたのであれば、それらの目的が何であるかを理解し、検索画面と意図のために最適化された専用のクリックパスを介してそれらを整備するのだ。

SEOとSEMは、found timeに関与するマルチスクリーン利用者に応じるにはもはや十分ではない。今は体験と結果に価値がある。そして、彼らは次第にアーキテクチャと改良を要求する。これは、顧客体験の先を思い描いてカスタマージャーニーのデザインとマネージメントを含む新しい役割であると私が信じているものを必要とする。


この記事は、Social Media Todayに掲載された「34 Social Media Truths in a Nut Shell」を翻訳した内容です。

色々と興味深いリサーチ&分析でした。日本では特定のキーワード検索をテレビCMで促してサイトに誘導するキャンペーンが以前から定期的に行われていますが、今の時代、特定のキャンペーンに限らずテレビであなたの会社や業界、サービスに関する情報が注目を浴び、その場でウェブ検索される可能性はこれまで以上に高まっているといえます。「カスタマージャーニーのアーキテクチャと最適化」と横文字多様で難しい言葉になっていますが、キーワード検索、そしてその裏にあるユーザー心理や行動まで考慮したサイト構成やコンテンツ提供をこれまで以上に意識し、一歩進んだ「コンテンツマーケティング」を実践していきたいものです。– SEO Japan [G+]

FacebookグラフサーチSEO

Facebookの気合が感じられる新機能のグラフ検索ですが、「SEO的にはどうなの?」と気になっているSEOマニアも多いことでしょう。実は既にFacebook自身がSEO的なアドバイスを提供してくれている、ということでその内容を解説。 — SEO Japan

facebook-graph-search-seo先日、フェイスブックのグラフサーチ(日本語)の発表が行われ、大勢のビジネスのオーナー達が会社をフェイスブック検索で見つけてもらうにはどうすればいいのかを本気で考えるようになった。

心配する必要はない。フェイスブック自身がこの取り組みに関するアドバイスを幾つか提供している。後ほどこのアドバイスを紹介するが、まずは知っておきたい予備知識を幾つか挙げていく。

知っておきたいフェイスブックグラフサーチの基本

フェイスブックグラフサーチは、最終的に効果的なローカル検索/推薦エンジンになり得るポテンシャルを秘めている。フェイスブックによるビジビリティのアドバイスを紹介する前に、知っておきたい点を幾つかまとめておく:

  • しばらくは一部のユーザーにのみ公開されるものの、グラフサーチは利用を始めるその日からローカル検索を提供する。この点は発表イベントでも取り上げられていた。
  • フェイスブック曰く、検索結果は、ビジネス(ページ)が作成/共有した情報と検索を実施するユーザーのつながり(友達、いいね!、チェックイン等)の組わ合わせによって生成されるようだ。
  • ビジネスのフェイスブックページを登録すると(大いに)役に立つが、必須ではない – 顧客等が「スポット」つぃて追加していると結果に表示される可能性がある。

最後のポイントは重要である。なぜなら、ページを持っていなくても、「スポット」としてリストアップされる可能性があるためだ。ニューヨークシュウのバッファローにあるラーキンビルはその典型的な例である – クリックすると、20人以上が「いいね!」し、500人以上のユーザーがこの場所にチェックインしていることが分かる。

フェイスブックによると、新しい検索バーは、「人物、ページ、アプリ、スポット、グループ、そして、提案される検索を含む上位の検索結果を」返すようだ – 「ページ」と「スポット」が別々にリストアップされている点に注目してもらいたい。

グラフサーチに対するフェイスブックのSEO的なアドバイス

フェイスブックの新しい検索サービスによって、ユーザー達は、ベーシックな「スペースニードルの近くのホテル」のような(ローカル)検索に加え、「友達が行ったことがあるイタリアンレストラン」(フェイスブックのチェックインがシグナルになる)や「私の友達がいいね!した美容院」(友達がいいね!したページを持っていることがシグナル)等の検索を実行することも出来るようになる。

スモール/ローカルビジネスが自分の思い通りにすることが出来るのはページであり、フェイスブックがビジネスのオーナー達に提供する3つの具体的なアドバイスも、グラフサーチに対してページを最適化する取り組みに集中している(以下にフェイスブックの投稿をそのまま引用する):

  • 「About」セクションで共有する名前、カテゴリー、バニティ URL、そして、情報は、ユーザーがビジネスを見つける上で役に立ち、フェイスブックで共有するべきである。
  • ロケーションまたはローカルのプレイスページを持っているなら、ユーザーが特定のロケーションを検索した際に結果に表示されるように住所をアップデートしておこうく。
  • 適切なファンをページに集め、継続的にコンテンツを利用する動機を与えることに力を入れよう。

昨日投稿した記事(日本語)の中で指摘したように、フェイスブックがグラフ内に存在しないコンテンツを見つける必要がある場合、今まで通りビングのウェブ検索の結果が表示される可能性がある。ビングはこの件を詳しく説明し、フェイスブックの新しい検索サービスでビングの検索結果が表示される仕組みをスクリーンショットで紹介している

グラフサーチは間違いなく今後の数ヶ月間で大勢のユーザーに開放されるようになり、一部のSEO業者やソーシャルメディアマーケッターは、結果でビジリビティを獲得するために全力で取り組むようになるだろう。しかし、差し当たりは、フェイスブック自身が提供するアドバイスを参考にして、ページを使ってフェイスブックのエコシステムでビジネスを宣伝する方法を復習しておこう。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「SEO For Facebook Graph Search? Facebook Has Some Tips」を翻訳した内容です。

基本情報を明記し、ウェブ上の住所記載を最新版に更新し、コンテンツでファンを継続的に集める。当たり前すぎるといえばすぎますが、結局こういうことなのでしょうね。「いいね!」を大量に購入するようなお手軽SEO?は存在しないようなのであしからず。Googleのローカル検索のSEOも米国では激しく進んでいるようですし、このFacebookグラフサーチのSEO、これから熱く盛り上がっていきそうです。 — SEO Japan [G+]